転生ドラゴンの魔法使い~魔法はガチでプログラムだった~

喰寝丸太

文字の大きさ
133 / 164
第23章 講師のドラゴン

第133話 ストーカー

しおりを挟む
 つけられている。
 気のせいじゃないはずだ。
 昨日ぞくっときたのはこれが原因か。

 学園でわざと行き止まりの廊下を進み振り返った。
 ありゃ、いない。
 そんな馬鹿な。
 今も見られている気がする。
 これはもしかして姿隠しの魔法か。

 俺は姿隠しやぶりを発動した。
 魔法のイメージは。

void main(void)
{
 system("dir /AH > テニツチスシ"); /*認識阻害の魔法名鑑定*/
}

 俺の所には何にも情報が届かない。
 これは俺に対する挑戦だな。
 よかろう、受けてやる。

 『dir』のオプションの『/AH』以外の物を探し出せというのだな。
 ゴーレムは魔道具なので決まりきった魔法しか実行できない。
 俺はゴーレムをドラゴンの所に連れて来た。

 やるぞ。
 『/AH』の魔法語は『メチク』だ。
 こういうのは後ろに追加していくタイプだから、次に試すのは『メチクア』だ。
 反応なしか。
 次に行くぞ、『メチクイ』。
 そして『メチクト』の時に反応があった。
 魔法名は『ヒニミチ』だ。

「魔法名『ヒニミチ』の奴、隠れて居ないで出て来い」
「ちっ、もうばれましたか。さすが魔法の達人ですね」

 声は若い女だ。
 やはり生徒の一人だな。

「いいから早く姿を現せ」
「ヒラニシ・モチニミゆヒラニシよ・が・
トントカイモゆふチカカスニコ・ホク・ホト・ヒニミチルコラシンふよレ・む」

 めがねを掛けた女の子が姿を現した。
 呪文が気になったので解析する。

void main(void)
{
 system("attrib -H -S ヒニミチ.body"); /*体の属性をスーパー隠し属性に*/
}

 おお、スーパー隠し属性って奴ではないか。
 リトワースの暗部よ、バージョンアップした魔法がここにあるぞ。
 おっと目的を忘れるところだった。
 問いたださなければ。

「なんの目的があって俺のあとをつける」
「私、ヴィナです。ホムン先生好きです。付き合って下さい」
「そういうのいいから」
「えー、枯れてますね。研究材料もとい弟子にして下さい」

 弟子入り志願ね。
 見た所、頭も良さそうだ。
 どうするかな。

「理由を聞かせろ」
「未知の呪文ってワクワクしませんか。胸がきゅんときます」
「確かに魔法は面白いが、きゅんとはこないな」
「先生の事を考えてもきゅんときますよ」
「それは研究材料としてだろ」
「まあ、そうですけど。それの何がいけませんか」
「悪くは無いが。何か俺を見る目がまるで獲物を狙う蛇に見える」
「ひどい、年頃の女の子に向って蛇だなんて」
「傷つくたまでもないだろう」
「賠償を要求します。一日付き合って下さい」
「いいだろ。弟子にするか一日、一緒にいて考える」
「決まりですね。せっかく来たのですから。短縮詠唱の秘密を教えてください。短縮詠唱が使えるようになる秘術が知りたいです」
「駄目だ。図に乗るなよ」
「ちぇ、ケチ」

「そうだな。魔力増強の魔道具を与えてやろう」

 俺から魔道具を受け取ると不満そう。

「ねぇねぇ呪文は」
「甘ったれた声を出しやがって、特別だぞ。好意じゃないからな。勘違いするなよ。
ヒラニシ・モチニミゆヒラニシよ・が・
カイリ・けカセニネけカセラレ・
カセニほカラセイミゆふヒニミチルトラナリふよレ・
カセラほカラセイミゆふカイモセふよレ・
モチミチろナセフワゆカセニネカセラよレ・
カソリラトイゆカセニよレ・
カソリラトイゆカセラよレ・
トントカイモゆふソラセン・メホン・カイモセ・ヒニミチルトラナリふよレ・
カニモイろテチニカゆアオワワけヌワワよレ・む。
覚えられないだろう。後で紙に書いて渡そうか」
「いいえ、大丈夫です。全て覚えました」

 こいつ、もの凄く頭が良いんじゃないだろか。
 彼女に渡した呪文のイメージはこうだ。

void main(void)
{
 TEL *tpi,*tpo; /*魂の定義*/
 tpi=topen("ヒニミチ.soul"); /*ヴィナの魂を開く*/
 tpo=topen("temp"); /*仮魂を開く*/
 mana_up20(tpi,tpo); /*魔力増強*/
 tclose(tpi); /*閉じる*/
 tclose(tpo); /*閉じる*/
 system("copy /-Y temp ヒニミチ.soul"); /*ヴィナの魂書き換え*/
 time_wait(3600*100); /*一時間待つ*/
}

 『mana_up20』は魔力を20増強する。
 ライブラリに既に追加してあるからヴィナも使えるはずだ。

 ヴィナが次に会った時にこの魔道具をジャラジャラと着けてくるのが目に浮かんだ。
 そうすれば音がして姿隠しの意味がなくなるだろう。
 魔力増強と姿隠しを天秤にかけて悩むがいい。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

知識スキルで異世界らいふ

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
他の異世界の神様のやらかしで死んだ俺は、その神様の紹介で別の異世界に転生する事になった。地球の神様からもらった知識スキルを駆使して、異世界ライフ

神々に見捨てられし者、自力で最強へ

九頭七尾
ファンタジー
三大貴族の一角、アルベール家の長子として生まれた少年、ライズ。だが「祝福の儀」で何の天職も授かることができなかった彼は、『神々に見捨てられた者』と蔑まれ、一族を追放されてしまう。 「天職なし。最高じゃないか」 しかし彼は逆にこの状況を喜んだ。というのも、実はこの世界は、前世で彼がやり込んでいたゲーム【グランドワールド】にそっくりだったのだ。 天職を取得せずにゲームを始める「超ハードモード」こそが最強になれる道だと知るライズは、前世の知識を活かして成り上がっていく。

26番目の王子に転生しました。今生こそは健康に大地を駆け回れる身体に成りたいです。

克全
ファンタジー
アルファポリスオンリー。男はずっと我慢の人生を歩んできた。先天的なファロー四徴症という心疾患によって、物心つく前に大手術をしなければいけなかった。手術は成功したものの、術後の遺残症や続発症により厳しい運動制限や生活習慣制限を課せられる人生だった。激しい運動どころか、体育の授業すら見学するしかなかった。大好きな犬や猫を飼いたくても、「人獣共通感染症」や怪我が怖くてペットが飼えなかった。その分勉強に打ち込み、色々な資格を散り、知識も蓄えることはできた。それでも、自分が本当に欲しいものは全て諦めなければいいけない人生だった。だが、気が付けば異世界に転生していた。代償のような異世界の人生を思いっきり楽しもうと考えながら7年の月日が過ぎて……

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~

宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。 転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。 良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。 例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。 けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。 同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。 彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!? ※小説家になろう様にも掲載しています。

無限の転生~今世でついに人間卒業!? こんな人生こりごりだとは言ったけど、人間辞めたいとは言ってない~

ねむ鯛
ファンタジー
気づいたら人間を辞めていた。 繰り返す転生。訪れない平穏。終わりのない闘争。 そんな人生はこりごりだと言った少女は、なんか気づいたら鳥になっていた。 ……鳥だから人生じゃない? 望み通り? 違う、そうじゃない。 「巨大な魔物がひしめくこんな厳しい大自然で、才能のない私が果たして生き残れるのでしょうか……?」 才がないと自認する少女は、事実としてこれまでの転生で幾度となく敗北を味わっていた。 しかし転生を重ねるたびに着実に強くなっていたようで……?   「まあ、私の能力を使えばなんとかなるでしょう。……あれ? 使えなくなってる……」 「転生なんてこりごりですが、……投げ出して、後悔だけはしたくないから……!!」 これはチート封印、慣れない鳥の姿、弟妹達のじゃれつき、大自然の脅威などなんやかんやに襲われて。 もう転生なんてしたくないと涙目になりつつ、修行し直したり、能力を取り戻したりしながら、今世は絶対幸せに過ごすために頑張って、世界最強への道を駆け上がっていく女の子のお話。 あと出会う人の脳を焼いたりもするよ。 ※見切り発車、不定期更新です。ガールズラブは保険。 たくさん転生してきた女の子のお話です。人外転生、のち人化要素があります。 題名変えました。  (旧旧旧旧題:永劫無尽の魂源輪廻《ウロボロス》)  (旧旧旧題:無限の転生~人外少女は異世界の空を飛ぶ(略)~) (旧旧題:無才少女~今世は人外です~(略)) (旧題【悲報】無限に転生してきた私、遂に人類をやめる【タスケテ】)

処理中です...