転生したらほんとに知らない世界だった

443

文字の大きさ
3 / 9
第1章

初めてのお茶会

しおりを挟む
朝自然に目が覚めた、時計を見るとまだ朝7時だ。お茶会は10時からだからまだ時間はあるな。

そう思いながらベットから体を起こすと、ほぼ同時にユンゲルが部屋にはいってきた。

「おはようございます、カイン様」

「お、おはよう。もしかしてずっと部屋の外にいたの?」

「いえ、ただカイン様は7時以降に目を覚ますことが多いのでその少し前にいつも起きています」

俺の体についても完璧なのか...。流石にキモイな...。

「そんなことよりカイン様、朝餉を持ってまいりました。」

「ほんとだ、ありがとう」

ユンゲルはまた目を丸めすぐに元の表情に戻した。前の俺はそんなにだったのだろうか?朝食を食べ終わり、パジャマから着替えて応接間に向かった。昨日お風呂場に行く前に少しだけ中を覗いてみただけだったからちゃんと中に入るのは初めてだ。

中に入るとすでに父さんが準備をしていた。

「カインか、おはよう。随分早いじゃないか」

「自然に起きちゃって、ちなみにお茶会は王城で開かれるんだよね?ここからどれくらいのかかるの?」

「1時間くらいだ、余裕を持っていきたいからあと数十分で出るぞ。準備しておけよ」

そういうと父さんはまだ準備することがあるようで足早に去っていった。

俺は特に準備することもないのでソファに座って待つことにした。数十分後父さんが呼ぶ声が聞こえたから急いで部屋を出た。

玄関の場所を確認するのを忘れていたが、明らかに広い場所だったからすぐにわかった。

「ごめん、遅くなっちゃった」

「いや、大丈夫だ」

父さんの目の前には大きな馬車があった。何気に初めての馬車だ。少し楽しみ。

馬を引いているのはユンゲルだ。なんやかんやで有能なんだな。

父さんは俺を抱えて馬車に乗り込み、向き合うような形で座った。

「初めてのお茶会だ。緊張するだろうが粗相のないようにな」

「もちろんだよ父さん」

馬車が動き出し、独特な揺れを感じながらも窓の外を楽しんだ。

1時間後、少しお尻に痛みを感じながらも王城についた。

俺の家もだいぶデカかったけど、これはやばい、何階建だ?広さも俺の家の10倍近くはあるんじゃないか?

王城の大きさに圧倒されながらも、少しワクワクした気持ちが生まれてきた。

王城の正面の門の前で降ろしてもらい、改めて見上げてみると城のてっぺんが見えないぐらいには高かった。門も父さん5人分くらいのたかさだ。えぐいな。

「ここからは父さんには敬語を使うようにしなさい」

「はい、わかりました」

父の真剣な表情を見て少し緊張感がました。

城に入ると大きな廊下が奥まで続いていた。俺の家の5倍でかい廊下だ。廊下の壁には所々に大きな扉があった。

父さんについていくと、一際大きい扉があった。あれがお茶会が開かれる大広間だろう。

部屋に入ると大量の食べ物と子供たちがいた。そのさらに奥には保護者らしき人たち見える。

俺たちが入った瞬間に何人かがこちらを向いたが、すぐに興味をなくしたのだろう、すぐ会話に戻った。

こんな雰囲気初めてだが、もう苦手かもしれん。

「あとで国王と第二王子の挨拶があるからそれまでの間ここでまってなさい」 

「えっ、わ、わかりました」

こんな知らない人しかいない空間においていかれるとかすごい嫌なんだけど?でもしょうがないか...。俺だって同年代の友達をつくりたいんだし。

とりあえず1番人が集まっていたところに行ってみた。

その中心にいたのはザ・ガキ大将みたいながたいに将来は俺様系になるタイプの顔の男と、メガネをかけ、完璧なおかっぱヘアのやれやれ系になるだあろう人が見えた。

...。もしやこれは逆ハーものなのではないか?全くジャンルの違う2人を見てふとそう思った。

おっと、そんなこと考えてないで何かしら会話をしないと。

とりあえず1番近くにいた男に話しかけた。

「すごい人だかりだね、これは何をやっているの?」

「は?見てわかんない?真ん中にいるのは宰相の息子と騎士団長の息子だよ?みんな関わりを持ちたいんだよ。俺みたいな男爵家は少しでも喋れるよう努力しないといけないんだよ、そんなこともわからない弱小男爵家には興味ないからどっかいけ」

そういうとその男はその集団の中に突っ込んでいった。

...。いつかぶっ◯してやる...。

なんだあの態度?お前も男爵家のくせに下にみやがって、しかも聞いてすらないのに男爵家って決めつけやがって!あってるけど!けど!

お茶会が始まってまだ数分だがもう心が折れそうだ。少しはじに行こう...。

1番壁際まで行くと、他にも俺と似たような人が何人かいた。みんな省かれた同士なのか、その中でグループを作ってる者もいた。

...。あれ?1人なの俺だけじゃね?

少し焦っていると、1人だけ壁の近くの椅子に座って俯いている男の子がいた。

...。もうあの子しかいないか...。

自分のコミュ力の無さに自信しかないが頑張るしかない。

その子の近くへいき、話しかけてみた。

「こんにちは、アルバート男爵家の長男のカインです。喋り相手になっていただけますか?」

さっきはタメ口でいったら盛大にミスったことを思い出し、少し丁寧に言ってみた。

その子は俺が喋りかけても何の反応もなく俯いたまま、何も喋らなくなった。

...。誰かたすけて...。

もう心が折れかけているがここはもうがんばるしかない!

「えっと...。もしよかったら名前を教えてくれない?」

...。またもや沈黙。

やばい、ゲロ吐きそう。

!ちらっと手の隙間から何か見えた。何かのぬいぐるみ?ええい、もう思いつく限り話しかけるしかない!

「ぬいぐるみ好きなの?俺も動物のぬいぐるみ何個か持ってるよ、可愛いよね」

!微かに反応があった。一気に畳み掛けろ!

「おれ、裁縫得意でさ、よくぬいぐるみを自分で直してるんだ!」

「そうなの?」

いよおし!やっとこっち向いてくれた!身長は俺より少し低いな。白髪のショートで、ものすごい美少年だ。この世界の顔面偏差値は確かに高いが、直感的にこの子はその中でも美形だとわかった。瞳は真っ黒だ。...ものすごく黒い。

ちなみに裁縫が得意というのは一応嘘ではない。前世では妹のぬいぐるみやらなんやらをよく直していた。

「ほんとほんと!君はどんなぬいぐるみを持ってるの?」

「これ...」

その子は手に持っていたぬいぐるみを見せてくれた。

...なにこれ?えっ、ほんとに何?バクとキリンを混ぜたようななんとも言えないものを持っていた。

「か、可愛いね、えっとー、これは...、な、なんの動物かな?」

「...特にない...」

なんだ特にないって!?やばい、少し雲行きが怪しくなってきた。

「えっと...あ!そうだ!名前聞いてなかったね?なんで名前なの?」

「...ユーグリ伯爵家のミルラ...」

「ミルラ!いい名前だね!実は俺友達が全くいないんだよね...、もしよかったら友達になってくれない?」

「...まあ..いいよ」

少し上からなのも気になるけど、とりあえず1人目の友達ゲットだぜ!

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい

マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。 最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡) 世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。

寂しいを分け与えた

こじらせた処女
BL
 いつものように家に帰ったら、母さんが居なかった。最初は何か厄介ごとに巻き込まれたのかと思ったが、部屋が荒れた形跡もないからそうではないらしい。米も、味噌も、指輪も着物も全部が綺麗になくなっていて、代わりに手紙が置いてあった。  昔の恋人が帰ってきた、だからその人の故郷に行く、と。いくらガキの俺でも分かる。俺は捨てられたってことだ。

黒獅子の愛でる花

なこ
BL
レノアール伯爵家次男のサフィアは、伯爵家の中でもとりわけ浮いた存在だ。 中性的で神秘的なその美しさには、誰しもが息を呑んだ。 深い碧眼はどこか憂いを帯びており、見る者を惑わすと言う。 サフィアは密かに、幼馴染の侯爵家三男リヒトと将来を誓い合っていた。 しかし、その誓いを信じて疑うこともなかったサフィアとは裏腹に、リヒトは公爵家へ婿入りしてしまう。 毎日のように愛を囁き続けてきたリヒトの裏切り行為に、サフィアは困惑する。  そんなある日、複雑な想いを抱えて過ごすサフィアの元に、幼い王太子の世話係を打診する知らせが届く。 王太子は、黒獅子と呼ばれ、前国王を王座から引きずり降ろした現王と、その幼馴染である王妃との一人息子だ。 王妃は現在、病で療養中だという。 幼い王太子と、黒獅子の王、王妃の住まう王城で、サフィアはこれまで知ることのなかった様々な感情と直面する。 サフィアと黒獅子の王ライは、二人を取り巻く愛憎の渦に巻き込まれながらも、密かにゆっくりと心を通わせていくが…

美澄の顔には抗えない。

米奏よぞら
BL
スパダリ美形攻め×流され面食い受け 高校時代に一目惚れした相手と勢いで付き合ったはいいものの、徐々に相手の熱が冷めていっていることに限界を感じた主人公のお話です。 ※なろう、カクヨムでも掲載中です。

王命で第二王子と婚姻だそうです(王子目線追加)

かのこkanoko
BL
第二王子と婚姻せよ。 はい? 自分、末端貴族の冴えない魔法使いですが? しかも、男なんですが? BL初挑戦! ヌルイです。 王子目線追加しました。 沢山の方に読んでいただき、感謝します!! 6月3日、BL部門日間1位になりました。 ありがとうございます!!!

神の寵愛を受ける僕に勝てるとでも?

雨霧れいん
BL
生まれるのがもっともっと今より昔なら、”信仰”することが”異端”でない時代なら世界ならよかったと、ずっと思って生きていた。あの日までは 溺愛神様×王様系聖職者 【 登場人物 】 ファノーネ・ジヴェア →キラを溺愛し続ける最高神 キラ・マリアドール(水無瀬キラ)→転生してから寵愛を自覚した自分の道を行く王様系聖職者

愛され少年と嫌われ少年

BL
美しい容姿と高い魔力を持ち、誰からも愛される公爵令息のアシェル。アシェルは王子の不興を買ったことで、「顔を焼く」という重い刑罰を受けることになってしまった。 顔を焼かれる苦痛と恐怖に絶叫した次の瞬間、アシェルはまったく別の場所で別人になっていた。それは同じクラスの少年、顔に大きな痣がある、醜い嫌われ者のノクスだった。 元に戻る方法はわからない。戻れたとしても焼かれた顔は醜い。さらにアシェルはノクスになったことで、自分が顔しか愛されていなかった現実を知ってしまう…。 【嫌われ少年の幼馴染(騎士団所属)×愛され少年】 ※本作はムーンライトノベルズでも公開しています。

天使の声と魔女の呪い

狼蝶
BL
 長年王家を支えてきたホワイトローズ公爵家の三男、リリー=ホワイトローズは社交界で“氷のプリンセス”と呼ばれており、悪役令息的存在とされていた。それは誰が相手でも口を開かず冷たい視線を向けるだけで、側にはいつも二人の兄が護るように寄り添っていることから付けられた名だった。  ある日、ホワイトローズ家とライバル関係にあるブロッサム家の令嬢、フラウリーゼ=ブロッサムに心寄せる青年、アランがリリーに対し苛立ちながら学園内を歩いていると、偶然リリーが喋る場に遭遇してしまう。 『も、もぉやら・・・・・・』 『っ!!?』  果たして、リリーが隠していた彼の秘密とは――!?

処理中です...