養父母に家族共々謀殺されましたが、死に戻れたので復讐します。

克全

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第2章

49話

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「許してくれ。
 勘弁してくれ。
 後生だ。
 御願いだ。
 命だけは助けてくれ」

 帝都のあちらこちらで、裁判と処刑が行われていた。
 悪徳商人が断罪され、石打の刑に処せられていた。
 特に奴隷商人への処刑は酷く、凌遅刑に処せられた。
 実際に刑を執行して皮を剥ぎ肉を切り取るのは、奴隷商人に苦しめられた元奴隷だった。

 レーナ軍の軍令は厳格だった。
 寄り集めの外様貴族士族軍に加えて、今では奴隷や裏切り者の帝国貴族士族まで加わっていたが、戦時犯罪を犯した者は、身分に関係なく厳罰に処せられた。
 そして実際に罰するのは被害を受けた者やその家族だった。
 だから刑の執行は苛烈を極めた。

 レーナ軍の戦時犯罪はゼロではなかったが、帝国軍の戦時犯罪に比べれば無いに等しかった。
 それでもゼロではないので、巡視隊や憲兵隊が占領地区を巡回した。
 平民や降伏将兵の自警団も認めて、直属上司の指揮の元、戦時犯罪の撲滅に努力した。
 そんな悠長な事が出来たのも、帝国軍が腑抜けだったからだ。

 帝国軍は四ノ丸の内側に籠って出てこなかった。
 誰も討って出てこようとしなかった。
 帝都の外にいる貴族士族も、帝王を救出しようと兵を挙げなかった。
 帝王も帝室も見捨てられていた。
 だからレーナ姫は、無理攻めはせずに治安回復に努めた。

「並んでください。
 なくなりません。
 必ずもらえます。
 御腹一杯もらえます。
 朝昼晩の三度もらえます。
 だから順番を守って下さい」

 レーナは炊き出しを行わせた。
 元々効率的に将兵に食事を与える為に、給食制度を取り入れていた。
 これを帝都規模に拡大して、軍だけではなく民にも給食を支給したのだ。

 元の屋敷に住む裏切り者の下級貴族・騎士・徒士は備蓄食糧がある。
 略奪や破壊に巻き込まれなかった平民も、自宅で食事を作ることが出来る。
 だが被災した平民や元奴隷は食事を用意することが出来ない。
 彼らを犯罪に走らせないためにも、仕事と衣食住を保証しなければならない。
 それもあっての炊き出し給食だった。

 悪徳商人の中には、穀物等の食糧を扱っていた者も多かった。
 そんな者達は家財や商品を没収された。
 没収された商品を元奴隷や平民が料理して、炊き出し給食を行った。
 レーナ姫や暁の騎士団は、毒が盛られたり食中毒を起こすのを警戒して、今迄通り自分達だけで料理を行っていた。

 帝都を包囲してからほぼ二ケ月。
 占領している地域の治安を回復し、帝都民の生活が戦前の状況に近づいたので、レーナ姫はいよいよ王城を攻め滅ぼす決断をした。
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