小石井あきらの第二の人生

櫟 真威

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小石井家

あきら 《三日目》

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フレンチトースト。
では食事になってしまうか。
クッキー。
食べ盛りには物足りない。
パウンドケーキ。
……誕生会じゃないんだから。

案外難しい。
高校生男子。

あきらは、鏡台に座り、ノートを広げていた。
風呂上がりの昌武が部屋に入ってきても気づかない。
昌武が背後から抱き締めた。

「うひゃあ」

「何書いてるの」

あきらは、明日、麟太郎の友達が訪ねてくるので、おもてなしをせねばと思案していたと説明した。
昌武はつまらなさそうな顔をした。

「麦茶でいいだろ、そんなの」

「よくありません」

あきらは力説する。

「麟太郎さんの母としての初外交です!
気持ちよく過ごしていただいて、ああ来てよかったと満足していただかねば!」

「母としての……」

「昌武さん、仰いましたよね、私に、母として麟太郎さんを導いてほしいと。
導く、なんておこがましいのですが、麟太郎さんに恥をかかせない母でありたいと思うのです」

あきらの目が輝く。
重大な使命を果たさんとする決意にみなぎっていた。

「あきら」

昌武はあきらを軽々と抱き上げた。
ベッドにぽいっと放る。
ぼすんと落ちたあきらは、目を丸くして我が夫を見た。

「息子思いはいいけどさ。
夫のことが最重要事項だと思わないか」

「もちろん、私、昌武さんも麟太郎さんと同じくら」

「同じじゃないよね?
最重要事項だと云ったよ?」

昌武はそれ以上の議論は不要とばかりにあきらの口を塞いだ。
自分の唇で。

あきらは、全身に昌武の接吻を受けながら、菓子パンを焼くのもいいかもしれない、と考えていた。
中身は、チーズか、あんこか、チョコレートか。

「あきらっ。
閨で俺以外のことを考えちゃだめでしょ」

昌武の指が秘所へ伸びる。
昌武があきらに教えた、敏感な蕾をその指が弄ぶ。
幾度となく絶頂へ導かれたその行為は、あきらの身体に刻まれており、その体温を容易く上げた。

「はっ、ひぁぁぁ」

「そちらがその気なら、こちらにも考えがあります」

「いっ、いやぁ、ごめん、な、さいっ、ひゃぁん!
はぁっ……ふゃぁっ!」

あきらは知らなかった。
慣れていないからと、昌武が遠慮していたなどとは。
昌武が本気を出せば、あきらの理性など簡単に吹っ飛ぶということを。

昌武はあきらをうつ伏せにした。
腰を持ち上げて勢いよく貫く。

「いやぁ、痛っ、奥までっ、当たっ、いやぁぁ!」

「痛いじゃなくて気持ちいい、でしょ」

「もう、やめてぇ!ひぁぁぁ!」

あきらは枕に顔を埋めた。
昌武はあきらに楔を激しく打ち付けながら、その柔らかな胸を両手で揉みしだいていた。
背中に昌武の温もりが伝わり、苦痛の中にも安らぎを感じていた。
快楽はあるが苦痛も消えない。
あきらには、まだ修行が必要だった。

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