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もしもの話
関係の変化
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フィーの妊娠が発覚して、双子以外を奴隷から解放した翌日。
「父さんに決闘を申し込みます! 俺が勝ったら2人をください!」
オーギスに決闘を申し込まれた。2人というのは双子のことだ。
昨夜、双子が俺の部屋に来て教えてくれたことがある。
オーギスが双子に好意を寄せていて、マサに相談した結果、俺に決闘を申し込むという話だ。
双子はオーギスの気持ちに気づいていたので、オーギスが本気なのか確かめるために俺へ迫ったのだと教えてくれた。
双子から話を聞いていなければ何のことかわからなかっただろう。
「わかった。お前の本気を見せてみろ」
結果だけを言うのなら、死にかけた。
俺の動きに慣れているオーギスに決定打を与えることができず、ほとんどの攻撃を大盾で防がれてしまい、俺の動きが鈍ったところで大剣の攻撃を受けてしまった。
フィーがいなければ死んでいたかも知れない。
「父さん。2人はもらいます」
「わかったわかった。幸せにしてやれ」
「はい!」
決闘を見ていた双子に走って行くオーギスの背中を見ながら、俺もそろそろ気持ちを伝えるべきかと思った。
「「今はダメ。フィーさんが落ち着いてからにしなさい」」
双子を抱きしめようとしたオーギスだが、双子にダメだと言われてしまい、抱きしめることは叶わなかった。
オーギスとの決闘を終えた翌日。
「ルナ、出かけないか?」
「は、はい!」
ルナを誘って2人で王国を散策することにした。
「行きたいところはあるか?」
「ご、アドさんとならどこでも」
奴隷から解放したことでご主人様ではなく、名前で呼ぶように言ってあるのだが、まだ慣れないようだ。
「俺も詳しくないからな。適当に歩くか」
「はい!」
奴隷だった頃は俺の後ろを歩いていたので、その癖が抜けないようだ。
「ルナ、今日からこっちだ」
ルナの手を握り隣を歩かせる。ルナからの返事はない。
顔を赤くしているが嫌がる様子はないので、手を繋いだまま歩くことにする。
会話はなく、手を繋いだまま、同じ歩幅で、俺とルナは歩き続けた。
特に目的地を決めていなかったが、広場の近くまで来ていたので休憩をしようと、広場に設置されている木で作られた長椅子に近づいた。
「少し休むか」
「はい」
俺が椅子に座ると隣にルナが座る。
「ルナが好きだ」
「はい」
「ずっとそばにいて欲しい」
「はい」
ルナの瞳から涙が流れている。ルナの手を握っていない方の手を背中に回して、抱き寄せる。
「そばに、いてくるか?」
「はい!」
泣き止ませるどころかさらに泣かせてしまった。ルナが泣き止めで俺はルナを抱きしめていた。
「すみません」
「ここまで泣かれるとは思わなかった」
「す、すみません」
ルナが泣き止んだので、周りからの視線に耐えきれず、広場から離れた。
「冗談だ。俺のせいで、泣かしたんだよな。謝るのは俺の方だ。すまなかった」
「女神様から聞いています。呪いのせい、ですよね?」
「女神のせいとも言えるがな。1年前は、数年後に死ぬ気でいた。だからルナの気持ちには答えられない。俺の気持ちを伝えることはできないと思ってた。女神から生きられる方法があると聞いた時、ルナに気持ちが伝えられると思ったら、生きたいと思った。まあ、生きられる方法で夢を叶えることなく死ぬかもしれなかったが、今はなんともなく生きてるし、女神からも数十年は生きられると言われたからな。そろそろルナに気持ちを伝えようかと思って、今日伝えたわけだ。伝える覚悟を決めるのに1年かかったわけだが」
「何年でも待つ予定でしたよ。予想よりもちょっと早くて、嬉しくて泣いてしまいました」
「泣き止まないかと思ったぞ?」
「みんなには内緒にしてくださいね?」
「2人だけの秘密だな」
「はい! ところで、ルーちゃんやナーナさんの気持ちには答えてあげるんですか?」
「そう、だな。考え中だ」
「私は大丈夫ですよ。2人だけの時間がちゃんともらえるなら、何人でも」
「俺にそこまでの甲斐性はない。答えられて3人が限度だろうさ」
「答えるつもりはあると」
「考え中だ」
「そういうことにしておきます」
「そろそろ帰るか」
「はい。今日からは、一緒に寝られますよね?」
「それとこれとは話が別だ。先に俺の夢を叶えさせてもらう」
「ちゃんと避妊はしますから!」
「ダメなものはダメだ!」
「まだお預けですか!?」
「俺の夢が叶うまで、そういうの禁止!」
「そんな~」
ここまで読んでいただき、ありがとうございました
明日、何時に投稿するかわかりませんが、新しい小説をあげる予定です
不定期の更新ですが、よろしくお願いします
こっちは、続くかどうかわかりません。申し訳ございません
「父さんに決闘を申し込みます! 俺が勝ったら2人をください!」
オーギスに決闘を申し込まれた。2人というのは双子のことだ。
昨夜、双子が俺の部屋に来て教えてくれたことがある。
オーギスが双子に好意を寄せていて、マサに相談した結果、俺に決闘を申し込むという話だ。
双子はオーギスの気持ちに気づいていたので、オーギスが本気なのか確かめるために俺へ迫ったのだと教えてくれた。
双子から話を聞いていなければ何のことかわからなかっただろう。
「わかった。お前の本気を見せてみろ」
結果だけを言うのなら、死にかけた。
俺の動きに慣れているオーギスに決定打を与えることができず、ほとんどの攻撃を大盾で防がれてしまい、俺の動きが鈍ったところで大剣の攻撃を受けてしまった。
フィーがいなければ死んでいたかも知れない。
「父さん。2人はもらいます」
「わかったわかった。幸せにしてやれ」
「はい!」
決闘を見ていた双子に走って行くオーギスの背中を見ながら、俺もそろそろ気持ちを伝えるべきかと思った。
「「今はダメ。フィーさんが落ち着いてからにしなさい」」
双子を抱きしめようとしたオーギスだが、双子にダメだと言われてしまい、抱きしめることは叶わなかった。
オーギスとの決闘を終えた翌日。
「ルナ、出かけないか?」
「は、はい!」
ルナを誘って2人で王国を散策することにした。
「行きたいところはあるか?」
「ご、アドさんとならどこでも」
奴隷から解放したことでご主人様ではなく、名前で呼ぶように言ってあるのだが、まだ慣れないようだ。
「俺も詳しくないからな。適当に歩くか」
「はい!」
奴隷だった頃は俺の後ろを歩いていたので、その癖が抜けないようだ。
「ルナ、今日からこっちだ」
ルナの手を握り隣を歩かせる。ルナからの返事はない。
顔を赤くしているが嫌がる様子はないので、手を繋いだまま歩くことにする。
会話はなく、手を繋いだまま、同じ歩幅で、俺とルナは歩き続けた。
特に目的地を決めていなかったが、広場の近くまで来ていたので休憩をしようと、広場に設置されている木で作られた長椅子に近づいた。
「少し休むか」
「はい」
俺が椅子に座ると隣にルナが座る。
「ルナが好きだ」
「はい」
「ずっとそばにいて欲しい」
「はい」
ルナの瞳から涙が流れている。ルナの手を握っていない方の手を背中に回して、抱き寄せる。
「そばに、いてくるか?」
「はい!」
泣き止ませるどころかさらに泣かせてしまった。ルナが泣き止めで俺はルナを抱きしめていた。
「すみません」
「ここまで泣かれるとは思わなかった」
「す、すみません」
ルナが泣き止んだので、周りからの視線に耐えきれず、広場から離れた。
「冗談だ。俺のせいで、泣かしたんだよな。謝るのは俺の方だ。すまなかった」
「女神様から聞いています。呪いのせい、ですよね?」
「女神のせいとも言えるがな。1年前は、数年後に死ぬ気でいた。だからルナの気持ちには答えられない。俺の気持ちを伝えることはできないと思ってた。女神から生きられる方法があると聞いた時、ルナに気持ちが伝えられると思ったら、生きたいと思った。まあ、生きられる方法で夢を叶えることなく死ぬかもしれなかったが、今はなんともなく生きてるし、女神からも数十年は生きられると言われたからな。そろそろルナに気持ちを伝えようかと思って、今日伝えたわけだ。伝える覚悟を決めるのに1年かかったわけだが」
「何年でも待つ予定でしたよ。予想よりもちょっと早くて、嬉しくて泣いてしまいました」
「泣き止まないかと思ったぞ?」
「みんなには内緒にしてくださいね?」
「2人だけの秘密だな」
「はい! ところで、ルーちゃんやナーナさんの気持ちには答えてあげるんですか?」
「そう、だな。考え中だ」
「私は大丈夫ですよ。2人だけの時間がちゃんともらえるなら、何人でも」
「俺にそこまでの甲斐性はない。答えられて3人が限度だろうさ」
「答えるつもりはあると」
「考え中だ」
「そういうことにしておきます」
「そろそろ帰るか」
「はい。今日からは、一緒に寝られますよね?」
「それとこれとは話が別だ。先に俺の夢を叶えさせてもらう」
「ちゃんと避妊はしますから!」
「ダメなものはダメだ!」
「まだお預けですか!?」
「俺の夢が叶うまで、そういうの禁止!」
「そんな~」
ここまで読んでいただき、ありがとうございました
明日、何時に投稿するかわかりませんが、新しい小説をあげる予定です
不定期の更新ですが、よろしくお願いします
こっちは、続くかどうかわかりません。申し訳ございません
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