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31.まだまだやります
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「次に」
(まだあるんだ・・マジかよ)
裁判官や陪審員達の心の声が聞こえてくる中、
「次に、ステラ・ラングストン侯爵令嬢へ購入品の代金の返還と慰謝料の請求。
婚姻が成立しているとみなされた場合は、不貞に対する慰謝料を加算いたします。
尚、代金の返還に対しましてはラングストン侯爵家より一部商品の返還を頂いておりますので、不足分と査定後の金額を合わせた請求に金額を変更させて頂きます」
「あれはわたくしの物よ! 勝手な事をしないで! 返しなさい」
「リチャード様からステラ様に贈られたものについてですが、マルフォー伯爵が不正な取引で手に入れていた事をご存知であった事から返還・支払いがされない場合はマルフォー伯爵との共謀したとみなし窃盗となります。
購入品に関しても同様に窃盗となります。
その場合は別途訴状を提出いたします。
なお、証言者の陳述書は提出済みです」
「は・・反論は?」
「陳述書って何よ。一体誰が」
「・・」
「以上がルーシー・マルフォー伯爵夫人からの訴えになります」
(もう全部黒で良いにしよう!)
(お腹いっぱい)
そんな空気が蔓延する中で、
「一旦休憩を致します。その後、ヒューゴ・ガードナー男爵からの訴えに入ります」
(そうだ、まだあったんだ・・)
室内からぞろぞろと退席して行く人達は被告席を睨み、ひそひそと話していた。
(貴族の面汚し)
(最低野郎と最低女)
(腐ったリンゴ)
原告側のメンバーは退席し休憩室に行ったが、被告側は一人として立ち上がることができなくなっていた。
この後修道院行きが確定していると知らないステラは、
「どうして下さるのよ。このままでは、もう恥ずかしくて社交界に出られないわ」
「ロンデリー、何とかなさい。あなたはうちの顧問弁護士なのでしょう? このままでは全てを失ってしまうわ」
「勝手な事を言うな! 婚約契約の事とかあれも! これも! 聞いてませんけど?
顧問弁護料だってまだ払ってもらってないし。
それで弁護しろとか巫山戯んな!」
「リチャード、何とかしなさい。ルーシーはあなたの嫁でしょう?」
休憩時間が終わるまで喧喧諤諤喧嘩をしていた被告サイド。
裁判官や陪審員達が着席する頃になっても、マルフォー前伯爵は何も喋らずただ下を向いていた。
第二ラウンド開幕。
「ヒューゴ・ガードナー男爵の訴えですが、それにはまずガードナー卿とガードナー商会を陥れようとした犯罪があった事から言及しなくてはなりません。
リチャード殿・ウォルスター卿・ロンデリー卿・シェルバーン公爵家令の四名は武器の横流しの証拠を捏造。
国家反逆罪でガードナー卿を褫爵し平民に落とした後、断罪しようと画策しました。
犯人一名の捕縛と自白、証拠品は既に提出済みです。
この犯罪が成功した場合ガードナー卿は平民となります。
ルーシー様とリチャード殿との離婚を成立させることが出来ると同時に、ガードナー卿への意趣返しも狙ったものと思われます。
既に逮捕状は出ておりますが、この四名には名誉毀損と冤罪捏造による慰謝料を請求致します。
シェルバーン公爵には監督不行き届きによる慰謝料の請求を致します。
次に、イライザ夫人とリチャード殿は裁判の混乱を招く為と訴状の取り下げを狙い流したガードナー商会への謂れのない流言に対し、業務妨害・名誉毀損・慰謝料の請求を致します」
裁判所内は留まる事を知らない陪審員達の声が聞こえてくる。
(二人で何枚の訴状出した?)
(弁護士パンク?)
(最初の説明で訴状の枚数・・『大量』)
(どれだけ慰謝料が積み重なった?)
(マルフォー家、破産しても足りん)
(シェルバーン公爵・・王弟に慰謝料請求か! ガードナー恐るべし)
(ガードナー男爵怖すぎ)
(((この二人だけは絶対敵にはしません!)))
「なお、当法廷での被告側担当弁護士であられるロンデリー子爵ですが、経歴詐称で逮捕状が出ております事をここにお伝え致します」
「「「はあ? 弁護士じゃない?」」」
ヒューゴはこの逮捕状の件を今日までひた隠しにするよう根回ししてきた。
その理由は、
『貴族や裁判官に手を回せるような優秀な弁護士に代わられると面倒くさい』
そのお陰でマルフォー達は皆、ロンデリー子爵に任せていれば安心! と、何も手を打たずに裁判所にやって来た。
その後別室にて採決が行われたが、満場一致でルーシーとヒューゴの提出した起訴内容が全て可決されたのは言うまでもない。
最も大変だったのは、誰がどれとどれで訴えられているのかを数える事だったとか。
法廷役人に丸投げされ、裁判所内の手の空いている役人が総動員で数えたがあまりの多さに何度も数え直しさせられた。
(まだあるんだ・・マジかよ)
裁判官や陪審員達の心の声が聞こえてくる中、
「次に、ステラ・ラングストン侯爵令嬢へ購入品の代金の返還と慰謝料の請求。
婚姻が成立しているとみなされた場合は、不貞に対する慰謝料を加算いたします。
尚、代金の返還に対しましてはラングストン侯爵家より一部商品の返還を頂いておりますので、不足分と査定後の金額を合わせた請求に金額を変更させて頂きます」
「あれはわたくしの物よ! 勝手な事をしないで! 返しなさい」
「リチャード様からステラ様に贈られたものについてですが、マルフォー伯爵が不正な取引で手に入れていた事をご存知であった事から返還・支払いがされない場合はマルフォー伯爵との共謀したとみなし窃盗となります。
購入品に関しても同様に窃盗となります。
その場合は別途訴状を提出いたします。
なお、証言者の陳述書は提出済みです」
「は・・反論は?」
「陳述書って何よ。一体誰が」
「・・」
「以上がルーシー・マルフォー伯爵夫人からの訴えになります」
(もう全部黒で良いにしよう!)
(お腹いっぱい)
そんな空気が蔓延する中で、
「一旦休憩を致します。その後、ヒューゴ・ガードナー男爵からの訴えに入ります」
(そうだ、まだあったんだ・・)
室内からぞろぞろと退席して行く人達は被告席を睨み、ひそひそと話していた。
(貴族の面汚し)
(最低野郎と最低女)
(腐ったリンゴ)
原告側のメンバーは退席し休憩室に行ったが、被告側は一人として立ち上がることができなくなっていた。
この後修道院行きが確定していると知らないステラは、
「どうして下さるのよ。このままでは、もう恥ずかしくて社交界に出られないわ」
「ロンデリー、何とかなさい。あなたはうちの顧問弁護士なのでしょう? このままでは全てを失ってしまうわ」
「勝手な事を言うな! 婚約契約の事とかあれも! これも! 聞いてませんけど?
顧問弁護料だってまだ払ってもらってないし。
それで弁護しろとか巫山戯んな!」
「リチャード、何とかしなさい。ルーシーはあなたの嫁でしょう?」
休憩時間が終わるまで喧喧諤諤喧嘩をしていた被告サイド。
裁判官や陪審員達が着席する頃になっても、マルフォー前伯爵は何も喋らずただ下を向いていた。
第二ラウンド開幕。
「ヒューゴ・ガードナー男爵の訴えですが、それにはまずガードナー卿とガードナー商会を陥れようとした犯罪があった事から言及しなくてはなりません。
リチャード殿・ウォルスター卿・ロンデリー卿・シェルバーン公爵家令の四名は武器の横流しの証拠を捏造。
国家反逆罪でガードナー卿を褫爵し平民に落とした後、断罪しようと画策しました。
犯人一名の捕縛と自白、証拠品は既に提出済みです。
この犯罪が成功した場合ガードナー卿は平民となります。
ルーシー様とリチャード殿との離婚を成立させることが出来ると同時に、ガードナー卿への意趣返しも狙ったものと思われます。
既に逮捕状は出ておりますが、この四名には名誉毀損と冤罪捏造による慰謝料を請求致します。
シェルバーン公爵には監督不行き届きによる慰謝料の請求を致します。
次に、イライザ夫人とリチャード殿は裁判の混乱を招く為と訴状の取り下げを狙い流したガードナー商会への謂れのない流言に対し、業務妨害・名誉毀損・慰謝料の請求を致します」
裁判所内は留まる事を知らない陪審員達の声が聞こえてくる。
(二人で何枚の訴状出した?)
(弁護士パンク?)
(最初の説明で訴状の枚数・・『大量』)
(どれだけ慰謝料が積み重なった?)
(マルフォー家、破産しても足りん)
(シェルバーン公爵・・王弟に慰謝料請求か! ガードナー恐るべし)
(ガードナー男爵怖すぎ)
(((この二人だけは絶対敵にはしません!)))
「なお、当法廷での被告側担当弁護士であられるロンデリー子爵ですが、経歴詐称で逮捕状が出ております事をここにお伝え致します」
「「「はあ? 弁護士じゃない?」」」
ヒューゴはこの逮捕状の件を今日までひた隠しにするよう根回ししてきた。
その理由は、
『貴族や裁判官に手を回せるような優秀な弁護士に代わられると面倒くさい』
そのお陰でマルフォー達は皆、ロンデリー子爵に任せていれば安心! と、何も手を打たずに裁判所にやって来た。
その後別室にて採決が行われたが、満場一致でルーシーとヒューゴの提出した起訴内容が全て可決されたのは言うまでもない。
最も大変だったのは、誰がどれとどれで訴えられているのかを数える事だったとか。
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