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しおりを挟む『ほら見ろよ、インキュバスが堂々と歩いて来るぜ』
黒を基調とした長い廊下、高い天井。
左右の壁には松明と、所々に人間の髑髏が飾れ、禍々しい雰囲気を醸し出していた。
鳥の顔に黒い羽根、身体は人間の様な生物。
蛇の様な鋭い目に、全身鱗に覆われた二足歩行の生物。
耳が異様に尖って角が生え、羽とシッポの生えた褐色の人型の生物。
この空間にはそんな生物が一匹や二匹ではない。
そして、この異様な廊下の中央を歩く少年の様な、それでも小さい角、羽も小さめでシッポをゆっくりと左右に振りながら人型の生物が歩いている。
『インキュバスじゃなくて、サキュバスだろ』
クスクス笑う声、罵倒する声。
『下級悪魔のクセに』
『下級中の下級だから出来損ないのインキュバス』
『ニセモノ悪魔が』
ニセモノ悪魔、その声に淫魔の青年は立ち止まった。
肩より少し長めの金色の癖の髪の毛を後ろに縛り、その髪の毛色に似合わない小さな二つの角。
色の白い透き通った肌に、深紅の瞳。
薄い胸元、細い腕、腰、長い脚。
胸元は黒いスポーツタイプのブラジャーの様な布で覆われ、お腹は丸出し、今にもペニスがはみ出しそうな小さめのパンツ、尾骶骨からは黒く細いシッポが揺れ、黒いニーハイのブーツ。
臍の下には、子宮の淫紋が入れられている。
「チンコおっ勃てて、悪口言っても説得力ねぇぞ」
淫魔の青年は、異様な生物達の下半身を指差し笑った。
『お前っ!魔王様に気に入られてんからって調子に乗るなよっ!?』
鳥顔の生物が前屈みに股間を手で抑えながら声を上げた。
『お前なんて交尾以外の何の役にも立たないくせに』
「んな事言って、この前俺に何度もイカされたのは誰だっけ?バカみてぇに気持ちいいってさ。もう一度相手してやろうか?」
淫魔の青年は、チロっと小さくピンク色の舌を出した。
鳥顔の生物はきっと目尻を上げた。
淫魔の青年は鼻先で笑うと、再び廊下を堂々と歩き出した。
廊下の突き当たり、黒くて大きな扉。
淫魔の青年が立ち止まると、勝手に大きく開いた。
広くて暗い部屋の奥だけがモヤっと明るい。
そこから聞こえる甲高い雌の喘ぎ声と、肉と肉のぶつかる音。
それが一体や二体では無い。
淫魔の青年は溜息を吐くも、ゆっくり奥へと歩き出した。
奥の灯りはベッドを照らしている。
何体の身体が重なる影が、壁に映し出されている。
蚊帳のある巨大なベッドは、人間であれば10人は寝れるだろう。
そこに人型の3体の雄と2体の雌が組まぐわっていた。
1体の雌は2体の雄に前後から刺され、もう1体の雌はベッド中央に両脚を拡げて座る身体の大きめな雄に跨り、上下に腰を揺らしては甘い声を上げている。
甲高い雌の声が部屋中に響き、頭が痛くなりそうだ。
『カグヤ……』
淫魔の青年はそう呼ばれた。
頭の中に響く低い声。
声の主はベッド中央で雌に腰を振られている雄だった。
黒くて癖のある長い髪の毛から生える大きな二本の角、目の色は赤で筋肉で覆われたかたそうな褐色の肌、大きな黒い羽根に太い尻尾。
カグヤと呼ばれた淫魔の青年より二倍はありそうな体格だ。
雌とまぐわっては居るのだが、他の雄2体と比べても比較にはならないくらいの威厳と、禍々しいオーラが滲み出ている。
この魔界の魔王だ。
『おいで、カグヤ』
魔王はカグヤに向けて手を差し伸べた。
指先から、長くて黒い爪が伸びている。
カグヤはベッドに登ると、その手を取った。
『あ、あっ!魔王、様ぁ……』
魔王の上で腰を揺らす雌は、ストレートの長い黒髪を振り乱し、一心不乱に腰を動かしている。
褐色の肌に二つの大きな乳房が、腰の動きと連動して上下に揺れている。
魔王は雌を勝手に動かせたまま、腹の上にカグヤを跨がせた。
スルッと魔王の太い尻尾が、カグヤの口元に伸びて来る。
『何匹の雄を喰って来た?』
尻尾の先がカグヤの唇を撫でる。
「21……、っ」
カグヤがそう口を開くと同時に、尻尾がその口の中に入って来た。
『そうか……』
「んっ……」
魔王の尻尾の先が、上顎を何度も這い回る。
その度にカグヤの小さい背中がゾクゾクとし、小さく跳ね上がる。
『しっかり奥まで濡らさねば入らぬだろう』
そう言った魔王の手が、カグヤの尻を掴んだ。
「ふ、ぁ……」
カグヤは必死で魔王の尻尾に舌と唾液を絡ませる。
太くて硬い尻尾は口の中いっぱいで苦しい。
歯を立てないように、ゆっくりと優しく舐めて行った。
魔王の手が、カグヤの尻を左右に拡げるように揉む。
爪がくい込んで痛い。
爪の先が尻の割れ目をなぞると、ぎゅっとカグヤの下半身に力が入るのが分かった。
下半身への緩い刺激がもどかしい。
「ぐっ……、んっ」
喉の奥にも、尻尾が突き刺さる。
自由に動く尻尾は、上顎を這いずったままカグヤの喉の奥の奥まで侵入し、息が出来ない。
喉の奥が締まる。
『コレが欲しいのか?』
喉の奥で上下左右に動く尻尾に、カグヤは苦しげに頷いた。
早く息がしたい、その一心もあった。
ズルりと喉から、唾液まみれの尻尾が抜かれると、カグヤはぐったりと魔王の胸に倒れ込んだ。
『やはり、お前じゃ物足りぬ。尻尾で遊んでやるから、儂から降りろ』
魔王は雌の生物にそう命令した。
雌の生物は腰を揺らしながら、首を左右に振る。
『降りろ、と言うておる。それとも、このまま切り裂こうか?』
魔王は睨む様に雌を見上げると、雌の目は大きく見開いた。
だが、渋々と魔王のペニスを抜くと、そこから退いた。
『可愛い奴じゃ』
そう言って、魔王はその雌を抱き寄せた。
雌の生物の目と、カグヤの目が合った。
一瞬ではあるものの、その雌の視線は嫉妬と怒りで満ちている。
カグヤは咄嗟に目線を外した。
胸元に抱いた二体の気持ちを知ってか知らずか、魔王はカグヤの黒く短いパンツを引き裂いた。
白くて小さい露になった尻を、再び掴むと思い切り左右に拡げる。
先程まで雌の中に入って居た魔王のペニスはガチガチに硬く、濡れている。
先端がその小さい入り口に当たった。
「ちょ、ちょっと待ってよっ!いきなり突っ込んだらっ!」
『欲しいと言ったのはお前じゃ』
「違うっ!尻尾で慣ら……、あ"ぁ"っ!!」
いきなり小さい穴に、規格外の魔王のペニスが突き刺さった。
カグヤの細い腕くらいの太さはあるだろう魔王のペニスは、ある程度解してもいつもキツい。
それでもガバガバにならないのは、カグヤが淫魔だからだろうか。
『直ぐに良くなる』
まだ全てを飲み込んではいない。
無理矢理、押し込まれて行く。
『ぁあっ、魔王様っ』
横から雌の声が響いた。
先程カグヤが濡らした尻尾が、雌の膣へと入っている。
気持ち良さそうに、恍惚とした雌の表情。
二つの乳房を魔王の脇腹に擦り付けていた。
『ほれ、コイツの様に求めぬか』
下からズンと突き上げられた。
「ぅあ"っ……、む、無理」
カグヤは背中を仰け反らせ、天井を見上げる。
『無理じゃなかろう。全く主を動かすとは……』
魔王は片手でカグヤの腰を掴み、下に引き寄せた。
カグヤの腹の中の奥が普段入らない奥まで、こじ開けられた。
『お前が喰らった本数に比べれば、儂のはたかだか1本じゃろう』
ゆるゆると魔王は上下に腰を動かし始めた。
『ほら、さっさと動け』
バチンと、魔王はカグヤの尻を叩いた。
カグヤの腰がビクッと揺れた。
「ぃ、あ……、ちょ、待っ……」
『そう言えば、ルシカはそろそろ開花するじゃろう』
魔王の言葉にカグヤは息を飲んだ。
ルシカはカグヤの弟である。
多分、魔界一の美貌を誇るだろう。
『ますますルシフェルに似てきたな』
ルシフェルは魔界一美人で、魔王の妹だった。
カグヤ達兄弟の母親でもあるが、今は存在しない。
その母親に1番似ているのが、次男のルシカだ。
「る、ルシカは……、淫魔に……」
『だったら、頑張れよ』
もう一度、カグヤの尻を叩いた。
ぎゅっと中が締まり、魔王より小さいペニスが上を向いた。
腹がはち切れそうで痛い。
身体から嫌な汗が流れるが、カグヤは震える手を魔王の腹に当て、馴染むまでゆっくりと腰を動かし始めた。
苦しい、痛い。
『あぁ、もどかしい』
魔王はそのままカグヤを押し倒した。
そして、その細い腰を浮かし強く掴んだ。
「やだっ!もう少し待っ、ぅ"、あ"あ"っ!」
『いつも余裕であろう』
いつもはキツいがそれなりに解してある。
規格外の魔王のペニスは見るからに凶器で、念入りに解さないと辛い。
カグヤの腹の中、外側からでも魔王の形が浮き出て見える。
逃げない様にガッチリとカグヤの腰を掴み、力任せに腰を打ちつけ始めた。
「あ"、あ"っ、い"だぃ、破れっ」
『この雌は美味そうに食らったぞ』
先程まで魔王の上で腰を振っていた雌は、魔王の尻尾で犯されながら、恍惚とした表情をしている。
もう一体の雄と口付けを交わしながら、甘い声を上げていた。
雌の人型と言っても、カグヤとは体格差がある。
カグヤが本来の人間と変わらない体格なら、ここに居る人型は、二倍くらいだろうか。
それでも、この空間では普通の大きさで、カグヤが小さいのである。
なので、雌など濡れれば魔王の巨根も難なく受け入れれるのだろう。
カグヤとて、本来ならばキツイのは最初だけなのだが、今日は違う。
解されずに、しかもいきなり突き刺されれば痛いに決まっている。
『痛いと言う割に、こっちは悦んで居るではないか』
カグヤの腹の上では、上を向いた小さめなペニスが先端から蜜を零し揺れている。
「ぃ"、あ"、違……、ゃら、だめっ」
苦しい、だけど、奥を突かれる度、快感の波が押し寄せる。
「ィ、イクっ!」
そう叫ぶと、カグヤの中がビクビクと痙攣をし、ペニスからは白濁とした精液が飛び出した。
『主より先にイくとは、淫魔として情けないの』
そう言いながら、魔王はまだ腰を止めなかった。
「ぁ、今、ィっ」
『儂もそろそろ出すぞ』
腰の動きが早くなる。
そして、カグヤの最奥へ生暖かい精液が流れ入るのが分かると、絞り出させるかの様にぎゅっと中を締め付けた。
グポンと音を上げて抜け出されたカグヤの穴からは、ドロっとした魔王の精液が溢れ出した。
カグヤは何とか意識はあるものの、ぐったりとベッドに身体を沈めた。
『なかなかに良かったぞ。足りぬなら、コヤツらに可愛がって貰うが良いぞ』
魔王は満足したのか、カグヤの金色の髪の毛を撫でた。
ここに来る前、淫魔としての仕事をして来た。
そして、そのまま魔王の相手をしたのである。
身体は動かない。
「もう……、今日は無理だ……」
息を整えながら、カグヤが小さく呟いた。
そう、言ったのに。
いつの間にか二体の雄は雌から離れて、カグヤを囲んでいた。
二体の雌は魔王にむしゃぶりついている。
(……バケモノめ)
二体の雄は、カグヤの身体を弄び始めた。
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