伯爵家次男は、女遊びの激しい(?)幼なじみ王子のことがずっと好き

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44.卒業

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 時は早いもので、卒業式当日。式が無事に終わり、卒業パーティーに出席した私たち。同級生や教師、来賓の方々と挨拶を交わし、軽く雑談する。本当は、今すぐにでも、レオンの手を引き、パーティーを抜け出したい。だが、私は貴族として、レオンは王族として、パーティーの出席者と関わる必要がある。

 少し休憩しようと、壁際に移動する。教師と話すレオンの姿を遠目に見ながら、ドリンクを飲む。砂糖のような甘味が口に広がる。普段、私はお茶か水しか飲まないため、こういう場で飲むドリンクは、とても甘く感じるのである。

「ユリウス、お疲れ」
「シオン」

 同じく、ドリンクを片手に持っているシオンが、私の隣に並んだ。

「やっぱり、レオン殿下は王族だから、人一倍、人が集まって来るな。忙しそうだ」
「……シオンも、忙しそうだったじゃないか。営業は上手くいったのか?」
「まあな。数ヶ月待ちになりそうな勢いだ」
「さすがだな」

 今までのシオンの行動の積み重ねの結果だろう。宝石商はいくつもあるが、ぜひアルベルトでと言う者が多いのは、こういった手腕のおかげなのだろう。

「そうだ、お前に頼まれていたもの、完成したぞ」
「本当か!?」
「ああ。このパーティーが終わったら、店に取りに来れば良いさ」
「ありがとう。そうさせてもらうよ」

 予定変更だ。パーティーが終わったら、レオンを誘って、へ行くつもりだったが、店に行くことにした。もともと、私が勝手にそう考えていただけで、レオンと約束していたわけでは無かったし、レオンにも予定があるだろう。卒業を祝いに来る客も、王族は多そうだ。

 

 パーティーがお開きになり、ゾロゾロと出席者たちが帰って行く。この人混みが落ち着いてから移動しようと考え、出入り口と離れた壁際にいると、レオンが近づいてきた。パーティーがお開きになって初めて、解放されたらしい。やはり、王族と話したい者は多いのだ。これは、国王が慕われている証拠でもある。

「お疲れ様、レオン」
「ああ、ありがとう。本心では、ユリウスと過ごしたいのだが、来客の対応をしなければならなくてな……私の卒業祝いに来るから、行かないと」
「主役はいないとな」

 私はレオンの耳元に顔を寄せ、レオンにしか聞こえない声で囁く。

「また、あの部屋で会おう」
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