訳ありカップルの情事 短編集

sara

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ありきたりな青年たちの異常な情事

ありきたりな青年たちの異常な情事…BL

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 水音と甘い吐息が響く室内を蠟燭の灯りだけが照らしている。
 寝台の上では二人の青年が巴の形になりお互いの陰茎に愛撫し合っていた。
「俺はいつまで童貞でいればいいんだ?」
 日焼けしてガタイが良く、恵まれた体格の青年、たきが自分を咥えるまっすぐな長髪、色白で線の細い青年、りゅうに訪ねる。
「こんな大きいモノ、入れられたら私の尻が壊れるよ」
 何度もしたやり取りが今日も繰り返される。確かに瀧のモノは同じ年頃の誰よりも太くて立派だった。
「準備するって言って何年経った?」
 2人が関係をもった当初、どちらが穴役をするかという問題が上がった。瀧のモノはその頃から大人に負けなかったので、とりあえず琉が瀧に入れて、のちのち体が整ったら反対もしよう、ということにおさまったのだ。その、のちのちは大人になった今も訪れていなかった。
「ちゃんと準備してるよ」
「本当か…?」
 その琉の言葉は怪しいと思っていた。
「それに、ちゃんと満足させてるだろ?」
 琉は瀧の蕾を指で弄りながら見てくる。
「でも…」
「じゃあ、入れられたくない?」
 すでに十分に愛撫された躰は琉の肉棒を欲していた。
「…入れろ」
 観念していうと「はいはい。どうぞ」と琉は瀧ほどではないが、その分固くて好ましい形の肉棒を欲しい場所にくれた。

 快楽を楽しみ果てた後、そのまま寝台に突っ伏して力が入らなくなった体を休めていた。
 琉はふいに隣の部屋へ行く。しばらく何やらしている気配がして、戻ってきた琉は、石か何かでできた棒のようなものを瀧に見せた。
「なんだそれ」
「これを、こうする」
 先ほど果てたときに瀧が出した白濁した液を棒に塗りつける。何をしてるのかと見ていると棒は次第に卑猥な形に変化した。なにか見覚えがあるような。
 琉がそれを見せつけてくるように舐めつけた。その瞬間触られてもいない下半身に快感が走る。
「ちゃんと成功してるね」
 驚いていると琉は嬉しそうに言った。
「なんだ、それ」
「お前のモノ」琉はいたずらっぽく笑う。
「そんなもの、あるわけ」
 琉は棒を思いっきりしゃぶる。瀧は陰茎にまた快感を感じて吐息があがる。
「ほら、本物だろ。ちょっと自分でしてみなよ」
 そう言われて恐る恐る口に含んでみる。柔らかさ、質感まで同じになっているようだ。そして棒をなぶると陰茎に刺激がくる。
「でも、どうやって」
「準備してるって言っただろ?やっと用意できたんだよ」
「なにをいって…」
 琉は話を聞かず近づいてくると、さっき琉を吐き出して、もの恋しそうに口を開けているだろう尻に押し付けてきた。思わず声をあげる。
「ほら、力抜いて。1番太い所入れちゃえば楽になるよ」
 そして抵抗できないままでいると、棒の先端を埋めたところで「童貞卒業おめでとう」と微笑んだ。
「…お前!出せ」流石に困惑する。
「嫌だった?でも早く卒業したかったんだろ?」
 琉はそう言いながら棒を少しだけ中に押し込む。あたえられる刺激に呻き声をあげる。
「どうする?嫌ならやめるよ?」
 尻の中に感じるいつもより大きな圧迫感。と同時に自分の肉棒には感じたことの無い快感が広がる。どちらの刺激にもこれ以上を期待してしまう。
「…続けろ」
 葛藤した末、振り絞った言葉に琉は「本当に淫乱なんだから…」と言いながらゆっくりと棒を沈めた。
 琉のものより太くて長い棒を収めるのは、穴をよく使う瀧でも中々に苦しかった。
 しかし、肉棒の方は口でされるときとも違う、ひだのようなもので皮が捲りあげられているような、狭い通路を押し広げていくような、なんとも言えない快感だった。
「全部入ったよ。流石だね。お尻はどう?」
「苦しい」
 確かに琉の細腰に自分のモノを入れたいと言う願いは無謀だったのかもしれないと思う。
「前は?」
「気持ちいい」
 素直に答える。
「だよね。瀧の中はすごく気持ちよくて、入れるとたまんないよ」
 そう言われると嬉しいような気もする。
「動かすと、どう?」
 圧迫感が強く、まだ息が詰まる。
「大丈夫。お尻はすぐ大きさに慣れるよ」
 ゆっくりと抜き差しをくり返してくれると肉棒へ与えられる快感も相まって、穴の中もどんどんと不快感よりも快感が勝ってきた。背筋がなんだかぞくぞくする。
 早々に甘い声を上げているのを見て琉の欲情も高まったようだ。
「自分の穴で童貞卒業して、自分の棒で犯されて、こんなに気持ちよくなっちゃうんだね」
 そんなことを言われても気にならないくらいに気持ちいい。とりあえず、もっとしてほしい。
「なんだか、嫉妬しちゃうかも。一人で楽しんでないで私のも舐めてよ」
 棒を深く差し込むと瀧の顔の前に座り、自分の肉棒を差し出す。大人しく咥えると優しく頭に手を添えてくる。吸いながら前後に頭を出し入れして、琉が1番好きな刺激を与えてやる。
 自分の穴が絞まるのを感じる。そして、自分の棒が脈打つのが前と穴、両方でわかった。
 なんだか興奮してしまって夢中で琉の肉棒をしゃぶる。琉が吐息を漏らしている。
 そんなことをしていると棒が徐々に抜けていってしまった。物欲しそうな視線を投げると琉が「仕方がないなぁ」と、もう一度入れてくれた。入れるときの感覚がたまらない。琉がまた頭の方に座るが、棒が収縮する穴からまた少しずつ抜けている気がする。
「抜けないようにちょっと抑えときなよ。また後で気持ちよくしてあげるから」
 琉の言葉に内心恥ずかしいがそうする。
 そして、ねだるように琉の肉棒を舐め奉仕する。舐めるのは好きだった。琉をもっと悦ばせたいと思ったし、口の中まで気持ちよくなってくる気がする。
 なんだか下半身がせつなくなって棒を持つ手をバレない程度に動かしてみる。2箇所に快感が走る。もうちょっと。もう少し。
「一人でも気持ちよさそうだね」
 琉の声で、自分の穴に棒を抜き差ししてよがっていた事に気がついた。
「これ、やばい…」
 もう快感が病みつきになり、動かす手が止められない。今まで入ったことのない太さが、入ったことのない場所を刺激する。そして熱く、きつい穴の中で全体をこすられ肉棒がじんじんする。
「淋しいからちょっと借りようかな」
 膝立ちにさせられると前を咥えられた。
 前を刺激されるとと、肉棒の感覚が2倍になったようだった。
 さらに琉は手を伸ばし、尻に刺さった棒を掴むと抜き差しし始めた。
 前と、後ろと、棒、3つの刺激で背筋が仰け反る。電撃が走るような快感の波に耐えられず、琉の口内に思いっきり射精し果てた。

「ほら次は僕の番だよ」
 棒を引き抜くと琉が一気に突いてくる。棒とは違う形が、また快い。
「ほら、足りないでしょ」
 琉が棒を口に入れてくる。抵抗感がある気がしたが、与えられる快感には勝てない。
 自分の手で持って責められると気持ちいい場所を舐めて、よがる。
 琉の亀頭の引っかかりが穴の壁を掻くような感覚もたまらない。そして、刺激されると腰が引けてしまうほど気持ちいい場所を知られている。その場所を何度も突かれるとすぐに逝ってしまう。
 もっと欲しい。今度は琉に馬乗りになり自分で入れる。棒も咥えたまま腰を振るとまた快感だ。すぐに肉棒も固くなり腰の動きに合わせて振れる。それを掴んでしごいたり、先端をこする。
 琉は息を荒げながら、こちらをずっと見ている。はしたないことをしている自覚はあるのにやめられない。
 琉が中でもっと膨らみ固くなったのがわかる。腰を早めると脈打つ。口から棒を吐き出して琉の口内を貪る。
 琉の喉が鳴り、穴の中に熱いものが吐き出されたとを感じた瞬間、自分の肉棒にまた精液が飛び出す快感が走った。
 次は、棒を琉のモノにして、もっと気持ちよくしてあげたいな。
 そう想いながら意識を手放した

 *

 しかし、いいモノが見つかったなぁ。
 琉は心からそう思いながら瀧を見やる。
 瀧は熱にうなされたような真っ赤な顔で琉の肉棒にしゃぶりつき、自分で穴に刺さった棒を抜き差しし、反対の手では肉棒を必死にしごいている。
 本当に可愛い、私の瀧。
「いつか私の中に入れながら、その棒を使おうね。きっと、もっと気持ちいいよ?」
 そう呼びかけると瀧は嬉しそうに尻を振った。
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