超能力者の異世界生活!

ヒデト

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天使!

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三日間特訓した結果、クロは属性魔法を少しに無属性魔法の身体強化魔法を使えるようになった。アリスは属性魔法がかなり使えるようになった。
「クロは強化魔法は中々だけど、属性魔法は全然ね。まぁ、イメージと呪文がしっかりしてれば後は魔力のコントロールだけ。魔力のコントロールは魔法を使えば使うほど上達するから。」
「ああ。」
クロは属性魔法が全然使えない事を気にして落ち込む。身体強化魔法は二メートル程の跳躍に普段なら絶対持てないであろう重量を持ち上げたりといい感じに強化された。だが属性魔法は使える事は使えるが、水魔法はただ出る量が多いだけの射程距離五メートルほどの水鉄砲。光魔法は指先が少し光るだけ、闇魔法は影が濃くなるだけと戦闘で全く役に立たないであろう程度の魔法しか使えなかった。それに引き換えアリスはニーナに「才能あるよ。」と言われるほどだった。アリスは木属性による拘束魔法に風属性の攻撃魔法それも戦闘で使えるレベルものが使えるようになっていた。
「これでもう大体教えたから後は、実戦で使ってれば勝手に上達していくわ。」
「ああ、わかった。ありがとうな。」
「お姉ちゃんありがとう。」
「どういたしまして。クロは約束、忘れないで。」
「分かってるよ。…あっあともう一つ。」
「何?」
「文字を教えてもらえないでしょうか。」
「そういや、文字読めないんだっけ…。」
ニーナはあった時のことを思い出し、クスクスと笑う。
「ああそうだよ。」
クロは少し怒った感じで答える。
「分かったわ。」
クロ達は部屋に戻った。ニーナに紙にこの世界の文字を書いてもらい文字を読んでもらった。そして読みが一緒の日本語でふりがなを書いた。クロはポケットからスマホを取り出した。
「何それ?」
「スマホ。」
「スマホ?」
ニーナはスマホを物珍らしそうに見たが深くは聞かなかった。クロはスマホでふりがなを振った紙の写真を撮り、「はい。」とアリスにふりがなを振った紙渡した。
「よし!」
「いや、よし!じゃないわよ。何してるの?書いて練習しなよ。」
「俺は文字を書ける様になりたいんじゃない。文字を読める様になりなりたいんだよ。」
「そうだとしても、何でアリスに書いてあげた紙を渡すの?もしかして、アリスに覚えされるつもり?」
「そんなわけないだろ。見ろ。」
クロはさっきスマホで撮った写真をニーナに見せた。ニーナは画面に自分が書いた紙と全く同じものが写っていることに驚いた。
「凄い、何これ?」
「これが、このスマホの機能だ。見たものを絵として残す機能…みたいな。」
「へー、便利ね。」
ニーナはジッと写真を見た。
クロ達は明日、エルフの国を発つ事に決めていた。クロ達は夜の間に荷物をまとめる。クロは鞄に貰った金貨を押し込む。軽かった鞄はダンベルみたいな重さになった。
翌朝、見送りには王子たちが来てくれた。
「ニーナしっかり送るんだぞ。」
「はい。」
好きな場所まで送ってくれると言う事らしいから、クロはここから一番近い大きな街に送ってくれと頼んだ。

てか、ニーナは仲間にならないのか。ここは仲間になる展開だろ!

完全にニーナは仲間になったと思い込んでいたクロは少しがっかりする。そして、エルフはあの生き物を移動手段としている事を完全に忘れていた。
「ひっ?!」
フェアリーバタフライ。リアルモスラだ。クロは初めての時と同じ様に恐る恐る足を掛ける。だが、王子たちビビっている事を悟らせない様にやせ我慢をする。クロ達はここから近い大きな街、クラッカーへ向かった。何でこの国の街は全部食べ物の名前なんだ?そんな事を考え、気を紛らわせた。三十分ほどでクラッカーへ着いた。クラッカーはこの国で二番目に大きな街でニーナと出会った街、ピーナッツの十倍はあった。ニーナは「ついでだから。」
と街を少し案内してくれた。

「あれは何で読む?」
「あれは…ブ、キ、ヤ、ラ、ズ?」
「武器屋ラーズね。じゃあ、あれは?」
「えーと、リ、ノ、ル、ノ、サ、カ、バ」
「リノールね。」

こんなやり取りをして街を見て回っていた。そんな時、身なりの良い男が横道に入るのが目に付く。クロはその横道の前で立ち止まる。

「なぁ、ここって何かあるのか?」
「え?ここは…。」

そこには地下へ行く道があり、奥には扉があるようだった。クロの問いかけにニーナは少し顔をしかめる。

「金持ちそうな男が入るのが見えたから何かあるのかなって思ったんだけど。」
「ここは…まぁこの街の名物の一つって言うか…。」
「何だよ、じゃ入ってみようぜ。」
「あっちょっと…。」

クロたちは奥へ進み、扉を開ける。開けた瞬間、中から「十!」「十五!」と数字を言う声が聞こえてくる。中は奥にステージがあり周りに観客席。コンサート会場の様になっていた。そして観客が手を挙げ数字を叫んでいた。
「これは、オークションか?」
「そう、ダイヤオークション。この国の三大オークションの一つ。」
「そんなに大きなオークションなのか?!何で早く言わないんだよ。」
「このオークションは結構危ないオークションなのよ。仕入先不明で何処からか盗んで来たものとかも出品されたり、国の法律ギリギリの事をやってるらしいの。かなりヤバ目の物も出品されるし。」
「へー。おっ!次何か出てくるみたいだぞ。」
クロ達はステージの方に目を向ける。
「では、続いての商品は今回の目玉の一つ。気高く誇り高い世にも珍しい神に最も近い存在、天使族の娘でーーーす!!!」
ステージにはアリスと同い年くらいの綺麗な長い銀髪で青っぽい目をした白い羽根の生えた美少女が立っていた。
会場はどよめき出した。

天使…。

「さぁ、このを手にするのは誰だー?金貨一枚から…。」

「百九十枚!!!」

司会が言い終えた瞬間、誰よりも早くクロは右手ピンと挙げ、会場に響き渡る声で叫んだ。会場のざわめきがその声と同時に止む。
「ちょっとなにしてるの!?」
ニーナはクロの行動に驚き、動揺する。
「うるさい!黙ってろ。」

「百九十が出ました。他には誰もいませんか?」

「…。」

「では、これで落札とさせていただきます。」

クロは会場の裏へ受け取りに行く。名前はミラ、歳は十で天使族。これしか情報は無く、仕入先はニーナの言う通り教えてくれなかった。クロは受け取る時に首についていた鎖を外してもらった。そしてミラを連れ、ニーナたちの所へ戻る。ニーナに一番良い服屋を聴くとすぐに会場を出て、その服屋へ向かった。服屋は入るとクロはミラにどんどん可愛い服を着せて写真を撮る。
「良いね。良いよ。すごく良い。」
その中で気に入った服を何着か選んだ。
「はい。次はアリス。」
「え?」
アリスにも同じ様な色々な服を着せ、写真を撮った。ミラはゴスロリの様な服をアリスには魔女っ子の様な服を着せた。服を金貨一枚で銀か五枚のお釣りが帰ってきた。
「よし!」
「よし、じゃない!クロ、あなた何をしたか分かってるの?」
ニーナはクロを怒鳴りつけた。ニーナかなり怒っていた。
「何だよ、そんな大きな声で。」
「じゃあ聞くけど、その子は何?」
「天使。」
「何でその子を買ったの?」
「決まってる、可愛いからだ。こんな可愛い子を訳のわからんおっさんに渡すわけにはいかない。だから俺が保護した。」
ニーナは呆れた顔をする。
「はぁ。クロ、私の言ったこと覚えてる?」
「え?」
「天使族と私達は上下関係にあるって。人間が天使を奴隷にしてるのがもし見つかったらあなた、殺されるだけじゃ済まないわよ。」
「うっ……しょうがないだろ買っちまったんだから。」
「もう少し冷静にならないと。」
「冷静だっただろ。ほら、落札する時二百って言ってないだろ。」
確かに二百金貨と言わなかったあたり、少しは冷静だったのだろう。クロは理解していないだけなのだ、天使族の恐ろしさを。
「何にしてもその羽根は何とかしないと。」
「そんなのコスプレとか装飾品だとか言っときゃバレないって。」
「いや、それは無理でしょ。」
「ですよね。」
クロはついでにローブも買ってミラに羽織らせた。クロたちはミラを加えて街を見て回る。
「なぁ、冒険者の中に杖を持ってる人がいるけど何?」
どんなアニメや漫画でも魔法使いなら大体杖を持っているものだが、この世界では杖が無くても魔法は使える。クロは杖を持つ意味が分からなかった。
「杖は魔法を使う上での補助アイテムよ。あれは魔具なの。」
「魔具?」
「そう、魔力を持った道具。それが魔具。杖、剣、斧、槍、盾とか様々な魔具が存在しますわ。杖持って魔法を使うと持ってない時よりも魔法の威力が増したりとか、威力は一緒だけど消費する魔力量が少ないなったりするの。強力な魔具になると魔具自身の魔法があったりするらしいわ。」
「ほほう、つまり燃費が良くなる上に物によっては必殺技がある訳だな。」
クロたちはさっき通った武器屋ラーズへ行き、装備を揃える。クロは片手用直剣に安いライトアーマーを買い、アリスは杖を買った。アリスの買った杖は風属性魔法を強化してくれるらしい。
「ミラは何が良いんだ。」
クロが聞くとミラが初めて口を開く。
「私はいりません。」
「え?いらないのか?」
「この子が使うのは神術だから杖を持っても何も効果はないわよ。」
「そうか、それならいらないな。」
クロたちは店を出た。
「これで大体回ったわね。私は国へかけるわ。」
「ああ、色々ありがとな。」
「それじゃあ、またどこかで。」
一通り街を回ったクロたち、ニーナは案内を終え、国へ帰る。ニーナと別れたクロたちはギルドへ向かった。
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