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第九章
噴き上がる風1
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「階層を移動するには階段、テレポートポータル、そして噴出口の三つがある」
「階段とテレポートポータルは分かるけど噴出口?」
門から脱出できるのかという問題はひとまず置いといて、まずは門に向かわねばならない。
そのために今いる第三階層から第二階層に行く必要がある。
階層というのは比喩ではなく魔界は本当に上下に階層として分かれている。
それぞれの階層を移動するのに大きな制限はないもののいつでもどこでも階層移動ができるというわけではない。
一部の力のある悪魔を除いて階層移動ができる場所は限られている。
それが階段、テレポートポータル、噴出口である。
階段とテレポートポータルは説明がなくともどんなものかは想像できる。
しかし噴出口というものがどんなものなのか分からなくて圭は眉をひそめた。
「最も古い移動方法だ」
階段は文字通り階段である。
そしてテレポートポータルとは階層を瞬時に移動できる大規模な魔法を悪魔が管理して用意している。
「噴出口は下からすごい勢いで風が吹き出していて、それに乗って上の階に移動できるものだ。階段も整備されておらずテレポートポータルがない時代に下の階に誤って落ちてしまった悪魔は噴出口を使って上に昇っていた」
「へぇ……」
「一番楽なのはテレポートポータルだが金がかかるしちゃんと管理されている」
「悪魔にも金があるのか?」
ジャンが驚いた顔をする。
悪魔がお金で取引をするということはかなり意外で圭も驚いていた。
「あるとも。はるか昔はそんなものなかったが人が増え、悪魔が増えると人の文化も悪魔の中に流れ込んできた。魔貨などと呼んでお金がいつの間にか流通して今では一般化している」
「ともかくテレポートポータルとかいうやつを無一文では利用できないってことだな?」
「そうなるな」
「じゃあ階段か?」
噴出口がなんなのかは理解した。
しかし説明を聞く限り原始的なもののように感じた。
テレポートポータルを使えないのなら階段で行くのが次の手だろうと圭は考えた。
「いや、噴出口を使う」
「噴出口を?」
けれどルシファーが提示したのは意外な選択肢であった。
「第四階層を除く第一から第三階層までは比較的悪魔の行き来が多い。問題もないことの方が多いだろうが階段を使う連中は金もないケチなやつかタチの悪い奴も多いんだ」
ルシファーはチラリとジャンを見る。
「ダンテや圭はともかくお主がいると絡まれることもあるやもしれん」
「こいつはともかくムラサメは?」
「ふん圭から神の力は感じないがお主からは神の力を感じるからな」
「……そうか」
圭に悪魔の力がある他の悪魔には疑われないからだとルシファーは言わない。
そもそもジャンからは神の力をルシファーは感じていた。
悪魔は神の力に敏感でありジャンから感じる神の力に突っかかってくる可能性がある。
階段は無料で利用できる。
そのためにお金を持たないようなタチの悪い悪魔も階段を利用する。
レベルの低い悪魔ならダンテや圭の力を見抜けずに絡んでくる可能性があった。
「その点噴出口なら速い、タダ、他の悪魔ともほとんど接触しない」
「……本当に大丈夫なのか?」
「死にはしないわよ」
ルシファーは噴出口のことを良いもののように言っているけれどならばどうして階段が整備され、テレポートポータルなどあるのか。
ただじゃ済まないんだろうなという気がしてならない。
しかしルシファーに反対することもできなくて圭たちは噴出口なるところに向かった。
「噴出口は一定時間ごとに風が噴き出す。一つではなくいくつかあるから適当に行っても大丈夫だろう」
「そうですか。それにしても他の悪魔に遭遇しませんね」
ジャンがキョロキョロと周りを見回す。
悪魔の世界である魔界の割に悪魔の存在を見かけないと思っていた。
「ふむ、近くを通りかかったりはしているぞ」
「えっ、そうなの?」
圭たちが気づいていないだけで悪魔は圭たちのところまで近づいてきていた。
けれどもダンテが放つルシファーの力の強さに圭たちの前に出ることなく立ち去っていたのである。
「第二階層に上がれば悪魔など気にする必要もない」
ダンテの力が感じられるということはそれなりに強い悪魔であったということ。
第三階層にはそれよりも強い悪魔がいて今のところは目をつけられていない。
このまま何事もなく第二階層まで行くことができれば悪魔の質も下がるので問題はないとルシファーは思っている。
『あなたにゆかりのある悪魔があなたの存在に気づきました!
あなたのことを見つめています!』
「えっ!?」
「圭、どうかしたか?」
「……ルシファー、ちょっといいか?」
歩いていると急に表示が現れた。
突然のことに困惑する圭にダンテたちも不思議そうに視線を向ける。
「なにがあった?」
「実は……」
圭は真実の目で見えた表示のことを説明した。
ここは隠すよりルシファーの知恵を借りようと考えたのである。
ルシファーは圭の目のことを知っているので多くの説明も必要としない。
「知識の泉はお主のことを気に入っておるようだな」
説明を聞いたルシファーは目を細めた。
「階段とテレポートポータルは分かるけど噴出口?」
門から脱出できるのかという問題はひとまず置いといて、まずは門に向かわねばならない。
そのために今いる第三階層から第二階層に行く必要がある。
階層というのは比喩ではなく魔界は本当に上下に階層として分かれている。
それぞれの階層を移動するのに大きな制限はないもののいつでもどこでも階層移動ができるというわけではない。
一部の力のある悪魔を除いて階層移動ができる場所は限られている。
それが階段、テレポートポータル、噴出口である。
階段とテレポートポータルは説明がなくともどんなものかは想像できる。
しかし噴出口というものがどんなものなのか分からなくて圭は眉をひそめた。
「最も古い移動方法だ」
階段は文字通り階段である。
そしてテレポートポータルとは階層を瞬時に移動できる大規模な魔法を悪魔が管理して用意している。
「噴出口は下からすごい勢いで風が吹き出していて、それに乗って上の階に移動できるものだ。階段も整備されておらずテレポートポータルがない時代に下の階に誤って落ちてしまった悪魔は噴出口を使って上に昇っていた」
「へぇ……」
「一番楽なのはテレポートポータルだが金がかかるしちゃんと管理されている」
「悪魔にも金があるのか?」
ジャンが驚いた顔をする。
悪魔がお金で取引をするということはかなり意外で圭も驚いていた。
「あるとも。はるか昔はそんなものなかったが人が増え、悪魔が増えると人の文化も悪魔の中に流れ込んできた。魔貨などと呼んでお金がいつの間にか流通して今では一般化している」
「ともかくテレポートポータルとかいうやつを無一文では利用できないってことだな?」
「そうなるな」
「じゃあ階段か?」
噴出口がなんなのかは理解した。
しかし説明を聞く限り原始的なもののように感じた。
テレポートポータルを使えないのなら階段で行くのが次の手だろうと圭は考えた。
「いや、噴出口を使う」
「噴出口を?」
けれどルシファーが提示したのは意外な選択肢であった。
「第四階層を除く第一から第三階層までは比較的悪魔の行き来が多い。問題もないことの方が多いだろうが階段を使う連中は金もないケチなやつかタチの悪い奴も多いんだ」
ルシファーはチラリとジャンを見る。
「ダンテや圭はともかくお主がいると絡まれることもあるやもしれん」
「こいつはともかくムラサメは?」
「ふん圭から神の力は感じないがお主からは神の力を感じるからな」
「……そうか」
圭に悪魔の力がある他の悪魔には疑われないからだとルシファーは言わない。
そもそもジャンからは神の力をルシファーは感じていた。
悪魔は神の力に敏感でありジャンから感じる神の力に突っかかってくる可能性がある。
階段は無料で利用できる。
そのためにお金を持たないようなタチの悪い悪魔も階段を利用する。
レベルの低い悪魔ならダンテや圭の力を見抜けずに絡んでくる可能性があった。
「その点噴出口なら速い、タダ、他の悪魔ともほとんど接触しない」
「……本当に大丈夫なのか?」
「死にはしないわよ」
ルシファーは噴出口のことを良いもののように言っているけれどならばどうして階段が整備され、テレポートポータルなどあるのか。
ただじゃ済まないんだろうなという気がしてならない。
しかしルシファーに反対することもできなくて圭たちは噴出口なるところに向かった。
「噴出口は一定時間ごとに風が噴き出す。一つではなくいくつかあるから適当に行っても大丈夫だろう」
「そうですか。それにしても他の悪魔に遭遇しませんね」
ジャンがキョロキョロと周りを見回す。
悪魔の世界である魔界の割に悪魔の存在を見かけないと思っていた。
「ふむ、近くを通りかかったりはしているぞ」
「えっ、そうなの?」
圭たちが気づいていないだけで悪魔は圭たちのところまで近づいてきていた。
けれどもダンテが放つルシファーの力の強さに圭たちの前に出ることなく立ち去っていたのである。
「第二階層に上がれば悪魔など気にする必要もない」
ダンテの力が感じられるということはそれなりに強い悪魔であったということ。
第三階層にはそれよりも強い悪魔がいて今のところは目をつけられていない。
このまま何事もなく第二階層まで行くことができれば悪魔の質も下がるので問題はないとルシファーは思っている。
『あなたにゆかりのある悪魔があなたの存在に気づきました!
あなたのことを見つめています!』
「えっ!?」
「圭、どうかしたか?」
「……ルシファー、ちょっといいか?」
歩いていると急に表示が現れた。
突然のことに困惑する圭にダンテたちも不思議そうに視線を向ける。
「なにがあった?」
「実は……」
圭は真実の目で見えた表示のことを説明した。
ここは隠すよりルシファーの知恵を借りようと考えたのである。
ルシファーは圭の目のことを知っているので多くの説明も必要としない。
「知識の泉はお主のことを気に入っておるようだな」
説明を聞いたルシファーは目を細めた。
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