転生女神は自分が創造した世界で平穏に暮らしたい

りゅうじんまんさま

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最終章 決戦!『デスティウルス』編

デスティウルスとの決戦

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 ゴウゥゥゥン!!!!

 ドォォォン!!!!

 デスティウルスは地上から見える全高だけでも三百メートル程の大きさに達しており、その腕の長さは百メートルを優に超える。

 そして、その腕から振るわれる『魔剣』の先端部分の速度は音速を超え、それだけで凄まじい衝撃波が放たれた。

「っく!!」

『女神化』しているがほとんど生身状態のハーティ、ユナ、シエラは『魔剣』の直撃を避けられたものの、その衝撃波によって吹き飛ばされてしまう。

 グゴゴゴゴゴゴ・・・・!!

 直後、デスティウルスの背後から伸びる六本の頭部が大きく口を開いてマナを収束し始めた。

 キィィィィィ・・・・。

「みんな!!!魔弾が来るわ!!」

 ハーティが注意を促した直後、開かれた六つの口腔から人はおろか、人工女神アーク・イルティアすら軽く呑み込む程巨大な魔弾が放たれた。

 ズギャオオオオォォォンン!!!!

「「「!!?」」」

『っきゃあ!?』

『くっ!!』

 しかし、ハーティの言葉によって皆が魔弾を辛うじて回避する。

 ピカッ!!

 ドゴォォォォォン!!!

 そして、激しい閃光を生み出しながら大地に突き刺さった六つの魔弾が、永久凍土の大地をはるか彼方まで消し飛ばした。

 サアァァァァ・・・。

 その、あまりの高威力によって大地を失った眼下の海は天高く巻き上げられ、その海水がまるで雨の様に、再びうねる海面に降り注いだ。

『なんて馬鹿みたいな威力なのよ!!』

「・・・あの脈動する触手が大孔から直接エーテルを吸収しているからですね・・おそらく、デスティウルス自身が持つマナ出力もハーティルティア様と同等・・もしくはそれ以上のものでしょう」

 クラリスの悪態に応えながら、ユナは顔を顰めた。

「マクスウェル!!はあんな大きさだけど、動きは決して遅くないわ!!!『イルティア・レ・イーレ』は私達と違って小回りが利かないから後方からの支援に集中して!!」

『・・・どうやらハーティの指示に従った方が良さそうだな』

「リリスはマクスウェル達を守る為に『極大防御魔導』の展開とユナの『女神化』の維持に集中して!」

『仰せのままに』

「各自、あの魔弾を放つ大蛇の注意を引いて!!私は本体を攻撃するわ!」

『『「「了解!!」」』』

 ハーティが矢継ぎ早に指示を出すと、それぞれが散開して戦闘態勢に入った。

『抜刀!!』

 クラリスは『ホーリーバスターキャノン』を格納して『リデューシングソード』に持ち替えると、全速力で六つある頭部の一つに迫る。

 グゴゴゴゴゴ・・・。

 キィィィィィ・・・。

 しかし、クラリスが迫る頭部はその様子を見て、すかさず二撃目を収束し始める。

『・・っ!そうはさせないわ!!!!』

 クラリスは『プラタナ』を巧みに操作して魔弾の狙いを逸らさせると、そのまま大蛇のようにうねる胴体部分に肉薄する。

『はぁぁぁぁ!!』

 ズブシュウ!

 そして、勢いよく『リデューシングソード』を突き刺すと、そのまま根元部分に向かって突き刺した刃を走らせながら胴体に沿うように猛スピードで飛行する。

「グギャアアアアアオウ!!!!」

 それによって大きく縦断に切り捌かれた大蛇は、口腔に収束していたマナを霧散させて苦痛の雄叫びを上げていた。

 グゴゴゴゴゴゴ・・・!!!

 その様子を見かねたのか、別の頭部が『プラタナ』に向かって魔弾を放つべく、マナを収束し始める。

『よそ見をしている暇があるのかしら!!!』

 しかし、その頭部に向け既に『メルティーナ』が両腕部を突き出しながら魔導式を展開していた。

『私達がいた『アーティナイ連邦』に属する『大華民族』は、ヘビ肉を使った料理を食べるらしいわよ!!』

『だから、あんたみたいな無駄にでかいに御誂え向きのモノをくれてやるわ!!『インプローージョン』!!!』

 ニアールはナラトスからマナを借りて高威力の『爆裂魔導インプロージョン』を放つ。

 チュドォォォォォォン!!!!

 直後、耳を劈く大爆発が発生した。

『きゃあ!?バッカ!!!いきなりあたしの近くで『爆裂魔導インプロ―ジョン』なんて放つんじゃないわよ!!耳が潰れるでしょ!!!』

 クラリスは悪態をつきながらも小さく『でも・・助かったわ』と囁いた。

「っ!あれを見てください!!」

 そして、ユナが二機の人工女神アーク・イルティアが攻撃した頭部を指差しながら声を出した。

『・・・再生・・されていない!!』

 ユナの声を聞いて自分が斬りつけた大蛇を見たクラリスが声をあげる。

『どうやら、あのに限っては再生能力を持っていないということであるな』

「だとすれば!私達にも退けることが十分可能ということです!!」

 そう言いながら、ユナは『神聖魔導甲冑Ⅰ型』の収納ポーチを展開してアタッチメントを取り出して『女神イルティア・レ・ファティマ』に装着する。

「いまの私が持つ力なら!!!」

 キィィィィン!!!!

 そして、ユナが叫びながら『女神イルティア・レ・ファティマ』を振りかぶると、その刃から眩い白銀の光が溢れはじめる。

「はあぁぁぁぁぁ!!!『女神イルティア・レ・ファティマ』が究極の剣!!『光条ピューリフィア・レイ』!!」

 ドギュウゥゥゥゥゥン!!!!

 そして、『女神イルティア・レ・ファティマ』を振り下ろした瞬間、そのきっさきから高出力の光条が放たれた。

 ズギュウゥゥゥゥゥン!!!

 直後、その光条はまっすぐユナの近くに迫る大蛇の口腔に突き刺さった。

「グギャアアアアアアアアアアオオオオウウ!!!」

 ピカッ!ドゴォォォォォォォォォン!!!!!

 今、正に魔弾を収束して放とうとした大蛇の口腔にユナが放った『光条』が突き刺さったことにより、大蛇は断末魔の声を上げながら、行きどころのなくなったマナ諸共爆散した。

「マナ出力が桁外れに高いユナなら、きっとで魔弾を放てると思って作ったアタッチメントだけれど・・まさかこれほどの威力とは・・・これが『女神化』したユナの力ということね」

 ドゥゥゥゥン!!!グウォォォォン!!!

 ハーティがユナの攻撃を見て感嘆の声を呟いていた、その時。

 ユナの方へ気を取られていたハーティに向けてデスティウルス本体の腕によって『魔剣』が振り下ろされた。

「っ!!ハーティルティア様!!!」

 ハーティに迫る絶対的な暴力を前に、ユナが絶望の声をあげる。

「っ!!?」

 そして、ハーティも迫り来る衝撃波に顔を向けるが、既にそれは回避と防御のどちらも不可能な距離となっていた。

 思わずハーティはせめてもの抵抗とばかりに顔を逸らす。

「そぉぉぉぉぉいい!!!!!」

 ドガァァァァァァァァン!!!!

 しかし、いつまでたってもハーティに衝撃が迫ることは無かった。

「グヌゥゥン!?」

 そして、『魔剣』を振るうデスティウルスも四つの目を見開きながら体勢を崩す。

「はぁ・・はぁ・・・間に合いました。ハーティさんには傷一つ付けさせませんからっ!!」

「っ!!」

 ハーティが向ける視線の先。

 そこには、肩で息をして『聖斧』を振りぬいた姿勢のまま浮遊する、シエラの小さな背中があった。
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