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8 大魔女と聖女③
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白属性と光属性は、もともとは一つの属性だったと言われている。それ故に、白属性と光属性は相性が良いと言われている。因みに、今の大神官アマデューは、その白属性と光属性の二つの属性持ちだ。大陸唯一無二の大神官だ。
「同じ白属性のアンセルム様には特に何も感じなかったんですけど、ヘレンティナ様に会った時に…何と言うか……何かが違うような感じがしたんです。でも、それが何なのかは分からなくて…んー……すみません。私の感覚的なものなので、説明できなくて……」
「光属性のレオノールだから感じる事なのかもしれないわね」
大魔女と言われているけど、全てに於いて完璧と言う訳ではない。魔女の血には色んな制約が掛けられているし、特に、白と光の属性には魔女の力が及ばない事の方が多かったりもする。
「同じ白と光属性を持つアマデューなら、それが何か分かるかもしれないわね」
「そうですね。私もまだお会いできてませんが、私に会いに一度ルテリアルにお戻りになるそうです」
久し振りに出現した聖女だ。流石に戻って来ざるを得ないのだろう。この国の大精霊の加護は未だに薄れて行く一方だ。それを、現国王がどこまで把握できているのか。それに、大神官が自ら大陸中を旅して解決策を探していると言う事を、理解しているのかも怪しい。
ーエリアーヌが存命の時は、もっとしっかりした国王陛下だったのにー
はぁ……と、知らず知らずのうちにため息が出る。
「その違和感については、アマデューにも相談するとして……レオノールは、あれから第二王女のカミリアには会えた?」
「いえ、会えてません。その……『会う必要も無い』と……国王陛下に言われてしまって………」
「何て事を………」
ー魔力無しと言うだけで、そんな扱いをするなんてー
実父で国のトップである国王がそうなのだから、第二王女カミリアはまともな扱いをされてはいないだろう。
「カミリア様は……大丈夫でしょうか?」
「レオノール……貴方は優しい子ね」
ーこのまま、周りに流されない子で居て欲しいわー
第二王女カミリアの事は、ずっと気にはなっていた。ただ、オーウェンとヘレンティナの事が第一優先になっていたから、後回しになっていた。それに、実母のカティエが居るのだから、特に問題視する事もないだろう─とも思っていた。
『エイダンの子と言うなら、カミリアだって私の子も同然よ!』
なんて……エリアーヌが居たら、きっとそう言って、カミリアの事を護っただろう。
「随分長居をしてしまったわね。レオノール、話をしてくれてありがとう。今日の事は、2人だけの秘密ね?それじゃあ…おやすみなさい」
「はい。おやすみなさい」
お互いが挨拶を済ませると、大魔女オードリナは、また転移魔法を展開させ──
オードリナが降り立ったのは、王都から少し離れた所にある森の中。そこに、オードリナが住まう小さな家がある。その森全体に魔法が掛けられていて、オードリナが許した者しか、その家に辿り着けないようになっている。その為、昼夜問わず静かだ。
数百年前から、この国の加護が薄れて来ていたのは、過去の魔女達の日記にも記されていた。それが、その加護が更に急激に薄れ出したのが、10年程前。丁度、双子とカミリアが生まれた頃だ。そして、カミリアは魔力を持たずに生まれた。
“精霊に見放された子”
そう呼ばれるようになってしまったのは、そう言った理由もあるのだろう。
「愚かな者達ね……」
どうして精霊が、生まれたばかりの赤子に罰を与えると言うのか。もし、精霊の何かに触れて怒りを買ったとしても、精霊が赤子に罰を与えるとは考えられない。どんな赤子も純粋な存在で、精霊や神がその存在に呪いを掛けたり罰を与えたりする事は無い─と言う簡単な事にも気付かない王族や、それを支持する者達。
ー加護が薄れて来ている理由の一つなのかもしれないわねー
4大精霊の加護によって、少しずつ傲慢になって来ている王族や貴族達。民の殆どは、まだ精霊の力に感謝している気持ちが大きい。街を歩けば、精霊に感謝をしている民をよく見掛けるから。
「エリアーヌ………」
加護持ちだったエリアーヌが居たら、今よりはマシ国になったのかもしれない。
兎に角、大神官アマデューには魔法で手紙を飛ばしたから、何日かすればルテリアルに戻って来るだろう。
そうすれば、加護の事や、カミリアの事も何か分かるかもしれない。
「ん?」
ルテリアル王国は4大精霊の加護を受けた国。
そんな国に手を出した国は、尽く歴史から消えて行った──のは、もう昔の話。
「ついに……手を出そうと……やって来たわね。エイダンは……気付いていないでしょうね」
ガラリと纏う空気を変えて、大魔女オードリナは静かに移転魔法を展開させた。
「同じ白属性のアンセルム様には特に何も感じなかったんですけど、ヘレンティナ様に会った時に…何と言うか……何かが違うような感じがしたんです。でも、それが何なのかは分からなくて…んー……すみません。私の感覚的なものなので、説明できなくて……」
「光属性のレオノールだから感じる事なのかもしれないわね」
大魔女と言われているけど、全てに於いて完璧と言う訳ではない。魔女の血には色んな制約が掛けられているし、特に、白と光の属性には魔女の力が及ばない事の方が多かったりもする。
「同じ白と光属性を持つアマデューなら、それが何か分かるかもしれないわね」
「そうですね。私もまだお会いできてませんが、私に会いに一度ルテリアルにお戻りになるそうです」
久し振りに出現した聖女だ。流石に戻って来ざるを得ないのだろう。この国の大精霊の加護は未だに薄れて行く一方だ。それを、現国王がどこまで把握できているのか。それに、大神官が自ら大陸中を旅して解決策を探していると言う事を、理解しているのかも怪しい。
ーエリアーヌが存命の時は、もっとしっかりした国王陛下だったのにー
はぁ……と、知らず知らずのうちにため息が出る。
「その違和感については、アマデューにも相談するとして……レオノールは、あれから第二王女のカミリアには会えた?」
「いえ、会えてません。その……『会う必要も無い』と……国王陛下に言われてしまって………」
「何て事を………」
ー魔力無しと言うだけで、そんな扱いをするなんてー
実父で国のトップである国王がそうなのだから、第二王女カミリアはまともな扱いをされてはいないだろう。
「カミリア様は……大丈夫でしょうか?」
「レオノール……貴方は優しい子ね」
ーこのまま、周りに流されない子で居て欲しいわー
第二王女カミリアの事は、ずっと気にはなっていた。ただ、オーウェンとヘレンティナの事が第一優先になっていたから、後回しになっていた。それに、実母のカティエが居るのだから、特に問題視する事もないだろう─とも思っていた。
『エイダンの子と言うなら、カミリアだって私の子も同然よ!』
なんて……エリアーヌが居たら、きっとそう言って、カミリアの事を護っただろう。
「随分長居をしてしまったわね。レオノール、話をしてくれてありがとう。今日の事は、2人だけの秘密ね?それじゃあ…おやすみなさい」
「はい。おやすみなさい」
お互いが挨拶を済ませると、大魔女オードリナは、また転移魔法を展開させ──
オードリナが降り立ったのは、王都から少し離れた所にある森の中。そこに、オードリナが住まう小さな家がある。その森全体に魔法が掛けられていて、オードリナが許した者しか、その家に辿り着けないようになっている。その為、昼夜問わず静かだ。
数百年前から、この国の加護が薄れて来ていたのは、過去の魔女達の日記にも記されていた。それが、その加護が更に急激に薄れ出したのが、10年程前。丁度、双子とカミリアが生まれた頃だ。そして、カミリアは魔力を持たずに生まれた。
“精霊に見放された子”
そう呼ばれるようになってしまったのは、そう言った理由もあるのだろう。
「愚かな者達ね……」
どうして精霊が、生まれたばかりの赤子に罰を与えると言うのか。もし、精霊の何かに触れて怒りを買ったとしても、精霊が赤子に罰を与えるとは考えられない。どんな赤子も純粋な存在で、精霊や神がその存在に呪いを掛けたり罰を与えたりする事は無い─と言う簡単な事にも気付かない王族や、それを支持する者達。
ー加護が薄れて来ている理由の一つなのかもしれないわねー
4大精霊の加護によって、少しずつ傲慢になって来ている王族や貴族達。民の殆どは、まだ精霊の力に感謝している気持ちが大きい。街を歩けば、精霊に感謝をしている民をよく見掛けるから。
「エリアーヌ………」
加護持ちだったエリアーヌが居たら、今よりはマシ国になったのかもしれない。
兎に角、大神官アマデューには魔法で手紙を飛ばしたから、何日かすればルテリアルに戻って来るだろう。
そうすれば、加護の事や、カミリアの事も何か分かるかもしれない。
「ん?」
ルテリアル王国は4大精霊の加護を受けた国。
そんな国に手を出した国は、尽く歴史から消えて行った──のは、もう昔の話。
「ついに……手を出そうと……やって来たわね。エイダンは……気付いていないでしょうね」
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