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第一章 神聖イルティア王国編
女神の旅立ち ~第一章エピローグ~
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(ユナ、リリス、マクスウェル、お父様、お母様、ラクナウェル、両陛下、側姫殿下・・・)
(みんな・・本当にいままでありがとう・・・)
ハーティは徐々に小さくなっていく王都を眺めながら、再び涙を流していた。
(それにしても・・・これからどうしようかな)
ハーティは世界に散らばる『黒の魔導結晶』を浄化するという目的で旅に出ることを決意した。
しかし、現状は『黒の魔導結晶』についての手掛かりを何も掴んでいない状態であった。
なので、これからの具体的な行先などは何も考えていなかったのだ。
(・・・・王都で盛大にやらかしてしまったし、神聖イルティア王国からは出るとして・・)
(今回の熱りが冷めるまでは、できれば『女神教』に関わりのないところで手がかりを探すのがいいのだけれど・・・)
(私が創造した世界だからあれなんだけど、『女神教』に関わらずに生きていけるのかな・・・)
『女神教』はこの世界で最も信者が多い宗教である。
国教として定め信仰している『神聖イルティア王国』でなくても、世界中ほとんどの国は『女神教』を信仰している。
『女神教』の信者にとって今回の出来事、そして女神ハーティルティアの顕現は非常に大きな事件である。
そのことから、今回の出来事があっという間に『女神教』信者を伝って世界中に広がってしまうことは目に見えていた。
(・・・・どこかに『女神教』を信仰していない国はないかな・・・)
仮に『女神教』を信仰していないような国があれば、身近にハーティルティア像や姿絵が存在しないことが考えられる。
もし、そうであればハーティの姿を見て、『女神ハーティルティア』を連想する人間も少ないとハーティは考えた。
(あ!)
ふとその時、ハーティは一つの事実を思い出した。
(『魔導帝国オルテアガ!!』あそこならきっと私の面も割れてないわ!!)
(ここから距離もさほど遠くないし!ひとまずはそこにたどり着いて、これからの事を考えましょう!)
『魔導帝国オルテアガ』は神聖イルティア王国の東隣に位置する大帝国である。
その国家規模は神聖イルティア王国に次ぐと言われ、魔導工学が世界で最も発展した国である。
その高度な魔導工学を駆使した様々な魔導具を世界中に輸出することで、その国家規模を大きくしてきた。
そして、『魔導帝国オルテアガ』は、神聖イルティア王国にかつて侵略戦争をしかけてきた歴史を持ち、今でこそ最低限の国交はあるが、今も尚神聖イルティア王国にとっては仮想敵国となっている。
なにより一番の特徴は、国家的に『女神教』を信仰しない、世界でたった一つの国である。
『魔導帝国オルテアガ』は、現在の人族と言われる高等生物の祖先は、ほかの動物たちの数多による交配によって生まれたものとし、時代の流れで環境に適応して進化を遂げたのが今の人族であるという『科学的』なものから人族の起源を謳っている。
その国家的思想から、『女神教』により豊かに発展した隣国を『技術力』で支配しようとしたのだ。
結局、いろいろな歴史的状況が重なることにより、『魔導帝国オルテアガ』の侵略戦争は成しえなかった。
そんな事情がある国であるから、ハーティが旅の足掛かりとして向かう場所としては、非常に御誂え向きであった。
(そうと決まれば、早速『魔導帝国オルテアガ』の帝都へ向かいましょう!)
(デビッド・・・あなたとの『約束』・・・必ず果たして、世界を守ってみせるから!)
キーーーーン!!
そして、行先を決めたハーティは飛行経路を東に向けて加速していく。
イーーン!ドゥン!!
高高度で音速を突破したハーティは、衝撃波を生みながら『魔導帝国オルテアガ』へと向かったのであった。
――創世紀5218年。
『神聖イルティア王国』王都イルティアは復活した『邪神』により、歴史上類を見ない未曾有の事態に陥っていた。
しかし、創世の女神『ハーティルティア』の生まれ変わりである一人の少女『ハーティ』により、王都は救われることとなった。
この出来事は後の王国史において、長く語り継がれることとなる。
かくして、『神聖イルティア王国』を『邪神』の手から救った『ハーティ』は、『邪神デスティウルス』復活を阻止する為に世界各地に散らばった、『邪神』復活の要となる『黒の魔導結晶』を探し出すことを決意する。
愛する仲間に別れを告げて『神聖イルティア王国』を後にした『ハーティ』に、これから訪れる新たな地で一体どんな出来事が待ち受けているのだろうか。
少女『ハーティ』の世界を救う旅は、始まったばかりである。
第一章『神聖イルティア王国編』 ~完~
(みんな・・本当にいままでありがとう・・・)
ハーティは徐々に小さくなっていく王都を眺めながら、再び涙を流していた。
(それにしても・・・これからどうしようかな)
ハーティは世界に散らばる『黒の魔導結晶』を浄化するという目的で旅に出ることを決意した。
しかし、現状は『黒の魔導結晶』についての手掛かりを何も掴んでいない状態であった。
なので、これからの具体的な行先などは何も考えていなかったのだ。
(・・・・王都で盛大にやらかしてしまったし、神聖イルティア王国からは出るとして・・)
(今回の熱りが冷めるまでは、できれば『女神教』に関わりのないところで手がかりを探すのがいいのだけれど・・・)
(私が創造した世界だからあれなんだけど、『女神教』に関わらずに生きていけるのかな・・・)
『女神教』はこの世界で最も信者が多い宗教である。
国教として定め信仰している『神聖イルティア王国』でなくても、世界中ほとんどの国は『女神教』を信仰している。
『女神教』の信者にとって今回の出来事、そして女神ハーティルティアの顕現は非常に大きな事件である。
そのことから、今回の出来事があっという間に『女神教』信者を伝って世界中に広がってしまうことは目に見えていた。
(・・・・どこかに『女神教』を信仰していない国はないかな・・・)
仮に『女神教』を信仰していないような国があれば、身近にハーティルティア像や姿絵が存在しないことが考えられる。
もし、そうであればハーティの姿を見て、『女神ハーティルティア』を連想する人間も少ないとハーティは考えた。
(あ!)
ふとその時、ハーティは一つの事実を思い出した。
(『魔導帝国オルテアガ!!』あそこならきっと私の面も割れてないわ!!)
(ここから距離もさほど遠くないし!ひとまずはそこにたどり着いて、これからの事を考えましょう!)
『魔導帝国オルテアガ』は神聖イルティア王国の東隣に位置する大帝国である。
その国家規模は神聖イルティア王国に次ぐと言われ、魔導工学が世界で最も発展した国である。
その高度な魔導工学を駆使した様々な魔導具を世界中に輸出することで、その国家規模を大きくしてきた。
そして、『魔導帝国オルテアガ』は、神聖イルティア王国にかつて侵略戦争をしかけてきた歴史を持ち、今でこそ最低限の国交はあるが、今も尚神聖イルティア王国にとっては仮想敵国となっている。
なにより一番の特徴は、国家的に『女神教』を信仰しない、世界でたった一つの国である。
『魔導帝国オルテアガ』は、現在の人族と言われる高等生物の祖先は、ほかの動物たちの数多による交配によって生まれたものとし、時代の流れで環境に適応して進化を遂げたのが今の人族であるという『科学的』なものから人族の起源を謳っている。
その国家的思想から、『女神教』により豊かに発展した隣国を『技術力』で支配しようとしたのだ。
結局、いろいろな歴史的状況が重なることにより、『魔導帝国オルテアガ』の侵略戦争は成しえなかった。
そんな事情がある国であるから、ハーティが旅の足掛かりとして向かう場所としては、非常に御誂え向きであった。
(そうと決まれば、早速『魔導帝国オルテアガ』の帝都へ向かいましょう!)
(デビッド・・・あなたとの『約束』・・・必ず果たして、世界を守ってみせるから!)
キーーーーン!!
そして、行先を決めたハーティは飛行経路を東に向けて加速していく。
イーーン!ドゥン!!
高高度で音速を突破したハーティは、衝撃波を生みながら『魔導帝国オルテアガ』へと向かったのであった。
――創世紀5218年。
『神聖イルティア王国』王都イルティアは復活した『邪神』により、歴史上類を見ない未曾有の事態に陥っていた。
しかし、創世の女神『ハーティルティア』の生まれ変わりである一人の少女『ハーティ』により、王都は救われることとなった。
この出来事は後の王国史において、長く語り継がれることとなる。
かくして、『神聖イルティア王国』を『邪神』の手から救った『ハーティ』は、『邪神デスティウルス』復活を阻止する為に世界各地に散らばった、『邪神』復活の要となる『黒の魔導結晶』を探し出すことを決意する。
愛する仲間に別れを告げて『神聖イルティア王国』を後にした『ハーティ』に、これから訪れる新たな地で一体どんな出来事が待ち受けているのだろうか。
少女『ハーティ』の世界を救う旅は、始まったばかりである。
第一章『神聖イルティア王国編』 ~完~
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