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ヤクザに向いてる
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※※※※
「おい、黒部ぇ!」
「な、何だよ」
チェーンの喫茶店で、突然威嚇するように声をかけられて、弦人はビクっと振り向いた。
声をかけて来たのは、弦人とは他の組である水沢組幹部組員の山塚だ。弦人とはそこそ仲がいい。
「お前、そのビビリ癖はいつ治るんだよ。そんなんじゃ組員から舐められんだろ」
「そんな事言ったって、直せるもんじゃないし」
弦人は口を尖らせた。
山塚は勝手に弦人の前の席に座ると、タバコを取り出した。
「ここ禁煙だよ。喫煙席に移動する?」
「ああ、悪いな」
手にタバコを持ってくるくる動かす山塚に呆れながら、弦人は席を移動した。
「何か用?」
「お前見かけたから声かけただけだ。そういやぁ、お前んとこの組の店で、前に売上金パクって逃げたヤツいたろ?アイツ見つかったか?」
「あー」
弦人は渋い顔をした。
池田隼の事は、ハナの事もあって、正直探したくはない。個人的にはどこかで野垂れ死んでくれているのが一番いい。
数日前のあの日、ハナを抱いてから、ずっと池田の事を考えるとイライラしてしまう。
『隼ならやめてくれた』
あの言葉の威力たるや、思った以上にダメージがあったのだ。
「まだ見つかってないけど。結構遠くまで逃げられたんじゃないかな。必死で探してるみたいだけど」
そう言いながら、弦人はため息をついてみせた。
「正直、もう見つからなそうだから諦めたいんだよね。今どきヤクザも人員不足だし、そんな事してるなら別な取立てとか頑張ってくれたほうがコスパいいんじゃないって思うけど。まあメンツが大事だろうからそうもいかないんだろうけのど」
「黒部らしいな」
山塚は苦笑いした。
「そんな考えだと、反発してくるやつもいるだろ」
「いるだろうね。でも仕方ないし」
弦人は達観してみせた。
「で、うちの泥棒の話を聞き出して、何かあったの?」
「あー、うちでも組の売上金パクって逃げたヤツがいてな。振込詐欺の受け子だったんだが。そいつもどうもなかなか捕まらなくてな。オヤジ達が機嫌悪くなって……まあ愚痴りたかっただけだ」
「結構高額?」
「ああ。何件もやって、かなりいかれた」
山塚がため息をついた。
「詐欺なんてするからバチが当たったんだね。可哀想」
「うるせぇな!同情されたかったわけじゃねえよ」
「ええ、愚痴りたかったって言ったから同情してあげたのに……」
大きな声を出した山塚に、弦人はビクビクしている。
山塚は苦笑いをした。
「ま、お前に話すと安心すんだわ。お前みたいなビビリでも組動かしてんだからな」
「別に俺は組を動かしてるつもり無いよ。仕方なくやってるだけ。向いてないしヤクザなんて」
拗ねたように弦人は言った。
「まあまあ、それよりも聞いたぜ。お前女出来たんだって?」
話を変えるように、山塚はニヤリと笑って言った。
「どこの店の嬢に手え出したのかと思えば、お前を刺しに来た女だって?」
「そんな事までそっちに伝わってるの?」
「いくらお前が弱そうだからって、根性ある女じゃねえか。今度紹介しろよ」
面白がって言う山塚に、弦人は迷惑そうな顔をした。
「嫌だよ。山塚みたいに怖い人。ハナちゃん怯えちゃう」
「過保護にしてんじゃねえよ。ヤクザの若頭の女になるって事、教えてやれよ。お前の仕事仲間皆俺みたいな奴だぞ」
山塚は、弦人の隣の席に移動してきた。
「なんなら、ソープ嬢の研修もやってる俺が、いい感じに指導してやってもいい……」
そう山塚が言いかけた瞬間、弦人は山塚の手から火の付いたタバコを素早く取り上げ、そのタバコを山塚の目に無言で押し付けて来ようとした。
一切の躊躇無い行動に、山塚は慌てて席を立った。
「あっぶねぇ!何すんだお前!」
喫茶店の他の客が一斉にこちらを見たので、山塚は周りに睨みを利かせた。
「見てんじゃねえぞ!」
「関係ない人をあんまり脅さないで」
弦人は山塚のタバコを持ちながら、険しい顔で注意した。
「俺、山塚の事仕事仲間として尊敬してるし人としても嫌いじゃないけど、人の彼女にそんな事言うのは好きじゃないなー」
「ああ?お前今のでキレたのかよ。冗談も通じなくなったのか?」
山塚は呆れたように言った。そして大きなため息をついて、また椅子に座り直した。
弦人は山塚にタバコを返した。
「ゴメンね。ビックリさせたね」
「ビックリさせたっつーかお前本気だったじゃねえか」
「まあでも目くらいは大したことないでしょ?2つあるし。なんなら角膜提供してくれるような多重債務者とかいるでしょ?」
ケロリと言う弦人に、山塚はドン引きしながら言った。
「誰がヤクザに向いてねえだ。お前ほどヤクザらしい思考の奴はいねえよ」
「やだな、急に褒めないでよ」
「褒めてねえよ。呆れてんだよ」
恥ずかしそうに照れる弦人を、山塚は睨みつけた。
「社長、お車の準備が出来ました」
二人の間に割って入るかのように、市原が現れた。
「これは山塚様、ご無沙汰しております」
市原が丁寧に山塚に頭を下げる。
「あー、ご苦労さん。何だ、これから仕事だったのか?景気が良くて何よりだな」
山塚がそう言って席を立つ。
「ま、じゃあ俺も出るか。
黒部、気分悪くさせた事は謝るわ。でも、今度あんな事したら、お前相手でもただじゃおかねえからな」
「ちょっと、やめてよ脅すのは」
弦人は心底怯えたような顔をした。
「社長、何されたんですか?」
市原が慌ててたずねた。山塚が弦人を指差しながら文句を言う。
「俺は何もしてねえよ、お前んとこの若頭が俺の目を潰そうとしてきやがったんだよ」
「ああこれは失礼致しました。もしもの時には角膜のキレイな多重債務者ご紹介いたします」
「お前も同じ発想かよ。もう敵わねえな」
山塚は肩をすくめ、苦笑いを浮かべながら去っていった。
「社長、山塚様はああ見えて器の広いお方ですから許してくださったのです。私のいないところであまり攻撃的な事はお控え下さい」
車の中で、市原が弦人に説教をしていた。
弦人は拗ねたように口を尖らせる。
「だってぇ。山塚、笑えない冗談言うから……」
「そんなもの、聞き流して下さい」
ピシャリと市原は言った。
弦人は「はぁぃ」と素直に返事をすると、大きなため息をついた。
「あー、山塚が余計な事言うから……。ハナちゃんに会いたい」
弦人が呟くように言う。
「今日はマーメイド、定休日ですよ」
市原の言葉に、弦人はパッと顔を輝かせた。
「そっか、じゃあ夕方でも留守にしてないよね、きっと。仕事終わったら行こうっと」
「ただ、午後の仕事、長引きそうなのが入ってますがね」
「うえー……」
弦人はゲンナリと頭を垂れた。
「最近ハナちゃんに会いに行けてないなぁ」
「つい三日前も部屋に行ったでしょう」
「三日も空いたんだよ!?相当だよ」
そう言って、弦人は少し焦ったような表情を浮かべながら車の外を見た。
「せっかくあの日、失意のハナちゃんを唆して身体は手に入れたのに。早く、ハナちゃんが冷静になる前に心も手に入れないと……」
弦人は珍しく苛立ったような口調をしていた。
「唆した自覚はおありだったんですね」
市原の言葉に、弦人は不貞腐れながら言う。
「ハナちゃんが冷静になったらヤクザなんかと付き合わないでしょうよ。
それにこうしているうちに、もし池田隼が見つかったら?池田隼が、もう一人の彼女を捨ててハナちゃんを訪ねてきたら?ハナちゃんのスマホにはまだ池田のメッセージが残ってるし、池田が戻ってくるためのアパートも解約してないんだ」
「不安なんですか」
「当たり前だよ。ハナちゃんが池田を忘れられないままなら、俺はハナちゃんを殺してあげなきゃいけないんだし」
「……それは本気だったんですね」
少し市原は引いたように呟いた。
「ハナちゃんが冷静でないうちに、池田隼に傷ついているうちに、目一杯甘やかしてかわいがって、そして俺じゃなきゃ駄目にしなきゃいけないんだ」
弦人の焦ったような声に、市原は努めて冷静に諭す。
「なら、まずは目の前の仕事を早めに終わらせることを考えましょう。そうしたら今日会いに行けるんですから」
「わかってるよ」
弦人は車から外を見ながら、フッとため息をついた。
「おい、黒部ぇ!」
「な、何だよ」
チェーンの喫茶店で、突然威嚇するように声をかけられて、弦人はビクっと振り向いた。
声をかけて来たのは、弦人とは他の組である水沢組幹部組員の山塚だ。弦人とはそこそ仲がいい。
「お前、そのビビリ癖はいつ治るんだよ。そんなんじゃ組員から舐められんだろ」
「そんな事言ったって、直せるもんじゃないし」
弦人は口を尖らせた。
山塚は勝手に弦人の前の席に座ると、タバコを取り出した。
「ここ禁煙だよ。喫煙席に移動する?」
「ああ、悪いな」
手にタバコを持ってくるくる動かす山塚に呆れながら、弦人は席を移動した。
「何か用?」
「お前見かけたから声かけただけだ。そういやぁ、お前んとこの組の店で、前に売上金パクって逃げたヤツいたろ?アイツ見つかったか?」
「あー」
弦人は渋い顔をした。
池田隼の事は、ハナの事もあって、正直探したくはない。個人的にはどこかで野垂れ死んでくれているのが一番いい。
数日前のあの日、ハナを抱いてから、ずっと池田の事を考えるとイライラしてしまう。
『隼ならやめてくれた』
あの言葉の威力たるや、思った以上にダメージがあったのだ。
「まだ見つかってないけど。結構遠くまで逃げられたんじゃないかな。必死で探してるみたいだけど」
そう言いながら、弦人はため息をついてみせた。
「正直、もう見つからなそうだから諦めたいんだよね。今どきヤクザも人員不足だし、そんな事してるなら別な取立てとか頑張ってくれたほうがコスパいいんじゃないって思うけど。まあメンツが大事だろうからそうもいかないんだろうけのど」
「黒部らしいな」
山塚は苦笑いした。
「そんな考えだと、反発してくるやつもいるだろ」
「いるだろうね。でも仕方ないし」
弦人は達観してみせた。
「で、うちの泥棒の話を聞き出して、何かあったの?」
「あー、うちでも組の売上金パクって逃げたヤツがいてな。振込詐欺の受け子だったんだが。そいつもどうもなかなか捕まらなくてな。オヤジ達が機嫌悪くなって……まあ愚痴りたかっただけだ」
「結構高額?」
「ああ。何件もやって、かなりいかれた」
山塚がため息をついた。
「詐欺なんてするからバチが当たったんだね。可哀想」
「うるせぇな!同情されたかったわけじゃねえよ」
「ええ、愚痴りたかったって言ったから同情してあげたのに……」
大きな声を出した山塚に、弦人はビクビクしている。
山塚は苦笑いをした。
「ま、お前に話すと安心すんだわ。お前みたいなビビリでも組動かしてんだからな」
「別に俺は組を動かしてるつもり無いよ。仕方なくやってるだけ。向いてないしヤクザなんて」
拗ねたように弦人は言った。
「まあまあ、それよりも聞いたぜ。お前女出来たんだって?」
話を変えるように、山塚はニヤリと笑って言った。
「どこの店の嬢に手え出したのかと思えば、お前を刺しに来た女だって?」
「そんな事までそっちに伝わってるの?」
「いくらお前が弱そうだからって、根性ある女じゃねえか。今度紹介しろよ」
面白がって言う山塚に、弦人は迷惑そうな顔をした。
「嫌だよ。山塚みたいに怖い人。ハナちゃん怯えちゃう」
「過保護にしてんじゃねえよ。ヤクザの若頭の女になるって事、教えてやれよ。お前の仕事仲間皆俺みたいな奴だぞ」
山塚は、弦人の隣の席に移動してきた。
「なんなら、ソープ嬢の研修もやってる俺が、いい感じに指導してやってもいい……」
そう山塚が言いかけた瞬間、弦人は山塚の手から火の付いたタバコを素早く取り上げ、そのタバコを山塚の目に無言で押し付けて来ようとした。
一切の躊躇無い行動に、山塚は慌てて席を立った。
「あっぶねぇ!何すんだお前!」
喫茶店の他の客が一斉にこちらを見たので、山塚は周りに睨みを利かせた。
「見てんじゃねえぞ!」
「関係ない人をあんまり脅さないで」
弦人は山塚のタバコを持ちながら、険しい顔で注意した。
「俺、山塚の事仕事仲間として尊敬してるし人としても嫌いじゃないけど、人の彼女にそんな事言うのは好きじゃないなー」
「ああ?お前今のでキレたのかよ。冗談も通じなくなったのか?」
山塚は呆れたように言った。そして大きなため息をついて、また椅子に座り直した。
弦人は山塚にタバコを返した。
「ゴメンね。ビックリさせたね」
「ビックリさせたっつーかお前本気だったじゃねえか」
「まあでも目くらいは大したことないでしょ?2つあるし。なんなら角膜提供してくれるような多重債務者とかいるでしょ?」
ケロリと言う弦人に、山塚はドン引きしながら言った。
「誰がヤクザに向いてねえだ。お前ほどヤクザらしい思考の奴はいねえよ」
「やだな、急に褒めないでよ」
「褒めてねえよ。呆れてんだよ」
恥ずかしそうに照れる弦人を、山塚は睨みつけた。
「社長、お車の準備が出来ました」
二人の間に割って入るかのように、市原が現れた。
「これは山塚様、ご無沙汰しております」
市原が丁寧に山塚に頭を下げる。
「あー、ご苦労さん。何だ、これから仕事だったのか?景気が良くて何よりだな」
山塚がそう言って席を立つ。
「ま、じゃあ俺も出るか。
黒部、気分悪くさせた事は謝るわ。でも、今度あんな事したら、お前相手でもただじゃおかねえからな」
「ちょっと、やめてよ脅すのは」
弦人は心底怯えたような顔をした。
「社長、何されたんですか?」
市原が慌ててたずねた。山塚が弦人を指差しながら文句を言う。
「俺は何もしてねえよ、お前んとこの若頭が俺の目を潰そうとしてきやがったんだよ」
「ああこれは失礼致しました。もしもの時には角膜のキレイな多重債務者ご紹介いたします」
「お前も同じ発想かよ。もう敵わねえな」
山塚は肩をすくめ、苦笑いを浮かべながら去っていった。
「社長、山塚様はああ見えて器の広いお方ですから許してくださったのです。私のいないところであまり攻撃的な事はお控え下さい」
車の中で、市原が弦人に説教をしていた。
弦人は拗ねたように口を尖らせる。
「だってぇ。山塚、笑えない冗談言うから……」
「そんなもの、聞き流して下さい」
ピシャリと市原は言った。
弦人は「はぁぃ」と素直に返事をすると、大きなため息をついた。
「あー、山塚が余計な事言うから……。ハナちゃんに会いたい」
弦人が呟くように言う。
「今日はマーメイド、定休日ですよ」
市原の言葉に、弦人はパッと顔を輝かせた。
「そっか、じゃあ夕方でも留守にしてないよね、きっと。仕事終わったら行こうっと」
「ただ、午後の仕事、長引きそうなのが入ってますがね」
「うえー……」
弦人はゲンナリと頭を垂れた。
「最近ハナちゃんに会いに行けてないなぁ」
「つい三日前も部屋に行ったでしょう」
「三日も空いたんだよ!?相当だよ」
そう言って、弦人は少し焦ったような表情を浮かべながら車の外を見た。
「せっかくあの日、失意のハナちゃんを唆して身体は手に入れたのに。早く、ハナちゃんが冷静になる前に心も手に入れないと……」
弦人は珍しく苛立ったような口調をしていた。
「唆した自覚はおありだったんですね」
市原の言葉に、弦人は不貞腐れながら言う。
「ハナちゃんが冷静になったらヤクザなんかと付き合わないでしょうよ。
それにこうしているうちに、もし池田隼が見つかったら?池田隼が、もう一人の彼女を捨ててハナちゃんを訪ねてきたら?ハナちゃんのスマホにはまだ池田のメッセージが残ってるし、池田が戻ってくるためのアパートも解約してないんだ」
「不安なんですか」
「当たり前だよ。ハナちゃんが池田を忘れられないままなら、俺はハナちゃんを殺してあげなきゃいけないんだし」
「……それは本気だったんですね」
少し市原は引いたように呟いた。
「ハナちゃんが冷静でないうちに、池田隼に傷ついているうちに、目一杯甘やかしてかわいがって、そして俺じゃなきゃ駄目にしなきゃいけないんだ」
弦人の焦ったような声に、市原は努めて冷静に諭す。
「なら、まずは目の前の仕事を早めに終わらせることを考えましょう。そうしたら今日会いに行けるんですから」
「わかってるよ」
弦人は車から外を見ながら、フッとため息をついた。
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