はげるん*°

ほしのせかい

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何気ない日常、何気なくない日常

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約束の日がきた。
昨日はなぜか緊張してて、全然眠れなかった。
「服、何着よう…」
「お化粧どうしよう…」
「この髪型でいいかな…」
あれこれ悩んでバタバタいるうちに、あっという間に時間がきた。
「えぇい!!もうこれでいいや!!」
多少投げやりな身支度だったけど、気がついたら源くんとデートをしてた時と全く同じ格好だった。
「私、なんでこんなに覚えてるんだろう…」
デートって訳じゃないのにこんなに気合が入っている自分に赤面しながら家を出た。

私にとっては、今日という日は「いつもの日常」じゃない。
でも、私以外の人にとっては、今日という日はほとんどの人が「いつもの日常」なのだ。
同じ世界で同じ今日という日を過ごしていても、その人にとって今日は運命の日かもしれないし、マンネリ化した日なのかもしれない。
こういうあべこべみたいなのがあるから、今、世界は上手く廻っているのではないか。


約束の時間の10分前。
私はあの場所に到着した。
すると、そこにはあの頃と何も変わっていない彼の姿があった。
「俺…ずっと待ってるから。」
その言葉を思い出して、本当に行動にしてくれてることが、すごく、すごく嬉しかった。
嬉しさと緊張で一気に鼓動が速くなる。
(今は彼氏じゃないんだから、そこはよく考えて接すること!!)
そう自分に言い聞かせ、彼に声をかける。
「源くん。久しぶり。待たせてごめんね。」
私の声に気がついた彼は、私を見てにこっと笑い
「久しぶり。ううん。今来たとこ。ごめんね急に呼び出しちゃって。」
と言った。
ああ。源くんの笑顔だ。優しい声だ。匂いだ。そして口癖。
何にも変わってない。
それが、嬉しくて、嬉しくて、胸がいっぱいになり、源くんが言った言葉にただただ首をゆっくりと横に振った。
気がついたら私は笑ってた。
彼も、私の何にも変わっていない所を感じて、にこっと安堵の顔を浮かべたのだろう。
(服とかお化粧とか髪型とか、投げやりでよかった。)
心からあの時の投げやりな自分に感謝した。

「話って、何?」
「うん。あのさ…」

もう1つ思い出した、彼の癖。
大事な話をする時はいつも「あのさ」って切り出す。
源くんが私に告白してくれた時も、最初に言った言葉は「あのさ」だった。
私は黙って頷き、彼の次の言葉を待つ。


「俺と…付き合ってください」


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