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第1章ー前世ー
恐怖
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ジョアンヌ様の邸に着いてからは大変だった。
予め事の次第を既に知らされていたようで、邸に到着したと同時に公爵家の護衛騎士と見られる年配の騎士様に抱き上げられた。「歩けます!」と言う悲鳴に近いお願いはジョアンヌ様とその騎士様に却下され、私は抱き上げられたまま、公爵家の客室へと運ばれ、そこで叩かれて腫れていた左頬の治療を受けた。その時、「証拠になりますから」と、私の左頬の状態を、映像を記録できる水晶に記録され、診断結果の書類も作成してもらった。
治療が終わり暫くすると、我が家の家令が迎えに来てくれて、私達はジョアンヌ様にお礼を言った後公爵邸を後にした。
******
我が家に着くと、母は勿論の事、王城勤めの父までもが私を出迎えてくれていて、私の顔を見るなり母は泣きながら私を抱きしめ、父の顔は怒りに満ちていた。
そんな感じで、卒業式迄の1週間は、私は学園には行かず家で過ごすことになった。
そして2日後。ジョアンヌ様が言った通り、ジョアンヌ様は全ての証拠や資料を調えて、それら全てを王家と、あの時生徒会室に居た家全てに提出した。それを受け取ったそれぞれの家が、今回の事をどのように判断をするのか─
「我が家は勿論、相手の有責事項による婚約破棄が第一だ。」
とまだまだ父の怒りは収まってはいなかったが、先ずは、王家の判断を待つ─と言う事になった。
しかし、卒業式前日になっても、婚約者の家からは勿論の事、王家からも何の音沙汰も無かった。
そして、そのまま卒業式の日を迎えた。
左頬は、痛みは無く腫れは治まり、少し赤みは残っていたが、侍女のお陰で化粧でなんとか誤魔化す事ができた。頑張った学園生活最後の卒業式だ、欠席なんてしたくなかったから、出席できる事は嬉しかった。
******
「アドリーヌが無事に卒業式に参加できて良かったわ。」
卒業式の会場であるホールに入れば、ジョアンヌ様が私に声を掛けてくれた。その時はホッとした顔をしていたが、それは直ぐさまキリッとされた顔に戻された。
「結局、今朝まで待っていたけれど、王家からは何の音沙汰も無かったわ。」
これには、私も驚いた。私はてっきり、王家と公爵家では何らかのやり取りが済んでいる─と思っていたからだ。取り敢えず、今日は卒業式。この卒業式が終わった後、アドリーヌ様は宰相でもある父の公爵様と登城して国王陛下と謁見する事になっているそうだ。そこで、あの日の話になるだろうから、私と父にも同行して欲しい─との事だった。
そして、卒業式は特に問題が起こる事も無く予定通りに執り行われた。
式が終わり、それぞれがホールから出て行く中、私もジョアンヌ様と共にホールの扉へと向かって歩いて行く。すると、その扉の前に婚約者の姿があった。
「────あ…………」
「どうしたの?アドリーヌ……」
歩いていた足が止まる。そんな歩みを止めた私を振り返るジョアンヌ様。
“すみません”─と謝ろうと口を開こうとしても声が出ない。そんな私に気付き、私の方へと顔を向けた婚約者と視線が合った。その瞬間、喉の奥がキュッと閉まってしまったかのように、うまく呼吸ができなくなり、ハクハクと口だけが動く。
「アドリーヌ!?」
焦ったように私に駆け寄って来る婚約者のその姿は、私にとっては恐怖でしかなかった。逃げたいのに足が動かない。「来ないで!」と叫びたいのに声が出ない─息が…できない。そうしているうちに、目の前まて婚約者がやって来て私に手を伸ばし──
「────い───や───っ」
何とか言葉を発してから、ジョアンヌ様の腕にしがみついた後、私の意識はそこで途絶えた。
「アドリーヌ!」
意識が途切れる前に私の名を呼んだのは…誰だったのか………分からなかった。
******
次に意識が戻ったのはその翌日のお昼過ぎで、自室のベッドの上だった。
「………婚約解消………できなかった?」
「…………すまない。」
私が意識を失っている間に、父がジョアンヌ様と宰相様と予定通り国王陛下と謁見し、今回の騒動についての話し合いが行われたのだが──
私に暴力を振るった事に関しては謝罪があったものの、婚約は解消できなかったそうだ。
私の婚約者の父である侯爵様の伯母が、王太后なのだが、これがまた……問題のある方だった。
「学生時代の恋愛の一つや二つで文句を言うな」
「叩かれた方にも、問題があったのだろう」
「第二王子は勿論の事、侯爵の婚約解消は認めない」
と、言われたそうだ。
勿論、宰相様も父も………国王陛下ですら反対したが、王太后の意思は変わらなかったそうだ。
未だに王太后の影響力は大きく、国王陛下も強くは出れず──婚約続行となった。
「そん………な………」
私は、両手で布団をギュッと握りしめる。思い浮かぶのは……婚約者。私を叩き、冷たい目で私を見下ろしていた婚約者。
「…あ……い……や…………」
「アドリーヌ!」
思い出しただけで体が震えて、息が苦しくなる。
「アドリーヌ、落着いて!ゆっくり呼吸をするんだ!誰か!医者と薬師を呼んでくれ!」
私を優しく抱きしめながら叫ぶ父。私はその父の腕の中で、また意識を手放した。
予め事の次第を既に知らされていたようで、邸に到着したと同時に公爵家の護衛騎士と見られる年配の騎士様に抱き上げられた。「歩けます!」と言う悲鳴に近いお願いはジョアンヌ様とその騎士様に却下され、私は抱き上げられたまま、公爵家の客室へと運ばれ、そこで叩かれて腫れていた左頬の治療を受けた。その時、「証拠になりますから」と、私の左頬の状態を、映像を記録できる水晶に記録され、診断結果の書類も作成してもらった。
治療が終わり暫くすると、我が家の家令が迎えに来てくれて、私達はジョアンヌ様にお礼を言った後公爵邸を後にした。
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我が家に着くと、母は勿論の事、王城勤めの父までもが私を出迎えてくれていて、私の顔を見るなり母は泣きながら私を抱きしめ、父の顔は怒りに満ちていた。
そんな感じで、卒業式迄の1週間は、私は学園には行かず家で過ごすことになった。
そして2日後。ジョアンヌ様が言った通り、ジョアンヌ様は全ての証拠や資料を調えて、それら全てを王家と、あの時生徒会室に居た家全てに提出した。それを受け取ったそれぞれの家が、今回の事をどのように判断をするのか─
「我が家は勿論、相手の有責事項による婚約破棄が第一だ。」
とまだまだ父の怒りは収まってはいなかったが、先ずは、王家の判断を待つ─と言う事になった。
しかし、卒業式前日になっても、婚約者の家からは勿論の事、王家からも何の音沙汰も無かった。
そして、そのまま卒業式の日を迎えた。
左頬は、痛みは無く腫れは治まり、少し赤みは残っていたが、侍女のお陰で化粧でなんとか誤魔化す事ができた。頑張った学園生活最後の卒業式だ、欠席なんてしたくなかったから、出席できる事は嬉しかった。
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「アドリーヌが無事に卒業式に参加できて良かったわ。」
卒業式の会場であるホールに入れば、ジョアンヌ様が私に声を掛けてくれた。その時はホッとした顔をしていたが、それは直ぐさまキリッとされた顔に戻された。
「結局、今朝まで待っていたけれど、王家からは何の音沙汰も無かったわ。」
これには、私も驚いた。私はてっきり、王家と公爵家では何らかのやり取りが済んでいる─と思っていたからだ。取り敢えず、今日は卒業式。この卒業式が終わった後、アドリーヌ様は宰相でもある父の公爵様と登城して国王陛下と謁見する事になっているそうだ。そこで、あの日の話になるだろうから、私と父にも同行して欲しい─との事だった。
そして、卒業式は特に問題が起こる事も無く予定通りに執り行われた。
式が終わり、それぞれがホールから出て行く中、私もジョアンヌ様と共にホールの扉へと向かって歩いて行く。すると、その扉の前に婚約者の姿があった。
「────あ…………」
「どうしたの?アドリーヌ……」
歩いていた足が止まる。そんな歩みを止めた私を振り返るジョアンヌ様。
“すみません”─と謝ろうと口を開こうとしても声が出ない。そんな私に気付き、私の方へと顔を向けた婚約者と視線が合った。その瞬間、喉の奥がキュッと閉まってしまったかのように、うまく呼吸ができなくなり、ハクハクと口だけが動く。
「アドリーヌ!?」
焦ったように私に駆け寄って来る婚約者のその姿は、私にとっては恐怖でしかなかった。逃げたいのに足が動かない。「来ないで!」と叫びたいのに声が出ない─息が…できない。そうしているうちに、目の前まて婚約者がやって来て私に手を伸ばし──
「────い───や───っ」
何とか言葉を発してから、ジョアンヌ様の腕にしがみついた後、私の意識はそこで途絶えた。
「アドリーヌ!」
意識が途切れる前に私の名を呼んだのは…誰だったのか………分からなかった。
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次に意識が戻ったのはその翌日のお昼過ぎで、自室のベッドの上だった。
「………婚約解消………できなかった?」
「…………すまない。」
私が意識を失っている間に、父がジョアンヌ様と宰相様と予定通り国王陛下と謁見し、今回の騒動についての話し合いが行われたのだが──
私に暴力を振るった事に関しては謝罪があったものの、婚約は解消できなかったそうだ。
私の婚約者の父である侯爵様の伯母が、王太后なのだが、これがまた……問題のある方だった。
「学生時代の恋愛の一つや二つで文句を言うな」
「叩かれた方にも、問題があったのだろう」
「第二王子は勿論の事、侯爵の婚約解消は認めない」
と、言われたそうだ。
勿論、宰相様も父も………国王陛下ですら反対したが、王太后の意思は変わらなかったそうだ。
未だに王太后の影響力は大きく、国王陛下も強くは出れず──婚約続行となった。
「そん………な………」
私は、両手で布団をギュッと握りしめる。思い浮かぶのは……婚約者。私を叩き、冷たい目で私を見下ろしていた婚約者。
「…あ……い……や…………」
「アドリーヌ!」
思い出しただけで体が震えて、息が苦しくなる。
「アドリーヌ、落着いて!ゆっくり呼吸をするんだ!誰か!医者と薬師を呼んでくれ!」
私を優しく抱きしめながら叫ぶ父。私はその父の腕の中で、また意識を手放した。
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