7 / 142
目を開いた子供
しおりを挟む
?視点
「ぅうん、、、」身体がイタイ・・・
今日はついに里から追い出された。
どんなに頑張っても竜になれなかった。
体の一部だけに鱗が、、、その鱗も色んな色が混ざり合っていて汚い。
自分でもそう思った。
僕は出来損ないの嫌われ者。
名前はない。
里のみんなから嫌われていたから仕方がない。
皆名前があるからいいな。僕も1度でいいから呼ばれたい。
初めは何で嫌われてるのか分からなくて、好かれようと頑張ったけど諦めた。
今回追い出された理由は、竜人国の王族が里に訪問するかららしい。
僕が住んでいた里の者は竜人族の王族の護衛や、影を守る仕事をメインにしているって言ってた。
国の精鋭部隊って聞いたよ?それって美味しいのかな~
だから出来損ないが居ると、何かあったときに里のせいにされて処罰されるって。
だから僕は追い出された。
でも僕も里のために貢献したよ?
隣のおじさんが竜になれないなら
「鱗をくれ」って言ってきて痛かったけど僕はあげた。
それがとても高値で売れたって騒いでた。
ほら僕この里に貢献してるでしょ?
なんで僕は貢献したのに捨てられなきゃいけないの?
気が付いたら大人たちに縛られてた。イタイ・・・
紐を外したくて後ろで縛られた手を何度も引っ張るけど力が足りない。うぅ~外れろ。
ガチャガチャ
ギシギシ
無理だった。外れなかった、血の匂いがする。
僕の手首が擦れて傷ついたのかな。
あぁ~手を縛られたまま追い出された。
里は崖にあり、僕は飛べないし、足をすべらせて崖から落ちてしまった。
崖の下が川で良かったけど、僕には体力も紐を外せる力がもうなかった。
あーもう僕は死んでしまうのかな。寒い ブルブル
ゴホッゴボッ苦しい、、、
誰かに必要とされたかった。
必要としてくれるなら鱗もあげるよ?
痛いけど我慢できる。
『ねーお願いだよ。誰か助けて。』
そう強く願い苦しくなって目を閉じた。
あれ、、、身体が動く?
僕は生きてる??
温かい気がする。何も見えないけどポカポカする。
僕の願いは通じたのかな?
身体はものすごく痛いけど、
恐る恐る目を開いてみると青い部屋??
ここはどこ?死後の世界?誰もいない。
やっぱり僕は1人なのかもしれない。
ルナタシア視点
食べ物探しは御手の物!
今日はイチジクとポポー、さらにアケビがあった。
山葡萄も!
ちょっと探しただけでこんなにフルーツがあるなんて、、、宝の山じゃない???
鑑定魔法を使えるようになったから、
食べ物が見つけやすい!!!
『鑑定魔法さんありがとう』
でもポポーがあるなんてびっくり!
前世では1回だけ食べたのを覚えてる。
カスタードのような濃厚な味だったような。
これだけあれば大丈夫かな。
起きてるかもしれないから急いで戻らないと。
ハァハァ・・・疲れた。飛ぶ方が楽ちん。
呼吸を整えてからドアをノックして
コンコンコン
ゴツンッ ガサゴソ
中で何か気配?起きたのかな?
「失礼します。怖がらなくて大丈夫だよ。起きたかな?」
起きてね!でも驚かせてしまったかな?
震えて端っこにいる男の子に声掛けしてみる。
反応がない。喋れないのかな??
「その場で大丈夫だから私の言葉は分かるかな?」
うん。
頭を縦に振って頷いてくれてよかった。
今の状況をこの子に説明してあげないと。
「君は川のそばに打ち上げられていて、身体が冷たく弱っていたからここに連れてきたの。
だから怖がらないでね?寒くない?身体はどうかな? 頷いてくれてありがとう。もしなにか異変があったら教えてね。
寒いとか簡単なことでも伝えてくれたら嬉しいな。
次は私の名前はルナタシアっていうの。16歳!よろしくね!
そして今この場所は私の結界魔法で作った仮の家だよ。結界で作った家だから安心安全だからね。
あと君に謝らなければいけないことがあるの。
私は鑑定魔法が使えるから、貴方のことを調べてしまったの。
名前がないことや竜の里から追い出されたことなど・・・大丈夫だから怯えないで。もし良ければ私と一緒に暮らさない?私も1人なんだよね!これからドワーフ共和国に行こうと思っているの。私の魔法で行くから安心して。君にはご飯いっぱい食べさせあげれるように頑張るからどうかな?
お手伝いとかしてくれたらお小遣いも出すよ?
急すぎてわからないよね。
とりあえずご飯を見つけてきたから食べよう!!
フルーツしかないけれど食べてね!
ここにあるものは全部食べて大丈夫だからね。
私がいると緊張しちゃうよね?
隣にも結界の家を作ってるからそこにいるね。ご飯を食べたぐらいにまた来るから考えておいて。」
ドアをバタンッと閉める。
うわ~思わず一緒に暮らそうとか言ってしまった、、、
とりあえず彼には時間が必要だと思う。少し様子を見よう!
「ぅうん、、、」身体がイタイ・・・
今日はついに里から追い出された。
どんなに頑張っても竜になれなかった。
体の一部だけに鱗が、、、その鱗も色んな色が混ざり合っていて汚い。
自分でもそう思った。
僕は出来損ないの嫌われ者。
名前はない。
里のみんなから嫌われていたから仕方がない。
皆名前があるからいいな。僕も1度でいいから呼ばれたい。
初めは何で嫌われてるのか分からなくて、好かれようと頑張ったけど諦めた。
今回追い出された理由は、竜人国の王族が里に訪問するかららしい。
僕が住んでいた里の者は竜人族の王族の護衛や、影を守る仕事をメインにしているって言ってた。
国の精鋭部隊って聞いたよ?それって美味しいのかな~
だから出来損ないが居ると、何かあったときに里のせいにされて処罰されるって。
だから僕は追い出された。
でも僕も里のために貢献したよ?
隣のおじさんが竜になれないなら
「鱗をくれ」って言ってきて痛かったけど僕はあげた。
それがとても高値で売れたって騒いでた。
ほら僕この里に貢献してるでしょ?
なんで僕は貢献したのに捨てられなきゃいけないの?
気が付いたら大人たちに縛られてた。イタイ・・・
紐を外したくて後ろで縛られた手を何度も引っ張るけど力が足りない。うぅ~外れろ。
ガチャガチャ
ギシギシ
無理だった。外れなかった、血の匂いがする。
僕の手首が擦れて傷ついたのかな。
あぁ~手を縛られたまま追い出された。
里は崖にあり、僕は飛べないし、足をすべらせて崖から落ちてしまった。
崖の下が川で良かったけど、僕には体力も紐を外せる力がもうなかった。
あーもう僕は死んでしまうのかな。寒い ブルブル
ゴホッゴボッ苦しい、、、
誰かに必要とされたかった。
必要としてくれるなら鱗もあげるよ?
痛いけど我慢できる。
『ねーお願いだよ。誰か助けて。』
そう強く願い苦しくなって目を閉じた。
あれ、、、身体が動く?
僕は生きてる??
温かい気がする。何も見えないけどポカポカする。
僕の願いは通じたのかな?
身体はものすごく痛いけど、
恐る恐る目を開いてみると青い部屋??
ここはどこ?死後の世界?誰もいない。
やっぱり僕は1人なのかもしれない。
ルナタシア視点
食べ物探しは御手の物!
今日はイチジクとポポー、さらにアケビがあった。
山葡萄も!
ちょっと探しただけでこんなにフルーツがあるなんて、、、宝の山じゃない???
鑑定魔法を使えるようになったから、
食べ物が見つけやすい!!!
『鑑定魔法さんありがとう』
でもポポーがあるなんてびっくり!
前世では1回だけ食べたのを覚えてる。
カスタードのような濃厚な味だったような。
これだけあれば大丈夫かな。
起きてるかもしれないから急いで戻らないと。
ハァハァ・・・疲れた。飛ぶ方が楽ちん。
呼吸を整えてからドアをノックして
コンコンコン
ゴツンッ ガサゴソ
中で何か気配?起きたのかな?
「失礼します。怖がらなくて大丈夫だよ。起きたかな?」
起きてね!でも驚かせてしまったかな?
震えて端っこにいる男の子に声掛けしてみる。
反応がない。喋れないのかな??
「その場で大丈夫だから私の言葉は分かるかな?」
うん。
頭を縦に振って頷いてくれてよかった。
今の状況をこの子に説明してあげないと。
「君は川のそばに打ち上げられていて、身体が冷たく弱っていたからここに連れてきたの。
だから怖がらないでね?寒くない?身体はどうかな? 頷いてくれてありがとう。もしなにか異変があったら教えてね。
寒いとか簡単なことでも伝えてくれたら嬉しいな。
次は私の名前はルナタシアっていうの。16歳!よろしくね!
そして今この場所は私の結界魔法で作った仮の家だよ。結界で作った家だから安心安全だからね。
あと君に謝らなければいけないことがあるの。
私は鑑定魔法が使えるから、貴方のことを調べてしまったの。
名前がないことや竜の里から追い出されたことなど・・・大丈夫だから怯えないで。もし良ければ私と一緒に暮らさない?私も1人なんだよね!これからドワーフ共和国に行こうと思っているの。私の魔法で行くから安心して。君にはご飯いっぱい食べさせあげれるように頑張るからどうかな?
お手伝いとかしてくれたらお小遣いも出すよ?
急すぎてわからないよね。
とりあえずご飯を見つけてきたから食べよう!!
フルーツしかないけれど食べてね!
ここにあるものは全部食べて大丈夫だからね。
私がいると緊張しちゃうよね?
隣にも結界の家を作ってるからそこにいるね。ご飯を食べたぐらいにまた来るから考えておいて。」
ドアをバタンッと閉める。
うわ~思わず一緒に暮らそうとか言ってしまった、、、
とりあえず彼には時間が必要だと思う。少し様子を見よう!
114
あなたにおすすめの小説
魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。
妹が聖女の再来と呼ばれているようです
田尾風香
ファンタジー
ダンジョンのある辺境の地で回復術士として働いていたけど、父に呼び戻されてモンテリーノ学校に入学した。そこには、私の婚約者であるファルター殿下と、腹違いの妹であるピーアがいたんだけど。
「マレン・メクレンブルク! 貴様とは婚約破棄する!」
どうやらファルター殿下は、"低能"と呼ばれている私じゃなく、"聖女の再来"とまで呼ばれるくらいに成績の良い妹と婚約したいらしい。
それは別に構わない。国王陛下の裁定で無事に婚約破棄が成った直後、私に婚約を申し込んできたのは、辺境の地で一緒だったハインリヒ様だった。
戸惑う日々を送る私を余所に、事件が起こる。――学校に、ダンジョンが出現したのだった。
更新は不定期です。
コンバット
サクラ近衛将監
ファンタジー
藤堂 忍は、10歳の頃に難病に指定されているALS(amyotrophic lateral sclerosis:筋萎縮性側索硬化症)を発症した。
ALSは発症してから平均3年半で死に至るが、遅いケースでは10年以上にわたり闘病する場合もある。
忍は、不屈の闘志で最後まで運命に抗った。
担当医師の見立てでは、精々5年以内という余命期間を大幅に延長し、12年間の壮絶な闘病生活の果てについに力尽きて亡くなった。
その陰で家族の献身的な助力があったことは間違いないが、何よりも忍自身の生きようとする意志の力が大いに働いていたのである。
その超人的な精神の強靭さゆえに忍の生き様は、天上界の神々の心も揺り動かしていた。
かくして天上界でも類稀な神々の総意に依り、忍の魂は異なる世界への転生という形で蘇ることが許されたのである。
この物語は、地球世界に生を受けながらも、その生を満喫できないまま死に至った一人の若い女性の魂が、神々の助力により異世界で新たな生を受け、神々の加護を受けつつ新たな人生を歩む姿を描いたものである。
しかしながら、神々の意向とは裏腹に、転生した魂は、新たな闘いの場に身を投じることになった。
この物語は「カクヨム様」にも同時投稿します。
一応不定期なのですが、土曜の午後8時に投稿するよう努力いたします。
死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜
のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、
偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。
水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは――
古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。
村を立て直し、仲間と絆を築きながら、
やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。
辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、
静かに進む策略と復讐の物語。
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
もしかして私ってヒロイン?ざまぁなんてごめんです
もきち
ファンタジー
私は男に肩を抱かれ、真横で婚約破棄を言い渡す瞬間に立ち会っている。
この位置って…もしかして私ってヒロインの位置じゃない?え、やだやだ。だってこの場合のヒロインって最終的にはざまぁされるんでしょうぉぉぉぉぉ
知らない間にヒロインになっていたアリアナ・カビラ
しがない男爵の末娘だったアリアナがなぜ?
私と母のサバイバル
だましだまし
ファンタジー
侯爵家の庶子だが唯一の直系の子として育てられた令嬢シェリー。
しかしある日、母と共に魔物が出る森に捨てられてしまった。
希望を諦めず森を進もう。
そう決意するシェリーに異変が起きた。
「私、別世界の前世があるみたい」
前世の知識を駆使し、二人は無事森を抜けられるのだろうか…?
追放された引きこもり聖女は女神様の加護で快適な旅を満喫中
四馬㋟
ファンタジー
幸福をもたらす聖女として民に崇められ、何不自由のない暮らしを送るアネーシャ。19歳になった年、本物の聖女が現れたという理由で神殿を追い出されてしまう。しかし月の女神の姿を見、声を聞くことができるアネーシャは、正真正銘本物の聖女で――孤児院育ちゆえに頼るあてもなく、途方に暮れるアネーシャに、女神は告げる。『大丈夫大丈夫、あたしがついてるから』「……軽っ」かくして、女二人のぶらり旅……もとい巡礼の旅が始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる