6 / 88
第一部 ハンター初心者編
第5話 スキルもどき
しおりを挟む
数日間ゴブリン相手に狩りをする。
二匹同時でもあわてなくなった頃、新人らしいの六人組みパーティがゴブリン四匹を相手に戦っているのを見た。
射手二人剣士三人盾持ちのメイス装備が一人のパーティだ。
少し離れた所で観察する。
盾持ちがゴブリンの棍棒を危なげなく受け止めた。
お返しとばかりにメイスの一撃がゴブリンの頭を襲う。
ゴブリン相手に一撃だ凄い。
剣士の一人は棍棒を剣で受け流し隙が出来たところで斬りかかる。
こちらも一撃だ。
別の剣士は射手が矢で腹を打ち抜いたのも見て胴体に剣を突き入れる。
最後の剣士は腕を切り飛ばし返す刀で首を切り裂いた。
危なかったら、加勢しようと思ったのが恥ずかしい。
俺よりよっぽど強いじゃないか。
やっぱりある程度人数がいるパーティが羨ましい。
遠距離攻撃も欲しい気がする。
まだ三匹を相手にする自信はない。
それでも一匹の時は反撃をされずに完封できるようになった。
進歩していると思いたい。
雨が降ってきた。
先行きが見えない未来を暗示しているようだ。
早めに上がろう。
宿でじっくり対策を考える事にするか。
次の日になり空は昨日の雨が嘘のように晴れ渡っている。
今日は何か発見できそうな気がした。
とにかくヒントを掴まなければその為には観察だ。
一匹相手の時にじっくり観察しよう。
いつも通り森の浅いところでゴブリンを探す。
単独のゴブリンがきた。
そうだ、ゴーレムと徒手で格闘させてみよう。
走り寄って殴り掛かるゴブリンの腕を取る。
腕を折ろうとするが上手く行かない。
自然と体勢は力比べになっていた。
組み合って膠着する。
力はゴーレムの方が勝っている。
ジリジリとゴブリンの体勢を崩し、押し倒す事に成功した。
押し倒したゴブリンに馬乗りになり殴る。
ゴブリンはゴーレムの手に噛み付くが痛覚は無いので問題ない。
ふと考える。
ゴブリンの背丈はフィオレラより低い。
そして腕がフィオレラより細く見える。
それなのに力は成人男性並みにあると言う。
ファンタジー小説のゴブリンがそんな物なので、今まで気にならなかった。
しかし、明らかにおかしい。
魔石をもっているのだから当然魔力はあるはず。
魔力があるということは魔力で筋力を強化しているということだろう。
実は異世界に来てからすぐに、魔力を意識すると感じとれるようになっていた。
他人の魔力と使用イメージまで察知しようとすると、自分の魔力の異物感が酷くて吐き気に襲われる。
しょうがないゴブリンの魔力を観察してみようと思う。
吐き気をこらえて魔力を分析する。
まずゴーレムが全身に魔力を纏っていて、魔力のひもで自分に繋がっているのが判る。
肝心のゴブリンだけど、魔石から魔力が筋力を強化するイメージで全身に循環している。
ヒントは見つかったので俺がサクッと槍でゴブリンを倒す。
そしてフィオレラの魔力を見る。
当然動いていなくて心臓の当たりに綺麗に纏まっている。
「なんか掴めたから森の外で実験するぞ」
「さすがお師匠様です。成果が出たら、教えて下さい」
さっそく筋力強化をやってみる。
うん魔力がピクリとも動かない。
必死に魔力に向かって動け動けと念ずる。
ゴブリンの循環を思い出しながら動けとやっていると少し魔力が動いた。
その調子だ。
試行錯誤する事一時間。
ゴブリンに比べぎこちないが何とか成功した。
筋肉を強化するイメージを魔力に持たせる。
試しにゴーレムを片手で持ち上げる。
魔木で作ったゴーレムはかなり重いのに余裕で上がった。
「お師匠様すごい力ですね」
フィオレラがキラキラした目で見てくる。
「筋力強化モドキだ」
「でも詠唱してませんよね。無詠唱ですか?」
その一言で宿の女将さんから聞いたヤギウの伝説を思い出す。
四十以上のスキルを持ちスキルの同時発動をし、スキルの無詠唱もしたという。
女将さんも信じていないらしくて初代国王だから神格を持たす為の作り話だと言っていた。
俺も三百年前の話だから尾鰭がついたのだと思った。
もし、それが本当の話なら筋力強化モドキを訓練する事によって、スキルを獲得できるのではないかと言う展望が開ける。
まずは筋力強化モドキを安全な所で長時間やってみて魔力消費を量ることだ。
「明日は休みだ。ちなみにもしスキルを覚えたいなら何のスキルだ」
「スキルを覚えられるのであればゴーレム使いのスキルにしたいです。ゴーレム使いのスキルは狩りにも使えます。しかし一般的には物を運ぶ力です」
「そうか少し時間は掛かるかもしれない。方法を考えてみよう。今日は帰ろう」
「女将さん。ちょっと相談があるのですが」
「あらたまってなんだい水臭いね」
「明日、無料で一日薪割をするので先代のヤギウのコレクションを見せてもらえません?」
「薪割なんかしなくてもコレクションをみせてあげるのに義理堅いね。いいよ所詮レプリカや写本だから納得がいくまで見ておくれ」
部屋に帰り実験がうまく行くといいなと思いながら眠りについた。
「女将さん薪を割りたいのですが」
「斧と薪なら裏の小屋さ。本当に良いのかい」
「ええ、任せて下さい」
小屋には大人の腿の太さの薪これでもかと積まれていた。
立て掛けてある斧を取り裏庭の太い輪切りにされた丸太を見る。
丸太には幾つもの筋がありここで割れば良いのかと納得した。
薪割りは初めての経験だ。
まずは普通に割ってみる。
斧が思ったより重い。
立てた薪に斧を振り下ろす。
端っこを削っただけだ。
難しい。
斧が重たくて安定しないのも上手く割れない原因か。
今度は筋力強化モドキをしながら割ってみる。
イメージしながら動作するのは難しい。
何度か失敗し筋力強化モドキをしながらやっと割る事ができた。
力が増すと斧が安定する。
この調子だ。
機械になった気分で薪を割る。
お腹の鳴る音で薪割りを中断した。
スキル鑑定を試しに受けてみるか。
屋台でガレットに似た料理に舌鼓を打つ。
昼のハンターギルドは閑散としていて人もまばらだ。
スキル鑑定の窓口に行くとまた来たのかという顔をされる。
スキルが生えてますようにと祈りながら鑑定を受けた。
結果は駄目だった。
まだ一日目だ気長に行こう。
夕方まで筋力強化モドキで薪を割る。
精神的には非常に疲れた。
イメージを持続するのは難しい。
結局魔力切れにはならなかった。
筋力強化モドキはあまり魔力を消費しないらしい。
酷い筋肉痛にもならない良かった。
筋力強化モドキとゴーレム操作の同時発動は試してみる。
強化のとゴーレムの動作のイメージ同時なんてできるものか。
小一時間やった俺が馬鹿みたいだ。
気を取り直して約束のコレクションを見せてもらう。
コレクションは物置にしている部屋の大半を占拠している。
この中から興味あるものを探すのは骨が折れそうだ。
幾つか論文があったので試しに読んでみる。
もっとも正確なのはバクフ建国記であると。
探すか。
バクフ建国記は本棚に収まっていた。
背表紙で題名が分かったのは手間が省ける。
バクフ建国記を流し読む。
それによるとヤギウは二十五才で異世界に来て、一つしかなかったスキルが四年で四十以上になったと書いてある。
その後、王となり内政に尽力したとあった。
一ヶ月ちょっとでスキルが一つ増える計算だ。
朝になりいつもどおり森に行き素手のゴブリンを探す。
見つけた。
ゴーレムをいつでも操作できるよう後方に立たせてある少しだけ心強い。
向かってきたゴブリンに筋力強化モドキをして槍を突き出す。
強化された突きは普段の倍以上のスピードでゴブリンに迫る。
一撃だ。
筋力強化モドキとても使える。
調子に乗っていたのかもしれない。
次に見つかった棍棒持ちと戦闘に入る。
その時フィオレラが声を上げた。
「お師匠様! 新たに二匹ゴブリンが向かってきます!」
三匹はまずい。
必死になり強化した力で槍をなぎ払う。
くそっ、よけられた。
突きを入れるが今度もよけられる。
槍の柄で頭を殴ろうとするが棍棒で防がれた。
だめだ。
新たな二匹のゴブリンが目前に迫っている。
やけくそだ。
筋力強化モドキの魔力を最大限循環させる。
限界まで強化された筋力で突き出された槍はゴブリンを貫通した。
後から来たゴブリンがびっくりして足が止まった。
すかさず駆け寄り連続して突きを見舞う。
今度も一撃だ。
最後のゴブリンが我に返ったように動き出すが遅い。
首に切りつけこのゴブリンも一撃で倒せた。
「はあはあ、危なかった」
「もの凄い速さで動いてましたね」
「もう一度やれと言われても出来ないかもしれない。帰ろう」
宿に帰り考えた。
筋力強化モドキを試しながらゴブリン狩は危険だ。
安全な場所で試すにはどうするべきか。
お金を稼げて尚且つ筋力強化モドキが出来る環境が良い。
肉体労働だ。
それなら土方だろう。
建築ギルドで仕事を受けるか。
そうしよう。
フィオレラと宿の一階の食堂で夕飯を摂りながら話し合う。
「とりあえずハンターをやってみる一ヶ月にはまだある。それでも明日からの一ヶ月は建築ギルドで仕事を受けようと思う」
「ええ、いいですよ。どんな仕事を受けるんですか?」
「ゴーレムを使わない肉体労働だ」
「私は又雑務をやりたいです」
前やった雑務が気に入っていたのか反応はすこぶる良い。
「とりあえずブレンドン親方の仕事を当たってみて駄目なら他の現場を考えよう」
「いいですね」
フィオレラの合意も取れたので明日から肉体労働だ。
二匹同時でもあわてなくなった頃、新人らしいの六人組みパーティがゴブリン四匹を相手に戦っているのを見た。
射手二人剣士三人盾持ちのメイス装備が一人のパーティだ。
少し離れた所で観察する。
盾持ちがゴブリンの棍棒を危なげなく受け止めた。
お返しとばかりにメイスの一撃がゴブリンの頭を襲う。
ゴブリン相手に一撃だ凄い。
剣士の一人は棍棒を剣で受け流し隙が出来たところで斬りかかる。
こちらも一撃だ。
別の剣士は射手が矢で腹を打ち抜いたのも見て胴体に剣を突き入れる。
最後の剣士は腕を切り飛ばし返す刀で首を切り裂いた。
危なかったら、加勢しようと思ったのが恥ずかしい。
俺よりよっぽど強いじゃないか。
やっぱりある程度人数がいるパーティが羨ましい。
遠距離攻撃も欲しい気がする。
まだ三匹を相手にする自信はない。
それでも一匹の時は反撃をされずに完封できるようになった。
進歩していると思いたい。
雨が降ってきた。
先行きが見えない未来を暗示しているようだ。
早めに上がろう。
宿でじっくり対策を考える事にするか。
次の日になり空は昨日の雨が嘘のように晴れ渡っている。
今日は何か発見できそうな気がした。
とにかくヒントを掴まなければその為には観察だ。
一匹相手の時にじっくり観察しよう。
いつも通り森の浅いところでゴブリンを探す。
単独のゴブリンがきた。
そうだ、ゴーレムと徒手で格闘させてみよう。
走り寄って殴り掛かるゴブリンの腕を取る。
腕を折ろうとするが上手く行かない。
自然と体勢は力比べになっていた。
組み合って膠着する。
力はゴーレムの方が勝っている。
ジリジリとゴブリンの体勢を崩し、押し倒す事に成功した。
押し倒したゴブリンに馬乗りになり殴る。
ゴブリンはゴーレムの手に噛み付くが痛覚は無いので問題ない。
ふと考える。
ゴブリンの背丈はフィオレラより低い。
そして腕がフィオレラより細く見える。
それなのに力は成人男性並みにあると言う。
ファンタジー小説のゴブリンがそんな物なので、今まで気にならなかった。
しかし、明らかにおかしい。
魔石をもっているのだから当然魔力はあるはず。
魔力があるということは魔力で筋力を強化しているということだろう。
実は異世界に来てからすぐに、魔力を意識すると感じとれるようになっていた。
他人の魔力と使用イメージまで察知しようとすると、自分の魔力の異物感が酷くて吐き気に襲われる。
しょうがないゴブリンの魔力を観察してみようと思う。
吐き気をこらえて魔力を分析する。
まずゴーレムが全身に魔力を纏っていて、魔力のひもで自分に繋がっているのが判る。
肝心のゴブリンだけど、魔石から魔力が筋力を強化するイメージで全身に循環している。
ヒントは見つかったので俺がサクッと槍でゴブリンを倒す。
そしてフィオレラの魔力を見る。
当然動いていなくて心臓の当たりに綺麗に纏まっている。
「なんか掴めたから森の外で実験するぞ」
「さすがお師匠様です。成果が出たら、教えて下さい」
さっそく筋力強化をやってみる。
うん魔力がピクリとも動かない。
必死に魔力に向かって動け動けと念ずる。
ゴブリンの循環を思い出しながら動けとやっていると少し魔力が動いた。
その調子だ。
試行錯誤する事一時間。
ゴブリンに比べぎこちないが何とか成功した。
筋肉を強化するイメージを魔力に持たせる。
試しにゴーレムを片手で持ち上げる。
魔木で作ったゴーレムはかなり重いのに余裕で上がった。
「お師匠様すごい力ですね」
フィオレラがキラキラした目で見てくる。
「筋力強化モドキだ」
「でも詠唱してませんよね。無詠唱ですか?」
その一言で宿の女将さんから聞いたヤギウの伝説を思い出す。
四十以上のスキルを持ちスキルの同時発動をし、スキルの無詠唱もしたという。
女将さんも信じていないらしくて初代国王だから神格を持たす為の作り話だと言っていた。
俺も三百年前の話だから尾鰭がついたのだと思った。
もし、それが本当の話なら筋力強化モドキを訓練する事によって、スキルを獲得できるのではないかと言う展望が開ける。
まずは筋力強化モドキを安全な所で長時間やってみて魔力消費を量ることだ。
「明日は休みだ。ちなみにもしスキルを覚えたいなら何のスキルだ」
「スキルを覚えられるのであればゴーレム使いのスキルにしたいです。ゴーレム使いのスキルは狩りにも使えます。しかし一般的には物を運ぶ力です」
「そうか少し時間は掛かるかもしれない。方法を考えてみよう。今日は帰ろう」
「女将さん。ちょっと相談があるのですが」
「あらたまってなんだい水臭いね」
「明日、無料で一日薪割をするので先代のヤギウのコレクションを見せてもらえません?」
「薪割なんかしなくてもコレクションをみせてあげるのに義理堅いね。いいよ所詮レプリカや写本だから納得がいくまで見ておくれ」
部屋に帰り実験がうまく行くといいなと思いながら眠りについた。
「女将さん薪を割りたいのですが」
「斧と薪なら裏の小屋さ。本当に良いのかい」
「ええ、任せて下さい」
小屋には大人の腿の太さの薪これでもかと積まれていた。
立て掛けてある斧を取り裏庭の太い輪切りにされた丸太を見る。
丸太には幾つもの筋がありここで割れば良いのかと納得した。
薪割りは初めての経験だ。
まずは普通に割ってみる。
斧が思ったより重い。
立てた薪に斧を振り下ろす。
端っこを削っただけだ。
難しい。
斧が重たくて安定しないのも上手く割れない原因か。
今度は筋力強化モドキをしながら割ってみる。
イメージしながら動作するのは難しい。
何度か失敗し筋力強化モドキをしながらやっと割る事ができた。
力が増すと斧が安定する。
この調子だ。
機械になった気分で薪を割る。
お腹の鳴る音で薪割りを中断した。
スキル鑑定を試しに受けてみるか。
屋台でガレットに似た料理に舌鼓を打つ。
昼のハンターギルドは閑散としていて人もまばらだ。
スキル鑑定の窓口に行くとまた来たのかという顔をされる。
スキルが生えてますようにと祈りながら鑑定を受けた。
結果は駄目だった。
まだ一日目だ気長に行こう。
夕方まで筋力強化モドキで薪を割る。
精神的には非常に疲れた。
イメージを持続するのは難しい。
結局魔力切れにはならなかった。
筋力強化モドキはあまり魔力を消費しないらしい。
酷い筋肉痛にもならない良かった。
筋力強化モドキとゴーレム操作の同時発動は試してみる。
強化のとゴーレムの動作のイメージ同時なんてできるものか。
小一時間やった俺が馬鹿みたいだ。
気を取り直して約束のコレクションを見せてもらう。
コレクションは物置にしている部屋の大半を占拠している。
この中から興味あるものを探すのは骨が折れそうだ。
幾つか論文があったので試しに読んでみる。
もっとも正確なのはバクフ建国記であると。
探すか。
バクフ建国記は本棚に収まっていた。
背表紙で題名が分かったのは手間が省ける。
バクフ建国記を流し読む。
それによるとヤギウは二十五才で異世界に来て、一つしかなかったスキルが四年で四十以上になったと書いてある。
その後、王となり内政に尽力したとあった。
一ヶ月ちょっとでスキルが一つ増える計算だ。
朝になりいつもどおり森に行き素手のゴブリンを探す。
見つけた。
ゴーレムをいつでも操作できるよう後方に立たせてある少しだけ心強い。
向かってきたゴブリンに筋力強化モドキをして槍を突き出す。
強化された突きは普段の倍以上のスピードでゴブリンに迫る。
一撃だ。
筋力強化モドキとても使える。
調子に乗っていたのかもしれない。
次に見つかった棍棒持ちと戦闘に入る。
その時フィオレラが声を上げた。
「お師匠様! 新たに二匹ゴブリンが向かってきます!」
三匹はまずい。
必死になり強化した力で槍をなぎ払う。
くそっ、よけられた。
突きを入れるが今度もよけられる。
槍の柄で頭を殴ろうとするが棍棒で防がれた。
だめだ。
新たな二匹のゴブリンが目前に迫っている。
やけくそだ。
筋力強化モドキの魔力を最大限循環させる。
限界まで強化された筋力で突き出された槍はゴブリンを貫通した。
後から来たゴブリンがびっくりして足が止まった。
すかさず駆け寄り連続して突きを見舞う。
今度も一撃だ。
最後のゴブリンが我に返ったように動き出すが遅い。
首に切りつけこのゴブリンも一撃で倒せた。
「はあはあ、危なかった」
「もの凄い速さで動いてましたね」
「もう一度やれと言われても出来ないかもしれない。帰ろう」
宿に帰り考えた。
筋力強化モドキを試しながらゴブリン狩は危険だ。
安全な場所で試すにはどうするべきか。
お金を稼げて尚且つ筋力強化モドキが出来る環境が良い。
肉体労働だ。
それなら土方だろう。
建築ギルドで仕事を受けるか。
そうしよう。
フィオレラと宿の一階の食堂で夕飯を摂りながら話し合う。
「とりあえずハンターをやってみる一ヶ月にはまだある。それでも明日からの一ヶ月は建築ギルドで仕事を受けようと思う」
「ええ、いいですよ。どんな仕事を受けるんですか?」
「ゴーレムを使わない肉体労働だ」
「私は又雑務をやりたいです」
前やった雑務が気に入っていたのか反応はすこぶる良い。
「とりあえずブレンドン親方の仕事を当たってみて駄目なら他の現場を考えよう」
「いいですね」
フィオレラの合意も取れたので明日から肉体労働だ。
11
あなたにおすすめの小説
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
学校ごと異世界に召喚された俺、拾ったスキルが強すぎたので無双します
名無し
ファンタジー
毎日のようにいじめを受けていた主人公の如月優斗は、ある日自分の学校が異世界へ転移したことを知る。召喚主によれば、生徒たちの中から救世主を探しているそうで、スマホを通してスキルをタダで配るのだという。それがきっかけで神スキルを得た如月は、あっという間に最強の男へと進化していく。
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
文字変換の勇者 ~ステータス改竄して生き残ります~
カタナヅキ
ファンタジー
高校の受験を間近に迫った少年「霧崎レア」彼は学校の帰宅の最中、車の衝突事故に巻き込まれそうになる。そんな彼を救い出そうと通りがかった4人の高校生が駆けつけるが、唐突に彼等の足元に「魔法陣」が誕生し、謎の光に飲み込まれてしまう。
気付いたときには5人は見知らぬ中世風の城の中に存在し、彼等の目の前には老人の集団が居た。老人達の話によると現在の彼等が存在する場所は「異世界」であり、元の世界に戻るためには自分達に協力し、世界征服を狙う「魔人族」と呼ばれる存在を倒すように協力を願われる。
だが、世界を救う勇者として召喚されたはずの人間には特別な能力が授かっているはずなのだが、伝承では勇者の人数は「4人」のはずであり、1人だけ他の人間と比べると能力が低かったレアは召喚に巻き込まれた一般人だと判断されて城から追放されてしまう――
――しかし、追い出されたレアの持っていた能力こそが彼等を上回る性能を誇り、彼は自分の力を利用してステータスを改竄し、名前を変化させる事で物体を変化させ、空想上の武器や物語のキャラクターを作り出せる事に気付く。
異世界転移「スキル無!」~授かったユニークスキルは「なし」ではなく触れたモノを「無」に帰す最強スキルだったようです~
夢・風魔
ファンタジー
林間学校の最中に召喚(誘拐?)された鈴村翔は「スキルが無い役立たずはいらない」と金髪縦ロール女に言われ、その場に取り残された。
しかしそのスキル鑑定は間違っていた。スキルが無いのではなく、転移特典で授かったのは『無』というスキルだったのだ。
とにかく生き残るために行動を起こした翔は、モンスターに襲われていた双子のエルフ姉妹を助ける。
エルフの里へと案内された翔は、林間学校で用意したキャンプ用品一式を使って彼らの食生活を改革することに。
スキル『無』で時々無双。双子の美少女エルフや木に宿る幼女精霊に囲まれ、翔の異世界生活冒険譚は始まった。
*小説家になろう・カクヨムでも投稿しております(完結済み
俺が死んでから始まる物語
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。
だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。
余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。
そこからこの話は始まる。
セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕
荷物持ちの代名詞『カード収納スキル』を極めたら異世界最強の運び屋になりました
夢幻の翼
ファンタジー
使い勝手が悪くて虐げられている『カード収納スキル』をメインスキルとして与えられた転生系主人公の成り上がり物語になります。
スキルがレベルアップする度に出来る事が増えて周りを巻き込んで世の中の発展に貢献します。
ハーレムものではなく正ヒロインとのイチャラブシーンもあるかも。
驚きあり感動ありニヤニヤありの物語、是非一読ください。
※カクヨムで先行配信をしています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる