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15.手紙を読んだら益々大忙し
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コナーが渡してくれた手紙はクラリア商会からだった。
服飾ギルドからアップリケキルトについての問い合わせが入っていると言う。
以前販売したアップリケと刺繍を使ったクッションカバーを見て問い合わせしてきたらしい。
明日学園帰りに話を聞く為に商会から馬車を寄越してもらう事にした。
「刺繍はとても繊細だから痛みが激しいし、地の生地が傷んだらそれで終わりだろ。
だから例えば聖人や聖母子像を単独で刺繍しといて、それをアップリケにして使えば再利用できるって」
「スリーブバッジやワッペンね」
「何だそりゃ」
「紋章とかを刺繍した物をアップリケにして袖や胸とかにつけるやり方の事。
そうすればつけはずしができるから洗濯の時に刺繍を痛める心配がなくなるの」
「おーそれそれ、試しにやってみたけどアップリケが上手く行かねえし調べたら商標登録されてるってんでうちに連絡が来た」
ネイサンは新しい事業の予感に目を輝かせている。
「作り方を教えるのは構わないけど問題は時間を作れるかどうかだわ」
学園がはじまり以前より出かけやすくなった代わりに製作の時間が限られてくる。
人を使って製作してもらう事は前々から考えていたが、どうやって人を集めるのか悩んでいた。
(服飾ギルドなら・・)
こうしてロクサーナはそれまでひとりでコツコツと作っていたリュックサックについても服飾ギルドと提携して事業を拡大・本稼働させることができるようになった。
急ぎの打ち合わせが必要な時は各ギルドから馬車を寄越してもらい、学園の行き帰りの馬車の中で行う。
学園が休みの土日は自身の製作時間と各ギルドとの打ち合わせ。
聖人や聖母子像のワッペンは瞬く間に教会に広がり、教会内で司祭達が使用する以外に礼拝者達が購入していくようになった。
紋章を刺繍したワッペンはそれ以上に各地の領主からの問い合わせが引きも切らず、服飾ギルドは規模を拡大し対応している。
(もう、侯爵家出て平民で生きてくで良くない?)
カラビナの絵と説明書を作成しコナー経由でバックルを作っている金属加工職人に製造を打診。
カラビナ製造を独占契約をした職人はそれ以降寝る間も惜しんで制作に奔走する事になった。
カラビナ完成後は服飾ギルドにウエストポーチの製造を依頼したが、販売直後から爆発的な人気を博し服飾ギルドはワッペンとウエストポーチの両方の製作に悲鳴を上げている。
学園では相変わらず一人ぼっちだった。
ステラがリチャードと親しげに腕を組み歩いている姿は学園内では頻繁に見かけられた。
リチャードの側近候補達と5人で食事をしている風景を見かけることもあったが、休憩時間も事業の雑務に追われそんな周りの様子を気にする暇もなかった。
そしてロクサーナは溜め込んでいた資金を注ぎ込み所有者のいなかった山を買った。
入学して3ヶ月。
初めての試験が行われたが、入学試験同様ロクサーナがトップで次席はリアムだった。
試験結果の張り出された掲示板の前には人集りができ、ロクサーナがその場所から抜け出せないでいるとリアムに声をかけられた。
「流石だね、モートン嬢」
「ありがとうございます。リアム殿下も」
リアムの方に振り返ったロクサーナがお礼を言うと、リアムは苦笑いを浮かべながら人集りから連れ出してくれた。
「ここだけの話だけど勉強は苦手なんだ。でも頑張らないとメルバーグ王国からお叱りの手紙が届きそうだから」
周りに人が少なくなった時を狙いロクサーナはリアムに、
「入学式当日のお礼を申し上げておりませんでした。遅くなりましたが、あの時はありがとうございました」
一瞬キョトンとした顔をしたリアムは「ああ、あれね」と言ってニッコリ笑った。
「あれは酷かったからつい我慢できなくて。あれからは大丈夫だったのかな?」
「はい、特に何も」
周りがチラチラとロクサーナ達を見ているのに気づき早々にこの場を辞す事にした。
「少しお喋りしたかったんだけどな、もしかして今日もお迎えが来てるの?」
「えっ?」
「ほら、学校の外れにこっそり停まってる馬車。それとも婚約者に遠慮してるとか」
ロクサーナをじっと見つめるリアムを無表情で見つめ返した。
服飾ギルドからアップリケキルトについての問い合わせが入っていると言う。
以前販売したアップリケと刺繍を使ったクッションカバーを見て問い合わせしてきたらしい。
明日学園帰りに話を聞く為に商会から馬車を寄越してもらう事にした。
「刺繍はとても繊細だから痛みが激しいし、地の生地が傷んだらそれで終わりだろ。
だから例えば聖人や聖母子像を単独で刺繍しといて、それをアップリケにして使えば再利用できるって」
「スリーブバッジやワッペンね」
「何だそりゃ」
「紋章とかを刺繍した物をアップリケにして袖や胸とかにつけるやり方の事。
そうすればつけはずしができるから洗濯の時に刺繍を痛める心配がなくなるの」
「おーそれそれ、試しにやってみたけどアップリケが上手く行かねえし調べたら商標登録されてるってんでうちに連絡が来た」
ネイサンは新しい事業の予感に目を輝かせている。
「作り方を教えるのは構わないけど問題は時間を作れるかどうかだわ」
学園がはじまり以前より出かけやすくなった代わりに製作の時間が限られてくる。
人を使って製作してもらう事は前々から考えていたが、どうやって人を集めるのか悩んでいた。
(服飾ギルドなら・・)
こうしてロクサーナはそれまでひとりでコツコツと作っていたリュックサックについても服飾ギルドと提携して事業を拡大・本稼働させることができるようになった。
急ぎの打ち合わせが必要な時は各ギルドから馬車を寄越してもらい、学園の行き帰りの馬車の中で行う。
学園が休みの土日は自身の製作時間と各ギルドとの打ち合わせ。
聖人や聖母子像のワッペンは瞬く間に教会に広がり、教会内で司祭達が使用する以外に礼拝者達が購入していくようになった。
紋章を刺繍したワッペンはそれ以上に各地の領主からの問い合わせが引きも切らず、服飾ギルドは規模を拡大し対応している。
(もう、侯爵家出て平民で生きてくで良くない?)
カラビナの絵と説明書を作成しコナー経由でバックルを作っている金属加工職人に製造を打診。
カラビナ製造を独占契約をした職人はそれ以降寝る間も惜しんで制作に奔走する事になった。
カラビナ完成後は服飾ギルドにウエストポーチの製造を依頼したが、販売直後から爆発的な人気を博し服飾ギルドはワッペンとウエストポーチの両方の製作に悲鳴を上げている。
学園では相変わらず一人ぼっちだった。
ステラがリチャードと親しげに腕を組み歩いている姿は学園内では頻繁に見かけられた。
リチャードの側近候補達と5人で食事をしている風景を見かけることもあったが、休憩時間も事業の雑務に追われそんな周りの様子を気にする暇もなかった。
そしてロクサーナは溜め込んでいた資金を注ぎ込み所有者のいなかった山を買った。
入学して3ヶ月。
初めての試験が行われたが、入学試験同様ロクサーナがトップで次席はリアムだった。
試験結果の張り出された掲示板の前には人集りができ、ロクサーナがその場所から抜け出せないでいるとリアムに声をかけられた。
「流石だね、モートン嬢」
「ありがとうございます。リアム殿下も」
リアムの方に振り返ったロクサーナがお礼を言うと、リアムは苦笑いを浮かべながら人集りから連れ出してくれた。
「ここだけの話だけど勉強は苦手なんだ。でも頑張らないとメルバーグ王国からお叱りの手紙が届きそうだから」
周りに人が少なくなった時を狙いロクサーナはリアムに、
「入学式当日のお礼を申し上げておりませんでした。遅くなりましたが、あの時はありがとうございました」
一瞬キョトンとした顔をしたリアムは「ああ、あれね」と言ってニッコリ笑った。
「あれは酷かったからつい我慢できなくて。あれからは大丈夫だったのかな?」
「はい、特に何も」
周りがチラチラとロクサーナ達を見ているのに気づき早々にこの場を辞す事にした。
「少しお喋りしたかったんだけどな、もしかして今日もお迎えが来てるの?」
「えっ?」
「ほら、学校の外れにこっそり停まってる馬車。それとも婚約者に遠慮してるとか」
ロクサーナをじっと見つめるリアムを無表情で見つめ返した。
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