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第九章
魔界に堕ち3
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「むしろ私が動かない方がお主らに取って都合がいいだろう」
「それはどうしてですか?」
「お主らには並大抵の悪魔は近づかん。ダンテは私の魔力を持っているし圭も強い悪魔の力を感じさせている。悪魔からすれば見た目などどうでも良く、二人は上級の悪魔に感じるはずだ」
見た目が人であっても魔界にいて悪魔の力を持っているなら悪魔にとっては圭たちも悪魔なのだろうと見る。
ダンテが持つルシファーの力と圭が持つ真実の目の悪魔の力は悪魔にとって脅威的に感じられる。
格下に感じられるならいざ知らず上級の悪魔に匹敵する圭とダンテの力に敵いそうな悪魔でもない限り絡んでこない。
変にルシファー動くよりも圭たちがそのまま動いた方が悪魔は近づいてこないだろうというのである。
「一番気になるのは……」
「ここから出られるかということだな」
怖くて聞けなかったことをとうとう口にする。
圭たちがあまり襲われなさそうということは別にいいのだが魔界なんて場所から帰ることができるのだろうか。
「方法がないこともない」
「本当か?」
やや含みのある言い方ではあるが方法があるというルシファーの言葉に圭は顔を明るくする。
「基本的に魔界と現世は行き来できない。それは古の盟約によって定められたルールだから。けれども盟約がなされる前にできた門が魔界にはあるのだ」
「盟約とか分かんないけど……その門ってやつのところに行けば帰れるのか?」
「……可能性はある」
「またなんだか曖昧な言い方をするな?」
ルシファーのはっきりとしない態度に圭とダンテは表情を曇らせる。
「考えてもみよ。簡単に通れるような門なら現世に悪魔が溢れてしまっているだろう」
裏を返せば現世に帰るための門は簡単には通れないようになっているということなのだ。
「直接現世に行こうなど考えたことがない。だから門があることは知っていてもどうすれば現世に繋がり、どうすれば通れるのか私も知らないのだ」
「そうなのか……」
「ただ門という存在があることは知っている。第二階層だ。あとはそこで悪魔に聞くしかないな」
「悪魔に話など聞けるのですか?」
「お主が話しておるのも悪魔だぞ」
「そうですね」
まだ不確定なことは多い。
しかしひとまず希望となりそうな門という存在があることはルシファーから分かった。
「じゃあとりあえず第二階層ってところに向かえばいいのかな?」
「そうだな。この階には強い悪魔も多い早く上に行った方が安全だろう。第四階層にも門はあるけれどそちらはあまりにも危険すぎる」
「向かう前に他の人の反応は分かりますか?」
「ああ、そういえばそんなことあったな」
「他の人?」
「おそらく異端審問官……ダンテが一緒に戦っていた人がいるはずなんだ」
第二階層に向かうのはいいけれど異端審問官がいるのだとしたら放ってもおけない。
今回いきなり乱入してきたりダンテにとっては敵でもあるが、悪魔教を相手にしているという点においては人類の味方ではある。
たまたまダンテの邪魔にはなってしまったがアザードを倒すという目的は悪いことではなかった。
生きているなら連れて帰ってもいいだろう。
それにベルゼブブと戦えるほどの力を持つなら魔界でも戦力になってくれる可能性がある。
「あのクソ野郎か。邪魔をしてくれたせいでとんだことになってしまった」
ダンテは異端審問官のことを思い出して顔をしかめた。
アザードに襲いかかる機会をうかがっていたら急に乗り込んできた。
アザードにも攻撃したのだがダンテにも攻撃し始めてなし崩し的にダンテ、異端審問官、アザードの三つ巴の戦いになってしまった。
結果的にアザードの体を依代としてベルゼブブが現れて異端審問官と共闘することになったが、異端審問官の邪魔が入らなければそんなことになる前に倒せていたはずなのである。
「今は一人でも多く仲間がいるのがいい」
「……とりあえず今は圭に従おう。だが本当に異端審問官で舐めた口を聞くようなら俺は魔界をあいつらの墓にしてやる」
「……そうならないように祈ってるよ」
異端審問官に対して不満が大きそうなダンテを宥めつつルシファーが魔界にしては異質な力を探してそちらに向かっていく。
「あの人は……」
地面に倒れる人とその横で項垂れている人がいた。
項垂れている方は圭たちが戦っている時にベルゼブブに吹き飛ばされてきた異端審問官であった。
ダンテと共闘していた人でもある。
「あの、すいません。……おわっ!」
「………………あなたは」
圭が声をかけると異端審問官は持っていた剣を圭の首に突きつけた。
危うく首が切り飛ばされるところだった。
「貴様……」
異端審問官は圭を見て驚いた顔をし、そしてダンテを見て睨むように目を細めた。
「す、少しだけ待ってください!」
ダンテを顔を険しくして今にも衝突が起こりそうな雰囲気だったので圭が間に入る。
「なぜこいつを庇うのですか? こいつ悪魔と契約しているのですよ!」
「今の状況を見てください! 戦っている場合だと思いますか?」
「……それは」
剣を下ろして異端審問部は苦々しい表情を浮かべる。
というか日本語話せたんだなと圭は内心で驚いた。
「それはどうしてですか?」
「お主らには並大抵の悪魔は近づかん。ダンテは私の魔力を持っているし圭も強い悪魔の力を感じさせている。悪魔からすれば見た目などどうでも良く、二人は上級の悪魔に感じるはずだ」
見た目が人であっても魔界にいて悪魔の力を持っているなら悪魔にとっては圭たちも悪魔なのだろうと見る。
ダンテが持つルシファーの力と圭が持つ真実の目の悪魔の力は悪魔にとって脅威的に感じられる。
格下に感じられるならいざ知らず上級の悪魔に匹敵する圭とダンテの力に敵いそうな悪魔でもない限り絡んでこない。
変にルシファー動くよりも圭たちがそのまま動いた方が悪魔は近づいてこないだろうというのである。
「一番気になるのは……」
「ここから出られるかということだな」
怖くて聞けなかったことをとうとう口にする。
圭たちがあまり襲われなさそうということは別にいいのだが魔界なんて場所から帰ることができるのだろうか。
「方法がないこともない」
「本当か?」
やや含みのある言い方ではあるが方法があるというルシファーの言葉に圭は顔を明るくする。
「基本的に魔界と現世は行き来できない。それは古の盟約によって定められたルールだから。けれども盟約がなされる前にできた門が魔界にはあるのだ」
「盟約とか分かんないけど……その門ってやつのところに行けば帰れるのか?」
「……可能性はある」
「またなんだか曖昧な言い方をするな?」
ルシファーのはっきりとしない態度に圭とダンテは表情を曇らせる。
「考えてもみよ。簡単に通れるような門なら現世に悪魔が溢れてしまっているだろう」
裏を返せば現世に帰るための門は簡単には通れないようになっているということなのだ。
「直接現世に行こうなど考えたことがない。だから門があることは知っていてもどうすれば現世に繋がり、どうすれば通れるのか私も知らないのだ」
「そうなのか……」
「ただ門という存在があることは知っている。第二階層だ。あとはそこで悪魔に聞くしかないな」
「悪魔に話など聞けるのですか?」
「お主が話しておるのも悪魔だぞ」
「そうですね」
まだ不確定なことは多い。
しかしひとまず希望となりそうな門という存在があることはルシファーから分かった。
「じゃあとりあえず第二階層ってところに向かえばいいのかな?」
「そうだな。この階には強い悪魔も多い早く上に行った方が安全だろう。第四階層にも門はあるけれどそちらはあまりにも危険すぎる」
「向かう前に他の人の反応は分かりますか?」
「ああ、そういえばそんなことあったな」
「他の人?」
「おそらく異端審問官……ダンテが一緒に戦っていた人がいるはずなんだ」
第二階層に向かうのはいいけれど異端審問官がいるのだとしたら放ってもおけない。
今回いきなり乱入してきたりダンテにとっては敵でもあるが、悪魔教を相手にしているという点においては人類の味方ではある。
たまたまダンテの邪魔にはなってしまったがアザードを倒すという目的は悪いことではなかった。
生きているなら連れて帰ってもいいだろう。
それにベルゼブブと戦えるほどの力を持つなら魔界でも戦力になってくれる可能性がある。
「あのクソ野郎か。邪魔をしてくれたせいでとんだことになってしまった」
ダンテは異端審問官のことを思い出して顔をしかめた。
アザードに襲いかかる機会をうかがっていたら急に乗り込んできた。
アザードにも攻撃したのだがダンテにも攻撃し始めてなし崩し的にダンテ、異端審問官、アザードの三つ巴の戦いになってしまった。
結果的にアザードの体を依代としてベルゼブブが現れて異端審問官と共闘することになったが、異端審問官の邪魔が入らなければそんなことになる前に倒せていたはずなのである。
「今は一人でも多く仲間がいるのがいい」
「……とりあえず今は圭に従おう。だが本当に異端審問官で舐めた口を聞くようなら俺は魔界をあいつらの墓にしてやる」
「……そうならないように祈ってるよ」
異端審問官に対して不満が大きそうなダンテを宥めつつルシファーが魔界にしては異質な力を探してそちらに向かっていく。
「あの人は……」
地面に倒れる人とその横で項垂れている人がいた。
項垂れている方は圭たちが戦っている時にベルゼブブに吹き飛ばされてきた異端審問官であった。
ダンテと共闘していた人でもある。
「あの、すいません。……おわっ!」
「………………あなたは」
圭が声をかけると異端審問官は持っていた剣を圭の首に突きつけた。
危うく首が切り飛ばされるところだった。
「貴様……」
異端審問官は圭を見て驚いた顔をし、そしてダンテを見て睨むように目を細めた。
「す、少しだけ待ってください!」
ダンテを顔を険しくして今にも衝突が起こりそうな雰囲気だったので圭が間に入る。
「なぜこいつを庇うのですか? こいつ悪魔と契約しているのですよ!」
「今の状況を見てください! 戦っている場合だと思いますか?」
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