47 / 123
piece5 剛士の部屋で、剛士のベッドで
わかってた?
しおりを挟む
しばらく2人はリビングにいて、いろいろな話をした。
学校のことや友人のこと、今度行きたい場所についてなど、穏やかに話題が移り変わっていく。
「そっかあ。ゴウさんの行く学部のキャンパスは、同じ沿線なんだね!」
話は、剛士の進路のことになった。
「そう。卒業したら1人暮らしするつもりだけどな」
「そうなんだ」
ここからでも充分通えそうなのに、と悠里が首を傾げたのを見て、剛士は悪戯っぽく微笑んだ。
「大学に入ったら、なるべく自立していきたいし、」
悠里の耳元に、唇が迫った。
「お前を家に呼べるだろ」
「あ……っ」
ピクンと悠里は身を震わせた。
「……悠里」
剛士の切れ長の瞳に、甘い光が宿った。
「俺の部屋、行こう?」
大きな手が、悠里の手を包み込む。
俄かに悠里の胸がドキドキと早鐘を打つ。
「……はい」
初めて入る剛士の部屋は、すっきりと片付いていた。
整然と辞書や参考書が並んだ机に本棚、小さなテーブル、そしてベッドがある。
「ゴウさん、綺麗好きなんだね」
「そうか? まあ、散らかるほどの物がないだけかな」
剛士が笑い、言った。
「適当に座れよ」
「は、はい」
きょろきょろと部屋を見回し、悠里はベッドにそっと腰掛けた。
「……そこ選ぶ?」
「えっ?」
剛士が隣に座り、悠里の手を握る。
「襲えって、言ってるようなもんだぞ?」
「あ……」
弁解する間もなく、唇を重ねられる。
悠里は彼の手を握り返し、優しいキスに応えた。
「悠里……」
何度も何度も、柔らかに唇を合わせられる。
「ゴウ、さん……」
「……どうして部屋に呼んだか、わかってた?」
「……わかってた、つもりです……」
悠里は頬を真っ赤に染めながら、頷く。
「……良かった」
剛士が色香に満ちた微笑みを浮かべた。
大きな手が悠里の背を支え、ゆっくりと彼女をベッドに横たえる。
「好きだよ、悠里」
彼女に優しく覆い被さり、剛士は甘い声で囁いた。
「ゴウさん……」
胸の辺りに両手を彷徨わせながらも、悠里は必死に答えた。
「私も……好き。大好き……」
そっと両手を取られ、指を絡められる。
そのままベッドに軽く押さえつけられ、キスをされた。
「ん……」
優しいキスは少しずつ深くなり、舌が差し入れられる。
剛士の香りがするベッドに組み敷かれて受ける、キス。
彼に包み込まれるような感覚に、悠里は酔いしれる。
「あっ……ん」
剛士の舌が気持ちよくて、思わず甘い吐息を零す。
いつの間にか悠里は、自分からも舌を絡ませていた。
学校のことや友人のこと、今度行きたい場所についてなど、穏やかに話題が移り変わっていく。
「そっかあ。ゴウさんの行く学部のキャンパスは、同じ沿線なんだね!」
話は、剛士の進路のことになった。
「そう。卒業したら1人暮らしするつもりだけどな」
「そうなんだ」
ここからでも充分通えそうなのに、と悠里が首を傾げたのを見て、剛士は悪戯っぽく微笑んだ。
「大学に入ったら、なるべく自立していきたいし、」
悠里の耳元に、唇が迫った。
「お前を家に呼べるだろ」
「あ……っ」
ピクンと悠里は身を震わせた。
「……悠里」
剛士の切れ長の瞳に、甘い光が宿った。
「俺の部屋、行こう?」
大きな手が、悠里の手を包み込む。
俄かに悠里の胸がドキドキと早鐘を打つ。
「……はい」
初めて入る剛士の部屋は、すっきりと片付いていた。
整然と辞書や参考書が並んだ机に本棚、小さなテーブル、そしてベッドがある。
「ゴウさん、綺麗好きなんだね」
「そうか? まあ、散らかるほどの物がないだけかな」
剛士が笑い、言った。
「適当に座れよ」
「は、はい」
きょろきょろと部屋を見回し、悠里はベッドにそっと腰掛けた。
「……そこ選ぶ?」
「えっ?」
剛士が隣に座り、悠里の手を握る。
「襲えって、言ってるようなもんだぞ?」
「あ……」
弁解する間もなく、唇を重ねられる。
悠里は彼の手を握り返し、優しいキスに応えた。
「悠里……」
何度も何度も、柔らかに唇を合わせられる。
「ゴウ、さん……」
「……どうして部屋に呼んだか、わかってた?」
「……わかってた、つもりです……」
悠里は頬を真っ赤に染めながら、頷く。
「……良かった」
剛士が色香に満ちた微笑みを浮かべた。
大きな手が悠里の背を支え、ゆっくりと彼女をベッドに横たえる。
「好きだよ、悠里」
彼女に優しく覆い被さり、剛士は甘い声で囁いた。
「ゴウさん……」
胸の辺りに両手を彷徨わせながらも、悠里は必死に答えた。
「私も……好き。大好き……」
そっと両手を取られ、指を絡められる。
そのままベッドに軽く押さえつけられ、キスをされた。
「ん……」
優しいキスは少しずつ深くなり、舌が差し入れられる。
剛士の香りがするベッドに組み敷かれて受ける、キス。
彼に包み込まれるような感覚に、悠里は酔いしれる。
「あっ……ん」
剛士の舌が気持ちよくて、思わず甘い吐息を零す。
いつの間にか悠里は、自分からも舌を絡ませていた。
0
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる