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第四十二話 まだ始まったばかりなんだから
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「縁が会って、こうして一緒に飲める夜に……乾杯」
自分に酔っている――とでも表現したほうが良さげな自信満々の笑顔を浮かべながら、貴斗はそう乾杯の音頭を取った。
――これで女を落とせると思っているんだから救えないわ、本当に。
なんて思いながら私は紫色の飲み物が入った中ジョッキを片手に、ニッコリと営業スマイルを湛えた。
私を除いた面子は皆、赤い飲み物が注がれたワイングラスを持っている。
私だけは巨峰サワー。
飲む気マックスを見せつけるみたいに、私はジョッキを持った手を大きく突き出した。
グラスの当たる甲高い音が次々に響く。
それぞれがゆっくりとグラスに口をつける中、私は貴斗とグラスを合わせる前に空腹の胃の中へ思いっきりサワーを流し入れた。
「ん?」
一口飲んで中ジョッキを見つめる。
「どうかした?」
隣で優雅な仕草でワイングラスを傾けるナナが私の顔を覗きこんだ。
「……なんでもないです……」
かろうじて酒の味がするくらいで、ほとんどブドウジュースなそれをまた煽るように飲み続ける。
これじゃ量を飲まないと酔えないじゃない!
いや、酔う前にお腹がジュースで重たくなるわよ。
だけど今は飲むしかない!
さらに飲み続けたジョッキは乾杯からほどなくして空の状態になった。
「アキさんって……お酒、強いんですねえ……」
「意外だよ。オレと付き合っているときはそんなに飲まなかったのに……飲めるんだ?」
いちいち過去を引っ張ってきて『オレの女だった』アピールを他にしてくるところが鼻につく。
「隠してたの。彼女よりお酒に弱いなんてあなたが知ったら傷つくんじゃないかと思って」
笑顔でそう答えてみる。
すごく自然に言えた成果だろう。
貴斗の眉がぴくりと上がったのを見逃さない。
胸の前で組んだ手にわずかに力が入ったようにも見える。
「それじゃあ、今夜はとことん飲みたいなあ。愛希がどれだけ変わったのか、すごく興味あるし」
そう貴斗は目を細めて私を見た。
――へえ。いい根性しているじゃない?
飲むことに関してなら負ける気がしない。
なんせこの男にフラれてから、私の飲む量は半端なく増えたんだから。
お陰様で自分が底なしであることを知ることにもなった。
だって貴斗と付き合っているときは飲めなかったんだもの。
酒に酔って醜態を晒したくないという強い気持ちがあったのも確かだったし、貴斗は『女は男を立てるもの』だと思っている男だった。
女に負ける――酒の強さなんてくだらない競争内容だけど、私に負けるなんて日には貴斗のプライドを傷つけることになってしまうって気づいてたから。
絶対に嫌われたくないと必死で偽ってきた過去の自分を今はぶん殴りたい。
偽る価値もない最低最悪の男なのは間違いないんだから。
「もう! 貴斗さんったらアキばっかりと話して。私たち、寂しいわ」
小さく口をすぼめて拗ねて見せるナナはさすがとしか言いようがない。
貴斗は「ああ、それは本当にすみません」としおらしく謝る。
内心「オレってやっぱりモテるんだよな!」って思ってる!
絶対に思ってやがる!
「それじゃあ、自己紹介をしますね。オレは……」
と口にした直後、貴斗の声を遮るようにラウンジの照明が落ちて真っ暗になった。
しかしすぐにラウンジの中央にスポットライトが当たって、一人の青年を照らしだした。
金髪に近い茶髪くんがマイクを握りしめ立っていたんだ。
「皆様、大変お待たせいたしました! これより当店ナンバーワン、星野龍空の登場です。どうぞ大きな拍手でお迎えください!」
アナウンスを流したのはバカホストの後輩くん、『充希』だ。
そのアナウンスに割れんばかりの拍手と歓声が上がる。
どよめきに床が揺れてしまうのではないかと思えるほどだ。
周りの女性たちは充希が大きく手を翳した出入り口の方向を見て、固唾を飲んでいる。スポットライトが充希からラウンジの扉へと向けられると、扉がゆっくり開いていく。
するとそこから白のスーツに同色のハットを被ったバカホストが姿を見せた。
小走りに近づいて来た充希からマイクを受け取ると、大きな手振りでハットを脱ぎ捨てる。
「パッションレッド感謝祭にご参加いただきありがとうございます。今宵、この感謝祭にお招きした皆さまは、どなた様もつらい恋を経験された方。そんな心をオレ達が少しでも癒せるようにとこのような会を企画させていただきました。普段では味わえない楽しい企画をご用意しておりますので、どうぞ最後までお楽しみくださいねえ~!」
ナンバーワンホストの挨拶に割れんばかりの黄色い歓声が上がって、私は呆気にとられた。
いや、私だけでなく貴斗も貴斗の連れて来た男たちも皆一様に口をあんぐりと開けて、その様子を見ている。
と、何を思ったのか、バカホストがこちらに視線を向けて、ツカツカと歩み寄ってきた。周りの視線も、スポットライトも迷わずバカホストに集中するから、私の背筋は自然に伸びていた。
ドキドキと小さく、けれど早く鼓動する胸の音が聞こえないように体中に力を入れてバカホストを見る。
ヤツは私達のテーブルの前でぴたりと足をとめると、ここぞとばかりに最上級の『営業スマイル』を湛えながら、私に手を差しだした。
「ちょっと立ってもらっていい?」
なんで?と言いたくなるのを喉の奥に突っ返して見つめ返す。
「会場のみんなに紹介したいから、ね?」
そんな風に話しかけてくる龍空に、貴斗が「ちょっと……」と横から声を掛けた。
龍空は「ああ」と今、気づいたような素振りをした。
「えっと。それじゃあ、あなたも一緒に立っていただけますか?」
「はぁ?」
龍空の言葉に貴斗は怪訝な顔を向けた。
しかし龍空は動じなかった。
「悪いようにはしませんからあ」
といつもの調子で言って、私を見る。
――わかったわよ!
なにか考えがあるに違いない。
私がしぶしぶ立ち上がると、貴斗も続いて立ち上がった。
私たちが立ち上がると、龍空を照らしていたものとは別のスポットライトが私達二人に当てられる。
眩しくて目を細める。
ライトが明るすぎて周りの景色も女性たちの表情もまったくわからなくなってしまった。ただじっと立っていると、龍空は再びマイクで話しだした。
「今夜はこちらに座る方々にもイベントに参加していただけることになりました。女性のほうは見覚えのある方、多いかと思います。そう、オレと一緒にCM出演したあの謎の美女『アキ』です! そして彼女のご友人かな? ええっと……」
そう言って龍空はマイクを貴斗に向ける。
「甲山……です」
「下の名前は?」
「貴斗……です」
「うわっ、コウヤマタカトさん! ホスト向きな名前!」
普通『芸能人みたい』というところだろうに。
『ホスト向き』という言葉を選ぶ辺りが龍空クオリティだ。
そんなやりとりに貴斗がすぅっと目を細めてリクを睨みつけた。
だけど龍空はと言えば、睨まれても慌てる様子もない。
それどころか「すみません」と白い歯をむき出しにして笑う。
軽くジャブ入れたよね、このバカホスト。
貴斗が嫌がるのをわかっていて『ホスト向き』ってわざと使ったんだから。
貴斗を煽ろうとしてない?
そう思ってバカホストを見たけれど、彼は私と目を合わさずに続けた。
「ではタカトさんには後で男性側の恋愛心理のお話を伺おうと思います。オレ達みたいなホストという立場ではちょっと言えないようなことをタカトさんにはお願いしちゃおうと思います。等身大の男性側の声、頼みましたよ!」
そう言われて、貴斗は鳩が豆鉄砲を食らったような顔になった。
しかしさすがに柔軟性が高いのか、すぐににこやかな笑みを浮かべると「こちらこそよろしくお願いします」と答えてみせたんだ。
なにを考えているんだ、バカホスト!?
等身大の男の恋愛心理だと?
この男に?
このクズ男に?
女を何人も同時に付き合うような男に?
女を便所と吐き間違えているような男に?
恋に傷ついた女性の前で話させるって何考えてるのよっ!?
「そんなわけでみなさん。今宵はとことん楽しみましょう~!」
龍空の掛け声にわぁっという一際大きな歓声が上がった。
それが合図となって部屋の中がまた明るさを取り戻す。
部屋が明るくなると龍空は私たちに向き直って「どうもありがとう」と頭を下げた。
それから「後ほど~」と、軽やかに他のテーブルへと挨拶に行ってしまった。
席を離れる瞬間、さりげなく私のほうにウィンクを零していくあたりがいやらしい。
――ちゃんと説明しろ、バカ!
「なんか……すごいことに巻き込まれたなあ」
と言いながらも、まんざらでもない顔をして貴斗は腰を下ろした。
「あら、楽しそうじゃない? ねえ、アキ?」
立ちつくしたままの私の腰に手を添えられてナナを見る。
「座りなさい」と彼女に無言で促された私は、再び深く椅子に腰を下ろした。
「まだ、始まったばかりなんだから……ねえ?」
「ええ、そうですね」
『何も知らないネズミが罠にかかりました』
そう言わんばかりの妖しい笑みを湛えるオネエサマ方の笑みを見て、私は小さくため息をこぼした後、新たに運ばれてきたサワーを喉の奥へと流し込んだ。
だんだん酒の味が濃くなっていくことに気づいた頃にはもう取り返しがつかないくらい酔っぱらうことになるなんて、このときはまだ思いもせずに――
自分に酔っている――とでも表現したほうが良さげな自信満々の笑顔を浮かべながら、貴斗はそう乾杯の音頭を取った。
――これで女を落とせると思っているんだから救えないわ、本当に。
なんて思いながら私は紫色の飲み物が入った中ジョッキを片手に、ニッコリと営業スマイルを湛えた。
私を除いた面子は皆、赤い飲み物が注がれたワイングラスを持っている。
私だけは巨峰サワー。
飲む気マックスを見せつけるみたいに、私はジョッキを持った手を大きく突き出した。
グラスの当たる甲高い音が次々に響く。
それぞれがゆっくりとグラスに口をつける中、私は貴斗とグラスを合わせる前に空腹の胃の中へ思いっきりサワーを流し入れた。
「ん?」
一口飲んで中ジョッキを見つめる。
「どうかした?」
隣で優雅な仕草でワイングラスを傾けるナナが私の顔を覗きこんだ。
「……なんでもないです……」
かろうじて酒の味がするくらいで、ほとんどブドウジュースなそれをまた煽るように飲み続ける。
これじゃ量を飲まないと酔えないじゃない!
いや、酔う前にお腹がジュースで重たくなるわよ。
だけど今は飲むしかない!
さらに飲み続けたジョッキは乾杯からほどなくして空の状態になった。
「アキさんって……お酒、強いんですねえ……」
「意外だよ。オレと付き合っているときはそんなに飲まなかったのに……飲めるんだ?」
いちいち過去を引っ張ってきて『オレの女だった』アピールを他にしてくるところが鼻につく。
「隠してたの。彼女よりお酒に弱いなんてあなたが知ったら傷つくんじゃないかと思って」
笑顔でそう答えてみる。
すごく自然に言えた成果だろう。
貴斗の眉がぴくりと上がったのを見逃さない。
胸の前で組んだ手にわずかに力が入ったようにも見える。
「それじゃあ、今夜はとことん飲みたいなあ。愛希がどれだけ変わったのか、すごく興味あるし」
そう貴斗は目を細めて私を見た。
――へえ。いい根性しているじゃない?
飲むことに関してなら負ける気がしない。
なんせこの男にフラれてから、私の飲む量は半端なく増えたんだから。
お陰様で自分が底なしであることを知ることにもなった。
だって貴斗と付き合っているときは飲めなかったんだもの。
酒に酔って醜態を晒したくないという強い気持ちがあったのも確かだったし、貴斗は『女は男を立てるもの』だと思っている男だった。
女に負ける――酒の強さなんてくだらない競争内容だけど、私に負けるなんて日には貴斗のプライドを傷つけることになってしまうって気づいてたから。
絶対に嫌われたくないと必死で偽ってきた過去の自分を今はぶん殴りたい。
偽る価値もない最低最悪の男なのは間違いないんだから。
「もう! 貴斗さんったらアキばっかりと話して。私たち、寂しいわ」
小さく口をすぼめて拗ねて見せるナナはさすがとしか言いようがない。
貴斗は「ああ、それは本当にすみません」としおらしく謝る。
内心「オレってやっぱりモテるんだよな!」って思ってる!
絶対に思ってやがる!
「それじゃあ、自己紹介をしますね。オレは……」
と口にした直後、貴斗の声を遮るようにラウンジの照明が落ちて真っ暗になった。
しかしすぐにラウンジの中央にスポットライトが当たって、一人の青年を照らしだした。
金髪に近い茶髪くんがマイクを握りしめ立っていたんだ。
「皆様、大変お待たせいたしました! これより当店ナンバーワン、星野龍空の登場です。どうぞ大きな拍手でお迎えください!」
アナウンスを流したのはバカホストの後輩くん、『充希』だ。
そのアナウンスに割れんばかりの拍手と歓声が上がる。
どよめきに床が揺れてしまうのではないかと思えるほどだ。
周りの女性たちは充希が大きく手を翳した出入り口の方向を見て、固唾を飲んでいる。スポットライトが充希からラウンジの扉へと向けられると、扉がゆっくり開いていく。
するとそこから白のスーツに同色のハットを被ったバカホストが姿を見せた。
小走りに近づいて来た充希からマイクを受け取ると、大きな手振りでハットを脱ぎ捨てる。
「パッションレッド感謝祭にご参加いただきありがとうございます。今宵、この感謝祭にお招きした皆さまは、どなた様もつらい恋を経験された方。そんな心をオレ達が少しでも癒せるようにとこのような会を企画させていただきました。普段では味わえない楽しい企画をご用意しておりますので、どうぞ最後までお楽しみくださいねえ~!」
ナンバーワンホストの挨拶に割れんばかりの黄色い歓声が上がって、私は呆気にとられた。
いや、私だけでなく貴斗も貴斗の連れて来た男たちも皆一様に口をあんぐりと開けて、その様子を見ている。
と、何を思ったのか、バカホストがこちらに視線を向けて、ツカツカと歩み寄ってきた。周りの視線も、スポットライトも迷わずバカホストに集中するから、私の背筋は自然に伸びていた。
ドキドキと小さく、けれど早く鼓動する胸の音が聞こえないように体中に力を入れてバカホストを見る。
ヤツは私達のテーブルの前でぴたりと足をとめると、ここぞとばかりに最上級の『営業スマイル』を湛えながら、私に手を差しだした。
「ちょっと立ってもらっていい?」
なんで?と言いたくなるのを喉の奥に突っ返して見つめ返す。
「会場のみんなに紹介したいから、ね?」
そんな風に話しかけてくる龍空に、貴斗が「ちょっと……」と横から声を掛けた。
龍空は「ああ」と今、気づいたような素振りをした。
「えっと。それじゃあ、あなたも一緒に立っていただけますか?」
「はぁ?」
龍空の言葉に貴斗は怪訝な顔を向けた。
しかし龍空は動じなかった。
「悪いようにはしませんからあ」
といつもの調子で言って、私を見る。
――わかったわよ!
なにか考えがあるに違いない。
私がしぶしぶ立ち上がると、貴斗も続いて立ち上がった。
私たちが立ち上がると、龍空を照らしていたものとは別のスポットライトが私達二人に当てられる。
眩しくて目を細める。
ライトが明るすぎて周りの景色も女性たちの表情もまったくわからなくなってしまった。ただじっと立っていると、龍空は再びマイクで話しだした。
「今夜はこちらに座る方々にもイベントに参加していただけることになりました。女性のほうは見覚えのある方、多いかと思います。そう、オレと一緒にCM出演したあの謎の美女『アキ』です! そして彼女のご友人かな? ええっと……」
そう言って龍空はマイクを貴斗に向ける。
「甲山……です」
「下の名前は?」
「貴斗……です」
「うわっ、コウヤマタカトさん! ホスト向きな名前!」
普通『芸能人みたい』というところだろうに。
『ホスト向き』という言葉を選ぶ辺りが龍空クオリティだ。
そんなやりとりに貴斗がすぅっと目を細めてリクを睨みつけた。
だけど龍空はと言えば、睨まれても慌てる様子もない。
それどころか「すみません」と白い歯をむき出しにして笑う。
軽くジャブ入れたよね、このバカホスト。
貴斗が嫌がるのをわかっていて『ホスト向き』ってわざと使ったんだから。
貴斗を煽ろうとしてない?
そう思ってバカホストを見たけれど、彼は私と目を合わさずに続けた。
「ではタカトさんには後で男性側の恋愛心理のお話を伺おうと思います。オレ達みたいなホストという立場ではちょっと言えないようなことをタカトさんにはお願いしちゃおうと思います。等身大の男性側の声、頼みましたよ!」
そう言われて、貴斗は鳩が豆鉄砲を食らったような顔になった。
しかしさすがに柔軟性が高いのか、すぐににこやかな笑みを浮かべると「こちらこそよろしくお願いします」と答えてみせたんだ。
なにを考えているんだ、バカホスト!?
等身大の男の恋愛心理だと?
この男に?
このクズ男に?
女を何人も同時に付き合うような男に?
女を便所と吐き間違えているような男に?
恋に傷ついた女性の前で話させるって何考えてるのよっ!?
「そんなわけでみなさん。今宵はとことん楽しみましょう~!」
龍空の掛け声にわぁっという一際大きな歓声が上がった。
それが合図となって部屋の中がまた明るさを取り戻す。
部屋が明るくなると龍空は私たちに向き直って「どうもありがとう」と頭を下げた。
それから「後ほど~」と、軽やかに他のテーブルへと挨拶に行ってしまった。
席を離れる瞬間、さりげなく私のほうにウィンクを零していくあたりがいやらしい。
――ちゃんと説明しろ、バカ!
「なんか……すごいことに巻き込まれたなあ」
と言いながらも、まんざらでもない顔をして貴斗は腰を下ろした。
「あら、楽しそうじゃない? ねえ、アキ?」
立ちつくしたままの私の腰に手を添えられてナナを見る。
「座りなさい」と彼女に無言で促された私は、再び深く椅子に腰を下ろした。
「まだ、始まったばかりなんだから……ねえ?」
「ええ、そうですね」
『何も知らないネズミが罠にかかりました』
そう言わんばかりの妖しい笑みを湛えるオネエサマ方の笑みを見て、私は小さくため息をこぼした後、新たに運ばれてきたサワーを喉の奥へと流し込んだ。
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