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第十一章 オーランド王国動乱編
第491話 事の顛末
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「それじゃあ、オーディン。今後の話をしようか♪」
そうロキさんが話しかけると、オーディンが激昂する。
「な、なにっ!? 今後の話だと? ロキ……貴様、これ以上、ワシから何を奪うつもりだっ!」
「奪うだなんて人聞きが悪いなぁ~そもそも、主神の座をボクに奪われた時、そのまま天界に残っていれば、主神の座以外は失わずに済んだんだよ? 勿論、フェロー王国とオーランド王国が戦争になるなんて事もなかった。つまり、君は自ら破滅の道を驀進していた訳さ♪ それに巻き込まれた国やオーランド王国の女王が可哀想だよね。まあ、戦争を引き起こした以上、彼女には責任は取って貰うしオーランド王国を初めとする近隣諸国は全て悠斗様が頂くけどね♪」
ロキさんがそう言うと、オーディンは顔を紅潮させ怒鳴り散らす。
「き、貴様には、血も涙もないのかっ! ワシの妻と子を返せっ!」
「それは無理かな? 彼等も君と同じく、この世界に大きな影響を与えてしまったからね。その責任は取って貰わないと……取り敢えず、彼等には百年間、この世界の発展に寄与して貰うつもりさ♪」
「な、何を勝手な……そんな勝手が赦される訳がないだろ!」
オーディンがそう怒鳴ると、ロキさんは黒い笑みを浮かべる。
「赦されるよ。だってボクはこの世界の主神だからね♪ さて、この世界に多大な影響を与え、人を殺し、神としての力の全てを失った君にも、そろそろ責任を取って貰おうかな……」
ロキさんが近くにいた猿田毘古神に向かって指を鳴らす。
すると空中に亀裂が入り、その亀裂から四人の女性が出てきた。
「お、おおおおっ、お前達は……」
その四人の女性を視認したオーディンの顔が蒼く染まっていく。
「久しぶりね。あなた……」
「まったく、ロキ様のとの戦いに子供達を巻き込むなんて……一体、何を考えているの?」
「私達が住んでいた宮殿を更地にして……一体、私達がどれほど大変な目にあったと思って……」
「ああ、トールまであのような姿に……」
どうやら、亀裂から出てきた四人の女性はオーディンの妻達の様だ。
オーディンは顔を蒼くし、狼狽している。
「ふふふっ♪ オーディンも会いたかったでしょ? 天界に残していった愛しの妻達に♪」
「ロ、ロキっ! 貴様ぁぁぁぁ!」
「まあまあ、そう怒鳴らないでよ。さて、オーディン、君はこれから彼女達と共にサンミニアート・アルモンテ聖国で生活を送ってもらう。君に下す罰は、君がこの世界に顕現してから今に至るまでの間に殺した人と同数の子供を育て上げる事……まあ、何百年かかるか分らない罰だけど、仕方がないよね? それにこの罰はバルドル達を百年で解放してあげる対価。もしそれを断るようであれば、彼等に相応の罰を下すけど、どうする?」
ロキさんがそう言うと、オーディンの妻達がオーディンを睨み付ける。
自分の妻に睨みつけられたオーディンは顔を真っ青に染めた。
サンミニアート・アルモンテ聖国で子供を育て上げるという事は、その子供は必然的にロキさんを信仰する事となる。自分が育て上げた子供が怨敵であるロキさんを信仰する。
オーディンにとってこれほど屈辱的な事はないだろう。
「そ、それは……だ、だが、しかし……」
ロキさんが下した裁定に、オーディンが逡巡している。
自分の子供達を百年で解放する為には、自身が数百年に及ぶ罰を受けなければならない。
もし自分がそれを断れば、子供達にも相応の罰が下ってしまう。
オーディンが顔を上げ妻達の顔を見ると、諦めたかのような表情を浮かべ頷いた。
罰を受ける決心をしたようだ。
「それじゃあ、猿田毘古神君♪ 後の事はよろしくね!」
「ああ、任せておけ」
猿田毘古神はそう言うと、空中に亀裂を走らせると、オーディン達をサンミニアート・アルモンテ聖国に運んでいく。
「さて、まだまだやる事は一杯あるけど、これにて戦争は終結だね♪ あ、そうそう、悠斗様」
「うん? どうかしたの?」
「いや、実害がないから放っておこうと思っていたんだけど、旧マデイラ王国をキングゴブリンに進化したマデイラ王が占拠しちゃったみたいでね? 数年生かす予定だったんだけど、君の子供達に駆除して貰えないかな?」
「えっ!? マデイラ王がキングゴブリンに進化!? どういう事っ!?」
そんな事、聞いてないんですけど!?
「その話は後にしようか。話すと長くなるからね♪ 被害が拡大する前にお願い」
「でも、なんで子供達なの?」
「ほら、以前、フェイ君が天使にボロボロにされたでしょ? 仕返しに丁度いいかと思ってね♪ 大丈夫、大丈夫♪ ボクの『秩序破り』でしっかりサポートするからさ♪」
「ま、まあそれなら……」
「それじゃあ、決定だね♪ さて、それじゃあ、フェロー王国に戻ろうか」
「うん。そうだね」
「さあ、これから面白い事になるよ~♪」
そうロキさんが話しかけると、オーディンが激昂する。
「な、なにっ!? 今後の話だと? ロキ……貴様、これ以上、ワシから何を奪うつもりだっ!」
「奪うだなんて人聞きが悪いなぁ~そもそも、主神の座をボクに奪われた時、そのまま天界に残っていれば、主神の座以外は失わずに済んだんだよ? 勿論、フェロー王国とオーランド王国が戦争になるなんて事もなかった。つまり、君は自ら破滅の道を驀進していた訳さ♪ それに巻き込まれた国やオーランド王国の女王が可哀想だよね。まあ、戦争を引き起こした以上、彼女には責任は取って貰うしオーランド王国を初めとする近隣諸国は全て悠斗様が頂くけどね♪」
ロキさんがそう言うと、オーディンは顔を紅潮させ怒鳴り散らす。
「き、貴様には、血も涙もないのかっ! ワシの妻と子を返せっ!」
「それは無理かな? 彼等も君と同じく、この世界に大きな影響を与えてしまったからね。その責任は取って貰わないと……取り敢えず、彼等には百年間、この世界の発展に寄与して貰うつもりさ♪」
「な、何を勝手な……そんな勝手が赦される訳がないだろ!」
オーディンがそう怒鳴ると、ロキさんは黒い笑みを浮かべる。
「赦されるよ。だってボクはこの世界の主神だからね♪ さて、この世界に多大な影響を与え、人を殺し、神としての力の全てを失った君にも、そろそろ責任を取って貰おうかな……」
ロキさんが近くにいた猿田毘古神に向かって指を鳴らす。
すると空中に亀裂が入り、その亀裂から四人の女性が出てきた。
「お、おおおおっ、お前達は……」
その四人の女性を視認したオーディンの顔が蒼く染まっていく。
「久しぶりね。あなた……」
「まったく、ロキ様のとの戦いに子供達を巻き込むなんて……一体、何を考えているの?」
「私達が住んでいた宮殿を更地にして……一体、私達がどれほど大変な目にあったと思って……」
「ああ、トールまであのような姿に……」
どうやら、亀裂から出てきた四人の女性はオーディンの妻達の様だ。
オーディンは顔を蒼くし、狼狽している。
「ふふふっ♪ オーディンも会いたかったでしょ? 天界に残していった愛しの妻達に♪」
「ロ、ロキっ! 貴様ぁぁぁぁ!」
「まあまあ、そう怒鳴らないでよ。さて、オーディン、君はこれから彼女達と共にサンミニアート・アルモンテ聖国で生活を送ってもらう。君に下す罰は、君がこの世界に顕現してから今に至るまでの間に殺した人と同数の子供を育て上げる事……まあ、何百年かかるか分らない罰だけど、仕方がないよね? それにこの罰はバルドル達を百年で解放してあげる対価。もしそれを断るようであれば、彼等に相応の罰を下すけど、どうする?」
ロキさんがそう言うと、オーディンの妻達がオーディンを睨み付ける。
自分の妻に睨みつけられたオーディンは顔を真っ青に染めた。
サンミニアート・アルモンテ聖国で子供を育て上げるという事は、その子供は必然的にロキさんを信仰する事となる。自分が育て上げた子供が怨敵であるロキさんを信仰する。
オーディンにとってこれほど屈辱的な事はないだろう。
「そ、それは……だ、だが、しかし……」
ロキさんが下した裁定に、オーディンが逡巡している。
自分の子供達を百年で解放する為には、自身が数百年に及ぶ罰を受けなければならない。
もし自分がそれを断れば、子供達にも相応の罰が下ってしまう。
オーディンが顔を上げ妻達の顔を見ると、諦めたかのような表情を浮かべ頷いた。
罰を受ける決心をしたようだ。
「それじゃあ、猿田毘古神君♪ 後の事はよろしくね!」
「ああ、任せておけ」
猿田毘古神はそう言うと、空中に亀裂を走らせると、オーディン達をサンミニアート・アルモンテ聖国に運んでいく。
「さて、まだまだやる事は一杯あるけど、これにて戦争は終結だね♪ あ、そうそう、悠斗様」
「うん? どうかしたの?」
「いや、実害がないから放っておこうと思っていたんだけど、旧マデイラ王国をキングゴブリンに進化したマデイラ王が占拠しちゃったみたいでね? 数年生かす予定だったんだけど、君の子供達に駆除して貰えないかな?」
「えっ!? マデイラ王がキングゴブリンに進化!? どういう事っ!?」
そんな事、聞いてないんですけど!?
「その話は後にしようか。話すと長くなるからね♪ 被害が拡大する前にお願い」
「でも、なんで子供達なの?」
「ほら、以前、フェイ君が天使にボロボロにされたでしょ? 仕返しに丁度いいかと思ってね♪ 大丈夫、大丈夫♪ ボクの『秩序破り』でしっかりサポートするからさ♪」
「ま、まあそれなら……」
「それじゃあ、決定だね♪ さて、それじゃあ、フェロー王国に戻ろうか」
「うん。そうだね」
「さあ、これから面白い事になるよ~♪」
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