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地下の狂宴

会場

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パーティー会場は看板のない雑居ビルの地下にあった。地上は繁華街で一階はラーメン店である。上階へはエレベーターが行き来するのに、地下へは階段のみの構造になっていた。

分厚い扉の前の上にカメラがついており、その前に数秒立ち止まるとドアが開いた。

中に入ると、すぐに遊佐が現れた。

「来てくれてありがとうございます」
「……マジだったんだな、これ…おまえ…」

タメ口で応対すると、関係者らしきコワモテが訝しげに俺を覗き込んだ。遊佐本人が許すのならば、出会った時の関係性でいかせてもらう。

「俺、いつも通りで平気か?」
「ええ。薗田さんには利用価値がありますんで」
「明け透けな表現すぎるだろ」
「ひひっ。すいません」

そうだった。遊佐の笑い方には特徴があった。普段の物腰は社会人として特段おかしなものではなかったが、笑い方だけはシラフでもこの通りだった。

「これから乱交パーティーなんですけど、すんません。参加者にはグレードがふたつあって。薗田さんはその、安い方です」
「まあ、無料タダだしな…」

遊佐は笑顔で言った。

「とりあえずがストリップするんでそれ観てもらって、そんでそのあとテキトーに乱交してってください。あ、スマホだけ預かりますね」

あまりにも事もなげに言うので聞き逃すところだったが、それは確実にヤバいパーティーの概要説明だった。

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