37 / 41
35.やらかしやがった
しおりを挟む
「すいませんでした!!」
フィー達を買って約1年の月日が経った。
1年もあれば全員がランクAとなって、2の迷宮を攻略済み。
今は3の迷宮を攻略中なのだが、ルナに神託が下った。
フィーが妊娠していると。
即座にルナがマサを捕まえて、フィーと一緒に俺のところに運んできたので、マサを床に座らせて、フィーには椅子に座ってもらって話を聞くところである。
「フィーが、妊娠か。最悪のタイミングだ」
今攻略中の3の迷宮の25階層は砂漠と呼ばれる場所になっていた。
アン達の話によると35階層まで砂漠だそうだ。36階層からは沼地になっているらしい。
フィーの魔法を頼りに攻略する予定だったのだが。
「本当に申し訳ありません!」
「俺が我慢できなかったせいです! フィーは悪くありません!」
いつかはこうなると思っていたが、今なのか。
「とりあえず、フィーは一時的にメンバーから外す。マサにはフィーの分まで働いてもらうから覚悟しておけよ?」
「はい…。申し訳ありません」
「任せてください! どんなことでもやります!」
今日の迷宮探索は休みにした。フィーの妊娠を祝うため、金に糸目をつけずに豪華な食事を双子に頼む。
「お任せください。1番いい食材を手に入れてきます」
「ご主人様。妊婦について一通りの知識は持っていますので、安心してください」
まだ先のことだがフィーのお腹が大きくなったり、出産の時はどうしようかと考えていたら、リタに考えを読まれてしまったようだ。
流石はミコトだ。いい仕事をしている。
「姉さん。ここに子供がいるの?」
オーギスがフィーのお腹を撫でている。
1年で1番成長したのはオーギスだろう。身長や体格、戦闘面でも。
1年前までマサより小さかったが、いつの間にか抜かしていた。
まだ俺より背は低いが、まだ成長している気がするので、そのうち抜かれてしまうだろう。
「マサ、ネロとドラとはやってないだろうな?」
「え、えっと…」
「お前な。これ以上戦力が落ちるのは流石に勘弁してくれよ?」
「わ、わかってますよ。ネロは元があれなので大丈夫です! ドラは出来てもすぐに卵を産めるそうなんで、安心してください!」
「お前は規格外なんだからネロが妊娠しても不思議じゃないぞ? ドラだって卵じゃないかもしれないだろ?」
「だ、大丈夫ですって。たぶん」
「少しは抑えてくれ」
「はい…」
マサが関係を持っているのは、フィーとネロとドラだけのはずだが、他にもいるのだろうか?
「一応聞いておくが、他には手を出してないだろうな?」
「それは大丈夫です。無理やりは好きじゃないんで」
「そうか」
マサの言葉を信じるしかないか。ルナ達に聞いたら確実なのだが、聞いたら怒られそうなので、聞くことはしない。
「「パパ、おはよう!」」
赤髪の女性がアルで、白髪の女性がルリだ。2人とも見た目は15歳くらい。
飛竜達は半年前くらいから人化出来るようになっていた。
ドラは予定通りマサと契約して黒い宝石に入っていて、アルとルリは家に住んでいる。
ドラに黒い宝石の中はどんなところなのか聞いてみると、眠っているような感覚らしい。
マサの視界に映るものを夢のように見るそうだ。マサが考えていることもなんとなくわかったりするらしい。
そんなわけでフィーが抜けた穴をどうするか、考えなくてはいけない。
さらに子供を産んだ後、迷宮攻略に連れて行くのか、行かせないのか。
俺としては行かせたくないと考えている。子供のことを考えれば、奴隷から解放した方がいい。
そうなると全員を解放するべきだろう。
奴隷から解放しても、信用できると思っている。解放した途端に崩れるような信頼関係は築いていない、はずだ。
人の心は読めない。断言は、できない。
「奴隷から解放しようと思う」
それでも俺は、みんなを信用したい。
「ご主人様! 私はまだ戦えます! 子供を産んでも、戦えますから!」
「子供がいる女性に、死ぬかもしれない場所へは連れていけない。今日で、双子以外を奴隷から解放する。双子には悪いがまだ家のことを頼みたい。すまない」
「「かしこまりました。ご主人様」」
「ご主人様、私は…」
「父さん、俺は残るよ」
「私も解放を望みません。お側に置いてください」
「俺は…」
「私も、ずっとご主人様の側にいたいです」
「奴隷からは解放だ。奴隷でなくなっても、俺と一緒に夢を叶えてくれるなら、よろしく頼む」
「俺とフィーを、ここに置いてください! なんでもします! だから!」
「お願いします!」
「解放するからと言っても、今すぐに出ていけとは言わない。というよりも、俺からお願いするんだ。これからも一緒にいてくれないかと。主人と奴隷でなくて、家族にならないか?」
「「はい!」」
「「私は恋人に立候補します!」」
「ちょ、待て待て! ルナとルーは少し落ち着け」
「「ダメですか?」」
「いや、ダメじゃないが…」
「「よろしくお願いします!」」
「よ、よろしく?」
「「パパ! 私も!」」
「「ご主人様、私たちもいかがですか?」」
「待て待て待て! どうしたいきなり! 俺の体は1つしかないんだぞ!?」
「順番を決めましょう」
「そうですね。話し合って決めましょう」
「「異議なし!」」
「「とうとう、ご主人様に抱いてもらえるのですね」」
「なんの順番を決めるつもりだ!?」
騒がしい1日が終わる。
この日、俺たちは家族になった。
その場の空気に流されて、6人と恋仲になった。
正直な話、嫌ではない。むしろ嬉しいに決まっている。
ただ、その先に進むのかは、まだ不明である。
フィー達を買って約1年の月日が経った。
1年もあれば全員がランクAとなって、2の迷宮を攻略済み。
今は3の迷宮を攻略中なのだが、ルナに神託が下った。
フィーが妊娠していると。
即座にルナがマサを捕まえて、フィーと一緒に俺のところに運んできたので、マサを床に座らせて、フィーには椅子に座ってもらって話を聞くところである。
「フィーが、妊娠か。最悪のタイミングだ」
今攻略中の3の迷宮の25階層は砂漠と呼ばれる場所になっていた。
アン達の話によると35階層まで砂漠だそうだ。36階層からは沼地になっているらしい。
フィーの魔法を頼りに攻略する予定だったのだが。
「本当に申し訳ありません!」
「俺が我慢できなかったせいです! フィーは悪くありません!」
いつかはこうなると思っていたが、今なのか。
「とりあえず、フィーは一時的にメンバーから外す。マサにはフィーの分まで働いてもらうから覚悟しておけよ?」
「はい…。申し訳ありません」
「任せてください! どんなことでもやります!」
今日の迷宮探索は休みにした。フィーの妊娠を祝うため、金に糸目をつけずに豪華な食事を双子に頼む。
「お任せください。1番いい食材を手に入れてきます」
「ご主人様。妊婦について一通りの知識は持っていますので、安心してください」
まだ先のことだがフィーのお腹が大きくなったり、出産の時はどうしようかと考えていたら、リタに考えを読まれてしまったようだ。
流石はミコトだ。いい仕事をしている。
「姉さん。ここに子供がいるの?」
オーギスがフィーのお腹を撫でている。
1年で1番成長したのはオーギスだろう。身長や体格、戦闘面でも。
1年前までマサより小さかったが、いつの間にか抜かしていた。
まだ俺より背は低いが、まだ成長している気がするので、そのうち抜かれてしまうだろう。
「マサ、ネロとドラとはやってないだろうな?」
「え、えっと…」
「お前な。これ以上戦力が落ちるのは流石に勘弁してくれよ?」
「わ、わかってますよ。ネロは元があれなので大丈夫です! ドラは出来てもすぐに卵を産めるそうなんで、安心してください!」
「お前は規格外なんだからネロが妊娠しても不思議じゃないぞ? ドラだって卵じゃないかもしれないだろ?」
「だ、大丈夫ですって。たぶん」
「少しは抑えてくれ」
「はい…」
マサが関係を持っているのは、フィーとネロとドラだけのはずだが、他にもいるのだろうか?
「一応聞いておくが、他には手を出してないだろうな?」
「それは大丈夫です。無理やりは好きじゃないんで」
「そうか」
マサの言葉を信じるしかないか。ルナ達に聞いたら確実なのだが、聞いたら怒られそうなので、聞くことはしない。
「「パパ、おはよう!」」
赤髪の女性がアルで、白髪の女性がルリだ。2人とも見た目は15歳くらい。
飛竜達は半年前くらいから人化出来るようになっていた。
ドラは予定通りマサと契約して黒い宝石に入っていて、アルとルリは家に住んでいる。
ドラに黒い宝石の中はどんなところなのか聞いてみると、眠っているような感覚らしい。
マサの視界に映るものを夢のように見るそうだ。マサが考えていることもなんとなくわかったりするらしい。
そんなわけでフィーが抜けた穴をどうするか、考えなくてはいけない。
さらに子供を産んだ後、迷宮攻略に連れて行くのか、行かせないのか。
俺としては行かせたくないと考えている。子供のことを考えれば、奴隷から解放した方がいい。
そうなると全員を解放するべきだろう。
奴隷から解放しても、信用できると思っている。解放した途端に崩れるような信頼関係は築いていない、はずだ。
人の心は読めない。断言は、できない。
「奴隷から解放しようと思う」
それでも俺は、みんなを信用したい。
「ご主人様! 私はまだ戦えます! 子供を産んでも、戦えますから!」
「子供がいる女性に、死ぬかもしれない場所へは連れていけない。今日で、双子以外を奴隷から解放する。双子には悪いがまだ家のことを頼みたい。すまない」
「「かしこまりました。ご主人様」」
「ご主人様、私は…」
「父さん、俺は残るよ」
「私も解放を望みません。お側に置いてください」
「俺は…」
「私も、ずっとご主人様の側にいたいです」
「奴隷からは解放だ。奴隷でなくなっても、俺と一緒に夢を叶えてくれるなら、よろしく頼む」
「俺とフィーを、ここに置いてください! なんでもします! だから!」
「お願いします!」
「解放するからと言っても、今すぐに出ていけとは言わない。というよりも、俺からお願いするんだ。これからも一緒にいてくれないかと。主人と奴隷でなくて、家族にならないか?」
「「はい!」」
「「私は恋人に立候補します!」」
「ちょ、待て待て! ルナとルーは少し落ち着け」
「「ダメですか?」」
「いや、ダメじゃないが…」
「「よろしくお願いします!」」
「よ、よろしく?」
「「パパ! 私も!」」
「「ご主人様、私たちもいかがですか?」」
「待て待て待て! どうしたいきなり! 俺の体は1つしかないんだぞ!?」
「順番を決めましょう」
「そうですね。話し合って決めましょう」
「「異議なし!」」
「「とうとう、ご主人様に抱いてもらえるのですね」」
「なんの順番を決めるつもりだ!?」
騒がしい1日が終わる。
この日、俺たちは家族になった。
その場の空気に流されて、6人と恋仲になった。
正直な話、嫌ではない。むしろ嬉しいに決まっている。
ただ、その先に進むのかは、まだ不明である。
0
あなたにおすすめの小説
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました
放浪人
恋愛
政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。
だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。
「彼女は可哀想なんだ」
「この子を跡取りにする」
そして人前で、平然と言い放つ。
――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」
その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。
「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」
勝手にサインしろと仰いましたので、廃嫡書類に国璽を押して差し上げました
鷹 綾
恋愛
「確認? 面倒だ。適当にサインして国璽を押しておけ」
そう言ったのは、王太子アレス。
そう言われたのは、公爵令嬢レイナ・アルヴェルト。
外交も財政も軍備も――
すべてを裏で処理してきたのは彼女だった。
けれど功績はすべて王太子のもの。
感謝も敬意も、ただの一度もない。
そして迎えた舞踏会の夜。
「便利だったが、飾りには向かん」
公開婚約破棄。
それならば、とレイナは微笑む。
「では業務も終了でよろしいですね?」
王太子が望んだ通り、
彼女は“確認”をやめた。
保証を外し、責任を返し、
そして最後に――
「ご確認を」と差し出した書類に、
彼は何も読まずに署名した。
国は契約で成り立っている。
確認しない者に、王の資格はない。
働きたくない公爵令嬢と、
責任を理解しなかった王太子。
静かな契約ざまぁ劇、開幕。
---
英雄一家は国を去る【一話完結】
青緑 ネトロア
ファンタジー
婚約者との舞踏会中、火急の知らせにより領地へ帰り、3年かけて魔物大発生を収めたテレジア。3年振りに王都へ戻ったが、国の一大事から護った一家へ言い渡されたのは、テレジアの婚約破棄だった。
- - - - - - - - - - - - -
ただいま後日談の加筆を計画中です。
2025/06/22
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる