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69.ミュウの後悔
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汚れた毛布を抱えて丸くなっている、5歳のロクサーナを一番初めに見つけたのはミュウだった。
不揃いに切られたカサついた髪が頬にかかり少し口を開けて眠る少女は、時折ビクッと体を震わせては益々小さく丸まるのを繰り返している。
【泣く体力もなくなってるじゃん⋯⋯】
土や草、古くなった野菜の汚れと臭いが染みついたチュニックは所々糸がほつれ、今にも破れそうな悲惨な状態。
毛布から出ている手や足には新旧入り混じった打撲痕や火傷が、手当されないままのぞいている。
【ようやく見つけたって思ったら⋯⋯こんなに生命力を削られてるなんて。どうりで見つからなかったはずだよ】
レオンが大怪我を負った馬車の事故で、図らずも治癒能力を発揮したロクサーナの気配を察知したミュウは、迎えに行く事を躊躇した。
【この感じだとまだ幼すぎるし、どうせ人間なんて⋯⋯】
力を持てば驕り高ぶり、力がなければ策を巡らし足を引っ張る。力のある者をいかに利用するか、力のない者をどうやって使い潰すか⋯⋯。
【そんな奴ばかり見てたからさ、もううんざり⋯⋯僕はもうすぐ消えるんだ~】
とうの昔に人間に見切りをつけていたミュウは、この時の決断を死ぬほど後悔することになる。
力を失い光の球になったミュウは、最後に『あの少女』の事を思い出した。
【もう会えなくなるし、最後に顔だけでも見てみようかな】
わずかな好奇心で少女を探しはじめたが、どこにも気配がないのに、どこかにいると訴えかけてくる何かもある。
【なんなんだよ! 気になって終わりにできないじゃん】
聖王国の空を飛んで少女の気配を探し続け⋯⋯ようやく見つけた時には、ミュウの光はわずかに点滅するだけになっていた。
【ちょ、ちょっとこれマズいじゃん。僕より前にこの子が逝っちゃいそう】
その日からミュウは⋯⋯日中は野山を駆け巡り僅かな精気をかき集め、疲れ果てた少女が倉庫に戻ってくるのをひたすら待ち続ける日々を送る。
ロクサーナの僅かな睡眠時間に精気を分け与えながら、自身の力を取り戻し少女を守る為に。
しばらくしてミュウの力が少しずつ戻りはじめると、ロクサーナにも光の球が見えるようになりはじめた。
『ちっちゃなひかり⋯⋯きれいねえ』
【ミュウ、ミュウ⋯⋯(くそっ! 喋れないじゃん)】
『ひかりが⋯⋯おはなししてくれた!』
ミュウが力を取り戻すにつれ、少しずつロクサーナも力を使えるようになっていく。
僅かな回復、ほんの少しの水⋯⋯。
わずがな変化なのに目を輝かせて驚くロクサーナ。
『ミュウ、すごい!』
ミュウがなんとか子猫の姿になれるようになった頃、少しずつ仲間が増えはじめた。
消滅する事を受け入れ力を失った精霊達がより集い、ミュウのように精気を集めはじめ⋯⋯。
寒い夜は少し暖かく、落ち葉が風に舞い集まり、水に僅かな回復の力が宿る。
ロクサーナの生命を繋ぐ為に、消えかけていた精霊が心をひとつにした。
『みんな、いつもありがとう。きょうは、もらえたよ』
ロクサーナは⋯⋯カビの生えた場所を擦り落として、精霊達に差し出した。
【教会はあの時も何もしなかった。治癒能力を欲しがって強引に引き取ったくせにね】
引き取られた直後、ロクサーナは当然ながら治癒などできなかった。
『あれは偶然だってと言うことか。なら、可能性があったとしても、10歳までは役に立たんじゃないか。使い物になるまで、どこかの部屋に適当に放り込んでおけ。
はあ、俺様の昇進の役に立つと思ったのに。くそっ!』
【あの頃のことは⋯⋯すぐに動かなかった僕のせいでもあるけどね。
今回だって結果には必ず原因があるのに、中途半端な指示なんか出してさあ。邪魔をされた奴は邪魔をした奴に仕返ししてくる。それさえ考えずに⋯⋯いい加減だよね】
精霊には『人間の決定に関与してはならない』と言う不文律がある。
精霊には危険だとわかっていたとしても、それを選ぶか選ばないかを決めるのは人間。
【ジルベルトは教会側の立場で選択したんだよね】
教会の任務はダンゼリアム王国の不正を根本から叩き潰すこと。
その為にスタンピードの原因を突き止め、証拠を集め実行犯を捕縛したが、不正を告発できるだけの十分な証拠等は揃ったのであれば、リューズベイについては海獣を討伐するだけで良いと判断した。
【教会としては⋯⋯海獣さえいなくなれば、依頼は来なくなるもんね。他にも、ドワーフの事だって放置プレイだし?】
教会または聖王国は、帝国の最終目標がドワーフだと判明しただけで、その後はお得意の『政治不介入』
教会の報告でドワーフの住処は各国に知れ渡り、今後は帝国以外の国からも狙われる可能性が出てきたが、ドワーフに移住先を準備し提案したのはロクサーナだけだった。
それが公になったら今度はこの島がターゲットになるかもしれない。
【教会の機密は漏れまくりだし、権力欲の塊の奴ばっかだし。
もしかしてさぁ、各国から狙われたロクサーナが困るのを待つつもり? 聖王国に助けを求めるまで放置するとか、昔やったアレの二番煎じだよ?】
「それは、もしかして⋯⋯」
かつて、多くの精霊に慕われ早い段階で実力を発揮しはじめた青年魔法士がいた。
生命を救われたり、魔物達から守られたり⋯⋯感謝していたはずなのに時間が経つにつれ、悪意を持つ者達ばかりが集まりはじめた。
精霊魔法を教えろ、精霊の加護を与えてくれるように言え、精霊をよこせ、もっと役に立てるはず、俺だけのために力を使え⋯⋯。
耐えきれず聖王国から逃げ出したが、どこに行っても結局は同じ⋯⋯名を変え姿を隠し、各地を転々とせざるを得なくなった。
『精霊の力を独占しているのは不当』
『奴さえいなければ、精霊が手に入るはず』
『奴が逃げ出した? なら、困るまで待つのじゃ。それから手を差し伸べて⋯⋯奴を隷属させてしまえば精霊も手に入る。聖王国こそが精霊に相応しい』
【聖王国が 手薬煉引いて待ってる間に彼は殺られちゃったんだ。だから教会が崩壊するだけで済んで、ラッキーだったんだよ~。お陰でほら、今の所他の国より魔法士達が減りにくいし? 間抜けが得したって感じだね。
あれ以来、精霊達は人間なんて助けないって決めてたんだ。今だって僕達はロクサーナしか助けるつもりはないしね】
「あ、あの。魔法が使える子供が産まれないのとか、精霊や妖精がいなくなったのは⋯⋯」
【あの時からだよ。精霊界に帰る子が増えて、どんどん加護は消え失せてるし、新しく授かる子もいないわけ(あの子が本当は最後の精霊魔法士だったはずなんだ。なのに、ロクサーナが生まれた⋯⋯不思議だよなぁ)】
何が影響したのかはミュウにも分からないが、ロクサーナがいる間だけはこの世界に留まると決めている。
【⋯⋯(ロクサーナの隣は楽しいからね~)】
【ジルベルトの過去は知ってるけどさ、なんで教会に留まってるのか知らないし興味もない。僕達が気にするのは、ロクサーナに害があるのかないのか。それだけだからね。
今回の件で、ジルベルトはロクサーナを駒として利用してきた、教会側の人間と判断したから】
不揃いに切られたカサついた髪が頬にかかり少し口を開けて眠る少女は、時折ビクッと体を震わせては益々小さく丸まるのを繰り返している。
【泣く体力もなくなってるじゃん⋯⋯】
土や草、古くなった野菜の汚れと臭いが染みついたチュニックは所々糸がほつれ、今にも破れそうな悲惨な状態。
毛布から出ている手や足には新旧入り混じった打撲痕や火傷が、手当されないままのぞいている。
【ようやく見つけたって思ったら⋯⋯こんなに生命力を削られてるなんて。どうりで見つからなかったはずだよ】
レオンが大怪我を負った馬車の事故で、図らずも治癒能力を発揮したロクサーナの気配を察知したミュウは、迎えに行く事を躊躇した。
【この感じだとまだ幼すぎるし、どうせ人間なんて⋯⋯】
力を持てば驕り高ぶり、力がなければ策を巡らし足を引っ張る。力のある者をいかに利用するか、力のない者をどうやって使い潰すか⋯⋯。
【そんな奴ばかり見てたからさ、もううんざり⋯⋯僕はもうすぐ消えるんだ~】
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力を失い光の球になったミュウは、最後に『あの少女』の事を思い出した。
【もう会えなくなるし、最後に顔だけでも見てみようかな】
わずかな好奇心で少女を探しはじめたが、どこにも気配がないのに、どこかにいると訴えかけてくる何かもある。
【なんなんだよ! 気になって終わりにできないじゃん】
聖王国の空を飛んで少女の気配を探し続け⋯⋯ようやく見つけた時には、ミュウの光はわずかに点滅するだけになっていた。
【ちょ、ちょっとこれマズいじゃん。僕より前にこの子が逝っちゃいそう】
その日からミュウは⋯⋯日中は野山を駆け巡り僅かな精気をかき集め、疲れ果てた少女が倉庫に戻ってくるのをひたすら待ち続ける日々を送る。
ロクサーナの僅かな睡眠時間に精気を分け与えながら、自身の力を取り戻し少女を守る為に。
しばらくしてミュウの力が少しずつ戻りはじめると、ロクサーナにも光の球が見えるようになりはじめた。
『ちっちゃなひかり⋯⋯きれいねえ』
【ミュウ、ミュウ⋯⋯(くそっ! 喋れないじゃん)】
『ひかりが⋯⋯おはなししてくれた!』
ミュウが力を取り戻すにつれ、少しずつロクサーナも力を使えるようになっていく。
僅かな回復、ほんの少しの水⋯⋯。
わずがな変化なのに目を輝かせて驚くロクサーナ。
『ミュウ、すごい!』
ミュウがなんとか子猫の姿になれるようになった頃、少しずつ仲間が増えはじめた。
消滅する事を受け入れ力を失った精霊達がより集い、ミュウのように精気を集めはじめ⋯⋯。
寒い夜は少し暖かく、落ち葉が風に舞い集まり、水に僅かな回復の力が宿る。
ロクサーナの生命を繋ぐ為に、消えかけていた精霊が心をひとつにした。
『みんな、いつもありがとう。きょうは、もらえたよ』
ロクサーナは⋯⋯カビの生えた場所を擦り落として、精霊達に差し出した。
【教会はあの時も何もしなかった。治癒能力を欲しがって強引に引き取ったくせにね】
引き取られた直後、ロクサーナは当然ながら治癒などできなかった。
『あれは偶然だってと言うことか。なら、可能性があったとしても、10歳までは役に立たんじゃないか。使い物になるまで、どこかの部屋に適当に放り込んでおけ。
はあ、俺様の昇進の役に立つと思ったのに。くそっ!』
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今回だって結果には必ず原因があるのに、中途半端な指示なんか出してさあ。邪魔をされた奴は邪魔をした奴に仕返ししてくる。それさえ考えずに⋯⋯いい加減だよね】
精霊には『人間の決定に関与してはならない』と言う不文律がある。
精霊には危険だとわかっていたとしても、それを選ぶか選ばないかを決めるのは人間。
【ジルベルトは教会側の立場で選択したんだよね】
教会の任務はダンゼリアム王国の不正を根本から叩き潰すこと。
その為にスタンピードの原因を突き止め、証拠を集め実行犯を捕縛したが、不正を告発できるだけの十分な証拠等は揃ったのであれば、リューズベイについては海獣を討伐するだけで良いと判断した。
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教会または聖王国は、帝国の最終目標がドワーフだと判明しただけで、その後はお得意の『政治不介入』
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それが公になったら今度はこの島がターゲットになるかもしれない。
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もしかしてさぁ、各国から狙われたロクサーナが困るのを待つつもり? 聖王国に助けを求めるまで放置するとか、昔やったアレの二番煎じだよ?】
「それは、もしかして⋯⋯」
かつて、多くの精霊に慕われ早い段階で実力を発揮しはじめた青年魔法士がいた。
生命を救われたり、魔物達から守られたり⋯⋯感謝していたはずなのに時間が経つにつれ、悪意を持つ者達ばかりが集まりはじめた。
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『奴が逃げ出した? なら、困るまで待つのじゃ。それから手を差し伸べて⋯⋯奴を隷属させてしまえば精霊も手に入る。聖王国こそが精霊に相応しい』
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あれ以来、精霊達は人間なんて助けないって決めてたんだ。今だって僕達はロクサーナしか助けるつもりはないしね】
「あ、あの。魔法が使える子供が産まれないのとか、精霊や妖精がいなくなったのは⋯⋯」
【あの時からだよ。精霊界に帰る子が増えて、どんどん加護は消え失せてるし、新しく授かる子もいないわけ(あの子が本当は最後の精霊魔法士だったはずなんだ。なのに、ロクサーナが生まれた⋯⋯不思議だよなぁ)】
何が影響したのかはミュウにも分からないが、ロクサーナがいる間だけはこの世界に留まると決めている。
【⋯⋯(ロクサーナの隣は楽しいからね~)】
【ジルベルトの過去は知ってるけどさ、なんで教会に留まってるのか知らないし興味もない。僕達が気にするのは、ロクサーナに害があるのかないのか。それだけだからね。
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