伯爵家次男は、女遊びの激しい(?)幼なじみ王子のことがずっと好き

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12.学園で会った時に

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「とりあえず、セレーナさんがレオン殿下についた嘘については、学園で会った時にでも私からレオン殿下に伝えておきます。友人なので」

 メッツァル家が帰るのを見送る時、私はそう言った。

「セレーナさんが言った通り、おそらく、罪にはならないと思いますが、どうなるかは正直、私には分かりません。それでは、お気をつけてお帰りください」

 3人は深く頭を下げて、馬車に乗り込み、帰って行った。
 一緒にメッツァル家を見送ったダリアスが、こちらを向いた。

「今日、殿下は遊びに来ないのか?」
「どうだろう」

 レオンが来る時は、約束しているわけではなく、いつも急であるため、来るか来ないか分からない。

「来れば良いのにな。とっとと説明した方が良いだろ」
「緊急を要する話題じゃないから、学園で会った時でも遅くはないよ」

 伝えた時のレオンの反応を想像する。『なんだ、嘘だったのか』と笑われそうだ。

「……昔から思っていたんだが、レオン殿下って、学園に入学してから、学園以外もレッスンに追われているはずだよな」
「うん」
「うちに遊びに来る時間、あるのか?」
「それはまぁ……レオンは優秀だから……レッスンを教育係の想定よりも早く終わらせて、その分休みをもらってるらしい」
「……そこまでして、うちに来てるのか?」

 ダリアスの声は若干上擦り、驚いているようだ。

「そこまでというか……」

 以前、レオンに聞いたことがある。『せっかく休むなら、わざわざ移動して私の屋敷に来るのではなく、そのままその部屋で休む方が身体が休まるのではないか』と。
 そうしたらレオンは『教育係のいる空間は息がつまるから、ユリウスの部屋にいた方が良い』と答えた。だから、レオンが休めるならばと、急に来られても、迎えることができるように、私も時間を調整している。それに、レオンに会えるのは嬉しい。

 ダリアスは腕を組んだ。そして、組んだ腕の上にある右手を顎にやった。ダリアスが、何か考える時に時折する癖だ。

「……やはり、婚約話はセレーナ嬢の嘘だったと、一刻も早く伝えた方が良い。殿下が来ないのなら、こちらから行こう」
「え?」
「今日、レオン殿下は学園の寄宿舎か? それとも城か? それか他に……」
「学園が休みだから、城だと思うけど」
「すぐ行こう。馬車の準備をさせるから、出掛ける準備をしろ」

 ダリアスはそう言って歩き出す。馬車の準備をさせると言うから、おそらく、馬舎の方へ行く気だ。
 展開が早い。どうしてそうなる。頭が追いつかず、反応がワンテンポ遅れた。離れた背中に向かって手を伸ばすが、距離があるため、届かない。
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