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41.サラのトマトとソニア・ギブソン
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「大丈夫⋯⋯じゃないかも。私、ちょっと寂しいみたいで⋯⋯もう暫くここにいるから夕食はお先にどうぞってサラに伝えておいてくれるかしら」
俯いたライラの目から止まっていた涙がまた流れ出した。『早くいなくなって!』と願うライラのそばに片膝をついたノアは、ライラが泣き止むまでずっと待っていた。
夕闇が迫り屋敷の中からデレクを呼ぶサラの声が小さく聞こえてきた。気の早い庭の虫達がリィリィと鳴きはじめ、昼より涼しい風が吹き抜けていく。
「ノアは置いてかないの?」
「俺はずっとお嬢様のお側におります」
「でもね、ノアには思うように生きてほしいの。だけど⋯⋯時々、顔が見たくなるかもしれなくて、たまに会いにきてくれれば嬉しいと思ってる」
「お側から離れませんから」
「もう何も残ってないから、ノアは⋯⋯ノアの人生を生きて欲しい」
「お嬢様、風が出てきましたしお部屋に戻りましょう」
「3人には其々の人生があって、それはここ以外の場所にあるの。ノアがそうやって跪くのは私の前じゃない、別の誰かだから」
「お嬢様、俺を追い出すんですか?」
「違う、送り出すの」
ライラが元プリンストン侯爵家の人間だった事は有名で、今でも悪評を信じている者もいる。
悪女から偽善者に変わっただけだと言う人やいずれプリンストンの血が騒ぎ何かしでかすかもしれないと嘲笑している人。
ノアは隠しているが、急な退職に不満を持った人から未だに悪意のある手紙が送られてきている事も知っている。
新しい職場に馴染めなかったり環境の変化に不満があったり⋯⋯手を尽くしたつもりでいても全ての人を満足させることはできない。
「明日は元気になるから大丈夫、今日は少し驚いて⋯⋯そう、ちょっと驚きすぎたから」
「明日は木登りでもしますか? 俺も歌が聞きたいです」
「なんで、それを知ってるの!?」
「ハーヴィー様からしょっちゅうお聞きしてましたから。お嬢様の歌声は時々調子が外れるのが可愛いそうです。
人前では歌わないようにしてらっしゃいますが、時々鼻歌を歌ってるって知ってました?」
(歌うのは好きだけど下手だと自覚している、それを聞かれていたなんて!)
顔を真っ赤にしてツンと横を向いたライラを覗き込んだノアがクスッと笑った。
「凄い、目も顔も全部真っ赤です。首まで赤く⋯⋯」
「う、煩い! さっさと行かないとサラに夕食抜きだって言われちゃうわよ」
「その時は別のものをいただきますから」
「別って? サラのトマトならまだ美味しくないと思うわ」
首を傾げて考え込んだライラを見たノアがぷっと吹き出し、頭をわしゃわしゃと撫でた。
子供の頃、剣の練習の後でしてくれたご褒美の時のように。
「ノア、大人にそれはダメよ。もう全く、子供じゃないんだから。こんな⋯⋯」
ライラはぶつぶつと言いながら手櫛で髪を直し立ち上がった。
「サラが捜索隊を出す前に食堂へ行きましょう」
ソニア・ギブソンは父親の法律事務所に勤務するまだ新米の弁護士だった。
「態々お越しいただいて申し訳ありません」
緊張した面持ちのライラより緊張しているのかガタンと大きな音を立てて応接室に飛び込んできたソニアはテーブルの上に置きかけた書類でカップを倒しかけ慌ててソファに足をぶつけた。
「す、すみません。駆け出し弁護士のソニア・ギブソンと申します。ライラ様のような方にお会いするのは初めてで」
書類を膝に置いて挨拶をしたソニアは、不思議そうな顔をしたライラを見てまた慌てはじめた。
「あの、そう言う意味ではなくて! 私、あのお話大好きなんです!! 尊敬してる方とお会いするのが嬉しすぎて舞い上がってます」
(この方、弁護士には向いてないかも。大丈夫なのかな?)
「いえ、仰っておられるお話の事はよく知らなくて。誇張とか創作とかだと思いますので、私とは関連付けされない方がいいと思います」
「サインもらおうと⋯⋯いえ、ゴホン。ハーヴィー・ターンブリー様の遺言状の開示の為にお越しになられたと言う事でよろしいでしょうか?」
ソニア・ギブソンがハーヴィーに初めて会ったのはまだ弁護士見習いの時だった。研修を兼ねて父親の弁護士事務所で受付をしていたが、大きな裁判が立て続けにあり人が出払っていた。
『あの、守秘義務のある弁護士さんに預ければ遺言の内容はもちろん遺言があるかどうかも秘密にできると聞いたので遺言状の保管をお願いしたくてきました』
「日程を調整してもう一度来ていただきました。その時は父が担当したのですが⋯⋯その、私もお手伝いしたいと無理矢理と言いますか。
自分とそれほど歳が変わらない方が秘密裏に遺言を預けたいと言うのが不思議で無理を言いました。それで、今回の連絡は私が担当させていただいたわけでして」
ある特定の状況になった時、特定の人にのみ遺言状の存在を連絡して欲しいと言われ驚いたと言う。
「特定の状況ですか?」
「はい、状況と言いますか条件と言いますか。ライラ様が侯爵家と貿易会社『Stare』の問題を解決し終わった時、又はその問題から手を引いた時だそうでして」
「⋯⋯もし、私が生存していなかったら?」
「その時は遺言書に書かれている物全てを国に寄付することになっていました。あの当時はまだ問題とか何も起きていなかった⋯⋯表沙汰になっていなかったものですから色々お聞きしたんですが、それについてはお答えいただけず『じきに分かる』と」
「ハーヴィーが遺言状を残していた事自体知らなかったのですが、私が聞いて良いんでしょうか? ご存知のように私とハーヴィーは婚約者だっただけなので⋯⋯。
そうは言うもののハーヴィーの家族は既にいらっしゃらないので、その場合どうなるのか知らないのですが」
「問題ありません。その辺りは内容をご覧いただければご理解いただけるかと思います」
ソニアが慎重な手つきでテーブルの上に置いた書類を手にしたライラは⋯⋯。
ソニア・ギブソン弁護士に会いに行った後、ライラはあまり部屋から出てこなくなった。食事はみんなと一緒だが朝の訓練も遠乗りもやめてしまい、部屋で本を読んだり書類を読み耽っていた。
「ちょっと王都の図書館へ」
「今日は本屋さんに」
部屋には掃除もできないほど本が山積みされ机は書類で埋もれているが、入室禁止と言われて誰も手が出せないでいた。
ライラがあちこちに大量の手紙を出しはじめると、ノア達の知らない名前や会社名の手紙が届くようになった。
一日のうちで唯一4人が顔を合わせる食事の時、全員を代表してノアが口火を切った。
「お嬢様、いったい何をはじめられたのですか?」
「えーっと、はじめようかなぁと思ってたり思ってなかったり。まだ何も決めていないの。あ、今日のスープ美味しいわ」
ノアの剣幕とデレクやサラのキツイ視線にタジタジになったライラは愛想笑いを浮かべて話を誤魔化した。
「何度かお聞きしておりますが、俺達にはいつ頃教えていただけるのでしょうか?」
秘密主義に徹しているライラに腹を立てているノアはかなり声が刺々しくなっている。
「うーん、分からないわ」
「お嬢、それはすこーし寂しいっすねぇ」
「はい、私もすご~く寂しいです」
「ごめんなさい。まだ何も決まってなくて話せるようになるかもわからないの」
「俺達じゃあ役に立たないとか?」
ノアが行儀悪くテーブルをトントンと指で叩いた。
俯いたライラの目から止まっていた涙がまた流れ出した。『早くいなくなって!』と願うライラのそばに片膝をついたノアは、ライラが泣き止むまでずっと待っていた。
夕闇が迫り屋敷の中からデレクを呼ぶサラの声が小さく聞こえてきた。気の早い庭の虫達がリィリィと鳴きはじめ、昼より涼しい風が吹き抜けていく。
「ノアは置いてかないの?」
「俺はずっとお嬢様のお側におります」
「でもね、ノアには思うように生きてほしいの。だけど⋯⋯時々、顔が見たくなるかもしれなくて、たまに会いにきてくれれば嬉しいと思ってる」
「お側から離れませんから」
「もう何も残ってないから、ノアは⋯⋯ノアの人生を生きて欲しい」
「お嬢様、風が出てきましたしお部屋に戻りましょう」
「3人には其々の人生があって、それはここ以外の場所にあるの。ノアがそうやって跪くのは私の前じゃない、別の誰かだから」
「お嬢様、俺を追い出すんですか?」
「違う、送り出すの」
ライラが元プリンストン侯爵家の人間だった事は有名で、今でも悪評を信じている者もいる。
悪女から偽善者に変わっただけだと言う人やいずれプリンストンの血が騒ぎ何かしでかすかもしれないと嘲笑している人。
ノアは隠しているが、急な退職に不満を持った人から未だに悪意のある手紙が送られてきている事も知っている。
新しい職場に馴染めなかったり環境の変化に不満があったり⋯⋯手を尽くしたつもりでいても全ての人を満足させることはできない。
「明日は元気になるから大丈夫、今日は少し驚いて⋯⋯そう、ちょっと驚きすぎたから」
「明日は木登りでもしますか? 俺も歌が聞きたいです」
「なんで、それを知ってるの!?」
「ハーヴィー様からしょっちゅうお聞きしてましたから。お嬢様の歌声は時々調子が外れるのが可愛いそうです。
人前では歌わないようにしてらっしゃいますが、時々鼻歌を歌ってるって知ってました?」
(歌うのは好きだけど下手だと自覚している、それを聞かれていたなんて!)
顔を真っ赤にしてツンと横を向いたライラを覗き込んだノアがクスッと笑った。
「凄い、目も顔も全部真っ赤です。首まで赤く⋯⋯」
「う、煩い! さっさと行かないとサラに夕食抜きだって言われちゃうわよ」
「その時は別のものをいただきますから」
「別って? サラのトマトならまだ美味しくないと思うわ」
首を傾げて考え込んだライラを見たノアがぷっと吹き出し、頭をわしゃわしゃと撫でた。
子供の頃、剣の練習の後でしてくれたご褒美の時のように。
「ノア、大人にそれはダメよ。もう全く、子供じゃないんだから。こんな⋯⋯」
ライラはぶつぶつと言いながら手櫛で髪を直し立ち上がった。
「サラが捜索隊を出す前に食堂へ行きましょう」
ソニア・ギブソンは父親の法律事務所に勤務するまだ新米の弁護士だった。
「態々お越しいただいて申し訳ありません」
緊張した面持ちのライラより緊張しているのかガタンと大きな音を立てて応接室に飛び込んできたソニアはテーブルの上に置きかけた書類でカップを倒しかけ慌ててソファに足をぶつけた。
「す、すみません。駆け出し弁護士のソニア・ギブソンと申します。ライラ様のような方にお会いするのは初めてで」
書類を膝に置いて挨拶をしたソニアは、不思議そうな顔をしたライラを見てまた慌てはじめた。
「あの、そう言う意味ではなくて! 私、あのお話大好きなんです!! 尊敬してる方とお会いするのが嬉しすぎて舞い上がってます」
(この方、弁護士には向いてないかも。大丈夫なのかな?)
「いえ、仰っておられるお話の事はよく知らなくて。誇張とか創作とかだと思いますので、私とは関連付けされない方がいいと思います」
「サインもらおうと⋯⋯いえ、ゴホン。ハーヴィー・ターンブリー様の遺言状の開示の為にお越しになられたと言う事でよろしいでしょうか?」
ソニア・ギブソンがハーヴィーに初めて会ったのはまだ弁護士見習いの時だった。研修を兼ねて父親の弁護士事務所で受付をしていたが、大きな裁判が立て続けにあり人が出払っていた。
『あの、守秘義務のある弁護士さんに預ければ遺言の内容はもちろん遺言があるかどうかも秘密にできると聞いたので遺言状の保管をお願いしたくてきました』
「日程を調整してもう一度来ていただきました。その時は父が担当したのですが⋯⋯その、私もお手伝いしたいと無理矢理と言いますか。
自分とそれほど歳が変わらない方が秘密裏に遺言を預けたいと言うのが不思議で無理を言いました。それで、今回の連絡は私が担当させていただいたわけでして」
ある特定の状況になった時、特定の人にのみ遺言状の存在を連絡して欲しいと言われ驚いたと言う。
「特定の状況ですか?」
「はい、状況と言いますか条件と言いますか。ライラ様が侯爵家と貿易会社『Stare』の問題を解決し終わった時、又はその問題から手を引いた時だそうでして」
「⋯⋯もし、私が生存していなかったら?」
「その時は遺言書に書かれている物全てを国に寄付することになっていました。あの当時はまだ問題とか何も起きていなかった⋯⋯表沙汰になっていなかったものですから色々お聞きしたんですが、それについてはお答えいただけず『じきに分かる』と」
「ハーヴィーが遺言状を残していた事自体知らなかったのですが、私が聞いて良いんでしょうか? ご存知のように私とハーヴィーは婚約者だっただけなので⋯⋯。
そうは言うもののハーヴィーの家族は既にいらっしゃらないので、その場合どうなるのか知らないのですが」
「問題ありません。その辺りは内容をご覧いただければご理解いただけるかと思います」
ソニアが慎重な手つきでテーブルの上に置いた書類を手にしたライラは⋯⋯。
ソニア・ギブソン弁護士に会いに行った後、ライラはあまり部屋から出てこなくなった。食事はみんなと一緒だが朝の訓練も遠乗りもやめてしまい、部屋で本を読んだり書類を読み耽っていた。
「ちょっと王都の図書館へ」
「今日は本屋さんに」
部屋には掃除もできないほど本が山積みされ机は書類で埋もれているが、入室禁止と言われて誰も手が出せないでいた。
ライラがあちこちに大量の手紙を出しはじめると、ノア達の知らない名前や会社名の手紙が届くようになった。
一日のうちで唯一4人が顔を合わせる食事の時、全員を代表してノアが口火を切った。
「お嬢様、いったい何をはじめられたのですか?」
「えーっと、はじめようかなぁと思ってたり思ってなかったり。まだ何も決めていないの。あ、今日のスープ美味しいわ」
ノアの剣幕とデレクやサラのキツイ視線にタジタジになったライラは愛想笑いを浮かべて話を誤魔化した。
「何度かお聞きしておりますが、俺達にはいつ頃教えていただけるのでしょうか?」
秘密主義に徹しているライラに腹を立てているノアはかなり声が刺々しくなっている。
「うーん、分からないわ」
「お嬢、それはすこーし寂しいっすねぇ」
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