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10.大物を釣り上げた人外は
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「まあ、平民ですって!? リストエル伯爵家に恥をかかすおつもりなのかしら。それにエスコートさせられた彼もお可哀想だわ」
「お久しぶりです。アントリム伯爵令嬢」
高位貴族に自分から声をかけた非礼に気付きもせずシエナが眉を顰めた。
「我が家のサロンならそのような無作法も許しておりますけれど。何しろ我が家のサロンでは身分には関係なくお互いを知る事を一番にしておりますもの。
でも、正式な夜会では許されないことくらい覚えておかれた方が宜しくてよ」
「リストエル卿には確認済みですわ。わたくしの婚約者が何かしらの理由でエスコート出来なくなった場合は彼にエスコートしてもらう事、広い心で了承して下さいましたの。それどころか卿から勧められましたのよ。婚約者の勝手で壁の花になる令嬢が減るのは嬉しいと」
「⋯⋯それにしてもだ。それならそれで平民相手に大人しくしていれば良いだろうが。婚約者の俺様に恥をかかせて楽しいか!?」
「ふふっ、別の令嬢と親密にしておられるご様子ですから、気にしておられないと思っておりましたわ。
お気に触られたのであれば申し訳ございません、どうぞ捨て置いていただけましたら」
優雅な所作でノアの腕に手を置いて部屋を出ようとするライラの前にシエナが立ち塞がった。
「お名前をお聞きしてもよろしいかしら? 今度是非サロンへ来ていただきたいの。有識者が集まって様々な議論を交わす事もありますし、ただ楽しく交流する事もありますし。ね?」
「それは楽しそうですね、しかし⋯⋯」
ライラの顔を覗き込んで耳元でノアが囁いた。
「受けた方がいいですか?」
ライラが小さく首を振るとノアがシエナに向き直った。
「サロンがどのようなものか知らぬ哀れな平民故、心優しいお言葉だけいただいておきましょう」
「な! その子娘の入れ知恵でわたくしの誘いを断るというのね! なんと無礼なんでしょう」
「無礼と言えば⋯⋯ここにいるどなたにも、わたくしからお言葉をおかけした覚えがございませんわ。侯爵家令嬢であるわたくしに先に声をかける事ができるのはビクトール様だけのようですわね。正式な夜会では許されないことくらい覚えておかれた方が宜しくてよ」
最後に態とシエナの言葉を真似して煽り、知り合いに会釈をしながら悠々とパーティー会場を後にした。いつもは半歩後ろを歩くノアにエスコートされるのは気恥ずかしい。
ライラの耳元で囁くふりをしながらチラリとシエナ達を見たノアが『プッ!』と吹き出した。
不機嫌になったシエナの顔色を伺う取り巻き達と楽しい余興が終わって残念そうなビクトールの取り巻き達。
「面白いように引っ掛かってます。シエナ嬢の機嫌をとるビクトール様の横でタバサ嬢が硬直してますから」
パーティーの翌々日、学園が終わってミリセントの家に集まった4人はお気に入りのお茶とお菓子を前に各自の結果報告をはじめた。
「私は何もしていないのよ。ノアと話しているところにビクトールがやって来て、新旧の恋人達と一緒になって暴言を吐いてるところに偶々シエナがやって来ただけだもの」
「最後に態とビクトール様の名前を出しただけですよね」
「そう、だからこの先何かが起きても罪悪感もなく楽しめるわ」
顔を見合わせたミリセントとジェラルドは同時に首を横に振った。
「手品の種明かししてちょうだい。だってその偶々を引き寄せたテクニックが隠れてるはずだもの」
「え~、そんな大した事じゃないわ。ノアの無駄に整った顔を利用しただけだもの」
「お嬢様、この間から酷くないですか? パーティーでは見世物小屋の猿になれとか客寄せしろとか仰るし」
「だって、あるものは有効活用しなくちゃ勿体無いでしょう?」
「ラ~イラ、ミリセントちゃんはぁ、ライラちゃんのお話が、聞きたいな~」
いちゃついてないで話しなさいと言う副音声はジェラルドにしか届かなかった。
「シエナ嬢が遅れてやって来たから、その登場にちょっと水を差してあげたの」
取り巻きに囲まれて悦に入るビクトールはライラ達より先にパーティー会場に来ていたので、ライラ達はリストエル伯爵に挨拶をした後目立たないように大人しくしていた。
今まで低位貴族からしかパーティーの誘いがなかったビクトールにとって、今回のパーティーへの招待は『社交界がビクトールを侯爵家嫡男として認めた』ように感じていただろう。
(高位貴族に認められた俺様と違って婚約者に無下にされているライラは平民の護衛にエスコートしてもらうしかないってウケる~)
優越感で舞い上がったビクトールがこれ見よがしにタバサを抱きしめたり顳顬にキスをしたりしはじめたが、ライラは『気にしていないフリ』という演技をしていた。
そこに取り巻きを引き連れてシエナが堂々とやって来た。スタイルの良さを引き立てるドレスと、キラキラ光るアクセサリーよりも輝く美貌のシエナは会場中の注目を集め最高の気分だっただろう。
悠々と会場入りしたものの注目していた参加者達が騒めきあらぬ方に目を向けはじめた。
(一体何事? わたくしの方を見ないなんて!!)
人ごみをかき分けるとそこには、見た事がないほど端正な顔をした男が大嫌いなライラをダンスフロアにエスコートしている姿があった。
「タバサといちゃついて優位に立っていたつもりのビクトールがやって来て毒突いて、ノアを手に入れたくなったシエナ嬢がやって来たってわけ」
「来るってわかってたんだ」
「シエナ嬢は面食いで私の事を嫌ってるから、ノアに正装してもらってエスコートして貰えばメラメラと燃えてくれるってわかってたんだ。
後は2人を一緒にしてしまえばいいの」
「上手くいきそう?」
「どこまでいけるかは分からないけどタッグを組むのは間違いないと思うわね」
「共通の目的があるからね」
それまで静かに話を聞いていたジェラルドが呟いてミリセントに説明をはじめた。
「ビクトールはハーヴィーやライラに対して劣等感を抱いてたから、それを認めないために嫌いだと言ってる。シエナ嬢もライラを嫌っているなら2人は凄く気が合うはず」
「そっか、そこにノア爆弾を投下したわけね~。嫌いな相手が自分好みのイケメンと仲良くしてたら怒り爆発だもの。うわ~、そのパーティー行っちゃダメって言ってくれてありがとう。見損ねた悔しさより危険回避の方が大事だものね」
猿の次は人外認定されたノアはジェラルドに肩を叩かれた。
「ドンマイ!」
「次は私達の報告だね」
「お久しぶりです。アントリム伯爵令嬢」
高位貴族に自分から声をかけた非礼に気付きもせずシエナが眉を顰めた。
「我が家のサロンならそのような無作法も許しておりますけれど。何しろ我が家のサロンでは身分には関係なくお互いを知る事を一番にしておりますもの。
でも、正式な夜会では許されないことくらい覚えておかれた方が宜しくてよ」
「リストエル卿には確認済みですわ。わたくしの婚約者が何かしらの理由でエスコート出来なくなった場合は彼にエスコートしてもらう事、広い心で了承して下さいましたの。それどころか卿から勧められましたのよ。婚約者の勝手で壁の花になる令嬢が減るのは嬉しいと」
「⋯⋯それにしてもだ。それならそれで平民相手に大人しくしていれば良いだろうが。婚約者の俺様に恥をかかせて楽しいか!?」
「ふふっ、別の令嬢と親密にしておられるご様子ですから、気にしておられないと思っておりましたわ。
お気に触られたのであれば申し訳ございません、どうぞ捨て置いていただけましたら」
優雅な所作でノアの腕に手を置いて部屋を出ようとするライラの前にシエナが立ち塞がった。
「お名前をお聞きしてもよろしいかしら? 今度是非サロンへ来ていただきたいの。有識者が集まって様々な議論を交わす事もありますし、ただ楽しく交流する事もありますし。ね?」
「それは楽しそうですね、しかし⋯⋯」
ライラの顔を覗き込んで耳元でノアが囁いた。
「受けた方がいいですか?」
ライラが小さく首を振るとノアがシエナに向き直った。
「サロンがどのようなものか知らぬ哀れな平民故、心優しいお言葉だけいただいておきましょう」
「な! その子娘の入れ知恵でわたくしの誘いを断るというのね! なんと無礼なんでしょう」
「無礼と言えば⋯⋯ここにいるどなたにも、わたくしからお言葉をおかけした覚えがございませんわ。侯爵家令嬢であるわたくしに先に声をかける事ができるのはビクトール様だけのようですわね。正式な夜会では許されないことくらい覚えておかれた方が宜しくてよ」
最後に態とシエナの言葉を真似して煽り、知り合いに会釈をしながら悠々とパーティー会場を後にした。いつもは半歩後ろを歩くノアにエスコートされるのは気恥ずかしい。
ライラの耳元で囁くふりをしながらチラリとシエナ達を見たノアが『プッ!』と吹き出した。
不機嫌になったシエナの顔色を伺う取り巻き達と楽しい余興が終わって残念そうなビクトールの取り巻き達。
「面白いように引っ掛かってます。シエナ嬢の機嫌をとるビクトール様の横でタバサ嬢が硬直してますから」
パーティーの翌々日、学園が終わってミリセントの家に集まった4人はお気に入りのお茶とお菓子を前に各自の結果報告をはじめた。
「私は何もしていないのよ。ノアと話しているところにビクトールがやって来て、新旧の恋人達と一緒になって暴言を吐いてるところに偶々シエナがやって来ただけだもの」
「最後に態とビクトール様の名前を出しただけですよね」
「そう、だからこの先何かが起きても罪悪感もなく楽しめるわ」
顔を見合わせたミリセントとジェラルドは同時に首を横に振った。
「手品の種明かししてちょうだい。だってその偶々を引き寄せたテクニックが隠れてるはずだもの」
「え~、そんな大した事じゃないわ。ノアの無駄に整った顔を利用しただけだもの」
「お嬢様、この間から酷くないですか? パーティーでは見世物小屋の猿になれとか客寄せしろとか仰るし」
「だって、あるものは有効活用しなくちゃ勿体無いでしょう?」
「ラ~イラ、ミリセントちゃんはぁ、ライラちゃんのお話が、聞きたいな~」
いちゃついてないで話しなさいと言う副音声はジェラルドにしか届かなかった。
「シエナ嬢が遅れてやって来たから、その登場にちょっと水を差してあげたの」
取り巻きに囲まれて悦に入るビクトールはライラ達より先にパーティー会場に来ていたので、ライラ達はリストエル伯爵に挨拶をした後目立たないように大人しくしていた。
今まで低位貴族からしかパーティーの誘いがなかったビクトールにとって、今回のパーティーへの招待は『社交界がビクトールを侯爵家嫡男として認めた』ように感じていただろう。
(高位貴族に認められた俺様と違って婚約者に無下にされているライラは平民の護衛にエスコートしてもらうしかないってウケる~)
優越感で舞い上がったビクトールがこれ見よがしにタバサを抱きしめたり顳顬にキスをしたりしはじめたが、ライラは『気にしていないフリ』という演技をしていた。
そこに取り巻きを引き連れてシエナが堂々とやって来た。スタイルの良さを引き立てるドレスと、キラキラ光るアクセサリーよりも輝く美貌のシエナは会場中の注目を集め最高の気分だっただろう。
悠々と会場入りしたものの注目していた参加者達が騒めきあらぬ方に目を向けはじめた。
(一体何事? わたくしの方を見ないなんて!!)
人ごみをかき分けるとそこには、見た事がないほど端正な顔をした男が大嫌いなライラをダンスフロアにエスコートしている姿があった。
「タバサといちゃついて優位に立っていたつもりのビクトールがやって来て毒突いて、ノアを手に入れたくなったシエナ嬢がやって来たってわけ」
「来るってわかってたんだ」
「シエナ嬢は面食いで私の事を嫌ってるから、ノアに正装してもらってエスコートして貰えばメラメラと燃えてくれるってわかってたんだ。
後は2人を一緒にしてしまえばいいの」
「上手くいきそう?」
「どこまでいけるかは分からないけどタッグを組むのは間違いないと思うわね」
「共通の目的があるからね」
それまで静かに話を聞いていたジェラルドが呟いてミリセントに説明をはじめた。
「ビクトールはハーヴィーやライラに対して劣等感を抱いてたから、それを認めないために嫌いだと言ってる。シエナ嬢もライラを嫌っているなら2人は凄く気が合うはず」
「そっか、そこにノア爆弾を投下したわけね~。嫌いな相手が自分好みのイケメンと仲良くしてたら怒り爆発だもの。うわ~、そのパーティー行っちゃダメって言ってくれてありがとう。見損ねた悔しさより危険回避の方が大事だものね」
猿の次は人外認定されたノアはジェラルドに肩を叩かれた。
「ドンマイ!」
「次は私達の報告だね」
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※小説家になろう、カクヨムにも投稿しています
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