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結婚からの
八
しおりを挟む皆さま御機嫌よう。
先ほどのお茶会で見事なまでに一人勝ちを決めたリーズラントでございます。
上機嫌で意気揚々とお家まで帰ってきてびっくりしました。
な、ななななんと!扉が!破壊されているではありませんか!!
入り口に立った瞬間思わず口開けて叫んじゃったよ!
えっ?何て叫んだかって?
そりゃーこの一言尽きるでしょ!
「なんじゃこりゃーーーーーーー!!」
はいどうしようもなくて、ドレスの裾めくりあげて何とか家の中に入りましたとも。
こんな窮屈なドレスいつまでも着とけるかっての!!
身軽な格好になってドアなど玄関先を片付けていると・・・・胸糞悪い本邸の執事様がやってまいりました。
で、その胸糞悪い執事様、開口一番何をおっしゃったかというと。
「おやおや、マナーのなってないものは扉を破壊しないと家に入れないのですか?」
(はっ?この人頭大丈夫・・・じゃないみたいだな。てか扉破壊いまに始まった事じゃないだろう?やっと壊せといて何言ってんの?)
そう、扉の破壊は何も今日が初めてではないのだ。
遡る事結婚式翌日。
その日は朝から煩かった。夜も掃除で疲れたしね。
だけど、至る所に触ってくださいボタンが有れば触らずには居られなかったのだ。
と言うわけで、寝る前にありとあらゆるボタンを押しまくりました!
で、次の朝。ええ、体は何ともありませんでした。家の中もお変わりなし!
でもね?朝からドンガンドンガンやられてみ?いやでも起きるでしょ?
でね?あんまりにもうるさいから言ってやったわけよ。
「朝ご飯の材料をわざわざ持ってきていただきありがとうございます」
っとね。もちろん玄関から姿を見せてね。
そしたら壁に穴開けようとしてた彼ら、呆然と私の方見て差し出された手をどうしようか考えすぐさま食材取りに行かれましたよ。
その時誰になんと言われたのかは知りませんけどね~。
その曰く付きのボタンもといスイッチと言うのは、かなり高性能の防犯スイッチだったらしく何処に玄関があるかすら分からなくする代物だったのだ!
どうやってって?そんなの私にも分かりません!
他にも色々あったらしいけど我関せずを貫いていた私にはなーんにも問題ありませんでした!
以上、回想終了。
で、目の前に居るこの方どうしたものかと考えるより先に口を開かれてしまいました。
「折角ですから扉の修繕が完了するまでの二ヶ月間どこかに旅行でも行かれたらどうですか?
こちらに居られても扉がこの有様ですし、何よりご実家の方に帰ることはできないでしょう?」
何を言ってるのこいつ。本当に頭大丈夫かしら。
大体誰が二ヶ月間の旅費を出すのよ。そこの考えまずないのかしら?頭悪いのでも侯爵家の執事には成れるのね。
それに、実家に帰らずとも祖父の家に厄介になるか自分の商売してるとこに行くわよ。
さてどう切り返そうか?思惑に乗ってやっってもいいけどこっちはとっとと離縁して自由満喫したいしな。
はてさてどうしたものか。
なーんて考えていたら目の前に馬車がやってきた。そうやって来たのだ。
唖然と見ている私を他所に、馬車の扉を開けて無理やり放り込まれた。
そう、放り込まれたのだ。選択権一切なし。というか、乗る以外の選択はなかったらしい。
だったら私の選択肢は
扉をこじ開けて逃げ出す
大人しく遠くまで連れていかれて後からじい様に状況説明
じい様の部下に合図を送って後で迎えにきてもらう
うーん、悩むなー、でもここで降りると何かと問題があるし、せっかく離縁出来る状況をいただいたんだから・・・じい様の部下に合図を送って後で迎えにきてもらおう!
うんそうだそれがいい!今は従順に従っておこう。どうせ今の生活が変わるわけでもないしね。
というわけで、馬車の窓からこそっと外に向かって合図を送る。
こっそり覗いた窓の外。
合図が帰ってきたことを確認して、乗り心地の悪い車内で眠りについた。
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