転生女神は自分が創造した世界で平穏に暮らしたい

りゅうじんまんさま

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最終章 決戦!『デスティウルス』編

クウォリアスの奮戦 〜『帝都リスラム』視点〜

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 ・・・・・。

 ・・・・・・・・・。

 ヅヴァイは魔弾の収束が完了したのを確認すると、それぞれの『ラピス』へ狙いを定める。

「喰らいやがれっ!」

『全機!魔弾が来るぞ!回避!!』

『『『了解!!』』』

 ドギュンドギュン!!!

 クウォリアスは他の『ラピス』へ指示を飛ばすと、自身も回避機動を始めた。

 キィィィィ!!!!ズゴォォォ!!

 五機の『ラピス』に搭載された発導機がマナ出力を急激に上げながら激しく唸ると、それぞれが巧みに魔弾を回避した。

「くそっ!のくせにチョロチョロ動きやがって!!」

 シュパッ!!

 魔弾を回避されたことに腹を立てたヅヴァイは近くにあった高層建屋に爪を振るう。

 ズバッ!!ズゴゴゴゴ・・・。

 すると、『還元』の効果により全くの抵抗もなく袈裟切りにされた建屋の構造体上部が重力に従ってすべり滑り落ちはじめる。

「おりゃああああああああ!!!」

 ズヴァイはその自身より遥かに大きい建屋を掴むと、体ごと回転しながら全力で投擲した。

 ドゥン!!!

『馬鹿な!?』

 ヅヴァイの投擲によって音速を超える初速で投擲された巨大な建屋は、赤熱しながら一機の『ラピス』へと迫る。

『くそっ!!』

 ザシュ!!!

 しかし、標的にされた『ラピス』は『リデューシングランス』で飛来してくる建屋を難なく一刀両断した。

「はんっ!ばぁーかがぁぁぁ!!」

『なにぃ!?』

 しかし、『ラピス』が一刀両断した建屋の背後に隠れていたヅヴァイが、竹割となった建屋の間を掻い潜って肉薄する。

 ザシュザシュ!!!

 そして、ヅヴァイはランスを振るった直後で無防備になっていた『ラピス』の胴体を両腕の爪で切り裂いた。

 ブシュウゥゥゥゥゥ!!!!

『ラピス・ツーーー!!』

 ヅヴァイに切り裂かれた『ラピス』は切り口から血潮の様に流体魔導銀ミスリルを吹き出しながら墜落していく。

「ほーら!やりな!!!」

 ヅヴァイは墜落する『ラピス』のコクピット部分がある上半身を無造作に掴むと、近くにいたもう一機の『ラピス』に向けて投擲した。

『っ!?くそっ!!!』

 スガァァン!!

『うわぁぁぁ!』

 味方の機体を投擲された『ラピス』は、まだ『騎士ランナー』が生きているかもしれないという懸念から迎撃行動が遅れてしまい、結局衝突を免れなかった。

『お前らの言う、『失われた神界冥土の土産』ってやつだぜ!!!』

 ズギュウウウウン!!!

 そして、ヅヴァイは投擲した機体が衝突した『ラピス』に向かって巨大な魔弾を放った。

『あ“ぁ”ぁ“ぁ”ぁ“ぁ”ぁ“!!』

 ズギャアアアアァァァァン!!!

 魔弾を真面に食らった『ラピス』は発動している『防御魔導』を容易く突破され、搭載されている弾薬にマナが流れることで激しい誘爆を起こした。

 そして、爆発によって断末魔の声を上げた『ラピス』は、今度は原型を留めないような黒い残骸となりながら地上へ降り注いでいった。



 ・・・・・・・。

 ゴウゥゥゥン・・・。


「っ・・・なんと惨いことを!!」

 クウォリアスはコクピットの光魔導スクリーンに映し出された惨劇を見ながら独り言つ。

「やはり、我々に『邪神』を退ける術はないのか・・・」

 ギリリッ・・・。

 クウォリアスは早くも二機の『ラピス』を失ったことで、悔しさから思わず操縦レバーを力強く握りしめた。



 ・・・・・・・。



「さぁーて・・無能なもあと三体、だぜ?」

「・・・っく!!全機!撃て!!」

 ダダダァーン!!!

 クウォリアスの指示によって、三機の『ラピス』が腕部砲をヅヴァイに向けて発射する。

 ドガァァァァン!!

 しかし、砲弾はによる魔弾で迎撃され、ヅヴァイの直前で大爆発を起こした。

 ドゥン!!

「『リリーシャ』程じゃねぇが、俺だって速さには自信があるんだぜ!!」

 ゴウウウウ!!

「うらららららぁぁぁぁぁぁ!!」

 シュバババババ!!!

 ヅヴァイは迎撃した砲弾の爆風を掻い潜ってクウォリアスの『ラピス』に再度肉薄すると、両腕の爪で目にも止まらぬ斬撃を繰り出す。

 ガキャキャキャキャ!!

『ぬぅぅぅん!』

 しかし、クウォリアスは唸り声を上げ、武人として研ぎ澄まされた感覚を総動員して全ての斬撃を『リデューシングランス』で受け止めた。

『はあああああ!』

 ガキィィィーン!!

 そして、クウォリアスは仕返しと言わんばかりに、機体の出力と重量を載せて振るったランスでヅヴァイを弾き飛ばした。

 キィィィン、ドォォォン!!

 ガラガラ・・・。

 クウォリアスに弾かれて吹き飛んだ後、背中から近くの建物に衝突したヅヴァイは、身体に乗った瓦礫を払いながらゆっくりと立ち上がる。

『はあ・・はあ・・『ラピス』の機動性に助けられたな。本当にこの機体はよくできている。まるで我が身のようだ』

 クウォリアスは独り言ちると、再び『リデューシングランス』を構えた。

「ククク・・・おもしろい」

「まさかこの俺が訳のわからねえ如きに苦戦するなんてなあ」

 ヅヴァイは牙を剥いて邪悪にわらうと、再びクウォリアスと空中で対峙した。

「てめぇ、だな。名は何て言うんだ?」

『・・私の名は『クウォリアス・フォン・ランザム』。誇り高き帝国貴族だ!!』

「・・ふぅん?俺は『邪神ヅヴァイ』。・・テメェは必ずこの俺がぶっ殺すぜ!」

『望む所だ!』

 そして、対峙した二人が再びランスと爪を交わらせようとした、その時。



 ズドドドドド!!



 ドガァァァァァァン!!

「なんだぁ!?」

 突如、ヅヴァイに身体全体を埋め尽くして見えなくなるほど大量の火球が襲いかかってきた。

「だれダァ!?いきなり火球なんぞぶち込んできた無粋な奴ぁぁぁぁぁ!!」

 折角の雰囲気がぶち壊されたことに憤ったヅヴァイは口から泡を飛ばして目を血走らせる。

「ああん!?なんだありゃあ!?」

『っ!?あれは!?』

 そして、怒り心頭のヅヴァイと何が起こったのか把握していないクウォリアスは、火球の飛来した元へと視線を向けた。

 ゴゥゥゥゥン、ゴゥゥゥゥン。


 すると、そこには人工的な頭部を持ち、胸元に黒い大型の結晶を埋め込まれたゴーレム数十体が、両手脚を垂らしたような不気味な姿勢で浮いていた。

 その、まるでゴーレムような巨体の群勢に、クウォリアスは見覚えがあった。

 何故なら、つい最近らは帝都の人々に数多の恐怖の記憶を植え付けたからだ。

『人造・・ゴーレム』

 そして、クウォリアスは突如姿を表した不気味な群勢の名を静かに呟いた。
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