江雲記―六角定頼に転生した舐めプ男の生涯―

藤瀬 慶久

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想定外

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 ・大永七年(1527年) 十月  近江国滋賀郡 坂本西教寺  六角定頼


「遅くなり申した」

 西教寺の本堂に置かれた本陣の陣幕を上げ、昨日坂本に到着した朝倉宗滴が入って来る。
 黙礼をすると無言でこちらにも一礼を返してくれる。いよいよ、役者が揃ったってわけだ。

 本陣内には細川高国を筆頭に朝倉宗滴、武田信豊、そして俺・六角定頼が床机に座る。足利義晴を守護する大名達の連合軍だ。
 だが、肝心の上座には足利義晴の姿が見えない。

「公方様はいかが為されました?」
「それが……ご気分が優れぬと言って居室に籠っておられる。念願の上洛を前にしているというのに困ったものだ」

 宗滴の問いに高国がため息交じりに返答する。
 あれだけやる気に満ち溢れていたのに、いざとなるとビビったとかかな?とはいえ、事実上は各軍が独自に行動する連合軍だ。京洛の回復という目的もはっきりしているし、今更義晴が居ようと居まいと進軍を止められる物じゃない。

「ご気分が優れぬと言っても、今更進軍を止めることなど出来ませぬぞ。手持ちの兵糧を無益に食いつぶすわけにも参りませぬ」

 宗滴が鋭く指摘する。
 その通り、各軍の兵糧や兵站は無限にあるわけじゃない。高島郡の戦は一応朽木の勝利で終わり、今は陸路も使えるとはいえ、朽木は残る高島越中を討ち平らげる準備に余念がない。
 西近江路で戦が起こった時の為に朝倉や武田の兵糧は塩津から琵琶湖を渡って運ぶ手配はしているが、それだって無限に手配が出来るわけでもない。
 つまり、一度動き出した連合軍は総大将の気分が優れようが優れまいが止まることなど出来ない。

「その方の言うこともわかっておる。
 ……あと五日だけこの地に留まる。その間兵に休養を取らせておいてくれ。最悪の場合は公方様は後から駆け付けて頂くことにする」
「承知しました」

 全員で一礼して軍議を終える。
 軍議と言っても、それぞれが独立した軍なんだからそんなに複雑な取り決めがあるわけじゃない。いつ出発するかだけ決めれば、あとは各軍の大将に任せるという方針だ。
 おかげで高国の下知で戦う必要が無くなって一安心だ。あとは朝倉軍を前面に押し出せば……うひひひ。


「弾正殿!」

 軍議の後陣に帰ろうと廊下を歩いていたら、ドスドスと足音を響かせながら宗滴が近寄って来た。
 何の用かな?とりあえずここは、とびきりのスマイルで出迎えようか。

「どうされました?宗滴殿」
「お手前は此度の上洛で一万五千の軍勢を引き連れて来られたと聞き申した。
 儂や武田の軍勢と合わせれば三万を超える。これなれば堺を一気に攻め滅ぼすこともできましょうな!」

 ……は?
 何言ってんだ?宗滴コイツ。京より西になんて行くつもりはないっつーの。万一負けたりしたら目も当てられない。
 そんなにリスクを抱え込んでどうする?

「ええ、まあ……」
「此度の主力は儂とお手前になるだろう。一つ、お手並み拝見と参らせて頂く!楽しみにしておるぞ!」

 バンバンと肩を叩かれて高笑いしながら行ってしまった……
 馬鹿力で叩かれると痛いんだけども……

 まあ、三好とは八百長することで話は付いてるし、摂津まで進軍なんてことにはならんだろ。
 うまいこと戦線を膠着状態にすれば、あとは和議に持ち込んでしまえるはずだ。
 こんな戦、本気で戦っていられるかってんだ。



 ・大永七年(1527年) 十月  山城国 京 下京山中朝倉陣  朝倉宗滴


「義父上!鶏冠井城かいでじょうより畠山勢が桂川を渡って参りました!
 東寺の公方様本陣に向かって進撃しております!」
「何!?六角はどうしておる!」
「三好筑前と対峙していて動けぬと使いが参りました。朝倉にて対処を願うと」

 孫九郎(朝倉景紀)が吐き捨てる。
 今頃六角は三好筑前と下鳥羽で死闘を繰り広げているはず。最前線である下鳥羽が抜かれるわけには行かぬ。動けぬと言うのもやむを得ぬことであろう。

「して、畠山勢への対応はどうなっておる?」
「御本陣はじめ、ほとんどの軍勢は南に向かって布陣しております。突然の西からの襲撃に慌てふためいているだけです。今動けるのは我らのみ」

 我らが行くしかないか。
 摂津での戦を見据えれば、ここでの兵の損耗は避けたかったのだが……

「やむを得ん!孫九郎は兵二千を率いて畠山勢の側面を突け!御本陣を落とされれば我らの負けだ!」
「ハッ!」

 孫九郎が陣の外で兵を召集する声が響く。儂も後詰に向かうとするか。
 しかし、六角が動けぬほどの死闘とは……
 少々三好筑前の力を見くびっていたかもしれん。摂津・河内を次々と討ち平らげる実力は本物だということか。

 ……まさか、六角が手を抜いているわけではあるまいな?

 ……いや、まさかな。


 
 ・大永七年(1527年) 十一月  山城国 京 下鳥羽前線  蒲生高郷


「殿!三好の軍勢が桂川を渡り、こちら側に拠点を作る動きを見せております!」
「矢を射かけて追い払え。くれぐれも打って出ることは罷りならん」
「しかし……」
「良いからそう伝えよ。町田小十郎にはそう言えば伝わる」
「ハッ!」

 伝令が駆けて行く。
 堤防の上から桂川を見渡すと、敵味方が広く矢戦を行っているのが見える。まったく、このような腑抜けた戦など慣れぬことだ。儂も御屋形様から釘を刺されていなかったら思わず打って出てしまうところだ。

「父上、三好の軍勢は予定通り矢を射かければ退いていくようですな」
「うむ。まったく御屋形様もお人が悪い。このような八百長などお味方に知られれば気を悪くされるぞ」
「父上、お声が大きゅうございますぞ。これは秘中の秘でござる。例え家臣と言えども、簡単に漏らすわけには参りません」

 やれやれ、息子の藤十郎にまで釘を刺されるか。それほどに儂は粗忽者だと思われておるのか?

 ん?遠くで朝倉の騎馬が数騎見ておるな。物見でもしておるのか?
 まあ、心配要らんだろう。見た目はいかにも激戦であるようにしてある。内情を知っている者でなければ八百長などと気付きもせんだろう。

「伝令ー!」

 おっと、こちらは御屋形様からの使番か。一体何事だろうか。

「西の鶏冠井城から畠山勢が東寺の公方様御本陣を急襲!」
「何!?公方様はご無事なのか!?」
「ハッ!朝倉太郎左衛門殿(朝倉宗滴)の後詰により、事なきを得たとのことでございます!」
「そうか」

「蒲生様には下鳥羽本陣の御屋形様からその件で至急参集せよとの伝令にございます!」
「うむ、ご苦労。すぐに参るとお伝えせよ!」
「ハッ!」

 使番が再び駆けていく。
 あの者は確か三雲新九郎殿(三雲資胤)の御子息だったな。見事な馬術だ。

「藤十郎!御本陣からお呼びがかかった!お主も帯同せよ!」
「ハッ!」

 倅も既に二十歳になった。そろそろ家督を継がせる準備をせねばならん。
 御屋形様に願って日野に返してもらったが、戦の采配も徐々に任せていくとするか。政は実際儂よりもよくやっているしな。



 ・大永七年(1527年) 十一月  山城国 京 下鳥羽六角陣  六角定頼


「遅くなり申した!」

 最前線で指揮を取る蒲生高郷と蒲生定秀が陣幕を上げて入って来る。
 これで六角家の主だった将が集まったな。

「ご苦労。忙しいのに済まないな」
「御屋形様。それはあまりに皮肉が過ぎますぞ。このような戦では忙しいも何もあったものではありません」
「それもそうだな。わっはっはっは」

 一座の全員が声を上げて笑う。まあ、実際朝倉には気の毒だが、六角家にはまともに死人は出ていない。せいぜい矢傷で手負いが出ている程度だ。
 これだけの規模の戦で人的被害が出ないってのはいいな。

 それにしても、朝倉や他の味方にはそれなりに被害が出ているというのに、大笑いしていられるとは。ここに居る人間は皆人が悪いよ。誰に似たんだまったく。

「さて、皆にも伝えた通り畠山上総介(畠山義堯よしたか)が西の鶏冠井城から打って出て御本陣を裏から急襲する騒ぎとなった。
 三好筑前殿(三好元長)とは意を通じてあるとはいえ、中々すべてが思い通りという訳にはいかぬようだ」

 皆が笑いを引っ込めた。
 やはり予定外の行動をされると笑ってはいられないよな。
 戦なんだから、不測の事態が起きれば何が起こるかは誰にもわからない。三好もあちらを完全に掌握できているわけではないってのは本当だな。

「新助(進藤貞治)」
「ハッ!」
「お主は一度三好筑前殿に会って状況を確かめてくれるか?」
「承知いたしました」
「保内の弥二郎と馬五郎を兵糧役として連れて来ている。奴らに足子を付けて米を十石ほど三好陣に売りに行かせるから、その足子に紛れるといい」
「ハッ!」

「後の者は西からの攻めも警戒するように陣の向きを変えろ。下鳥羽から西に向かって広く布陣する構えを見せる。ただし、蒲生はそのままだ。
 余り正面を手薄にし過ぎると三好との内通を疑う者が出て来るかもしれん。くれぐれも正面の三好を警戒する備えを忘れるな」
「ハッ!」

 全員が頭を下げる。しかし、畠山も朝倉に馬鹿にならない被害を受けたと聞くし、そろそろ膠着状態に入るかな?
 一度和睦交渉を義晴と高国に打診してみるか。本陣急襲という事態の後なら、和議の目も出て来るかもしれん。
 最低限京を確保できれば、初期の目的は達成できるしな。これ以上戦うのはこっちの財布的に勘弁してもらいたい。

「新助。三好筑前殿には和議の準備は整っているかも確認しておいてくれ」
「ハッ!」

 こんな戦、さっさと終わらそう。



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