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番外編Ⅱ ☆酔えば何でも喋る④
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「それから今でも、胸の無え女を見ると、あのときの社長が蘇って萎えちまうんだ」
市原はボソリと言った。
「いや、待って。今の話おかしいって。そんな社長強くないし怖くないでしょ。あのナヨナヨだよ」
ナツキは主張したが、弦人の素性を知っているカンナは、相当怖かったんだろうな、とひとり納得していた。
「まあ、でも市原さんも大変だね。でもあんな弱っちい社長だし、別にそんな怖がらなくても……」
ナツキがそう言った時だった。
市原はナツキを睨み、威嚇するように言った。
「貴様、次に社長の事弱っちいだの俺の前で言ってみろ。女だからって容赦しねえからな」
「は、はい……!」
怯えるナツキから目を放すと、市原は再度缶ビールを空ける。
「え?ねえ、私なんで怒られたの?市原さん、社長のせいでペチャパイトラウマになったんだよね?」
ナツキは混乱しながら小声でカンナに問う。
カンナは苦笑いしながら言った。
「まあ……ヤクザの主従関係って、うち等には理解できないもんだからなぁ」
「はぁ。何か重ー。やっぱ市原さんは観賞用にしとこ」
ナツキはそう言いながら、酒をあおった。
変な空気になったので、カンナは話を変えるように言った。
「そう言えば、さっきシャワー行く時見たけど、市原さんヤクザなのに刺青入ってないんですね」
そう言ってカンナが胸元を触ると、市原は鼻で笑った。
「当たり前だ」
「どうして?」
「刺青入れたらプール行けねえだろうが。社長に子どもが出来たら、俺が代わりに連れて行かねえとだめだからな」
「プール?」
「社長ができねえ事は全部俺がやらねえとだめなんだ。それが秘書ってもんだ」
当たり前のように言う市原に、二人はちょっとドン引きしていた。
「……なるほど……秘書って大変ですね」
※※※
翌朝、市原は酔っ払ってペラペラ喋ったことを後悔した。
ナツキにはなけなしの金で高級寿司を奢ることを約束して口止めさせたが、カンナの方はなかなかの曲者だった。
「別に口止めするような恥ずかしい話でも無かったですよ。うちは全然、むしろ母性本能くすぐられたというかぁ。まあ市原さんが口外されたくないって言うなら別に言いませんけど」
カンナは自慢の人工巨乳をくっつけながら囁くように市原に言った。
「またお金無くなったらまたいつでも来てくださいねっ。今度は邪魔されないように、色々……ねぇ。満足させてくれるんでしょ?」
「なんで俺はいつもこんな一癖あるヤツばかりに捕まっちまうんだ……」
市原はめんどくさそうに頭を抱えるのであった。
番外編② END
「それから今でも、胸の無え女を見ると、あのときの社長が蘇って萎えちまうんだ」
市原はボソリと言った。
「いや、待って。今の話おかしいって。そんな社長強くないし怖くないでしょ。あのナヨナヨだよ」
ナツキは主張したが、弦人の素性を知っているカンナは、相当怖かったんだろうな、とひとり納得していた。
「まあ、でも市原さんも大変だね。でもあんな弱っちい社長だし、別にそんな怖がらなくても……」
ナツキがそう言った時だった。
市原はナツキを睨み、威嚇するように言った。
「貴様、次に社長の事弱っちいだの俺の前で言ってみろ。女だからって容赦しねえからな」
「は、はい……!」
怯えるナツキから目を放すと、市原は再度缶ビールを空ける。
「え?ねえ、私なんで怒られたの?市原さん、社長のせいでペチャパイトラウマになったんだよね?」
ナツキは混乱しながら小声でカンナに問う。
カンナは苦笑いしながら言った。
「まあ……ヤクザの主従関係って、うち等には理解できないもんだからなぁ」
「はぁ。何か重ー。やっぱ市原さんは観賞用にしとこ」
ナツキはそう言いながら、酒をあおった。
変な空気になったので、カンナは話を変えるように言った。
「そう言えば、さっきシャワー行く時見たけど、市原さんヤクザなのに刺青入ってないんですね」
そう言ってカンナが胸元を触ると、市原は鼻で笑った。
「当たり前だ」
「どうして?」
「刺青入れたらプール行けねえだろうが。社長に子どもが出来たら、俺が代わりに連れて行かねえとだめだからな」
「プール?」
「社長ができねえ事は全部俺がやらねえとだめなんだ。それが秘書ってもんだ」
当たり前のように言う市原に、二人はちょっとドン引きしていた。
「……なるほど……秘書って大変ですね」
※※※
翌朝、市原は酔っ払ってペラペラ喋ったことを後悔した。
ナツキにはなけなしの金で高級寿司を奢ることを約束して口止めさせたが、カンナの方はなかなかの曲者だった。
「別に口止めするような恥ずかしい話でも無かったですよ。うちは全然、むしろ母性本能くすぐられたというかぁ。まあ市原さんが口外されたくないって言うなら別に言いませんけど」
カンナは自慢の人工巨乳をくっつけながら囁くように市原に言った。
「またお金無くなったらまたいつでも来てくださいねっ。今度は邪魔されないように、色々……ねぇ。満足させてくれるんでしょ?」
「なんで俺はいつもこんな一癖あるヤツばかりに捕まっちまうんだ……」
市原はめんどくさそうに頭を抱えるのであった。
番外編② END
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