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第2章 学園入学編
第23話 作戦会議
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「え? 攫っちゃうんですか?」
そう聞き返した俺に対し、リーナさんは嬉々として答える。
「そうよ! 攫っちゃいましょう! サクサクっと!」
このリーナさん、ノリノリである。確かに、折角盗賊から解放した同郷? の人をこのままにしておくのも忍びないし、匿う方法さえしっかり準備できてたら攫ってしまうのも吝かではないかも知れない。
「ミルクとも相談したんだけど、ミルクは【光魔法】を使った光学迷彩で透明になれるでしょ? そしたら普通に侵入しても気付かれないんじゃないかしら!? 帰りは鈴木さんも透明にしちゃえばいいしね」
うーん。悪くはないけど、少し穴があるかな。
「確かに悪い作戦ではないと思います。
ですけど、確かに見た目は透明になりますが、気配を消している訳ではないのです。気配察知系のスキルが高い人がいたら気付かれる可能性もありますよ」
「あ、そうね・・・学園内ではそんな人ほとんどいないから気付かれた事なくて、失念していたわ。どうしようかしら」
だけど、実はその件に関しては既にこの10日で対策を考えたんだ。ミルクがいくら透明だとは言え、学園内をウロウロしてたらいずれ気付く人が出てくるかも知れないからね。
「ふふふ、リーナさん。でもそんな事もあろうかと。こんなモノを作ってみました!」
そう言いながら【収納】から、【万物創造】で作った魔道具を取り出す。
「ん? ・・・腕輪? リョーマがそう言って取り出したと言うことは、この状況を打破できるアイテムと言う事ね」
俺が取り出したのはパッと見、非常にシンプルな金属の腕輪だ。腕輪と言うかリングかな?
「見た目はシンプルな腕輪ですが、ミルクが学園内をウロウロしても大丈夫なように、【気配遮断】【魔力遮断】のスキルをレベル5で付与しました。
いやー、レベル5の付与は大変でしたが、試行錯誤で何とかなりました。学園内なら気配察知系のスキルを持っている人がいたとしても精々レベル3くらいかなとは思ったんですが、念には念を入れておこうと思いまして。
結局腕輪の材質を高純度ミスリルにして、魔力を多めに込める事でゴリ押しした感じですね」
そこまで言ってリーナさんの顔をみると、ポカーンとした顔をしていた。あれ?
「待って、待って! 突っ込みどころが満載なんだけど・・・。
こんなシンプルな腕輪に2種類の付与をしたの? しかもレベル5!? と言うか、高純度のミスリルとかどこから持ってきたの!?」
この世界にも、ミスリルやオリハルコンと言ったファンタジー金属が存在しているが、産出量は非常に少なく、高位の冒険者が使うような武器でもミスリルを少し混ぜただけの合金を使用している。
対して、俺の作った腕輪は純度99.9%以上のミスリルだ。スリーナインだ。
「ミスリルは【万物創造】に包含されていた【錬金術】で作りました。いやー、【錬金術】って便利ですね。見たことある物質なら頑張れば作れちゃうんですから!」
「・・・あれ? 【錬金術】ってそんなスキルだったっけ?
だとしたら世の中に希少金属がもう少し溢れていてもおかしくないような?
ん? 私がおかしいのかしら?」
リーナさん絶賛混乱中である。
「ああ、さすがにこの量のミスリルは作るだけで、魔力をゴッソリ持っていかれましたよ。数日かけて作りました。
あと【万物創造】で使えるようになるスキルは全てレベル10で使えるのが大きいですね。
多分【錬金術】レベル5程度ではミスリルは作れません」
「レベル5程度って・・・。リョーマ以外の人類はレベル5が最大だと思ってるからね。
良かったやっぱり私はおかしくなかったわ。おかしいのはリョーマの方ね」
また、軽くディスられた。おかしいな。
「それで、こんな国宝級なアイテムを作った訳ね。
これ1つでも世の中にでたら大騒ぎよ。国宝というか、古代の秘宝レベルね」
このくらいで大騒ぎになるのか・・・。その内、もっと便利なモノを色々作って商売したいと思ってたけど、止めた方がいいんだろうか?
「でもこれ、ミルクには大きくないかしら?」
「あ、それなら大丈夫です。最大でこの大きさですが、装着した人に合わせて自動的にサイズが変わります」
「あ、うん。とても便利」
リーナさん棒読みです。
「で、でもアレね。ミルクに侵入して貰うとしても、どうやって連れ出すかよね? さすがにこの腕輪は1つしかないでしょ? ・・・ないわよね?」
「それなら、簡単です。この腕輪がもう1つ有れば良いんですよね?」
そう言いながら、俺は手に持っていた腕輪を指の先で挟み、少し擦るような仕草をする。脳内には前世の手品師が手品をする時に良く流れていた曲が再生されている。チャラララララー。
「ほら、2つになりました」
「何よ、それ! 1つ作るのに数日かかるんじゃなかったの!?」
「これもまた【万物創造】に包含されていたスキルなんですが、【贋作】のスキルです。
そして、あくまでも偽物なんで、時間が経つと煙のように消えてしまいますが、能力は完コピです」
「あ、うん。凄いわね」
リーナさんまた棒読みです。
「数日有れば、本物をもう1つ作る事も出来ますが、どうします?」
「うーん。出来れば早い方がいいのよね。
放って置くと何をされるか、何をさせられるか分からないからね」
何だろう。洗脳されたりとかするのかな?
「それで、助けた後はどうします? きっと鈴木さんはお尋ね者になってしまうんじゃないでしょうか?」
「そこは私の出番ね。私の屋敷に匿うわ。ほとぼりが冷めるまでは可哀想だけど引き篭もってもらいましょう」
そうなると、結局自由に行動できないよなぁ。せっかく助けるなら自由に動けるようにしてあげたいな。
「そうだ! リーナさんの【魔法創造】スキルで変装するような魔法って作れませんか? 出来たらそれを付与した魔道具を作りましょう!」
「そうね。少し時間がかかるけど試してみるわ」
と言ったところで、そのまま持っていた【贋作】で作った腕輪がポンと音を立てて消えてしまった。
「「・・・」」
無言で顔を見合わせる俺とリーナさん。
「おかしいですね。前に別のモノを複製した時は1日くらい消えなかったんですが・・・。能力が高過ぎるアイテムは持続時間も短くなるんですかね?」
作る時にこめた魔力が徐々に消費されるのかな?
「いや、私に聞かれても分からないわよ?
でもぶっつけ本番でやらなくて良かったわ。ミルクに侵入して貰ってから消えたら大変だからね」
でもどうしようか。数日有ればもう1つ作れそうだけど、早い方が良いって話だし・・・。
「ねえリョーマ。ふと思ったんだけど、あなた【光魔法】も【気配遮断】も【魔力遮断】も使えるのよね?」
「ええ、もちろんです」
「あなたが鈴木さんを助けに行けば、解決じゃない?」
「あ・・・」
そうでした。俺が光学迷彩で姿を消して、気配を消して忍び込んで、鈴木さんに魔道具渡して透明にして出て来るだけの簡単なお仕事でした。
その後、今夜決行する事に決めてリーナさんと別れたのだった。
そう聞き返した俺に対し、リーナさんは嬉々として答える。
「そうよ! 攫っちゃいましょう! サクサクっと!」
このリーナさん、ノリノリである。確かに、折角盗賊から解放した同郷? の人をこのままにしておくのも忍びないし、匿う方法さえしっかり準備できてたら攫ってしまうのも吝かではないかも知れない。
「ミルクとも相談したんだけど、ミルクは【光魔法】を使った光学迷彩で透明になれるでしょ? そしたら普通に侵入しても気付かれないんじゃないかしら!? 帰りは鈴木さんも透明にしちゃえばいいしね」
うーん。悪くはないけど、少し穴があるかな。
「確かに悪い作戦ではないと思います。
ですけど、確かに見た目は透明になりますが、気配を消している訳ではないのです。気配察知系のスキルが高い人がいたら気付かれる可能性もありますよ」
「あ、そうね・・・学園内ではそんな人ほとんどいないから気付かれた事なくて、失念していたわ。どうしようかしら」
だけど、実はその件に関しては既にこの10日で対策を考えたんだ。ミルクがいくら透明だとは言え、学園内をウロウロしてたらいずれ気付く人が出てくるかも知れないからね。
「ふふふ、リーナさん。でもそんな事もあろうかと。こんなモノを作ってみました!」
そう言いながら【収納】から、【万物創造】で作った魔道具を取り出す。
「ん? ・・・腕輪? リョーマがそう言って取り出したと言うことは、この状況を打破できるアイテムと言う事ね」
俺が取り出したのはパッと見、非常にシンプルな金属の腕輪だ。腕輪と言うかリングかな?
「見た目はシンプルな腕輪ですが、ミルクが学園内をウロウロしても大丈夫なように、【気配遮断】【魔力遮断】のスキルをレベル5で付与しました。
いやー、レベル5の付与は大変でしたが、試行錯誤で何とかなりました。学園内なら気配察知系のスキルを持っている人がいたとしても精々レベル3くらいかなとは思ったんですが、念には念を入れておこうと思いまして。
結局腕輪の材質を高純度ミスリルにして、魔力を多めに込める事でゴリ押しした感じですね」
そこまで言ってリーナさんの顔をみると、ポカーンとした顔をしていた。あれ?
「待って、待って! 突っ込みどころが満載なんだけど・・・。
こんなシンプルな腕輪に2種類の付与をしたの? しかもレベル5!? と言うか、高純度のミスリルとかどこから持ってきたの!?」
この世界にも、ミスリルやオリハルコンと言ったファンタジー金属が存在しているが、産出量は非常に少なく、高位の冒険者が使うような武器でもミスリルを少し混ぜただけの合金を使用している。
対して、俺の作った腕輪は純度99.9%以上のミスリルだ。スリーナインだ。
「ミスリルは【万物創造】に包含されていた【錬金術】で作りました。いやー、【錬金術】って便利ですね。見たことある物質なら頑張れば作れちゃうんですから!」
「・・・あれ? 【錬金術】ってそんなスキルだったっけ?
だとしたら世の中に希少金属がもう少し溢れていてもおかしくないような?
ん? 私がおかしいのかしら?」
リーナさん絶賛混乱中である。
「ああ、さすがにこの量のミスリルは作るだけで、魔力をゴッソリ持っていかれましたよ。数日かけて作りました。
あと【万物創造】で使えるようになるスキルは全てレベル10で使えるのが大きいですね。
多分【錬金術】レベル5程度ではミスリルは作れません」
「レベル5程度って・・・。リョーマ以外の人類はレベル5が最大だと思ってるからね。
良かったやっぱり私はおかしくなかったわ。おかしいのはリョーマの方ね」
また、軽くディスられた。おかしいな。
「それで、こんな国宝級なアイテムを作った訳ね。
これ1つでも世の中にでたら大騒ぎよ。国宝というか、古代の秘宝レベルね」
このくらいで大騒ぎになるのか・・・。その内、もっと便利なモノを色々作って商売したいと思ってたけど、止めた方がいいんだろうか?
「でもこれ、ミルクには大きくないかしら?」
「あ、それなら大丈夫です。最大でこの大きさですが、装着した人に合わせて自動的にサイズが変わります」
「あ、うん。とても便利」
リーナさん棒読みです。
「で、でもアレね。ミルクに侵入して貰うとしても、どうやって連れ出すかよね? さすがにこの腕輪は1つしかないでしょ? ・・・ないわよね?」
「それなら、簡単です。この腕輪がもう1つ有れば良いんですよね?」
そう言いながら、俺は手に持っていた腕輪を指の先で挟み、少し擦るような仕草をする。脳内には前世の手品師が手品をする時に良く流れていた曲が再生されている。チャラララララー。
「ほら、2つになりました」
「何よ、それ! 1つ作るのに数日かかるんじゃなかったの!?」
「これもまた【万物創造】に包含されていたスキルなんですが、【贋作】のスキルです。
そして、あくまでも偽物なんで、時間が経つと煙のように消えてしまいますが、能力は完コピです」
「あ、うん。凄いわね」
リーナさんまた棒読みです。
「数日有れば、本物をもう1つ作る事も出来ますが、どうします?」
「うーん。出来れば早い方がいいのよね。
放って置くと何をされるか、何をさせられるか分からないからね」
何だろう。洗脳されたりとかするのかな?
「それで、助けた後はどうします? きっと鈴木さんはお尋ね者になってしまうんじゃないでしょうか?」
「そこは私の出番ね。私の屋敷に匿うわ。ほとぼりが冷めるまでは可哀想だけど引き篭もってもらいましょう」
そうなると、結局自由に行動できないよなぁ。せっかく助けるなら自由に動けるようにしてあげたいな。
「そうだ! リーナさんの【魔法創造】スキルで変装するような魔法って作れませんか? 出来たらそれを付与した魔道具を作りましょう!」
「そうね。少し時間がかかるけど試してみるわ」
と言ったところで、そのまま持っていた【贋作】で作った腕輪がポンと音を立てて消えてしまった。
「「・・・」」
無言で顔を見合わせる俺とリーナさん。
「おかしいですね。前に別のモノを複製した時は1日くらい消えなかったんですが・・・。能力が高過ぎるアイテムは持続時間も短くなるんですかね?」
作る時にこめた魔力が徐々に消費されるのかな?
「いや、私に聞かれても分からないわよ?
でもぶっつけ本番でやらなくて良かったわ。ミルクに侵入して貰ってから消えたら大変だからね」
でもどうしようか。数日有ればもう1つ作れそうだけど、早い方が良いって話だし・・・。
「ねえリョーマ。ふと思ったんだけど、あなた【光魔法】も【気配遮断】も【魔力遮断】も使えるのよね?」
「ええ、もちろんです」
「あなたが鈴木さんを助けに行けば、解決じゃない?」
「あ・・・」
そうでした。俺が光学迷彩で姿を消して、気配を消して忍び込んで、鈴木さんに魔道具渡して透明にして出て来るだけの簡単なお仕事でした。
その後、今夜決行する事に決めてリーナさんと別れたのだった。
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