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第二章
病室での会話2
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「村雨圭さん、平塚夜滝さん、弥生波瑠さん、この度はこのようなことに巻き込んでしまい申し訳ありません」
北条は圭たちに向き直って深々と頭を下げた。
「そんな……」
「いえ、リウ・カイがこの国にいることを把握していたのに事前に止めることができませんでした。多くの被害が出た……覚醒者協会だけの責任とは行かないでしょう」
北条に責任はないと圭は思う。
けれど世間はそうも見ない。
さまざまな恩恵も受けることがある高等級覚醒者にはさまざまな責任も求められる。
たとえ今回覚醒者協会が主導してやるべきことであっても覚醒者として力及ばなかった北条にも責任があると色々なところで叩かれるのだ。
圭はそのような重責にさらされることはないがある程度辛い責任を負わされていることは分かる。
「……カレンは仲間です。和輝さんは師匠みたいなものですし、優斗さんも武器や防具のメンテナンスをしてくれます。巻き込まれはしましたが、また同じ状況になってもみんなのために戦いますよ」
状況的に戦わざるを得なかった。
しかしたとえ圭たちだけでも逃げられるとしても圭は戦っただろう。
もはやカレンたちは仲間なのだ。
見捨てるような真似はしない。
巻き込まれたとしても怒ることはないし北条に責任を問うようなこともない。
「村雨さんは漢ですね」
「そんなことはないですよ」
本当に漢と呼べるのは北条の方である。
まだまだ混迷極める状況の中でゲートを攻略して回った英雄。
利益にならないのに要請に応じてカイを倒すのに協力したりと優れた人間性も持っている。
「こちら渡しておきます」
北条は自分の名刺を圭たちに渡した。
「何か問題があったらいつでも連絡してください。私でよければ力になりますので」
「ありがとうございます」
「それでは失礼します。今年もハム、贈りますね」
「達者でな」
「あら、北条さん、入れ違いかしら?」
北条が出てこうとしたら先に病室のドアが開いてかなみが入ってきた。
「こちらの用事は終わった……君は何の用だ?」
「お見舞いよ」
「そんなに暇ではないだろう?」
「あら、あなただって」
北条は和輝と知り合いである。
だから忙しい時間の合間を縫ってお見舞いにも来たのであるがかなみはそうではない。
わざわざ圭たちを見舞いに来る理由なんてないのである。
少し怪訝な顔をしたが見舞いに来るのに理由が必要だというものでもない。
和輝との関係性を知らないかなみから見れば北条が見舞いに来るのもおかしなものである。
「迷惑はかけるなよ」
「……そんなことよりも早くあのカイって男捕まえなさいな」
そう言われると痛い。
手をひらひらと振って北条は病室を出ていく。
「ねねねね! 上杉かなみだよ!」
かなみを見て波瑠が興奮している。
ギルド長でありA級覚醒者でもありながら今もモデル業は続けていたりもするかなみのことを女子校生の波瑠は当然知っていた。
そうしたことに興味がない夜滝やカレンは誰?となっているがかなみが身につけるアクセサリーなんかは売上が大きく伸びるなんて話もある。
「はじめまして」
青い髪をサッとかき上げてかなみが微笑む。
「わあっ! 本当にお人形さんみたいに綺麗!」
「ふふっ、ありがとう」
以前会った時には仮面越しだった。
それでも美人だなと分かったのにこうして仮面無しで見るとぼんやり見てしまう。
「ぬっ……」
なぜか夜滝とカレンに背中をこづかれてようやく正気に戻る圭。
「お身体平気ですか?」
「ええ、あなたが助けてくれたそうですね」
カイに殴り飛ばされた和輝を探して運び出してくれたのがかなみであった。
ベッドに座る和輝はかなみに頭を下げて感謝の意を示した。
「でもよかったわ。本当に危ないところだったから」
手加減したと言いながらも和輝は危険な状態だった。
かなみが遅れていたら和輝はそのまま助からなかったかもしれないぐらいだったのである。
「それに……」
「えっ?」
かなみは圭の前に立った。
モデル体型のかなみは身長も高く圭とほとんど同じ視線の高さがある。
「あなた、私とどこかで会ったことはないかしら?」
かなみがここを訪れた理由は圭であった。
どこかで圭を見たことがあるというモヤッとした感覚が拭えない。
それなら直接聞いてしまおうとここに来たのである。
「お、俺とですか?」
目に見えて動揺する圭であるがかなみに話しかけられて動揺もしない人の方が珍しい。
顔を正面から見てやっぱりどこか見覚えがある。
かなみも記憶力は良い方だ。
すれ違うような人まで全ては覚えいなくともこの感じならどこかで会っているはずだと思った。
顔全体としては見覚えがないのに目を見ているとあった気がする不思議な感覚。
じっと見られて圭が気まずさとか恥ずかしさから目を逸らす。
「ちょっと。圭に何の用だい」
少し距離が近いのではないか。
夜滝はグイッと圭とかなみの間に割り込んだ。
「圭、ケイ……あぁ、そういうこと」
何かに気がついたようにかなみが手を打った。
「ふぅーん……ふふっ、用事は終わったわ。じゃあね、ケイ。私はオーシャンよ」
「はあっ?」
オーシャンが何を指すのかわからずに夜滝は眉をひそめた。
「……本当に知り合いかい?」
「…………いや、知らない」
完全にバレているような気もするがかなみがそういったわけではない。
ブラックマーケットのルールもあるし、かなみのことは説明できないので人違いだろうで圭は通すしかなかった。
北条は圭たちに向き直って深々と頭を下げた。
「そんな……」
「いえ、リウ・カイがこの国にいることを把握していたのに事前に止めることができませんでした。多くの被害が出た……覚醒者協会だけの責任とは行かないでしょう」
北条に責任はないと圭は思う。
けれど世間はそうも見ない。
さまざまな恩恵も受けることがある高等級覚醒者にはさまざまな責任も求められる。
たとえ今回覚醒者協会が主導してやるべきことであっても覚醒者として力及ばなかった北条にも責任があると色々なところで叩かれるのだ。
圭はそのような重責にさらされることはないがある程度辛い責任を負わされていることは分かる。
「……カレンは仲間です。和輝さんは師匠みたいなものですし、優斗さんも武器や防具のメンテナンスをしてくれます。巻き込まれはしましたが、また同じ状況になってもみんなのために戦いますよ」
状況的に戦わざるを得なかった。
しかしたとえ圭たちだけでも逃げられるとしても圭は戦っただろう。
もはやカレンたちは仲間なのだ。
見捨てるような真似はしない。
巻き込まれたとしても怒ることはないし北条に責任を問うようなこともない。
「村雨さんは漢ですね」
「そんなことはないですよ」
本当に漢と呼べるのは北条の方である。
まだまだ混迷極める状況の中でゲートを攻略して回った英雄。
利益にならないのに要請に応じてカイを倒すのに協力したりと優れた人間性も持っている。
「こちら渡しておきます」
北条は自分の名刺を圭たちに渡した。
「何か問題があったらいつでも連絡してください。私でよければ力になりますので」
「ありがとうございます」
「それでは失礼します。今年もハム、贈りますね」
「達者でな」
「あら、北条さん、入れ違いかしら?」
北条が出てこうとしたら先に病室のドアが開いてかなみが入ってきた。
「こちらの用事は終わった……君は何の用だ?」
「お見舞いよ」
「そんなに暇ではないだろう?」
「あら、あなただって」
北条は和輝と知り合いである。
だから忙しい時間の合間を縫ってお見舞いにも来たのであるがかなみはそうではない。
わざわざ圭たちを見舞いに来る理由なんてないのである。
少し怪訝な顔をしたが見舞いに来るのに理由が必要だというものでもない。
和輝との関係性を知らないかなみから見れば北条が見舞いに来るのもおかしなものである。
「迷惑はかけるなよ」
「……そんなことよりも早くあのカイって男捕まえなさいな」
そう言われると痛い。
手をひらひらと振って北条は病室を出ていく。
「ねねねね! 上杉かなみだよ!」
かなみを見て波瑠が興奮している。
ギルド長でありA級覚醒者でもありながら今もモデル業は続けていたりもするかなみのことを女子校生の波瑠は当然知っていた。
そうしたことに興味がない夜滝やカレンは誰?となっているがかなみが身につけるアクセサリーなんかは売上が大きく伸びるなんて話もある。
「はじめまして」
青い髪をサッとかき上げてかなみが微笑む。
「わあっ! 本当にお人形さんみたいに綺麗!」
「ふふっ、ありがとう」
以前会った時には仮面越しだった。
それでも美人だなと分かったのにこうして仮面無しで見るとぼんやり見てしまう。
「ぬっ……」
なぜか夜滝とカレンに背中をこづかれてようやく正気に戻る圭。
「お身体平気ですか?」
「ええ、あなたが助けてくれたそうですね」
カイに殴り飛ばされた和輝を探して運び出してくれたのがかなみであった。
ベッドに座る和輝はかなみに頭を下げて感謝の意を示した。
「でもよかったわ。本当に危ないところだったから」
手加減したと言いながらも和輝は危険な状態だった。
かなみが遅れていたら和輝はそのまま助からなかったかもしれないぐらいだったのである。
「それに……」
「えっ?」
かなみは圭の前に立った。
モデル体型のかなみは身長も高く圭とほとんど同じ視線の高さがある。
「あなた、私とどこかで会ったことはないかしら?」
かなみがここを訪れた理由は圭であった。
どこかで圭を見たことがあるというモヤッとした感覚が拭えない。
それなら直接聞いてしまおうとここに来たのである。
「お、俺とですか?」
目に見えて動揺する圭であるがかなみに話しかけられて動揺もしない人の方が珍しい。
顔を正面から見てやっぱりどこか見覚えがある。
かなみも記憶力は良い方だ。
すれ違うような人まで全ては覚えいなくともこの感じならどこかで会っているはずだと思った。
顔全体としては見覚えがないのに目を見ているとあった気がする不思議な感覚。
じっと見られて圭が気まずさとか恥ずかしさから目を逸らす。
「ちょっと。圭に何の用だい」
少し距離が近いのではないか。
夜滝はグイッと圭とかなみの間に割り込んだ。
「圭、ケイ……あぁ、そういうこと」
何かに気がついたようにかなみが手を打った。
「ふぅーん……ふふっ、用事は終わったわ。じゃあね、ケイ。私はオーシャンよ」
「はあっ?」
オーシャンが何を指すのかわからずに夜滝は眉をひそめた。
「……本当に知り合いかい?」
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