伯爵家次男は、女遊びの激しい(?)幼なじみ王子のことがずっと好き

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20.私とレオン①

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 レオンとの初対面は、5歳か6歳の時だった。城に行った理由はよく覚えていない。
 たしか父が、王族の誰かに用があって、ついでに、第三王子と同い年の私を連れて、仲良くなれば良いな……みたいなものだった気がする。
 王族の中に、レオンと近い年齢の方はいない。1番近い第二王子でさえ、7歳も離れている。そのため、王族と交流の深いツェプラリト家であり、同い年の私に白羽の矢が立った、のだと思われる。

 父が城で用を済ませている間、私は王族の従者に預けられ、城の庭にいた。自分の屋敷の庭とは違う植物が、たくさん植えられていて、心が高鳴ったのを覚えている。

 レオンと初めて会ったのは、その庭だった。

「これは薔薇です」
「バラなら、うちの屋敷にもある。でも、形が違う。うちのバラは、もっと花びらの数が多い。それにこれはトゲがない」
「植物は、品種によって、同じ名前の植物でも、色や形が違うのです。トゲが無くても、この花も薔薇です。この薔薇の名前は~」

 などと、解説されていた時、人が近づいてくる気配がした。そちらを見ると、侍従と見られる男性と、私と同じくらいの身長の男の子がいた。王族の血を引く者特有の金髪と深い青色の瞳の組み合わせ。その特徴で、ひと目で、王子だと分かった。はちみつ色の金髪が、太陽の光でキラキラしていたのを覚えている。

「オレはレオン・ヴィルバード。お前は?」

 そう言われて、私は慌ててレオンに向き直り、姿勢を正した。初めて会う王族に、失礼があってはならないと考えたのだ。

「初めまして。ボクはユリウス・ツェプラリトです。殿下」

 そう言うと、レオンはムゥっと不機嫌そうな顔をした。何か失礼なことをしてしまったのだろうかと慌てていると、レオンは

「友達になりたいから、敬語はいらないし、レオンって呼べ」

 ぶっきらぼうにそう言った。
 
 それから、打ち解けるには時間は掛からなかった。2人で庭を探索して、たしか、従者が用意してくれた焼き菓子を食べて……
 父の用事が終わり、私の迎えが来ると、レオンは寂しそうな顔をした。もっと遊びたかったのかなと考えた私は、『また来る』と声をかけた。するとレオンは、嬉しそうに頷いた。
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