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57 ケジメ?
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ルドヴィクさんとリンが婚約してから2年後の雲一つない晴れた日、それはそれは盛大な結婚式が執り行われた。国中がお祝いをし、国中がお祭り騒ぎとなった。
勿論、その晴れた青空にはオールデン神の祝福である7色のオーロラが輝いていた。
「チカさんとはできる限りギリギリまで一緒に居たいんです!」
と言って、リンは結婚式の3日前までアルスティアの私の家で過ごしていた。本当は、結婚式はもう少し先の予定だったのだけど……リンの妊娠が判明し、予定より早く式を挙げる事になったのだ。イシュメルさんと私と、ルドヴィクさんの側近の数名しか知らせてはいなかったけど、実は、その数ヶ月前には2人は既に書類上では婚姻状態にはなっていた。だから、妊娠したと分かった時もあまり驚きはなかった。
ルドヴィクさんのリンに対する溺愛ぶりが、王城内でも有名だったと言う事もある。
ルドヴィクさんのプライベートルームは勿論の事、執務室にもリンの肖像画が飾られている。
リンが登城した日は必ずお茶をする(自分の膝上にリンを乗せて)。
リンが登城する日の護衛は、ブラントさんかネッドさんになる。
リンが身に着けるアクセサリーは銀色か紫色のみ。
少しでもリンの顔色がいつもと違って見えると、お姫様抱っこで移動。
などなど…………
「ルドヴィクの遅すぎる春満開お花畑状態と言う感じだな」
と、ブラントさんが笑っていた。ルドヴィクさんには今迄、浮いた話どころか好きになった女性の話を一切耳にした事がなかったそうだ。
「何て初々しい…誰かさんとは大違いですね?」
「それでも、俺の側に居てくれるチカには感謝しているし、これからはチカだけしか要らない」
「ゔ─────」
チクリと口撃しても、サラッと爆弾を投下するブラントさんは相変わらず健在だ。そんなやり取りを繰り返していると、2人で居る事が当たり前になって、居心地が良い存在になっていた。
お互いの色のアクセサリーを身に着ける事にも抵抗が無くなり、リンの妊娠が判明したのと同じぐらいの時に、私はブラントさんとの婚約を受入れた。
それからのブラントさんは甘くなり、リンがルドヴィクさんと結婚してからは更に甘くなった。
リンが居なくなって、私が1人(+妖精3人)になると、毎日届けられる花が無くなった代わりに、夜勤の日以外はこの家にやって来るようになった。特に何をする訳でもなく、時間が合えば一緒に夕食を食べて、寝る前に話をして別々の部屋で寝る。朝起きると、もう既に居ない時もある。
正直、遊び慣れているから、色々早いかも?と構えていたりもしていた自分が恥ずかしい限りだ。
「と言うか、私って色気が無いのかな?」
もともと育って来た環境のせいか、私は痩せ型で胸もかわいらしいサイズ。顔に至っては平々凡々。乙女要素もほぼ無し。
以前突撃して来た…エグ何とかさんは胸が大きい美人で、私とは正反対の容姿だった。
「私のどこが良いんだろう?良いところ無くない?」
「浅葱色の瞳が綺麗で、小ぶりな鼻が可愛い。普段凛としているのに、顔を赤らめて焦ったり変な声を出したりするのも可愛いな。何も着飾らないチカだから好きになった」
「ブラントさん!?」
「ん?まだ続けようか?」
「結構です!!」
そう叫びながら私の手でブラントさんの口を押さえようと手を伸ばせば、その手を掴まれて手の平にキスをされた。
「ふぎゃっ!?」
「───ぷっ…………相変わらず色んな変な声が出るな………くくっ………」
「誰のせいだと!!??」
相変わらず変な声しか出ない私を、嬉しそうな顔をして見つめるブラントさん。そんなやり取りが当たり前になっている。
「お疲れ様です。えっと…ご飯は食べました?」
普段なら、掴んでいる私の手を離して返事をするだろうに、その手をグイッと引かれてバランスを崩してブラントさんの胸に飛び込んでしまい、そのままブラントさんに抱きしめられた。驚いてその腕の中からブラントさんを見上げる。
「何もしないのは、色々とケジメをつけているだけで、本当は…理性を保つだけで大変なんだ……と言ったらどうする?」
「え………………」
「だから、チカと同じ部屋で寝ないんだ。だから、チカも、俺に対して隙を見せないで欲しい」
「な………」
ボフッと言う音が聞こえそうな程一気に顔が熱くなり、恥ずかしくて視線を逸らそうとする前に、顔を両手で挟み込まれた。
視線がぶつかって、そこには葵色の綺麗な瞳がある。
「本当は、ずっとこうしたいと思っていた」
と言って、ブラントさんの顔が近付いて来て─
私もそっと目を閉じた。
「“ケジメ”って…何?教えてもらえますか!?」
「すまない………止まらなかった………」
軽いキスで終わると思っていた。
それが、啄むようなキスが繰り返され、少し苦しくなって口を開けてしまったが最後──
酸欠状態になるまで追い立てられた。
ー勿論、キスだけですけどね!!ー
「必死になってるチカが可愛過ぎて……」
「ゔっ………」
私にもかつては婚約者が居たのだから、初めてではない。でも……酸欠になるようなキスなんて知らない。何も考えられなくなるようなキスなんて知らない。
「チカ、本当にすまない。でも……キスだけは…許して?」
そう言うと、今度は軽く触れるだけのキスをした。
勿論、その晴れた青空にはオールデン神の祝福である7色のオーロラが輝いていた。
「チカさんとはできる限りギリギリまで一緒に居たいんです!」
と言って、リンは結婚式の3日前までアルスティアの私の家で過ごしていた。本当は、結婚式はもう少し先の予定だったのだけど……リンの妊娠が判明し、予定より早く式を挙げる事になったのだ。イシュメルさんと私と、ルドヴィクさんの側近の数名しか知らせてはいなかったけど、実は、その数ヶ月前には2人は既に書類上では婚姻状態にはなっていた。だから、妊娠したと分かった時もあまり驚きはなかった。
ルドヴィクさんのリンに対する溺愛ぶりが、王城内でも有名だったと言う事もある。
ルドヴィクさんのプライベートルームは勿論の事、執務室にもリンの肖像画が飾られている。
リンが登城した日は必ずお茶をする(自分の膝上にリンを乗せて)。
リンが登城する日の護衛は、ブラントさんかネッドさんになる。
リンが身に着けるアクセサリーは銀色か紫色のみ。
少しでもリンの顔色がいつもと違って見えると、お姫様抱っこで移動。
などなど…………
「ルドヴィクの遅すぎる春満開お花畑状態と言う感じだな」
と、ブラントさんが笑っていた。ルドヴィクさんには今迄、浮いた話どころか好きになった女性の話を一切耳にした事がなかったそうだ。
「何て初々しい…誰かさんとは大違いですね?」
「それでも、俺の側に居てくれるチカには感謝しているし、これからはチカだけしか要らない」
「ゔ─────」
チクリと口撃しても、サラッと爆弾を投下するブラントさんは相変わらず健在だ。そんなやり取りを繰り返していると、2人で居る事が当たり前になって、居心地が良い存在になっていた。
お互いの色のアクセサリーを身に着ける事にも抵抗が無くなり、リンの妊娠が判明したのと同じぐらいの時に、私はブラントさんとの婚約を受入れた。
それからのブラントさんは甘くなり、リンがルドヴィクさんと結婚してからは更に甘くなった。
リンが居なくなって、私が1人(+妖精3人)になると、毎日届けられる花が無くなった代わりに、夜勤の日以外はこの家にやって来るようになった。特に何をする訳でもなく、時間が合えば一緒に夕食を食べて、寝る前に話をして別々の部屋で寝る。朝起きると、もう既に居ない時もある。
正直、遊び慣れているから、色々早いかも?と構えていたりもしていた自分が恥ずかしい限りだ。
「と言うか、私って色気が無いのかな?」
もともと育って来た環境のせいか、私は痩せ型で胸もかわいらしいサイズ。顔に至っては平々凡々。乙女要素もほぼ無し。
以前突撃して来た…エグ何とかさんは胸が大きい美人で、私とは正反対の容姿だった。
「私のどこが良いんだろう?良いところ無くない?」
「浅葱色の瞳が綺麗で、小ぶりな鼻が可愛い。普段凛としているのに、顔を赤らめて焦ったり変な声を出したりするのも可愛いな。何も着飾らないチカだから好きになった」
「ブラントさん!?」
「ん?まだ続けようか?」
「結構です!!」
そう叫びながら私の手でブラントさんの口を押さえようと手を伸ばせば、その手を掴まれて手の平にキスをされた。
「ふぎゃっ!?」
「───ぷっ…………相変わらず色んな変な声が出るな………くくっ………」
「誰のせいだと!!??」
相変わらず変な声しか出ない私を、嬉しそうな顔をして見つめるブラントさん。そんなやり取りが当たり前になっている。
「お疲れ様です。えっと…ご飯は食べました?」
普段なら、掴んでいる私の手を離して返事をするだろうに、その手をグイッと引かれてバランスを崩してブラントさんの胸に飛び込んでしまい、そのままブラントさんに抱きしめられた。驚いてその腕の中からブラントさんを見上げる。
「何もしないのは、色々とケジメをつけているだけで、本当は…理性を保つだけで大変なんだ……と言ったらどうする?」
「え………………」
「だから、チカと同じ部屋で寝ないんだ。だから、チカも、俺に対して隙を見せないで欲しい」
「な………」
ボフッと言う音が聞こえそうな程一気に顔が熱くなり、恥ずかしくて視線を逸らそうとする前に、顔を両手で挟み込まれた。
視線がぶつかって、そこには葵色の綺麗な瞳がある。
「本当は、ずっとこうしたいと思っていた」
と言って、ブラントさんの顔が近付いて来て─
私もそっと目を閉じた。
「“ケジメ”って…何?教えてもらえますか!?」
「すまない………止まらなかった………」
軽いキスで終わると思っていた。
それが、啄むようなキスが繰り返され、少し苦しくなって口を開けてしまったが最後──
酸欠状態になるまで追い立てられた。
ー勿論、キスだけですけどね!!ー
「必死になってるチカが可愛過ぎて……」
「ゔっ………」
私にもかつては婚約者が居たのだから、初めてではない。でも……酸欠になるようなキスなんて知らない。何も考えられなくなるようなキスなんて知らない。
「チカ、本当にすまない。でも……キスだけは…許して?」
そう言うと、今度は軽く触れるだけのキスをした。
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