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第4章 魔界編(仮)
第5話 予言と神託
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予言。どうせ自称神様関連なんだろうし、聞きたい気持ち半分、聞きたくない気持ち半分ってとこかな。・・・何て言ってられないので、とりあえず聞いてみよう。
「うむ。そうだの。では古い方の予言から伝えるとしようか。
伝えると言うか、其方がここに来た理由がこれかもしれぬがの」
いや、俺がここに来たのは自称神様、遊戯の女神の戯れだと思います。
「予言の出所は定かではないが、千年以上前から村の長に代々伝わってきた話だ。
その内容とは『魔界歴1999年7の月、悪魔王グリモール様に連なる子供が集落を訪れる』と言うものである」
何その何処かの大予言みたいなの。現れるのは恐怖の大王じゃないけど。でもグリモールって聞いたことあるな。誰だっけ?
「そして今年が魔界歴1999年、今月が7の月。そこに現れたのが其方である」
俺の疑問を他所に、村長のアンナさんは話を続ける。あ! 思い出した。グリモールって、この間従魔になったばかりの悪魔だ。リーナさんの話では伝説の悪魔王だ。
しかし、グリモール様に連なる者って言ってたけど、俺が主人だから、どちらかと言えばグリモールが連なる者だね。
「なるほど。確かに思い当たる節はあります。(今思い出したけど)
それで、その予言には続きがあるんですか?」
さすがに予言が現れるだけだと話が進まない。
「そうであるな。もちろん続きはあるが・・・その前に」
「何でしょうか?」
何だろう? 先に食事にしましょうとか? それとも、力を示せとか、そんな事を言われたりするのかな?
「言葉遣い素に戻していいかな? それっぽい感じで喋ってたんだけど、面倒でさ」
おっと、その提案は想定外です。確かに何か少しぎこちない喋り方だとは思ってたけど、無理してたんだね。
「も、もちろんです。そもそも僕がとやかく言う事でもないですから」
「あ、うん。ありがとう。
じゃあ、予言の続きだけどね。やってきた者の力で私達の集落はグリモール様の恩恵を受けて発展するらしいの。
グリモール様。伝説の悪魔王。魔界で唯一、上級悪魔から悪魔王に至った偉大なる存在。
千年以上前、歴史からは姿を消してしまわれたけど、私達の一族はこの予言があるから、何処かで存命であると信じていたわ」
あー、うん。これはどう考えても俺がこの人達に何かしないといけない流れだよね? いや、まあ、良い人たちっぽいし、何かするのは吝かではないんだけど、発展ってどうすれば? 何をどうしたらいいんだろうか?
「具体的には何か伝わっているんですか?」
「もちろんよ。私達はグリモール様の配下にして頂けるそうなの。この日のために千年以上この地を守ってきたの。
逆に何か聞いてない? 貴方はグリモール様に遣わされたのよね?」
ここに来たのは偶然だけどね。いや、偶然だと思っているのは俺だけか? そもそもそんな予言があった時点でこれは必然なのかも。あ、混乱してきた。
「えっと、すみません。確かにグリモールは知っていますが、何かを言われてここに来たわけではありません」
むしろ神様の強制転移で来ました。
「あら、そうなの? てっきりグリモール様の使者なのかと思ってたわ。ごめんなさい」
衝立の向こうでガックリと肩を落としたようなシルエットが見える。悪魔王の配下ってそんなになりたいのかな?
《魔界では有史以来最大のカリスマのようです。カリスマを通り越し、信仰の域に達していると言っても過言では無さそうです》
なるほど。けど、そのカリスマ様が俺の配下だとか言い出せないなぁ。
「グリモールの件に付いてはアテが無いわけでも夜ないので後でゆっくりお話しましょう。
それともう1つの予言。神託? についても教えて頂けますか?」
「ああ、そうね。ごめんなさい。先にそっちも話してしまうわね。
実は私の家系は代々【神託】のスキルを受け継いでいるの。けどここ千年以上【神託】を授かれた者は居なかったわ」
ああ、うん。魔界の神様は封印されてたからね。
「けど、先日ついに【神託】を授かったわ。ご先祖様たちが授かれなかった【神託】を遂に授かったの! テンションあがるでしょ!」
そう言いながら立ち上がる。いや、テンション上がりすぎです。
「あ、ゴホン。それで、その内容だけど『リョーマと言う男の子がやって来る。その子が予言の子だ』と言う内容ね」
「なるほど、それでそちらの方は僕を見て名前が分かったんですね」
そう言いながら、俺をここまで連れてきてくれた青年を見る。
「ええ、容姿も伝え聞いた通りだったから、一発でしたよ」
そう言えば、この人の名前とか聞いてなかったな。後で聞いとこう。
「それで【神託】はそれだけだったんですか?」
「もちろん、こちらも続き、と言うか貴方への伝言があるわ。
『目覚めの条件を知りたくば配下を増やせ。遊戯の勝利条件もその延長線にある。自軍を強化せよ』
との事らしいんだけど、分かるかしら?」
おお! まさか、従魔を増やしたらポチが目覚めるのかな!? そしてゲームの勝利条件は自軍の強化? 遊戯の女神は俺に何をさせたいんだろう。
「うーん。何となくは・・・。伝言ありがとうございました」
けど、とりあえずやる事は決まった。この集落の人たちを説得して従魔になってもらおう。グリモールはここに居ないけど、グリモール直轄部下にできないだろうか?
《本人が居なくても、私がサポートする事でグリモール直轄従魔とする事は可能です》
さすが【サポーター】さんです。いつもお世話になります。
「さて、アンナさん。話を戻しますが、グリモールの件で相談があります」
そう言って俺は話を切り出すのだった。
「うむ。そうだの。では古い方の予言から伝えるとしようか。
伝えると言うか、其方がここに来た理由がこれかもしれぬがの」
いや、俺がここに来たのは自称神様、遊戯の女神の戯れだと思います。
「予言の出所は定かではないが、千年以上前から村の長に代々伝わってきた話だ。
その内容とは『魔界歴1999年7の月、悪魔王グリモール様に連なる子供が集落を訪れる』と言うものである」
何その何処かの大予言みたいなの。現れるのは恐怖の大王じゃないけど。でもグリモールって聞いたことあるな。誰だっけ?
「そして今年が魔界歴1999年、今月が7の月。そこに現れたのが其方である」
俺の疑問を他所に、村長のアンナさんは話を続ける。あ! 思い出した。グリモールって、この間従魔になったばかりの悪魔だ。リーナさんの話では伝説の悪魔王だ。
しかし、グリモール様に連なる者って言ってたけど、俺が主人だから、どちらかと言えばグリモールが連なる者だね。
「なるほど。確かに思い当たる節はあります。(今思い出したけど)
それで、その予言には続きがあるんですか?」
さすがに予言が現れるだけだと話が進まない。
「そうであるな。もちろん続きはあるが・・・その前に」
「何でしょうか?」
何だろう? 先に食事にしましょうとか? それとも、力を示せとか、そんな事を言われたりするのかな?
「言葉遣い素に戻していいかな? それっぽい感じで喋ってたんだけど、面倒でさ」
おっと、その提案は想定外です。確かに何か少しぎこちない喋り方だとは思ってたけど、無理してたんだね。
「も、もちろんです。そもそも僕がとやかく言う事でもないですから」
「あ、うん。ありがとう。
じゃあ、予言の続きだけどね。やってきた者の力で私達の集落はグリモール様の恩恵を受けて発展するらしいの。
グリモール様。伝説の悪魔王。魔界で唯一、上級悪魔から悪魔王に至った偉大なる存在。
千年以上前、歴史からは姿を消してしまわれたけど、私達の一族はこの予言があるから、何処かで存命であると信じていたわ」
あー、うん。これはどう考えても俺がこの人達に何かしないといけない流れだよね? いや、まあ、良い人たちっぽいし、何かするのは吝かではないんだけど、発展ってどうすれば? 何をどうしたらいいんだろうか?
「具体的には何か伝わっているんですか?」
「もちろんよ。私達はグリモール様の配下にして頂けるそうなの。この日のために千年以上この地を守ってきたの。
逆に何か聞いてない? 貴方はグリモール様に遣わされたのよね?」
ここに来たのは偶然だけどね。いや、偶然だと思っているのは俺だけか? そもそもそんな予言があった時点でこれは必然なのかも。あ、混乱してきた。
「えっと、すみません。確かにグリモールは知っていますが、何かを言われてここに来たわけではありません」
むしろ神様の強制転移で来ました。
「あら、そうなの? てっきりグリモール様の使者なのかと思ってたわ。ごめんなさい」
衝立の向こうでガックリと肩を落としたようなシルエットが見える。悪魔王の配下ってそんなになりたいのかな?
《魔界では有史以来最大のカリスマのようです。カリスマを通り越し、信仰の域に達していると言っても過言では無さそうです》
なるほど。けど、そのカリスマ様が俺の配下だとか言い出せないなぁ。
「グリモールの件に付いてはアテが無いわけでも夜ないので後でゆっくりお話しましょう。
それともう1つの予言。神託? についても教えて頂けますか?」
「ああ、そうね。ごめんなさい。先にそっちも話してしまうわね。
実は私の家系は代々【神託】のスキルを受け継いでいるの。けどここ千年以上【神託】を授かれた者は居なかったわ」
ああ、うん。魔界の神様は封印されてたからね。
「けど、先日ついに【神託】を授かったわ。ご先祖様たちが授かれなかった【神託】を遂に授かったの! テンションあがるでしょ!」
そう言いながら立ち上がる。いや、テンション上がりすぎです。
「あ、ゴホン。それで、その内容だけど『リョーマと言う男の子がやって来る。その子が予言の子だ』と言う内容ね」
「なるほど、それでそちらの方は僕を見て名前が分かったんですね」
そう言いながら、俺をここまで連れてきてくれた青年を見る。
「ええ、容姿も伝え聞いた通りだったから、一発でしたよ」
そう言えば、この人の名前とか聞いてなかったな。後で聞いとこう。
「それで【神託】はそれだけだったんですか?」
「もちろん、こちらも続き、と言うか貴方への伝言があるわ。
『目覚めの条件を知りたくば配下を増やせ。遊戯の勝利条件もその延長線にある。自軍を強化せよ』
との事らしいんだけど、分かるかしら?」
おお! まさか、従魔を増やしたらポチが目覚めるのかな!? そしてゲームの勝利条件は自軍の強化? 遊戯の女神は俺に何をさせたいんだろう。
「うーん。何となくは・・・。伝言ありがとうございました」
けど、とりあえずやる事は決まった。この集落の人たちを説得して従魔になってもらおう。グリモールはここに居ないけど、グリモール直轄部下にできないだろうか?
《本人が居なくても、私がサポートする事でグリモール直轄従魔とする事は可能です》
さすが【サポーター】さんです。いつもお世話になります。
「さて、アンナさん。話を戻しますが、グリモールの件で相談があります」
そう言って俺は話を切り出すのだった。
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