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2.現在
しおりを挟む「うわぁぁ!!!」
身体中冷や汗でびっしょりとなり悪夢から覚める。
「また、この夢か。」
5年前。故郷が滅びたあの時の夢を俺は未だに見続けている。
あの頃は小さかった背格好も180cmほどになり、黒髪の好青年になっていた。
目つきは悪いが。
「必ず助けるからなアリス。」
その目には妄執にも似た執念が感じられる。
あの頃の純粋な少年はもういなくなってた。
☆☆☆
宿の階段を降りるとそこは朝だと言うのに人がにぎわっている。
この宿の1階は酒場になっており、掲示板などがあったりする。
掲示板には行方不明になった人の捜索や遺品回収、素材の回収などの依頼などが貼ってあり、俺はこれをこなす事で日銭を稼いでいる。
「ライトくーん!今日も森へ向かうの?」
カウンターから色白の茶髪美人が俺に手を振る。
長く伸ばされた髪の毛を後ろで束ねる姿はまさに出来る女といった様相だ。
「ベリーさんおはようございます。」
この酒場の女主人のベリーは掲示板にある依頼者とそれを受ける俺たち冒険者の仲介人を行っている。
その人望は大きく、今や人類の最前線になってしまったこのゼータの村の顔役、リーダーとなっている。
「実はライトくんにやって欲しい依頼が有るのよ!」
笑顔のベリーはこちらに1枚の紙をヒラヒラとみせた。
「はぁ、なんですか厄介事ですか?」
「そんな、露骨にたいどに出さないでよー!君好みの仕事なのよー!」
おちゃらけた風にカウターに持たれながら俺を手招きで呼びつける。
言われるまま依頼書に目を落とすと俺の目に殺気がのった。
「森の南部に魔者を発見?偵察頼むと。」
俺の目の色が変わったのを見て満足したのかベリーの雰囲気が少し落ち着く。
「この5年、ここ周辺では姿を見せていなかった魔者が最近になってまた、出始めたらいの。」
「ソースは。」
短く問う。
俺は今でもずっと魔者を追い続けているがこの情報はまだしらなかった。
今、魔者たちは森を超えたイプシロンという街を拠点としている。
何故そこで留まっているのか全くつかめていなかったのだが、森南部まで、進行していたのだろうか。
「昨日冒険者の皆が交戦したわ。キミは昨日非番で一日寝ていたじゃない。」
バツの悪くなった俺はベリーから目を逸らしつつもこの依頼を受けることにする。
「無理しないでね。今のあなたは、」
ベリーの言葉を遮る。
「俺はアリスを必ず助け出す!」
そう、それは5年前無様にも1人残ってしまった俺のせめてもの償いなのだから。
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