この世界の幼女は最強ですか?~いいえ、それはあなたの娘だけです~

怪ジーン

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第一章 最強の娘? いえいえ、娘が最強です

役割とはなんぞ?

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「このガキ一体なんなんだぁ?」

 アリステリアの母親も幼い頃同様だったと聞かされていた俺には、アラキの言葉は全くの寝耳に水であり、答えに詰まってしまう。

 アリステリアの強さは普通ではないのかと結論に至るまで、五分、いや十分くらいは要したかもしれない。

 その間、俺はただ黙ることしか出来ずにいた。

「あ、アリステリアの母親が幼い頃も今のアリステリアと同様だって聞かされていたから、俺はてっきりこの世界では幼女は強いのかと……大人になった彼女の母親は俺や親父さんと大して変わらなかったし……」

 勘違いに気付いた俺は、娘が普通ではないショックだった事もあり、か細い声を出すのが限界だった。

「ああん? そりゃあ、単に力の調整が大人になって出来ただけじゃねぇの? って、待て。『この世界』ってタツロウ、お前もしかして『迷い子』か!」

 黙って頷くとアラキは大げさに天を仰ぐ仕草をして見せた。

「かーっ! お前が前に生きていた世界がどうかは知らねぇけど、こっちじゃ幼女が強えなんて聞かねえよ! ま、“役割”次第だとは思うが」
「アラキ、もしかしてタツロウもアリスちゃんも『開能の儀』を受けていないんじゃない?」
「開能の儀?」

 初めて聞く言葉に俺はアラキ達に尋ねる。これが何か関係しているならばアリステリアに強さを自分に納得させられる。

「いい、タツロウ。この世界の生きている者には皆、“役割”が振り分けられているの。私だったら“聖女”、アラキだったら“勇者”ってね」

 サラの話は初めて聞くことばかりで驚くものだった。

 この世界には各自役割が与えられているのだと。そして開能の儀とやらで役割が判明すると、それによって能力が開花するのだという。

「スアレスさんも?」

 アラキは勇者、サラは聖女。特別感のある二人の役割はともかく他の人の役割も気にかかり、俺はスアレスに話を振った。

「ワシの役割は“人間長・”よ。人々をまとめあげる役割での、下というのは主に市長以下に発揮する。じゃから今はサーシャ村の村長というわけじゃ」
「言っておくが”役割”だけが全てじゃねぇ。役割以外の職にも就けるし、役割を放棄してもいい。ただ、一部の役割を除いてな」

 話ながらアラキはやれやれと溜め息を吐く。アラキの様子からその一部の中には勇者という役割も入っているのだろう。

「それじゃアリスの強さは役割からということか」

 しかし、俺の問いにアラキは首を横に振る。

「何かしら関係はあるんじゃねぇの? ただ、才能を発揮するのは開能の儀が終わってからだ」

 きっかけではあるかもしれないが、答えではなさそうだ。この時、俺の頭の中はぐちゃぐちゃになっていた。

 親父さんは何故教えてくれなかったのか。

 アリステリアの母親が出て行ったことにも起因しているのではと、疑いだしたらキリがなかった。

「パパ……」

 俺の不安が伝わったのかアリステリアが不安そうな顔をして此方を見てくる。俺はなけなしの笑顔を見せてアリステリアを膝の上に乗せると頭を撫でた。

 俺は開能の儀を受ける事を決意すると、その事を三人に伝えるが、三人とも微妙に困った顔をする。

「タツロウ。開能の儀はここじゃ無理よ。近くだとテレーヌ市まで向かわないと」
「それなら余計に都合がいい」

 魔王を倒すと張り切っていたアリステリアとは違い、元々俺はこのサーシャ村より北にあるテレーヌ市に向かい、学校を通わせるつもりでいた。

「一度親父さんに連れて行ってもらったことがある」
「なら話が早いわ。テレーヌ市の中央に大きな塔のような建物があるでしょ? 彼処で開能の儀は受けられるわ。ただ……」

 サラは暫く黙るも意を決して伝えてくれた。

「ただ、ね。アリスちゃんはまだ十二歳未満だからタダで受けられるだろうけど、タツロウ、あなたには多分高額な費用が……」
「一万ピールだな、確か」
「はっ!?」

 アラキのあまりにも法外な値段の発言に俺は驚き、目を見開いた。
今までの木こり生活では十年以上の働いても集まらない。

「何で俺だけ……まぁアリスがその開能の儀を受けられるなら構わないか……」
「十二歳未満が有料で高ぇのは不正防止からだな。例えばよぉ、自分に与えられた役割に不満があったらどぉよ? 開能の儀では何の役割だったか証明書が発行される。発行する奴を賠償してしまえば、もう一度開能の儀を受けない限りバレやしねぇ。と言いたいが、実は結構バレる。何せ、同じ役割を持つ奴と偽者と比べるとその才能が雲泥の差だ」

 クックック、と声を噛み殺し笑いを堪えるアラキの表情は実に悪どい笑顔をする。

 勇者という特殊な役割から、大金払ってでも偽者が現れそうだ。偽者が出た経験があるのかもしれない。

「子供は可能性の塊である以上、役割がコロコロと変わる事があるので無料なのよ」

 サラが捕捉で説明してくれた。

 一万ピールは裕福ではない俺には払える額ではない。ましてやアリステリアの学校や生活でさえ、ちょっとずつ蓄えていったものでやりくりも出来るかどうか不安なのに。

「ああ、なるほど。だから貧乏にも優しく子供はタダなのか」

 だとすれば親父さんに拾われた時には既に大人だった俺に、開能の儀のことを無理に話す必要は無いな。

ーー親父さん、ごめん。

 俺は心の中でそっと謝った。

 親父さんが開能の儀のことを俺に伝えていれば、もっと早くこんな追われる形で街を目指す事も無かったのにと、不満も募らせてしまったが、今思えばアリステリアが生まれて直ぐに母親が消えたことにより、ゴタゴタした中で親父さんは心労もあってか直ぐに亡くなった事から伝える暇が無かったのだろう。

「それでよぉ、今後どうすんだ?」
「此処にいても迷惑がかかるから、早朝にでも荷物まとめてテレーヌ市に向かうよ」
「ワシらは構わんぞ、まだまだ居てくれても」

 スアレスの有難い申し出だったが俺は丁重にお断りする。

「あのカメ・レオンとか言う魔物、大声で俺の名前を呼んでいたし、これ以上此処にいたら今度はスアレスさんにご迷惑がかかるので」

 別に構わないのにと言いたげだったスアレスであったが俺が「アリスを学校に入れてやりたいし」と続けて話すと諦めてくれた。

「アリスちゃん、学校いくです? まおう、たおさないです?」
「それは大きくなったらな。アリスには沢山学んで、沢山友達作って、沢山遊んで欲しいからな」
「わかったです! 大きくなったら沢山まおうたおすです!」

 アリステリアの目的が少しおかしな方向へ変わったが、好奇心旺盛な娘の事だ、いずれ忘れて楽しく暮らしてくれるだろう。

「しゃーねぇな、俺達もテレーヌ市までついてってやるよ。なんだったらタツロウの一万ピールも俺が出してやってもいい」
「ええ!? い、いや一緒に行くのはいいが一万ピールは……。返すあてもないし」
「は? 別に貸すわけじゃねえ。正直金なんてあっても使わねえからよ」

 ますますもって畏れ多い。俺とアラキが押し問答をしているとサラが割って入り詳しく説明してくれた。

「国から定期的にお金が入ってくるの、アラキの場合。勇者は特に稀だからね。国外に脱出されないように専属契約を結んでいるのよ」

 さらに詳しい説明を受けると妙に納得した。勇者は稀だが一人だけではない。どの国も勇者を欲しがるのは、周辺国に睨みを利かせるため。
有事の際には、勇者を派遣しないぞと脅すため。

 サラの説明を聞いていたアラキを見ると、どこか他人事のように呆れて溜め息を漏らす。

「ほんとめんどくせぇ。お陰で他国に行けやしねぇ。つーか、良いのか? ガキ、寝てっぞ」

 アラキに言われて初めて俺はアリステリアが船を漕いでいる事に気付いた。
アリステリアを魔王退治に向かわせたくないのには、これも原因。
余計なストレスで疲れて欲しくないのだ。

「二階に寝かせて来ます」

 アリステリアを抱き抱え、目配せで熊五郎に合図を送るとその巨体をのそりと起こし二階に上がる俺のあとをついてきた。

「むにゃ……パパ、大好き……です」

 綺麗に皺一つないシーツのシングルベッドの上に俺はアリステリアを起こさないように寝かしつけた。

「パパも大好きだよ」

 おでこにそっとキスをする。熊五郎は、アリステリアのベッドの横に寄り添うように体を丸めて目を瞑るのだった。





 アリステリアを寝かしつけた後、スアレスの好意で簡単な送別会のようなものが催された。

 あまり飲めない俺は執拗に勧めてくるお手伝いの女性をかわしながら、チビチビと酒を飲む。
つまみは主に干した肉であったが、これがなかなか癖になる旨さで、俺が褒めると、スアレスの奥さんは、ご丁寧に「明日、出ていく前にお弁当に用意するから」と言ってくれて有難かった。

「ところでさ、あの熊五郎もテレーヌ市に連れていくの?」

 サラの一言に俺は思わず固まってしまった。また完全に忘れていた。
テレーヌ市はサーシャ村より遥かに大きく人も多い。
市長の一声程度で騒ぎが収まるような規模ではない。
何か手は無いかと思慮していると、アラキがポツリと酒を片手に呟いた。

「街に入るまで檻にでも入れてやりゃいいんじゃねぇの?」
「それなら檻つきの馬車を手配してやるかな」
「スアレスさん、すいません。何から何まで」

 スアレスに礼を言うが内心、熊五郎が素直に檻に入ってくれるとは思わず、他に手はないかばかり考え心此処にあらずな状態で酒を飲み続けたのだった。
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