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第3話 就職先は魔王城
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最初に連れていかれたのは「MR部」
「まずはここで登録するです!」
ここでは魔王城で働くすべてのモンスターの管理をしている。
人間の会社でいうところの人事課&総務課のようなものらしい。
MR部主任のバッジを付けたブラウングリズリーが応接スペースに通してくれた。
「新人さんね。まず魔王城の労働条件から説明するから聞いてくれるかな」
労働規約について記した書類をテーブルに並べる。
「まず、勤務時間だけど、一日7時間労働で休憩は昼に1時間、あとは2時間ごとに15分。週休二日だけど、定休じゃないからシフトを組むときに上司に相談して。残業は月に20時間まで。1年目は有給休暇はないけど、夏季休暇、冬期休暇は5日ずつで、これは手当てはでるから」
二枚目の書類に移る。
「給与は、見習いは時給制で1時間1,200ゴールド、残業は25パーセント増し。月末締めの翌5日払い。昇級すれば月給制、年俸制になってボーナスも出るようになるから頑張って」
最後は福利厚生についてだった。
寮完備で三食まかない付き。年一回の健康診断。昇級のための研修の実施。大陸のあちこちにあるモンスター専用保養所を格安で利用できる。
なに、この超絶ホワイト企業!!!!
「なにか、質問ある?」
「いえいえ、ありません!」
「じゃ、この条件でよかったら契約書にサインして」
羽ペンでとりあえず自分の名前を書く。
「よしOK。じゃ、これ持って行って」
IDカードと冊子を渡された。
「魔王城コンプライアンスだから目を通しておいて。そうそう、パワハラとかセクハラの相談窓口は隣の部屋だから何かあったらそっちに行って」
続いて、これから俺の職場になる雑用部の事務所へ。
すべてのモンスターはまず見習いからスタートするらしい。
「部長、新人連れてきたです!」
雑用部を仕切るのは、ゴールデンウルフのガルデン部長。
金色の毛並みが美しい隻眼のモンスターだ。
「今日からお世話になります、ダイといいます」
俺は90度体を倒してお辞儀をした。
「おう、よろしくな」
俺の肩をぽんと叩く。
「今日は疲れただろう。明日からばりばり働いてもらうから今夜はしっかり休みなさい。ラヴィ、飯に連れてってやれ」
「ラジャーです!!」
ラヴィに手を引っ張られながら食堂へ向かう。
100席はありそうな広いスペースで、たくさんのモンスターが食事中だった。
バイキング方式で、好きなものを自分で選んで取る。
知らない料理ばかりだったが、ぱっと見た感じ、どれも美味しそうだ。
適当に盛り付けて席に着く。
ラヴィの皿を見たら、ニンジングラッセ、ニンジンの炒め物、ニンジンスティック&マヨネーズ、キャロットケーキ。
この子、ほんとにウサギなんだな。
「いただきます!」
ステーキをほおばる。うん、何の肉かわからないけど、柔らかくてジューシーでめっちゃうまい。
パンはちょっと固めだが、ライ麦の香りがたまらなく食欲をそそる。
クリーミーな具沢山シチューに新鮮なサラダ。栄養バランスもばっちり!
深夜に帰宅し、カップラーメンを啜っていた毎日はいったいなんだったんだろう。
「まずはここで登録するです!」
ここでは魔王城で働くすべてのモンスターの管理をしている。
人間の会社でいうところの人事課&総務課のようなものらしい。
MR部主任のバッジを付けたブラウングリズリーが応接スペースに通してくれた。
「新人さんね。まず魔王城の労働条件から説明するから聞いてくれるかな」
労働規約について記した書類をテーブルに並べる。
「まず、勤務時間だけど、一日7時間労働で休憩は昼に1時間、あとは2時間ごとに15分。週休二日だけど、定休じゃないからシフトを組むときに上司に相談して。残業は月に20時間まで。1年目は有給休暇はないけど、夏季休暇、冬期休暇は5日ずつで、これは手当てはでるから」
二枚目の書類に移る。
「給与は、見習いは時給制で1時間1,200ゴールド、残業は25パーセント増し。月末締めの翌5日払い。昇級すれば月給制、年俸制になってボーナスも出るようになるから頑張って」
最後は福利厚生についてだった。
寮完備で三食まかない付き。年一回の健康診断。昇級のための研修の実施。大陸のあちこちにあるモンスター専用保養所を格安で利用できる。
なに、この超絶ホワイト企業!!!!
「なにか、質問ある?」
「いえいえ、ありません!」
「じゃ、この条件でよかったら契約書にサインして」
羽ペンでとりあえず自分の名前を書く。
「よしOK。じゃ、これ持って行って」
IDカードと冊子を渡された。
「魔王城コンプライアンスだから目を通しておいて。そうそう、パワハラとかセクハラの相談窓口は隣の部屋だから何かあったらそっちに行って」
続いて、これから俺の職場になる雑用部の事務所へ。
すべてのモンスターはまず見習いからスタートするらしい。
「部長、新人連れてきたです!」
雑用部を仕切るのは、ゴールデンウルフのガルデン部長。
金色の毛並みが美しい隻眼のモンスターだ。
「今日からお世話になります、ダイといいます」
俺は90度体を倒してお辞儀をした。
「おう、よろしくな」
俺の肩をぽんと叩く。
「今日は疲れただろう。明日からばりばり働いてもらうから今夜はしっかり休みなさい。ラヴィ、飯に連れてってやれ」
「ラジャーです!!」
ラヴィに手を引っ張られながら食堂へ向かう。
100席はありそうな広いスペースで、たくさんのモンスターが食事中だった。
バイキング方式で、好きなものを自分で選んで取る。
知らない料理ばかりだったが、ぱっと見た感じ、どれも美味しそうだ。
適当に盛り付けて席に着く。
ラヴィの皿を見たら、ニンジングラッセ、ニンジンの炒め物、ニンジンスティック&マヨネーズ、キャロットケーキ。
この子、ほんとにウサギなんだな。
「いただきます!」
ステーキをほおばる。うん、何の肉かわからないけど、柔らかくてジューシーでめっちゃうまい。
パンはちょっと固めだが、ライ麦の香りがたまらなく食欲をそそる。
クリーミーな具沢山シチューに新鮮なサラダ。栄養バランスもばっちり!
深夜に帰宅し、カップラーメンを啜っていた毎日はいったいなんだったんだろう。
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