8 / 8
―― 本編 ――
8
しおりを挟む
事後。
行永は俺を腕枕し、俺の髪を撫でながら優しい目をした。
「愛してるよ」
その言葉に、俺の胸が満ちあふれる。俺は両頬を持ち上げて、しっかりと頷いた。
「俺もだ。だから、信じる」
このようにして、俺と行永は恋人同士となった。
その後は日給は貰わなくなり、お財布は別々になった。というのも、本当に俺の原稿が出版されて、なんとか俺のお財布も潤ったので、俺は養われるなんて嫌だったから、別にしようと告げた結果である。なお、青真くんが前に借りていたお金は、シナリオスクールの月謝だったそうで、青真くんも将来は作家になりたいそうだった。全然興味が無さそうな顔ながら、俺の著作にサインが欲しいと言ってくれたとき、俺は胸が温かくなった。
なんとか文壇にちょこっとだけ復帰した俺であるが、それでも家事は担当している。
だが最近は、行永も家事をする。俺が料理をしていると、必ず横にいるし。
出かける時は、常に一緒だ。一緒に打ち合わせに行ったら、昌波さんが、不思議そうにしていた。
紆余曲折、色々あったが、とりあえず今、俺は幸せだ。行永は、俺を愛してくれていると思う。
「本当に、確かに僕は遊びまくっていた自信があるけれどね、砂原くんに信じてもらえなかったらどうしようかと頭を抱えていたんだよ」
俺を後ろから抱きしめながら、今日も行永が笑っている。
俺は完成したカレーを見ながら、笑って返した。
「なぁ、行永」
「なんだい?」
「――来年も、花火行こうな」
「! っ、来年と言わず、再来年も、これからずっと、きみの予定は予約させてもらうよ」
それから俺達は、啄むようなキスをした。
これが現在の、平和で幸せな日常である。
―― 終 ――
行永は俺を腕枕し、俺の髪を撫でながら優しい目をした。
「愛してるよ」
その言葉に、俺の胸が満ちあふれる。俺は両頬を持ち上げて、しっかりと頷いた。
「俺もだ。だから、信じる」
このようにして、俺と行永は恋人同士となった。
その後は日給は貰わなくなり、お財布は別々になった。というのも、本当に俺の原稿が出版されて、なんとか俺のお財布も潤ったので、俺は養われるなんて嫌だったから、別にしようと告げた結果である。なお、青真くんが前に借りていたお金は、シナリオスクールの月謝だったそうで、青真くんも将来は作家になりたいそうだった。全然興味が無さそうな顔ながら、俺の著作にサインが欲しいと言ってくれたとき、俺は胸が温かくなった。
なんとか文壇にちょこっとだけ復帰した俺であるが、それでも家事は担当している。
だが最近は、行永も家事をする。俺が料理をしていると、必ず横にいるし。
出かける時は、常に一緒だ。一緒に打ち合わせに行ったら、昌波さんが、不思議そうにしていた。
紆余曲折、色々あったが、とりあえず今、俺は幸せだ。行永は、俺を愛してくれていると思う。
「本当に、確かに僕は遊びまくっていた自信があるけれどね、砂原くんに信じてもらえなかったらどうしようかと頭を抱えていたんだよ」
俺を後ろから抱きしめながら、今日も行永が笑っている。
俺は完成したカレーを見ながら、笑って返した。
「なぁ、行永」
「なんだい?」
「――来年も、花火行こうな」
「! っ、来年と言わず、再来年も、これからずっと、きみの予定は予約させてもらうよ」
それから俺達は、啄むようなキスをした。
これが現在の、平和で幸せな日常である。
―― 終 ――
191
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(1件)
あなたにおすすめの小説
初夜の翌朝失踪する受けの話
春野ひより
BL
家の事情で8歳年上の男と結婚することになった直巳。婚約者の恵はカッコいいうえに優しくて直巳は彼に恋をしている。けれど彼には別に好きな人がいて…?
タイトル通り初夜の翌朝攻めの前から姿を消して、案の定攻めに連れ戻される話。
歳上穏やか執着攻め×頑固な健気受け
アプリで都合のいい男になろうとした結果、彼氏がバグりました
あと
BL
「目指せ!都合のいい男!」
穏やか完璧モテ男(理性で執着を押さえつけてる)×親しみやすい人たらし可愛い系イケメン
攻めの両親からの別れろと圧力をかけられた受け。関係は秘密なので、友達に相談もできない。悩んでいる中、どうしても別れたくないため、愛人として、「都合のいい男」になることを決意。人生相談アプリを手に入れ、努力することにする。しかし、攻めに約束を破ったと言われ……?
攻め:深海霧矢
受け:清水奏
前にアンケート取ったら、すれ違い・勘違いものが1位だったのでそれ系です。
ハピエンです。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
自己判断で消しますので、悪しからず。
【BL】寸劇
のらねことすていぬ
BL
偶然知り合った大人の男、伊佐島にどうしようもなく惚れてしまったフリーターの受け。泣き落としで付き合ってもらうことになったけど、彼が自分のことを好きだとは到底思えない。悩むことに疲れて別れることを決意するが、彼は他に男ができたと勘違いして……? すれ違っている二人の別れ話→ハピエンです。
「レジ袋はご利用になりますか?」
すずかけあおい
BL
仕事帰りに寄る、いつものコンビニで五十嵐 歩(いがらし あゆむ)はイヤホンをつけたまま会計をしてしまい、「――――?」なにかを聞かれたけれどきちんと聞き取れず。
「レジ袋はご利用になりますか?」だと思い、「はい」と答えたら、実際はそれは可愛い女性店員からの告白。
でも、ネームプレートを見たら『横山 天志(よこやま たかし)』…店員は男性でした。
天志は歩に「俺だけのネコになってください」と言って…。
君の身体が好みすぎて
垣崎 奏
BL
大学生の僕は、きまって大学図書館で自習をする。その席からはいつも、体格が好みの男子学生が見える。
ある日、彼が僕に近寄って、話しかけてきた。驚きつつ流されるまま、彼と食事へ行くようになって……?
◇
男が恋愛対象であることを隠しながらも好みの体格から目を逸らせない大学生と、たまたま好きになった相手が男だった大学生のBL。
ムーンライトノベルズにも掲載しています。
平民男子と騎士団長の行く末
きわ
BL
平民のエリオットは貴族で騎士団長でもあるジェラルドと体だけの関係を持っていた。
ある日ジェラルドの見合い話を聞き、彼のためにも離れたほうがいいと決意する。
好きだという気持ちを隠したまま。
過去の出来事から貴族などの権力者が実は嫌いなエリオットと、エリオットのことが好きすぎて表からでは分からないように手を回す隠れ執着ジェラルドのお話です。
第十一回BL大賞参加作品です。
婚活アプリのテスト版に登録させられたら何故か自社の社長としかマッチング出来ないのですが?
こたま
BL
オメガ男子の小島史(ふみ)は、ネットを中心に展開している中小広告代理店の経理部に勤めている。会社が国の補助金が入る婚活アプリ開発に関わる事になった。テスト版には、自社の未婚で番のいないアルファとオメガはもちろん未婚のベータも必ず登録して動作確認をするようにと業務命令が下された。史が仕方なく登録すると社長の辰巳皇成(こうせい)からマッチング希望が…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
信じてもらうのって、結構難しいですよね・・・w いかんせん、付き合う前の行いに色々あれば。。。
それでも信じることが出来るようになれば、受け入れる側の器って大きくなるんだろうなとは思うけれど、どこにでも付いてくる、束縛も激しいってなると少々どころか大いに大変そうだなと読んでて思いました。
でもこの二人+息子の生活が今後が気になるので、番外編とか書いてもらえると嬉しいな~
ご感想有難うございます!
受けはきっと、持ち前の流されやすさはあるものの、時にずばっと「ついてこないでくれ」と発言して、攻めを凹ませることがなきにしもあらずかと思います笑
執着すごいの攻めですが、ナチュラルに受けは、流されやすいけど受け流すこともあるかもしれません笑
私も三人での生活実は気になっているのですが、これまで番外とご希望されたことなかったので、コメント本気で嬉しいです。ちょっと検討してみたいと思います。本当に、ご覧下さりありがとうございます!!!