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第四章
秘密多き塔4
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「一階はこんな感じでまばらに森があるだけでそんなに変化がないんだ。他の階に行くと環境違うみたいだけどね。とりあえず塔はこんな時のところかな」
「それぞれの階がゲートの中みたいなものなのだね」
「大体そんな感じかな」
あとは一階にはそれぞれ塔がある場所に繋がる出入り口があるぐらいである。
「でもなんかゲートの中っぽさはないよね」
ゲートの中というのは独特の雰囲気がある。
一般にはゲート内に満ちた魔力の影響だろうと言われるのだがゲートの中に入ると少し重たいようなプレッシャーを感じるのだ。
けれど塔の中はそんなことがなく外と大きく変わりがない。
普通にそこらの森に来たような感じもある。
「何回かやるうちにゲートの重っ苦しい空気も気になんなくなってたけどな」
「まあ、あんな空気ない方がいいからねぇ」
このような空気感の違いもゲートと塔の差と言えるかもしれない。
「じゃあゴブリン探ししようか」
一通り塔の一階については説明した。
なんとなく塔というものを理解してもらったところでそろそろ試練に挑戦していく。
「あれ、誰か来てるよ?」
日本ゲートに近いところでゴブリンを探そうと思って来た道を引き返そうとしたら圭たちの方に向かってくる集団が見えた。
「あっちからも来てるぞ」
二階へのゲートには日本からだけでなく全ての国から道がつながっている。
日本の方角以外の方からも来ている集団があった。
「あれは……ブレイブギルドだな」
先頭を歩く女性の防具の胸に描かれた紋章を見て圭はその存在がなんなのか気がついた。
ドラゴンと剣の紋章。
世界で1番最初にドラゴンを倒したギルドであるブレイブギルドである。
ドラゴンを倒してブレイブギルドを創設した初代のギルドマスターは引退して今は別の人がギルドマスターとしてギルドを継いでいる。
先頭に立つ女性がそうである。
現在は他のギルドも台頭してきていてアメリカにおける3番手に甘んじているギルドであるが伝統と信頼のある大きなギルドだ。
「あっちの方は……」
「ヴァルキリーギルドじゃないかい?」
一つは分かった。
もう一つ日本側から来ているギルドの方に目を向ける。
構成している覚醒者をざっと見たところ女性しかいないことに夜滝は気がついた。
女性だけのギルドというものも一定数存在するけれど女性のみで構成されてあそこまで大きな規模のギルドとなると一つに限られる。
日本にはヴァルキリーギルドという女性の覚醒者によって構成された大型ギルドが存在している。
「白馬に槍……そうだね」
よくよく見るとギルドの紋章をつけている女性もいる。
白い馬に槍の紋章はヴァルキリーギルドの象徴であった。
「な、なんでそんなデカいギルドが?」
大きなギルドが同時に向かってくる様子にカレンも動揺する。
「……あっ」
「何か知ってるのかい?」
「そういえば」
圭はブレイブギルドとヴァルキリーギルドという組み合わせをどこかで聞いたことがあるなと思っていた。
そして思い出した。
ヴァルキリーギルドとブレイブギルドが合同で塔の攻略をしていると聞いた覚えがある。
圭がヘルカトによって塔の上の階に引きずり込まれた時に倒れた圭を見つけて助けてくれたのがヴァルキリーギルドだと聞いた。
その時にヴァルキリーギルドとブレイブギルドが合同して攻略していて、その過程で圭を見つけたのだと言われていたのだ。
つまりヴァルキリーギルドとブレイブギルドは塔の攻略をしようとここで合流するために来ているのだと圭は理解した。
圭たちに何かしようと向かってきているのではない。
「退いておこう」
なら隅の方に退いて通り過ぎるのを待てば問題ない。
圭たちは二階へのゲートから離れて少し待つ。
「ほへぇ~……」
波瑠は目の前を通り過ぎるヴァルキリーギルドをぼんやりと眺めている。
ヴァルキリーギルドは5大ギルドには含まれていないけれど非常に人気の高いギルドだ。
その理由の一つに見た目が挙げられる。
ヴァルキリーギルドの面々は容姿的に優れた人が多い。
現実に元モデルとか元タレントだったような人もいて綺麗な女性が多く所属している。
装備品もそうした人たちに合わせたようにスタイリッシュなものが多い。
装備品を作っている企業がスポンサーについていて過度に着飾ることはないが機能性を兼ね備えながらも見た目としてカッコ良さや美しさのある装備品を身につけている。
RSIも共同して装備を作ったこともある。
キラキラとした女性たちに波瑠も思わず目を奪われていた。
ただ見た目だけ良いのではない。
実力としてもしっかりしているのがヴァルキリーギルドでもある。
女性たちであるしあまり見過ぎてもいけない
圭としても多少の興味はあるので視界の端で見ながらも完全にヴァルキリーギルドの女性たちを見ないように気を遣っていた。
「ねね、あの人女優の望月マリナじゃない?」
「あっ、本当だ」
最近までテレビで活躍していた女優まで中にいて波瑠とカレンは少し興奮していた。
「黒羽?」
「…………ジー」
圭たちのことを気にもしていないかのようにヴァルキリーギルドは通り過ぎていく。
その時ヴァルキリーギルドの1人が圭たちの方を見た。
「それぞれの階がゲートの中みたいなものなのだね」
「大体そんな感じかな」
あとは一階にはそれぞれ塔がある場所に繋がる出入り口があるぐらいである。
「でもなんかゲートの中っぽさはないよね」
ゲートの中というのは独特の雰囲気がある。
一般にはゲート内に満ちた魔力の影響だろうと言われるのだがゲートの中に入ると少し重たいようなプレッシャーを感じるのだ。
けれど塔の中はそんなことがなく外と大きく変わりがない。
普通にそこらの森に来たような感じもある。
「何回かやるうちにゲートの重っ苦しい空気も気になんなくなってたけどな」
「まあ、あんな空気ない方がいいからねぇ」
このような空気感の違いもゲートと塔の差と言えるかもしれない。
「じゃあゴブリン探ししようか」
一通り塔の一階については説明した。
なんとなく塔というものを理解してもらったところでそろそろ試練に挑戦していく。
「あれ、誰か来てるよ?」
日本ゲートに近いところでゴブリンを探そうと思って来た道を引き返そうとしたら圭たちの方に向かってくる集団が見えた。
「あっちからも来てるぞ」
二階へのゲートには日本からだけでなく全ての国から道がつながっている。
日本の方角以外の方からも来ている集団があった。
「あれは……ブレイブギルドだな」
先頭を歩く女性の防具の胸に描かれた紋章を見て圭はその存在がなんなのか気がついた。
ドラゴンと剣の紋章。
世界で1番最初にドラゴンを倒したギルドであるブレイブギルドである。
ドラゴンを倒してブレイブギルドを創設した初代のギルドマスターは引退して今は別の人がギルドマスターとしてギルドを継いでいる。
先頭に立つ女性がそうである。
現在は他のギルドも台頭してきていてアメリカにおける3番手に甘んじているギルドであるが伝統と信頼のある大きなギルドだ。
「あっちの方は……」
「ヴァルキリーギルドじゃないかい?」
一つは分かった。
もう一つ日本側から来ているギルドの方に目を向ける。
構成している覚醒者をざっと見たところ女性しかいないことに夜滝は気がついた。
女性だけのギルドというものも一定数存在するけれど女性のみで構成されてあそこまで大きな規模のギルドとなると一つに限られる。
日本にはヴァルキリーギルドという女性の覚醒者によって構成された大型ギルドが存在している。
「白馬に槍……そうだね」
よくよく見るとギルドの紋章をつけている女性もいる。
白い馬に槍の紋章はヴァルキリーギルドの象徴であった。
「な、なんでそんなデカいギルドが?」
大きなギルドが同時に向かってくる様子にカレンも動揺する。
「……あっ」
「何か知ってるのかい?」
「そういえば」
圭はブレイブギルドとヴァルキリーギルドという組み合わせをどこかで聞いたことがあるなと思っていた。
そして思い出した。
ヴァルキリーギルドとブレイブギルドが合同で塔の攻略をしていると聞いた覚えがある。
圭がヘルカトによって塔の上の階に引きずり込まれた時に倒れた圭を見つけて助けてくれたのがヴァルキリーギルドだと聞いた。
その時にヴァルキリーギルドとブレイブギルドが合同して攻略していて、その過程で圭を見つけたのだと言われていたのだ。
つまりヴァルキリーギルドとブレイブギルドは塔の攻略をしようとここで合流するために来ているのだと圭は理解した。
圭たちに何かしようと向かってきているのではない。
「退いておこう」
なら隅の方に退いて通り過ぎるのを待てば問題ない。
圭たちは二階へのゲートから離れて少し待つ。
「ほへぇ~……」
波瑠は目の前を通り過ぎるヴァルキリーギルドをぼんやりと眺めている。
ヴァルキリーギルドは5大ギルドには含まれていないけれど非常に人気の高いギルドだ。
その理由の一つに見た目が挙げられる。
ヴァルキリーギルドの面々は容姿的に優れた人が多い。
現実に元モデルとか元タレントだったような人もいて綺麗な女性が多く所属している。
装備品もそうした人たちに合わせたようにスタイリッシュなものが多い。
装備品を作っている企業がスポンサーについていて過度に着飾ることはないが機能性を兼ね備えながらも見た目としてカッコ良さや美しさのある装備品を身につけている。
RSIも共同して装備を作ったこともある。
キラキラとした女性たちに波瑠も思わず目を奪われていた。
ただ見た目だけ良いのではない。
実力としてもしっかりしているのがヴァルキリーギルドでもある。
女性たちであるしあまり見過ぎてもいけない
圭としても多少の興味はあるので視界の端で見ながらも完全にヴァルキリーギルドの女性たちを見ないように気を遣っていた。
「ねね、あの人女優の望月マリナじゃない?」
「あっ、本当だ」
最近までテレビで活躍していた女優まで中にいて波瑠とカレンは少し興奮していた。
「黒羽?」
「…………ジー」
圭たちのことを気にもしていないかのようにヴァルキリーギルドは通り過ぎていく。
その時ヴァルキリーギルドの1人が圭たちの方を見た。
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