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天文の近江大乱(3)姉川の合戦
しおりを挟む・天文三年(1534年) 七月二十三日 近江国蒲生郡常楽寺湊 大原高保
夕日を背にして船が常楽寺の湊に入る。朝には京で戦をしていたというのに夜には観音寺城に戻れとは、兄上も相変わらず無茶を言う。
「大原様!間もなく桟橋に接岸します!」
「わかった!乗り込んだ十名も荷下ろしを手伝わせる!遠慮なく言ってくれ!」
船頭の猪飼甚介(猪飼昇貞)と会話しているうちに船が桟橋に接岸した。後続の船も次々に入港してくるだろう。
船団には三千人分の具足や武具が乗っているから、便乗してきた配下にも荷下ろしを手伝わせよう。明日の朝は具足を着て出陣になるから素早く全員に装備を返す必要がある。
まあ、装備はそれぞれ組と名前を書いた箱に収めてあるから、誰の装備かで混乱することはないだろう。
徒歩の者達はあとどれくらいで着くだろうか。
装備は全て外して身軽にしてあるとはいえ、日が沈む前に到着するのは難しいかな。大津を出発したのが正午過ぎだったから、おおよそ四刻(八時間)とすればあと一刻ほどか。
どれ、兵達は歩きづめで疲れていよう。城の湯殿に湯を沸かすように指示を出しに行くか。
観音寺城に入って指示を出すと城内が慌ただしくなる。
三千人分の食事と寝床の用意だから、申し付けてすぐに整えられる物でもない。もっとも、事前にある程度の準備は済ませているはずだ。あとは最後の仕上げといったところだろう。
「殿。一番組組頭の海北善右衛門(海北綱親)以下五百名が到着しました」
「何?えらく早いな。船で来た我らとさほど変わらぬではないか。いくら我らが荷積みで時を使ったとはいえ、早すぎる。何かの間違いではないのか?」
「……まあ、玄関へお出迎え下され。ご納得いただけましょう」
滝川久助が呆れたような顔をする。言われた通り玄関へ向かうとなるほどと儂も納得した。
「善右衛門。お主その格好で来たのか?」
「はっはっは!殿に遅れまいと必死で走ってまいりました!」
見れば小袖も脱ぎ捨てて下帯一丁になった善右衛門が笑っている。本当に走りづめで来たのだろう。汗まみれの体からはまだ湯気が立ち昇っている。
「いやあ、走ることがかほどに楽しいものとは知りませなんだ」
「楽しい?走れば息が苦しくなるものだろう」
「いかにも。ですが、草津宿を越えた辺りで何と言いますか、こう、とても気持ちよくなってまいりましてな。天高く空は澄み、山々を眺めながら走っていると、湖の方からさぁっと爽やかな風が吹いて参ります。繖山が見えた時には思わず感動したものでござる。
いやあ、御屋形様にはまことに良い経験をさせて頂き申した」
何だか笑顔の後ろにキラキラした物が見えるのは幻覚だろうか。
「ともかく、組下の者を点呼したら湯を使え。兄上からはお城の湯殿の使用許可を頂いている。湯を使って飯を食い、今日は早くに休め。明日も朝から行軍だ」
「ハッ!いやぁ、明日も走って参りたいものでございますなぁ」
「馬鹿を申せ。明日は具足を着こんでの行軍だ。明日も走れば小谷城に着く前にバテてしまうわ」
「残念にござる。では、小谷城と観音寺城の間はまたの機会に致しましょう」
またの機会?こやつまた走るつもりか?
「勝手に走るのはかまわんが戦が終わってからだぞ」
「承知致しました!わっはっはっは」
善右衛門が馬鹿笑いをしながら城門の方へと戻って行った。まあともかく、先着した者から順に湯を使わせて食事を取らせていこう。
三千人だから順序良く捌いて行かねば余計な時が掛かってしまう。明日も朝から行軍だ。
・天文三年(1534年) 七月二十五日 近江国浅井郡野村 浅井亮政
物見からの報せを聞いてもこの目で見るまで信じられなかった。京に居るはずの六角軍がこれほどに早く戻って来るとは……。
よもや我らが近江に攻めて来ることを見越して兵を残していたか?
いや、それならば物見の者が気付くはず。それに京に七万の軍勢が集結しているとの報告は確かだ。いくら近江が豊かとはいえ、七万もの兵を動員してなおかつ兵を三千も残しておくことなど不可能だろう。
京から慌てて引き返して来たか?ならば敵兵は相当に疲れていよう。
まともに京から北近江まで行軍するとなれば少なくとも四日はかかる。京の法華攻めも放りだして来るわけにはいかぬだろうから、後続はあっても小勢のはず。
つまり、目の前の疲れ果てた敵兵を打ち破ればそれで解決する。
「殿!戦の用意が整いました!」
「よし!鏑矢を放て!」
「ハッ!」
ともあれ、今は目の前の戦に集中しよう。
小谷城の兵は所詮五百に満たぬ。虎口は堅牢だったが山手から二手に分かれて攻めれば対応しきれぬはず。要するに目の前の兵を打ち破って城攻めに掛かれば結局は小谷城を奪取できる。
大原はわざわざ強行軍で参ったようだが、全て無駄だったな
鳴り鏑の音が響き渡り、敵味方の鬨の声が姉川一帯にこだまする。
始まったか。
「速戦を仕掛ける!長柄隊前へ!」
「ハッ!」
こうなれば大原軍を一気に粉砕する。
「前進せよ!姉川を渡って敵陣に槍を付けよ!」
押し太鼓を鳴らして全軍で前へ出る。やはり遠くから慌てて駆けつけた軍勢だな。積極的に出て来ようとせぬ。強行軍で疲れておるのだろう。
「右翼から騎馬隊を出せ!敵の左翼を粉砕して本陣の後ろに回り込ませろ!」
「ハッ!」
伝令が騎馬隊に到着するとすぐに騎馬隊が動き出す。我らの動きを警戒して素早く軍を引き返させた手腕は見事だったが、肝心の兵が疲れてしまってはどうしようもあるまい。事のついでに大原中務大輔の首を取ってくれるわ!
「正面はどうした?押し出す勢いが弱まっておるぞ!」
「敵の備えが固く突破が容易ではありません!」
くそっ。城攻めの兵も考えればここであまり兵を損ずるわけにはいかぬ。
しかし、何故大原はこれほど粘れる。疲れ果てた軍ではないのか。
訳が分からぬ……。
・天文三年(1534年) 七月二十五日 近江国浅井郡野村 大原高保
よしよし。予想通り浅井は速戦を仕掛けて来たな。
だがあまりこちらから攻める訳にはいかぬな。我らの役目はここで浅井を引き付けておくこと。浅井を打ち破ってしまっては取り逃がすことになる。兄上はここで浅井備前守を討ち取るおつもりだ。今度こそは逃がさぬ。
「二番組、赤尾に伝令!騎馬が動いた!長柄を立てて突撃の威力を殺せ!」
「ハッ!」
ふむ。皆強行軍の疲れはほとんどないな。三番組の雨森弥兵衛も動きは悪くない。
「一番組、海北に伝令!右翼から押し出せと伝えよ!」
「ハッ!」
視線を左に移すと敵の騎馬隊が二番組とぶつかった所だ。
こちらの防陣が少し崩されたか。さすがは朝倉の突撃だな。浅井備前守の用兵もなかなかのものだ。だが、正面から押し込むだけでは儂には勝てぬ。儂はここで二日間お主を引き付けて置けばよいだけだ。
まったく、返す返すも我が兄ながら六角弾正は恐ろしい男だ。まさか近江の国そのものを朝倉を釣り出す囮にするとは。一歩間違えれば近江国内は大混乱に陥るところだぞ。
まあ、兄上の策には各軍が敗れた時の後詰も用意されている。これほど周到に用意された罠を食い破れる者などそれこそ朝倉宗滴くらいのものだろう。
ふむ。左翼に突撃してきた騎馬は長柄隊に阻まれ、二番組の騎馬隊と乱戦になっている。赤尾ならばある程度冷静に捌くだろうから問題なかろう。
視線を右に移すと一番組が姉川河原に迫っている。
善右衛門め、張り切り過ぎだ。姉川を越えて攻め込んでしまえば浅井が逃げ腰になるかもしれん。
「一番組!海北に伝令!姉川を越えて拠点は作るな!目の前の敵兵を打ち破ったら陣に戻れと伝えよ!」
「ハッ!」
……さて、浅井備前守は次にどう出る?
敵の本陣の旗が慌ただしく動き始めたか。正面の圧力を強くしてくるな。
「中央四番組、五番組に伝令!浅井は正面に後詰を出して来るぞ!前後列を交代させて新手を繰り出せ!」
「ハッ!」
やはり宗滴に比べれば工夫が少ない。
浅井備前守よ、正面から押しまくるだけでは北近江衆は崩せぬぞ。儂が鍛え上げた北近江衆は貴様の知っている国人衆とは別物だと思え。
「二番組に伝令!」
「ハッ!」
・天文三年(1534年) 七月二十七日 近江国浅井郡野村 浅井亮政
「敵兵が陣を退いた?」
「ハッ!昨夜のうちに六角軍が陣を払い、横山城まで退いたとの由」
どういうことだ?戦はまだ一進一退でむしろこちらの方が焦れているというのに……。
いや、そうか。美濃に大野郡司様が攻め入ったのだ。それで挟撃を恐れて軍を退いたのだな。
ふふふ。疲れた兵を率いてこれ以上の戦は難しいか。
「ならば小谷城攻めに戻る!この地に抑えの兵を置いて残りの軍は向きを変えて小谷城に向かうぞ!」
抑えの兵五百を残して三千の兵が再び小谷城に向かう。敵の奇襲は失敗したとはいえ、こちらも二日の時間を失った。これから急いで小谷を攻め落とさねばならん。
なに、虎口に主力を引き付けつつ小勢を裏から回り込ませれば所詮は三百かそこらの兵力では守り切れまい。小谷城の山々は元々儂の領地だったのだ。山の峰の配置も手に取るようにわかる。明日の朝は小谷城で迎えられるだろう。
「伝令!」
「何事か!」
「金ヶ崎城が陥落!敦賀が六角に奪われました!敦賀から進発した六角軍三千がこちらに向かっております!」
「……はあ?」
一体……何が起こっている?儂は狐に化かされてでもおるのか?
「伝令!」
「今度は何だ!」
「横山城の六角軍が再び動きました!小谷城めがけて進軍して参ります!」
何だこれは……何が起こっている……
「伝令!」
「……申せ」
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わからぬ……儂は一体どうやって負けたのだ……わからぬ……
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