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とろける蜂蜜チョコレート
しおりを挟む秘密基地のリビングでは、リディアとメリーちゃんが床に広げた大きな紙の上でお絵描きを楽しんでいた。リディアはカラフルなペンを手に、雲海と浮島を描きながら笑顔を浮かべている。
「ここがフルーツの浮島で、こっちが蜂蜜の島! どうかな、メリーちゃん?」
リディアが完成した絵を見せると、メリーちゃんは「メェ!」と嬉しそうに鳴きながら耳を動かした。その横には、メリーちゃん自身が鼻で描いたと思われる、ふわふわの綿菓子のような丸い形が並んでいる。
「これ、メリーちゃんが自分を描いたの? かわいい~!」
リディアは声を上げて笑い、二人でお絵描きを続けていたその時、タフィーちゃんがぷるぷると揺れながらやって来た。
「タフィーちゃん、どうしたの?」
リディアが声をかけると、タフィーちゃんは自信たっぷりに体を弾ませ、ふわりと香る甘い匂いを漂わせた。タフィーちゃんの体から出てきたのは、小さな丸いチョコレート。見た目はツヤツヤしていて、まるで宝石のように輝いている。
「えっ、新作のチョコレート?」
リディアは目を輝かせながらタフィーちゃんを見つめた。タフィーちゃんは「ぷるぷるん!」と弾んで頷き、リディアにチョコを差し出した。
「じゃあ、さっそく食べてみるね!」
リディアは小さなチョコを指先でつまみ、期待に胸を膨らませながら一口かじった。
「……カリッ!」
最初の一瞬、チョコレートの外側が心地よく割れ、その中からとろりとした蜂蜜が溢れ出した。甘さと濃厚な蜂蜜の香りが一体となり、口いっぱいに広がる。
「すごい……おいしい! 外はパリッとしてるのに、中の蜂蜜がとろとろで! タフィーちゃん、これ天才的だよ!」
リディアは感動しながら笑顔を浮かべた。メリーちゃんも「メェ!」と鳴きながら、ひとつチョコを味見する。すると、メリーちゃんも驚いたように耳をピンと立て、感激の「メェ!」を繰り返した。
「タフィーちゃん、これ絶対人気になるよ! 蜂蜜のとろける感じが最高!」
リディアは頬を押さえながら笑い、タフィーちゃんを褒め称えた。タフィーちゃんは誇らしげに体を揺らし、次のチョコのアイデアを考えているようだった。
秘密基地には甘い蜂蜜の香りと笑顔が溢れ、リディアたちは新作チョコレートの成功をみんなで喜び合った。
秘密基地のリビングでは、甘い香りが漂っていた。リディアたちはタフィーちゃんの新作蜂蜜チョコレートとカフェオレを手に、ゆったりとしたおやつタイムを楽しんでいる。
「このチョコ、ほんと美味しいね。外はカリッとしてるのに、中の蜂蜜がとろける感じが最高!」
リディアは笑顔でカフェオレを一口飲み、ふぅと満足そうに息をついた。隣では、メリーちゃんが「メェ!」と頷きながら、クッションの上でくつろいでいる。
カリッとチョコをかじる音がリビングに響き、リディアはふと顔を上げた。チョコの甘さと蜂蜜の風味が舌の上で溶ける瞬間、あるアイデアが頭に浮かんだのだ。
「そうだ! このチョコ、蜂蜜好きのくまさんに持って行ってあげたら喜ぶんじゃない?」
リディアの提案に、メリーちゃんは「メェ!」と大きく頷き、タフィーちゃんも「ぷるぷるん!」と弾んで賛同の意を示した。
「決まりだね! くまさんにおすそ分けしに行こう!」
リディアはさっそく、蜂蜜チョコレートをいくつか詰めた小さな包みを用意した。タフィーちゃんが自らチョコを選び、慎重に包み紙にくるむ姿を見て、リディアは思わず笑みを浮かべた。
「ありがとう、タフィーちゃん。それ、絶対くまさんも喜ぶよ!」
準備が整うと、メリーちゃんがふわふわの毛に包みをしまい、リディアたちは再び浮島の冒険へと出発することにした。目指すは、あの黄色い蜂蜜の浮島。くまさんに甘い贈り物を届ける、特別な訪問が始まろうとしていた。
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