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第三章 光と闇
番外編 あの日のジャック
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俺はジャック。魔法学園高等部戦術科の二年生だ。
高等部二年生に上がったとき、俺は寮の移動を言い渡された。
——なんで、俺だけ? 三年間寮が変わらないのが普通だろ?
親友グループの一人、気楽なルームメイトと楽しくやってたのに。
新しい寮の面々を一目見たとき、俺が移動させられた理由がすぐにわかった。
まず、“問題児”で有名な同級生のギルバート。
こいつは、去年訓練中に寮の上級生を攻撃したって噂だ。だから(?)一人部屋に隔離。でも、成績は良い。
それに、編入してきたばかりでおどおどしてる一年生二人。そして、負けん気の強そうな一年生男子。
三年生はほとんど寮にいないから、俺がこの寮唯一の常識人ってわけか?
にこにこと笑顔を繕いながら、俺は内心で冷や汗をかいていた。
◆◇◆
ギルバートは、案外普通だった。
月一の寮の掃除とか、ちゃんとやるし。
それどころか、人当たりが良いように見えるときさえあった。
例えば、先輩に話しかけられたとき。後輩に教えるとき。
俺には、と言えば………。
「ギルバート、お前、それ畳み方変だぞ」
ギルバートが制服のシャツを畳む姿をぼんやりと横目に見ていた。
そして俺は口にしてから、しまった、と思った。
「……」
こいつ、急にキレたりしないよな?
「教えてくれ」
ギルバートは、俺の前にシャツを差し出した。
——俺に対しても、同じだった。
その貼りつけたみたいな笑顔は何なんだ?
とりあえず、刺激しないように笑顔で返しておこう。
◆◇◆
驚いたのは、月例演習のときだった。
噂で聞いていたものをいざ間近で見ると——周囲がいろいろ言いたくなるものわかる気がした。
格の違う魔法に、あの顔で、あの無口と無表情だ。
でも、俺自身が二年生になってわかったことがある。
一年生のときは、自分のことで精いっぱいで見えていなかったことも、今は見えるようになった。
だから、ギルバートがどれだけチームの状況をよく見ているか——立ち回っているか、否が応でもわかってしまった。
それは、“寮の上級生を攻撃した”っていうのも、ただの噂か、事故だったんじゃないかと思うくらいに。
それからは、なんだかんだで言葉を交わすようになった。
俺の軽口を、あいつが笑って受け流す。
仲が良いわけではないと思う。話すのは、寮の中でだけだった。
「——ね、ジャックさ。あいつと同じ寮になってどうなの? やっぱりやばいやつ? それとも、”天才”?」
親友グループで廊下を歩いているときだった。
俺は、何を求められているのかわかっていた。
「えー。言わせんなよ。聞かれたら俺が何か言われるだろ」
でも、答えてやらない。庇うわけじゃないが、そういうのは嫌いだ。
◆◇◆
なんでもない日の夜だった。
俺は、激しいノックの音で起こされた。
「誰だあ? もう朝か?」
「ジャック! 起きろ! ヴィーとレイが、大変なんだ」
アトラの声は切羽詰まっていた。
寝ぼけ眼の俺は、時計を確認する暇もなく飛び起きた。
アトラに連れられるまま医務室に行くと、ヴィーとレイがベッドに横たわっていた。
二人とも、眠っているのか——そうであってほしい——意識はないようだった。
「何が、あったんだ?」
「あいつだよ。あいつが全部説明する」
「あいつ……?」
アトラの肩の震え。恐怖ではなく、怒り、か。
俺は、この場にいないギルバートを、すぐに連想した。
そのとき、ふとアトラが振り返った。
「おい。いるんだろ」
廊下の影から姿を現したギルバートの顔に、俺は言葉を失った。
いつにも増して青白い顔だった。
「何があった。説明してくれよ、ギルバート。なんで、レイが怪我してんだ」
アトラの問いにも、ギルバートは、表情を変えなかった。
いつもと同じ。何を考えているのかわからない。
「彼女は、俺を庇って転位魔法を使い、そのせいで敵に居場所を捕捉された」
転位魔法? 敵? どういうことだ?
俺が口を開こうとする前に、アトラが彼に噛みついた。
「それだけかよ! レイが怪我したんだぞ! お前が守れなかったんだろ! なんのためにお前が行ったんだ!」
無意識に肩が跳ねた。医務室の窓が震えんばかりの怒声。
俺は咄嗟にアトラの肩を掴んだ。
「よせっ。二人が寝てる」
俺はギルバートに視線を向けた。
ちゃんと説明してくれよ。一体、何があったんだ? お前はなんでそんな顔してるんだ。
「……その通りだ。彼女を連れて行った俺の判断が、誤りだった」
アトラが勢いよく俺の手を振り払った。
追いかけようと伸ばした指先は、虚しく空を掴んだ。
「そうじゃないだろ。お前のせいだ。お前が、俺たちのことを信じてないからだ」
「どういう――」
「俺のことも、レイのことも、誰も。だから、一人で勝手に決めて、レイがお前を庇って、傷ついた」
「違う。お前たちが敵う相手じゃなかった。俺が一人で――」
「俺が行ってれば! 俺が行ってれば、こんなことには――!」
なんで、こんなことに――。
俺は、二人の会話についていけなかった。
だって、今の今まで寝てたんだ。同室のノルデンがいないから、気持ちよく――。
なのになんで、この二人は、俺の知らないところで壊れそうになってるんだよ?
「お前が行っても、同じだ。感情的に突っ込んで、返り討ちに遭う」
アトラの目に涙が滲んでいるのを見て、俺はギルバートを睨んだ。
「おい」
ギルバートの言っていることは、たぶん正しいのだろう。アトラはたしかに血の熱い男だ。
でも――そんなに言うなんて、お前らしくないだろ?
「感情的? 当たり前だろ! 友達が危ないんだ! 友達が怪我したんだ! お前は何も感じないのかよ?」
アトラ、お前もお前だ。
「アトラ――」
俺の声は、二人に届かなかった。
「わからないか。化け物だもんな」
頭から冷水を浴びたような衝撃が走った。
俺は思わずアトラの腕を引いた。
「アトラ、それは言いすぎだ」
ギルバートの顔は、怖くて見られなかった。
「……そうだな」
ああ……。最悪だ。
ヴィーとレイは意識がなくて、アトラは泣いてて、三年生はいなくて、ギルバートは――。
「……この話は、ここまでだ」
「おい、ギルバート! 待て!」
俺は、逃げるように出て行ったギルバートを追おうとした。
でも、掴んだアトラの手が震えていることにも、気付いてしまった。
今は、こっちが優先か――?
廊下が騒がしいと思ったら、駆け付けた三年生たちだった。
俺は、ギルバートを追いかけるタイミングを失った。
◆◇◆
あの日から、ギルバートを見ていない。
あいつは、寮の談話室には、(元から)顔を出さないし、(以前にも増して)授業をサボっていた。
一度だけ、気になってあいつの部屋の前に行ったことがある。
一階の階段横の一人部屋だ。
暗くて、静かだった。中にいるのか、いないのか、わからなかった。
ノックをしようとして、直前で手が止まる。
もし、いたら? いたら、何て言えばいい?
ギルバートのしたことは、アトラやレイから聞いた。
でも、お前の口からも聞かせてくれよ。
俺は、彼の部屋の戸を叩いた。
待てど、返事はなかった。
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——なんで、俺だけ? 三年間寮が変わらないのが普通だろ?
親友グループの一人、気楽なルームメイトと楽しくやってたのに。
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こいつは、去年訓練中に寮の上級生を攻撃したって噂だ。だから(?)一人部屋に隔離。でも、成績は良い。
それに、編入してきたばかりでおどおどしてる一年生二人。そして、負けん気の強そうな一年生男子。
三年生はほとんど寮にいないから、俺がこの寮唯一の常識人ってわけか?
にこにこと笑顔を繕いながら、俺は内心で冷や汗をかいていた。
◆◇◆
ギルバートは、案外普通だった。
月一の寮の掃除とか、ちゃんとやるし。
それどころか、人当たりが良いように見えるときさえあった。
例えば、先輩に話しかけられたとき。後輩に教えるとき。
俺には、と言えば………。
「ギルバート、お前、それ畳み方変だぞ」
ギルバートが制服のシャツを畳む姿をぼんやりと横目に見ていた。
そして俺は口にしてから、しまった、と思った。
「……」
こいつ、急にキレたりしないよな?
「教えてくれ」
ギルバートは、俺の前にシャツを差し出した。
——俺に対しても、同じだった。
その貼りつけたみたいな笑顔は何なんだ?
とりあえず、刺激しないように笑顔で返しておこう。
◆◇◆
驚いたのは、月例演習のときだった。
噂で聞いていたものをいざ間近で見ると——周囲がいろいろ言いたくなるものわかる気がした。
格の違う魔法に、あの顔で、あの無口と無表情だ。
でも、俺自身が二年生になってわかったことがある。
一年生のときは、自分のことで精いっぱいで見えていなかったことも、今は見えるようになった。
だから、ギルバートがどれだけチームの状況をよく見ているか——立ち回っているか、否が応でもわかってしまった。
それは、“寮の上級生を攻撃した”っていうのも、ただの噂か、事故だったんじゃないかと思うくらいに。
それからは、なんだかんだで言葉を交わすようになった。
俺の軽口を、あいつが笑って受け流す。
仲が良いわけではないと思う。話すのは、寮の中でだけだった。
「——ね、ジャックさ。あいつと同じ寮になってどうなの? やっぱりやばいやつ? それとも、”天才”?」
親友グループで廊下を歩いているときだった。
俺は、何を求められているのかわかっていた。
「えー。言わせんなよ。聞かれたら俺が何か言われるだろ」
でも、答えてやらない。庇うわけじゃないが、そういうのは嫌いだ。
◆◇◆
なんでもない日の夜だった。
俺は、激しいノックの音で起こされた。
「誰だあ? もう朝か?」
「ジャック! 起きろ! ヴィーとレイが、大変なんだ」
アトラの声は切羽詰まっていた。
寝ぼけ眼の俺は、時計を確認する暇もなく飛び起きた。
アトラに連れられるまま医務室に行くと、ヴィーとレイがベッドに横たわっていた。
二人とも、眠っているのか——そうであってほしい——意識はないようだった。
「何が、あったんだ?」
「あいつだよ。あいつが全部説明する」
「あいつ……?」
アトラの肩の震え。恐怖ではなく、怒り、か。
俺は、この場にいないギルバートを、すぐに連想した。
そのとき、ふとアトラが振り返った。
「おい。いるんだろ」
廊下の影から姿を現したギルバートの顔に、俺は言葉を失った。
いつにも増して青白い顔だった。
「何があった。説明してくれよ、ギルバート。なんで、レイが怪我してんだ」
アトラの問いにも、ギルバートは、表情を変えなかった。
いつもと同じ。何を考えているのかわからない。
「彼女は、俺を庇って転位魔法を使い、そのせいで敵に居場所を捕捉された」
転位魔法? 敵? どういうことだ?
俺が口を開こうとする前に、アトラが彼に噛みついた。
「それだけかよ! レイが怪我したんだぞ! お前が守れなかったんだろ! なんのためにお前が行ったんだ!」
無意識に肩が跳ねた。医務室の窓が震えんばかりの怒声。
俺は咄嗟にアトラの肩を掴んだ。
「よせっ。二人が寝てる」
俺はギルバートに視線を向けた。
ちゃんと説明してくれよ。一体、何があったんだ? お前はなんでそんな顔してるんだ。
「……その通りだ。彼女を連れて行った俺の判断が、誤りだった」
アトラが勢いよく俺の手を振り払った。
追いかけようと伸ばした指先は、虚しく空を掴んだ。
「そうじゃないだろ。お前のせいだ。お前が、俺たちのことを信じてないからだ」
「どういう――」
「俺のことも、レイのことも、誰も。だから、一人で勝手に決めて、レイがお前を庇って、傷ついた」
「違う。お前たちが敵う相手じゃなかった。俺が一人で――」
「俺が行ってれば! 俺が行ってれば、こんなことには――!」
なんで、こんなことに――。
俺は、二人の会話についていけなかった。
だって、今の今まで寝てたんだ。同室のノルデンがいないから、気持ちよく――。
なのになんで、この二人は、俺の知らないところで壊れそうになってるんだよ?
「お前が行っても、同じだ。感情的に突っ込んで、返り討ちに遭う」
アトラの目に涙が滲んでいるのを見て、俺はギルバートを睨んだ。
「おい」
ギルバートの言っていることは、たぶん正しいのだろう。アトラはたしかに血の熱い男だ。
でも――そんなに言うなんて、お前らしくないだろ?
「感情的? 当たり前だろ! 友達が危ないんだ! 友達が怪我したんだ! お前は何も感じないのかよ?」
アトラ、お前もお前だ。
「アトラ――」
俺の声は、二人に届かなかった。
「わからないか。化け物だもんな」
頭から冷水を浴びたような衝撃が走った。
俺は思わずアトラの腕を引いた。
「アトラ、それは言いすぎだ」
ギルバートの顔は、怖くて見られなかった。
「……そうだな」
ああ……。最悪だ。
ヴィーとレイは意識がなくて、アトラは泣いてて、三年生はいなくて、ギルバートは――。
「……この話は、ここまでだ」
「おい、ギルバート! 待て!」
俺は、逃げるように出て行ったギルバートを追おうとした。
でも、掴んだアトラの手が震えていることにも、気付いてしまった。
今は、こっちが優先か――?
廊下が騒がしいと思ったら、駆け付けた三年生たちだった。
俺は、ギルバートを追いかけるタイミングを失った。
◆◇◆
あの日から、ギルバートを見ていない。
あいつは、寮の談話室には、(元から)顔を出さないし、(以前にも増して)授業をサボっていた。
一度だけ、気になってあいつの部屋の前に行ったことがある。
一階の階段横の一人部屋だ。
暗くて、静かだった。中にいるのか、いないのか、わからなかった。
ノックをしようとして、直前で手が止まる。
もし、いたら? いたら、何て言えばいい?
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