【完結済】小柄で陰キャ、オタクなあいつは、実は‥‥

天知 カナイ

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その後の二人 5

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その後は疲れ切った新條の身体を笹井が丁寧にタオルで拭ってやって眠りについた。というか新條はほぼ気絶していた。笹井は元気いっぱいの息子を、新條を抱きしめながら一回慰めて寝た。

そして朝方、六時ごろに目が覚めてしまった笹井はすぴすぴ寝ている新條にむらっとしてそのまま新條の陰茎を咥えてイカせてしまった。陰茎への刺激で目覚めた新條は一瞬獣のような険しい目をしたが、笹井の欲情にかられた顔を見ると、ふにゃりと笑って「‥いいよ、シュウ‥挿れて」と囁いてくれた。
昨夜、あれほど貪っただけあって新條の後ろはまだ柔らかかった。ローションをつぎ足しながらそれでも優しくほぐしていく。ナカの柔らかい襞が指に絡みついてくる。その中で新條のイイところを探る。
少し膨らんでいるそこをゆびでぐっと押し込むと、新條の腰が跳ねた。
「ああっ!」
「チカ‥ここ、好き?もっと‥してもいい?」
笹井はそう囁いて後ろから新條の身体を左腕で抱き込んだ。滑らかな肌はいつまでも触れていたい触り心地だ。首筋に鼻先を埋めて新條の匂いを吸いこむ。汗と、新條の甘い香りがする。それから唇でゆっくり首から肩へたどっていく。
唇を肌に這わせながらも、新條のイイところへの刺激は続けている。押すようにしながらぐりりと擦り上げると新條が白い首を反らして喘いだ。
「ああ、あ、あ、シュウだめ、そこばっか、ああ」
「チカ、好き」
「しゅう、しゅう、おれも、すき」
びくんびくんと身体を震わせているのがかわいい。快楽を追って唇が開いているのもいやらしくてかわいい。
首を少しこちらに向けさせてちゅっとキスをした。それから身体を離してゴムをつける。すぐに新條の傍に行ってもう一度キスをする。
新條は、ふあ、と変な息を洩らして笑った。
「シュウのキス‥きもちいい、な」
「‥っ、チカ!」
たまらず笹井はぐるりと新條の身体を仰向けにして腰を膝上に抱え上げ、剥き出しになった新條の後孔にずぶりと陰茎を挿し入れた。
「ああ!」
いきなりの挿入に、また新條は嬌声をあげる。新條のナカは笹井の陰茎をきゅうきゅうと絞めつけながら肉璧をうねらせてくる。すぐにも達しそうになるのをこらえて、笹井は新條の身体を抱きしめた。
「チカ、今のはチカが悪い、」
「あっ、だっ、て、ああ、」
「チカのナカもすっげえきもちいい」
笹井はそう言って新條を抱きしめたままゆっくりグラインドを始める。笹井の陰茎が新條のいいところを擦り上げながら奥を突く。
膨らんだ前立腺を擦られるのも奥をがつがつ突かれるのも、笹井の陰茎が腸壁を何度も擦っていくのも何もかもがきもちよかった。
新條は呼吸も忘れそうなほどに喘いだ。
「あ、あ、きもち、い、いい、ああ、くる、くるから、きちゃうぅ」
「チカ、チカ」
少しずつグラインドを激しくしながら、目の前にある新條の乳首をちゅっと吸った。赤く腫れたそれはそんな軽い刺激にも快感を拾う。乳首と後孔と、二か所からの刺激に新條は身体の中からこみあげる快感に溺れた。
気持ちよすぎて、もう滅茶苦茶にしてほしかった。
「いいぃ、シュウ、きもちいいからぁ、ああ、いっぱい、ほしぃ、」
自分の口から洩れる淫らな強請る言葉に、頭の奥の方にいる自分が驚いている。でも、強請る声が止められない。自然と腰を笹井にすり寄せ、胸を突き出すようにしてしまう。
「俺も、いいよ、チカ」
そう言って笹井は、目の前に突き出された新條の乳首に吸い付いて舌先でれるれると細かく乳頭をつついた。
「ああっ、あん、~~っ、」
びくびくと全身を痙攣させながら快楽に沈むその姿を見ているだけで射精しそうだ。かりっと乳首に歯を立てながら、がつがつと奥を穿った。
「ひ、ひんっ、あ、あ、あ、イク、いくぅぅ」
がくんがくんと激しい振動が新條の身体を駆け抜けて、全身が快楽の波に浸される。同じタイミングで笹井もびゅくびゅくと新條のナカに吐精した。たまらない解放感と快感に包まれた笹井は新條の身体の上にぴったりと身体をのせた。
お互い息も荒く、からだはじっとりと汗ばんでいる。笹井は、最後にじゅっと乳首を吸ってから新條を抱きしめた。
息が少しずつ整ってきたころに、新條が腕の中で言った。
「‥‥‥シュウって‥絶倫‥?」
笹井は少し考えてから返した。
「わかんねええけど、まだヤれるとは思う」
新條がそっと笹井の腕の中から抜け出そうとするので、ぎゅっと抱きしめる。
「いや、さすがに、もう無理、帰れなくなるから」
「チカ、忘れてない?」
珍しく笹井が、意地悪そうな顔を作って新條の顔を覗き込んだ。
「え?」
「今日、ラブホ予約してるよ?」


「‥‥」
そうだった。せめて身体だけでもいいと思ってもらおうと、二泊目はラブホにしたんだった。
新條はもぞりと腰を動かしてみた。
痛い。いわゆる「鈍痛」がある。

「シュウ、俺今日は無理かも‥」
眉を下げてそう呟いた新條の顔に、笹井はぶはっと吹き出した。
「くくっ、わかってる、っ、だいじょぶ、広い部屋でゆっくりしよう?」
笹井はそう言ってまた新條の頬に頬をすりつけてぎゅうぎゅうとその身体を抱きしめた。

どうしても朝風呂に入りたい、と主張する新條に笹井は根負けして大浴場に二人で向かった。さすがに朝風呂目当ての客はそこそこ多くて、他に四、五人ほどの客が入っていた。笹井はかなり不審な動きをしながら、できうる限り他の客の目に新條が入らないようにガードしていた。
ようやく湯船に浸かった時、ぼそりと「‥‥死ぬほどキスマークつければよかったのか‥」と呟いた笹井に、新條はややぞっとした顔を見せていた。


朝食を食べ、荷物の整理をしてチェックアウトする。天気のいい川沿いを歩いて温泉まんじゅうを食べた。時々、腰をかばう動きをする新條に、笹井は「ごめん」と言いながら腕を貸した。
そんなにたくさん話さなくても、ただ二人で同じ空間にいることが楽しい。

バスを待って乗り込み、駅に向かう。バスの中で座ったまま手を繋ぐ。少し汗ばんだお互いの手は、触れているだけで幸せを感じた。
電車を待っている間、新條が言った。

「シュウ、将来ってどんな風になりたいとか考えてるか?」
あまり何も考えていなかった笹井は口ごもった。
「いやあ‥あんま、考えてないな」
新條は眼鏡の奥からきらきらした目で笹井を見上げた。
「俺は、将来もシュウと一緒にいたい」
笹井は思わず息を呑んで新條の目を見つめた。真剣な顔だ。
自分とのことを、そこまで考えてくれているのだ。
腹の奥底からじわじわと嬉しさがこみあげてくる。自然と口元が緩むのを感じた。
「‥やば」
「シュウ?」
「嬉しい、マジで」
新條は、笹井の顔を覗き込んでにっと笑った。
「よかった」
笹井は新條の頭を撫でた。
「ありがと、チカ」
「それで、同性って日本じゃ結婚できねえじゃん」
「‥おう」
まさか「結婚」のキーワードが出てくると思っていなかった笹井は少し驚きながらその言葉を聞いた。
「だから、どこかのタイミングで同性婚が合法の国に行きたい。一回でもいいからちゃんとシュウと結婚した事実が欲しい」
「‥チカ」

ホームにはほかの観光客もたくさんいた。だが、笹井は新條を抱きしめた。そうせずにはいられなかった。
「嬉しい、チカ。俺もそうしたい。そうするためにどんな進路を取ればいいか考えるよ」
「ん。まだ二年だし、時間はあるから色々考えようぜ。‥だからシュウ。旅行が終わったらお前は俺が補習してやる。もう少し順位上げろ」
「う‥‥わかった」
抱きしめられながら新條は笹井の胸に頭を預けた。
「俺たちの将来のためだから、な?」
「‥‥がんばる」


その後のラブホ宿泊の夜には、一回だけセックスした。新條は、こんなにいつも自分ばかりきもちよくていいのか、できたら自分も挿入してやるから笹井も後ろの気持ちよさを知った方がいいんじゃないかと提案してくれたが、笹井は丁重にお断りをした。
もう、自分が新條に挿れて喘がせることの喜びを知ってしまったらそれを譲ることはできなかった。
ゆびくらい挿れてみるかと迫る新條を躱すのに、笹井は苦労した。


夏休みが明けて、学校で会った音原に旅行の土産を渡すと音原は笹井の方を見てにやにや笑いながら「へええ、旅行行ったんだああ、よかったねええ」と棒読みの言葉をかけてきた。色々と音原には迷惑もかけた気がするので、そのうち何か奢るべきかもしれない。
二学期になって、新條はスパルタで笹井に勉強を教え始めた。そのうち、できたらセックスするというご褒美方式になって、随分と笹井のやる気は促進されていった。

何気ないときにでも、お互いの気持ちを確認し合う。好きだと伝え、不安になったらちゃんと相手に伝えるようになった。そうすることで、不安を一人で抱えることは無くなっていった。
笹井には来年、妹か弟ができるらしい。どう接したらいいか今から悩むわ、と言った笹井に、新條はバンバン背中を叩きながら、かわいがってりゃいいんだよ、と言ってくれた。

同性に恋に落ちて、どうなるかと思ったが幸せだな、と笹井は思っている。好きな相手が自分を好きになってくれることは奇跡だ。それをもたらしてくれた新條には感謝しかない。
世の中のマジョリティではないから、これから先苦労することも出てくるだろうけど、きっと新條と一緒なら何とかなる、と思っている。

いや、多分男前の新條が何とかしそうだ。
横を歩く新條の頭を見ながら笹井はそう思った。
新條が視線を感じたのか、ん?と言った感じで顔を見上げてくる。
「好きだよ、チカ」
新條はにっと笑った。
「俺も」
バカップルって幸せだ。
笹井はそう思って新條の手をぎゅっと握りしめた。
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