江雲記―六角定頼に転生した舐めプ男の生涯―

藤瀬 慶久

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振り回される宿命

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 ・貞吉四年(1546年) 四月 信濃国筑摩郡熊井城  明智光秀


 信濃の雪が溶けた。
 大殿(斎藤利政)は小笠原との戦は避けよと申されたが、今のところ小笠原にも動きは無い。……良くも、悪くも、な。

「十兵衛(明智光秀)! 十兵衛は居らぬか!」

 足音と共に若殿(斎藤高政)の声が響く。
 これはまたぞろ厄介ごとか?

「十兵衛!」
「ここに。いかがなさいましたか?」
「小笠原は何か返事を寄越して来たか?」
「いいえ。昨年の暮れから何度か書状を交換しておりますが、今に至るも明確な返答はありません」
「むぅ……」

 若殿が爪を噛む。
 焦っておられるのか。だが、あまり見栄えの良い物ではないな。

「雪が溶けた今、一刻も早く小笠原を降らせて父上の元に合流せねばならんのだ。こんな所でグズグズしてはおれぬ。
 十兵衛。済まぬが伊予守(稲葉良通)と共に今一度林城へ行ってくれぬか」
「どのように申し上げれば良いでしょうか」
「十日以内に明確な返答を寄越さぬ場合は、荒井城・井川城並びに深志城を攻めると申し伝えよ」
「それは……」

 いくら何でも焦り過ぎだ。
 それでは小笠原と全面的に争うことになるではないか。

「お待ちください。大殿は小笠原と軽々に争うなと申されました。そのような挑発的な口上を述べれば、小笠原としても退くに退けませぬ。今少し穏当な口上になされるべきかと思いますが……」

 ……また爪を噛む。
 いつからだろうか。昔の若殿にはこのような癖は無かったはずだが。

「大原次郎(頼保)は今にも武田を打ち破るかもしれん。十兵衛も見たであろう。大原軍が到着した時の父上の喜びようを」

 妬いておられるのか。大殿が大げさに次郎殿を歓迎されたから……。

 確かに次郎殿は若殿の義弟に当たるが、それ以前に六角定頼公のご子息だ。大殿が大げさに喜んだのも、西国遠征で主力が畿内を離れる中、それでも六角家が援軍を寄越したという一事を重く見たからだ。
 小県を奪った後、越後まで攻めるにはどうしても六角本軍の援軍が要る。先発隊である大原次郎殿を疎かに扱う訳にはいかぬではないか。

「あまり尾張殿(大原頼保)を意識されては、却って仕損じることにもなりましょう。小笠原も迷っているのです。足利に義理はあれど、我らと戦うには長尾の援軍が欠かせぬ。
 長尾が大殿にあしらわれていることは小笠原にも聞こえております。焦っているのは小笠原の方なのですぞ」
「うむむ……」
「仰せとあらば、今一度使者として赴きましょう。ですが、用向きについては今一度稲葉様とご相談為されるべきかと存じまする」

「……分かった。十兵衛がそこまで言うのならば」

 そう言い置くと、若殿が”伊予守は居らぬか”と叫びながら去っていった。
 稲葉様は若殿の叔父御だ。きっと若殿を諫めて下されよう。

 ふと見上げると抜けるような青空が広がっていた。
 いずれは若殿も斎藤家を継ぎ、六角の同盟者として重きを為していかれるのだ。
 今ここで武功を焦って良いことなど何もない。



 ・貞吉四年(1546年) 五月  信濃国佐久郡 大井城  斎藤利政


「小笠原と戦だと? どういうことだ!」
「申し訳ありません! 一旦はこちらに降る姿勢も見せていたのですが、小笠原が態度を一変させてこちらに攻めかかって来た為にやむなく……」

 十兵衛(明智光秀)が床に頭をこすりつける。
 小笠原が戦を仕掛けて来ただと?

「……詳しく話せ」
「ハッ! 雪が溶けても小笠原から和戦いずれも返答が無かったため、某と稲葉様で林城へ再び使者として赴きました。長尾が信濃から引き上げたことで小笠原も観念したように見えたのですが、我らが熊井城に戻った途端に信濃守(小笠原長時)自らが兵を率いて出陣致し……」

 戻った途端に……?
 馬鹿な。そんな訳があるか。あるとすればただ一つ。

「林城に赴き、いかように述べた」
「ハッ……それが……」

 十兵衛が気まずそうに言い淀む。
 ……やはりか

「申せ。怒りはせぬ」
「ハッ……されば、『長尾が引き上げた以上は戦っても勝ち目は無い。今降るならば六角様に取次ぐと我が主は申しておる』と」
「貴様らぁ! 何を勝手に申しおるか!」
「も、申し訳ありません!」

 なんたることだ。それでは信濃守が怒るのも無理からぬことではないか。
 仮にも信濃守護として足利の恩を被った小笠原だ。足利を見限るには相応に納得させてやらねばならん。

 我らが取り次ぐということは、小笠原に対して我が被官となれと申すも同然。
 実態はともかく、自らを弓馬の名門と自負する小笠原だ。怒り狂ってもおかしうはない。
 信濃一国の安堵は今更難しいが、せめて筑摩・安曇二郡の太守として六角家の直臣となるくらいの配慮は必要であったろうに。

 功を焦りおって、馬鹿者共が。

「よいか十兵衛。言葉は気を付けて使え。お主らの不用意な一言で避けられる戦をせねばならぬこともあるのだ」
「……申し訳ありません」

 やれやれ、長尾が越後に引き上げておったことが幸いであったな。

「それで、その……後詰は頂けましょうか」
「かくなる上は、致し方あるまい。安藤伊賀守(安藤守就)を後詰に遣わす」
「ハハッ」

 しかし、伊賀守の軍勢を引き抜けば佐久郡内の足利派の討伐に遅れが生じるやもしれん。その上、小笠原と事を構えれば再び長尾が信濃へ出張って来ることも考えられる。
 となると、今の儂の軍勢ではいささか心許ないか。

 ……よし。

「十兵衛。お主はこのまま坂本城に参り、事の次第を六角公方様に申し上げよ」
「ハッ、いや、しかしそれは……」
「お主らの不始末だ。己でケジメを付けて参れ」
「ハッ……ハハッ」

 六角様ならば、十兵衛を遣わした儂の意を汲んで下されよう。
 諏訪の軍勢をお借りするか、あるいはこの機にご出陣と相成るか。
 どちらにせよ、我が軍勢だけでは手に余る事態であることは見抜いて下さるだろう。



 ・貞吉四年(1546年)  五月  近江国滋賀郡 坂本城  六角定頼


「小笠原と、な……」

 目の前では明智光秀が土下座の姿勢のまま動かない。床に額がめり込むんじゃないかという勢いだ。
 まあ、察するに利政に相当怒られたんだろう。

「ま、面をあげろ」
「ハッ……」
「そのままでは話が出来んから、顔を上げろと申しておる」

 そこまで言ったことでようやく光秀がおずおずと顔を上げた。
 まだ二十歳にもならぬというのに、随分と疲れた顔をしている。まあ、自業自得ではあるが。

「近う」
「ハッ……しかし、」
「いいから寄れ。今からお主に関東の動きを教えて遣わす。絵図が見える所まで寄れ」

 まったく、そんなにビビるなっての。取って食いやしないよ。
 光秀も近寄ったことで、俺、進藤、光秀が車座に近い格好になる。

「よいか。長尾が引き上げたのは関東の上杉から呼び出しがあったからだ。長尾は今しばらく関東に足を取られることになるだろう」
「上杉に……」
「そうだ。河越城の戦に敗れた古河公方は、北条との決戦を期して五十子の陣を再建していた。劣勢を挽回するため、越後の長尾にも援軍の要請を行っていたはずだ。だが……」

 ここで一旦言葉を切った。光秀が固唾を飲んで見守る中、おもむろに口を開いた。

「肝心要のこの時に、古河公方・足利晴氏が病死した」
「なんと……」

 ま、今のところ確定ではないがな。本当に病死したとしても厳重に秘匿しているはずだ。
 だが、北条幻庵からの文にはほぼ間違いなしと書いてあった。腹の黒い男だが、情報の分析能力は卓抜している。幻庵が死んだと断ずるならば、それなりの根拠があるはずだ。

 しばしの沈黙が落ちる。眼前の光秀は半ば呆然自失の体だが、その頭脳は唸りを上げて回転しているのが分かる。
 明かした情報の重さを光秀が受け止めきった頃合いを見図って再び口を開いた。

「筋目から言えば、晴氏の子を新たな古河公方として擁立するのだろうがな。関東管領は己一人の力では旭日の勢いの北条に抗し切れぬと踏んだのだろう。
 越後に居る足利義輝に対し、関東の新たな旗頭として立って欲しいと要請したそうだ」

 まあ、今までのしがらみから言えば考えにくいことではある。京の足利将軍家と古河公方は一時敵対関係にもあったほどだしな。
 だが、上杉憲政は二つの足利家のままでは六角・北条に対抗できないと踏んだんだろう。足利義輝を盟主と仰げば、越後の龍と渾名される長尾景虎の力が使える。

 上杉憲政という男、いまいちパッとしない印象だったが、なかなかどうして思い切ったことを考える。
 史実で謙信に上杉家の家督を譲ったのも、そうした思い切りの良さと現実を見つめる目を持っていたからこそできたことなんだろう。

「越後公方が……出陣するのですか?」
「さすがに此度は行くだろう。何せ、関東の諸将を糾合するまたとない好機だ。それに、仮に上杉が敗れれば三国峠を挟んで北条と長尾が国境を接することになるし、北条が信濃に援軍を出すことも可能になる。長尾としても、まずは北条を黙らさねばおちおち信濃の援軍にも行けんだろうな」

「つまりは……」
「そう。小笠原を攻めるには千載一遇の好機というわけだ。お主らの挑発は、長尾・上杉・足利が揺れているまさにその時を捉えたと言っていい。
 偶然ではあろうが、な」

 光秀の口から大きなため息が漏れる。
 切腹モノのやらかしから一転して大殊勲となったんだから、無理も無いか。

「ま、そうした話をこれから文にして大井城に出そうとしていた所だ。ここに来たのも何かの縁。少し骨を休めて、俺の出す使者と一緒に信濃に戻るといい」
「お心遣いありがとうございます。ですが、今のお話を一刻も早く主に報せとうございます」
「……そうか。ま、無理にとは言わん。おっつけ俺の使者も向かわせると山城守殿(斎藤利政)には伝えてくれ」
「承知致しました」

 さっきと同じように大袈裟に頭を下げて光秀が下がっていく。

 ……真面目な男なんだよなぁ。その分、割りを食わされる。
 今回のことだって、厳密に言えば光秀だけの失点じゃない。失点と言うなら、老臣おとなとして付けられた稲葉一鉄こそ責任を負わねばならんはずだ。
 貧乏くじを引かされる宿命でも背負っているんだろうか。

 一応、文にはあまり若いモンを虐めてやるなと書き添えておくか。
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