性転換・とある過疎村の秘儀神事

2日目

2日目の朝。


孝明は昨晩の汗を拭うために着物をはだけた。

「…痛っ。」

「孝明、まだ身体痛むのか…？」


洸太が孝明の身体に触れようとすると、孝明はそれをパッと弾いた。

「孝明…？」

「すまん…。 その…。」

弾かれた反動で数歩下がり、孝明の全身が目に入る。
その身体に洸太は何か違和感を感じた。


(あれ…孝明の体型ってこんなだったかな…もっと筋肉質だったような…。)


「なあ、どこが痛いんだ？ 大丈夫か？」


孝明は背を向け、躊躇いがちに口を開いた。

「む…胸が…痛い…。」


胸と聞いて洸太は青ざめる。
呼吸器だろうか。
または心臓やその周辺だろうか。

昨夜の苦しみ様から不安にならずにはいられない。


「孝明、ちょっと見せてくれ。」


呼吸音や心音が変になっていたら問題だと、
洸太は背を向けている孝明を無理やりこちら側に向けて、彼の胸に耳を当てた。

その瞬間、


ビクンッ


と孝明の身体が震えた。

そして洸太を引き離そうともがいた。


「ッ…　ちが、違うんだ…！」

「えっ？」


洸太が頭を離す時、
髪がフワッと孝明の胸を撫でてまたビクンと震える。


あの孝明が頬を赤く染めている。

「ち、くび、あたりが…。」


孝明がそっと指先で示した彼の乳首が、
ぷっくりと膨れていた。
今まで何度か目にしていた彼のそれは、
それ程存在は主張していなかったはずだ。

乳輪も心なしか大きく、
柔らかそうな山型になっている。


2人はお互いにどうして良いものかわからなくなり、
汗ばみながら沈黙した。



沈黙に耐えかねたのもあり、孝明は用を足しに行った。


洸太はその間にあの秘薬が何だったのか考える。

筋肉質だった孝明の身体がどこかふっくらしていた。
乳首が少し大きくなった。

何となく思い出したのは、
小・中学生だった頃の自分の体型だった。
そういえばその頃、乳首が痛いという日があったような気がする。


(まさか、幼くする薬…とか…？)


孝明が戻ってくると顔色が悪いまま黙り込んでしまった。


「孝明…何かあったら言ってくれよ？
　オレ一応補佐役、だからさ？」

「ああ、ありがとう…。」


神事の2日目、孝明は胸に衣服が擦れるのを頻繁に気にする日となった。


　＊＊＊


その夜も初日のように秘薬が届いた。


洸太は孝明の身体を心配して彼に訴えた。

「なあ、無理して飲まなくたっていいんじゃないのか？
　お前の親父さんは大丈夫だったって言っただろうけど、
　薬って合う合わないがあるじゃんか。
　オレ、これでお前が取り返しのつかないことになったらたまんねぇよ。」

しかし、孝明はどこまでも真面目な少年だった。

「儀式っていうのは、やることに意味があるんだ。
　俺がこの秘薬を飲まなきゃこの神事は不完全になる。
　神様を甘く見てると痛い目に遭うぞ。」


そして、秘薬をグイッと飲み干した。



就寝後、また孝明は苦しみだす。
洸太は彼を介抱しようと身を起こすが、思わず動きが止まった。


「んっ…。 は…っ、は…。」

苦しみから身を捩る孝明。

汗ばむ首筋。
ぷっくりとした乳首が服から浮き出る。
揺れる腰の丸みが気になる。
顔がどこか色っぽい…。

洸太は、どこか変質している孝明の全身を凝視した。
目が離せなかった。

身体の一部に熱が集中してくる。


洸太は勃起していた。


(なんだこれ…。ダメだろ…。
　孝明は苦しんでいるんだから……。)


　＊＊＊